『静岡競輪開設70周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:2月8日
 静岡競輪開設70周年記念「たちあおい賞争奪戦(GIII)」が2月9日に開幕する。近畿勢が総力を結集し、地元の三谷竜生が優勝して盛り上がった奈良記念の興奮も冷めやらぬ中で実施される開催。同じく地元エースの深谷知広、渡邉雄太らの静岡勢が、S班の郡司浩平らとも南関ラインで結束して大会制覇を目指す。だが、新山響平、守澤太志の北勢に松浦悠士のS班勢、吉田拓矢、清水裕友、山田庸平と対する選手も強力で、連日勝ち上がりを巡って激しい戦いが繰り広げられる。
 開催中はイベントも盛りだくさん。初日の9日には、ガールズグランプリ2022覇者の柳原真緒選手のトークショー、サイレントラプソディライブショーに、競輪予想漫談師の店長や競輪選手OBが多数出演する予想会、トークショーも予定されています。なお、静岡競輪場では「競輪・オートレースにおける新型コロナウイルス感染症感染拡大予防ガイドライン」に沿った開催となりますので、ご協力とご理解をお願いいたします。また、テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。

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志田龍星選手
志田龍星選手
 若手ホープの志田龍星(写真)は6度目のGIII参戦。当所は初出場となるが、期待の若手枠と言われる1レース1番車で重圧を力に変えて、好スタートを切るか。
 「去年の11月に四日市で落車をして、フレームがダメになってからよくなかったですね。違うフレームに変えてたんですけど、寸法も全然違う大きさだったので慣れるのに時間がかかってしまって。最近は徐々に良くなってきたと思います。今回はハンドルとかステムを変えてきたので、それがいい方に出ればいいです。中部の先頭でしっかり自力で頑張りたいですね」
 須永優太は1月小倉FIの2日目に落車をして、今シリーズが復帰戦。オープニングレースは同じ北日本地区の照井拓成に託す。
 「ちょっと右腰の打撲がひどかった。ケアしながら、ちょっとずつ練習してきました。そこそこ走れるくらいには戻っているかな。静岡はイメージは悪くないけど、今日は風が強かった。ちょっと重たく感じたので、体とか自転車とか見直してみようと思う」


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 前回の小倉FIを341着の久米康平。近況は成績以上に手応えをつかんでいる様子で、日頃の練習の成果をここに繋げたい。
 「最近はずっといい感覚で走れている。去年から色々試してきたことが、ようやく結果に出てきたんだと思う。一番は自転車の乗り方が良くなってきたことですかね。静岡はバンクの印象も悪くないですね」
 競走得点最上位の柏野智典は前回の奈良記念を2133着。4日間通して伸び良い走りを披露した。追加あっせんで中2日の日程となり、初日は久米をマークして白星を目指す。
 「奈良記念はしっかり着もまとめられたし、良い開催だったと思う。奈良が終わってすぐに追加がきました。静岡は10月か11月くらいに優勝した覚えがある。いつも良いイメージがありますね。初日は久米君がいて、後ろも松岡(孔明)君がいるのでラインで決められるように」


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 前回の向日町FIで2勝をした阿竹智史は、いずれも番手回りで結果を出した。初日は過去にもワンツー実績のある町田太我に託してシリーズをスタートさせる。
 「年末に体調を崩してしまって、今年最初の大垣は想像以上によくなかった。そこから徐々に戻している段階ですね。レースを走ってどこがよくないか確認して、前回の向日町は悪くなかったですね。静岡は風が強いイメージがあります」
 阿部力也は前回豊橋FIを253着。昨年11月の京王閣FIの落車からリズムを崩しているが、久々の実戦できっかけをつかみたい。
 「豊橋の後は一本休んで体調を元に戻すことに重点を置いた。(状態は)走ってみないと分からないです。元々やっていた練習メニューが落車や体調不良でできていなかったのが、徐々にできているのは良くなってきたからだと思う」


