『静岡競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:2月21日
 静岡競輪開設61周年記念「たちあおい賞争奪戦」が明日22日に開幕します。S級S班からは深谷知広、後閑信一、成田和也の3名が参戦。地元の新田康仁、渡邉晴智らが迎え撃つ形だ。他にも佐藤友和、武田豊樹、井上昌己らビッグネームも多数集結。4日間に渡る熱戦が展開されます。
 静岡競輪場では先着入場者2,000名に七福神あられを配布します。場内でNON STYLEによるお笑いライブ(4R、9R発売中)、1着当てクイズ抽選会(5R、10R発売中)、スピーチーズライブ(6R発売中)などイベントも盛りだくさん。ぜひ、静岡競輪場に足をお運びになってレースとともにお楽しみください。
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 守谷陽介は大きな数字が目立つ近況。今年に入り守谷らしくない成績が続いている。
 「数字を見ての通りの近況ですね。練習とかは問題なく出来ているので、メンタル面が弱っているのかも。きっかけをつかめればと思っているんですが、なかなか上手く行ってないですね。でも落ちるところまでは落ちたと思ってるし、一つずつやれることをやっていくしかないですね」
 鈴木雄一朗は11月に落車し、1月の千葉F1戦で久々に実戦に復帰。千葉では確定板入りこそ果たせていないが、上々の動きを見せていた。
 「落車で小指が曲がらなくなって、ハンドルを握れるようになるまで時間がかかりました。(復帰戦の)千葉は500バンクってのもあって、仕掛けは少し遅めでした。着には残れなかったけどまくり切れていたので復帰戦としての手ごたえは悪くなかったと思います。今回は400バンクだし、意識は少し早めに置いて、思い切った競走をしたいですね」

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 地元勢の一番手は片寄雄己。一次予選突破へと集中力を高める。
 「練習はいつも一人でやっているので、やってきた事はいつもと変わりません。意識はここに置いていたけど、ここへ向けてというよりは、普段通りにやってきた感じですね。和田(健太郎)君は前回も一緒に走ってますし、仕事をきっちりやってくれるので安心して駆けられます」
 水谷好宏は京王閣オールスターでの落車で大きく状態を崩し、復帰後も苦戦するケースが目立っている。
 「練習は計画通りに出来ているんですが、成績が付いてこずに悔しい部分もありますね。でも焦らずにやっていくしかないと思っています。静岡は結構好きなバンクなので、良いきっかけをつかめたらいいのですが」

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早坂秀悟選手
早坂秀悟選手
 早坂秀悟(写真)は一次予選からのスタート。主導権奪取を目論むが、初対戦となる高久保雄介へと警戒感を強めていた。
 「前場所(いわき平)は雪の中のレースでした。北日本の開催だし頑張りたかったけど、氷水に脚を付けたまま走ってる感じでした。今回は少し点数が下がってしまって一次予選からですが、ひとつずつ頑張るだけです。高久保君がどういう競走をするのかイマイチつかめていないので、初日はそこだけ注意しながら。しっかりと勝ち上がりたいですね」
 高久保雄介は1月大宮に続いて2度目の記念開催に参戦となる。
 「大宮記念の時は4日間とも先行するつもりだった。開催が終わってから分かったんですが、内蔵が弱っていたみたいで、大宮の後は欠場して身体を休めてました。あの時に比べると状態は良いと思いますし、自分の競走が出来た時は結果も付いてきてると思います。今回こそ先行して名前を売れるように頑張りたいです」

<4R>
柏木伸介選手
柏木伸介選手
 山田久徳は追加を受けて四日市記念から中2日での参戦となる。
 「四日市はバンクコンディションが良くないなか、ギアを上げすぎた感じでした。練習でも乗ってるし、レースでも使ってたので踏めると思ったんですが、風が想定を超えてましたね。四日市のあとは1日休んで、1日練習してきました。今回は(一次)予選からだし、まずは勝ちあがれるように頑張るだけです」
 柏木伸介(写真)は静岡記念に初参戦。初日は和田真久留を目標に勝ちあがりを狙うこととなる。
 「伊東をあわせても地元の記念は初ですね。今年は年頭から静岡や伊東を走らせてもらって、記念にも呼んでもらえました。今は冬期移動で競輪学校に来ている北の選手たちと練習をすることが多いです。みんな強いのでかなり刺激をもらってますよ。あっせんが来てから意識はしていたけど、気負わないように。普段通りに自分を出せるように頑張りたいです」

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 横山尚則は今期昇級して今回が初の記念開催への参戦となる。