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 永澤剛は前回の前橋FIを314着。その後はピスト6を走って優勝を手にした。今シリーズは同県の後輩である嵯峨昇喜朗を目標に初日を迎える。
 「前々回の西武園で体調を崩してしまって、前回の前橋は着は良かったですけどまだまだでした。間隔も詰まっているし、今回も走ってみないと分からないですね。(嵯峨に)しっかり離れないように付いていくだけです」
 高原仁志は1月の岸和田FIから約1カ月ぶりの参戦。状態面に不安は残るが、前回以上の成績を残したいところ。
 「岸和田から空いて、体調不良になってしまい療養した。その後練習してきました。練習は岸和田の時よりも感覚は良いと思う。静岡はバンクのクセもないと思います」


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大石剣士選手
大石剣士選手
 大石剣士(写真)は19年以来、2度目の静岡記念出場。前回の前橋FIは774着と大敗が続いてしまったが、今シリーズは地元選手としての意地を見せたい。
 「12月の伊東記念が終わってからヘルニアが出てしまって、前回の前橋はあまりよくなかったですね。前回の成績は参考外です。痛みもなくなってきて、何とか戦える状態まで戻せてきました」
 村田雅一はようやく今年の初戦を迎える。1月の過ごし方をこう振り返る。
 「あっせん停止だったので、しっかり練習をやってきました。セッティングや、ウェイトとか増やしてできることは全部やってきた。フレームは変えないが、部品を変えたりして全日本選抜競輪に向けて試したい。久々のレースなので走ってみて。緊張するかもしれないですが(笑)。静岡のバンクはクセもなくて普通ですね」


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神山拓弥選手
神山拓弥選手
 神山拓弥(写真)は今年FI戦をすでに4場所走って、その内3度決勝戦に進出して2度優勝を決めている。安定感ある走りと鋭い決め脚を武器に、勢いそのままに今シリーズに臨む。
 「前回からの上積みは走ってみないと分からないです。4日間しっかり走りたい。静岡は走りやすい競輪場なので頑張りたい。ラインで決められるように」
 佐々木眞也は前回の奈良記念で落車。今シリーズは怪我明けとなる。
 「(前回落車して)ちょっと痛いところもあったけど、日に日に良くなっています。静岡は一度走っていて、その時は走りやすかった。内山(雅貴)君の後ろで援護したい。番手の経験はあまりないけど、小さい頃から父や兄(龍)の姿を見てきた。頑張りたい」


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 競走得点上位の杉森輝大は前回の名古屋FIで453着。復帰戦の上、3日間連続で人の後ろを回っていた開催を振り返り、今シリーズへの意気込みを語った。
 「競輪祭で肋骨骨折と体調も崩してしまって、前回の名古屋は体の状態を確かめながら走った感じです。課題とか体の感じも確かめられたし、そこを重点的にトレーニングしてきました。名古屋に比べれば、全然違うと思います。しっかり戻す意味でも初日は自力でやります」
 田中誠は前回の別府FIから中12日空いての参戦。同県の原口昌平に託して好結果を目指す。
 「(前回は)初日はちょい差しくらいで良いかなと踏んでいたら、交わせず…。本当に車が進まなかった。セッティングは元に戻しました。ここまでは12日空いたのでしっかり練習できました」


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野口裕史選手
野口裕史選手
 パワーに定評ある野口裕史(写真)は前回の豊橋記念で2361着。準決で敗退したが、4日間通してバックを取る積極的な走りを披露していた。今シリーズの初日は地元勢に任されて普段以上に気合も入っている。
 「最近も先行できているし、普通に走れていると思います。ここまではちょっと強めにウエイトトレーニングをやって、昨日と一昨日は治療と調整をしてきました。静岡は結構まくられるイメージがあるんですけど、その辺は気にせずに先行したいですね」
 野口をマークするのは岡村潤。12月小倉FIから3場所連続で優出していたが、前回の別府FIは6止5。地元の記念で再び良い流れを取り戻したい。
 「前回は抽選でダメで、最終日は反応とかもよくなかったですね。練習もしっかりやってこれたし、疲れもなくこれました。野口君とは良くワンツーが決まっているんですけど、大体抜けていないですね」


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 瓜生崇智は昨年12月の平塚FIで落車して今回が復帰戦。満身創痍の体だが、走る以上は気持ちでカバーする。
 「(落車で)肋骨を痛めたけど、病院には行ってない。1月はデビューしてから初めてのあっせん停止だったので、頭の中もスッキリしました。(直前の練習は)松岡辰君に千切れていたので練習にならなかった。不安はありますね」
 松岡辰泰は前回の松山FIで541着。準決で敗退したが、最終日はダッシュ良いカマシで逃げ切っており、状態面は問題なさそう。初登場の静岡バンクでどんな走りをするか注目。
 「(前回は)脚自体は悪くなかったけど、展開を作れず不完全燃焼。(直前は)オーバーワーク気味に追い込んで練習した。疲れはあると思う。練習は瓜生さんや山田(庸平)さんと練習しました。静岡は初めてです」


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渡邉雄太選手
渡邉雄太選手
 5度目の地元記念となる渡邉雄太(写真)は前回松山FIを132着。66周年、67周年大会では決勝戦まで駒を進めており、今シリーズも期待がかかる。
 「前回から中11日空いて、バンク練習で仕上げてきた。前回の松山は中3日で練習があまりできていなかったけど、今回は練習できた。バンクにも走り慣れています」
 新田康仁は前回の豊橋記念で1924着。初日は絶好の番手から抜け出しており、今シリーズも好発進なるか。
 「前回は調子が良かったです。状態は良いですね。直前はいつも通りに調整してきた。静岡バンクには入らなかったが、もう30年くらい自転車に乗っているので大丈夫です。自分が上位戦から遠ざかっていたので、雄太との連係は久しぶり。雄太も強くなっているし、楽しみです。一戦一戦しっかり車券に絡みたい」


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山田庸平選手
山田庸平選手
 今年初戦の高松FIで完全優勝を決めた山田庸平(写真)は前回の小倉FIを151着。準決で敗退したが、全て番手回りのシリーズだった。今節の初日はラインの先頭として別線を迎え撃つ。
 「競輪祭からの反省を生かして、自力を出すつもりで小倉に入りましたけど…。今年に入ってからしっかり練習もでき始めました。静岡は覚えていないくらい昔に走りました」
 坂本健太郎は前回の奈良記念を4471着。中2日の追加参戦となるが、状態面に関してこう語った。
 「最近は着よりはマシな状況かなとは思います。次までけっこう空いていたところに、追加が入った感じです。直前に練習して下半身が筋肉痛なので、気になるのはそこだけですね。静岡は風が強いイメージがありますけど、悪い印象はないですね。(山田)庸平とは何度も連係して、強くなっているし離れないように。


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郡司浩平選手
郡司浩平選手
 南関のエースである郡司浩平(写真)。前回の大宮記念の決勝戦では最終ホームから思い切ったカマシを放って深谷知広の優勝に貢献した。初日特選ではその深谷と早速連係する。
 「(前回から)結構時間があったので練習できた。これだけ空いていたので長く感じました。状態は(大宮から比べて)変わらないと思う。静岡のバンクは走りやすい感覚があります。(初日は)深谷さんの番手で。メンバー的にも話をしてそうなった。深谷さんの地元ですし、好きに走って貰います。後ろでできることをする」
 21年の1月に静岡に移籍した深谷知広は2度目の地元記念。今年は1月の大宮記念を7131着、続く松戸FIを111着の完全優勝。結果が出ている中で、状態に関してこう語った。
 「走ってる感覚は良かったり、悪かったりが続いている。その中でもなんとか乗り越えて優勝できているのは良いと思う。練習の感じは抜群ではないけど、上向いていると思う」
 松浦悠士は豊橋記念を7281着。本来の力を考えると、納得のいくシリーズではなかったように思うが、冷静に振り返り、気持ち新たに今シリーズに臨む。
 「(前回は)前半2日間は自分が思ったよりも走れなかった。その時よりはかなり上積みがあって練習は追い込めました。疲れは心配だけど、体力は戻ってきている。静岡は走りやすくて好きなバンク」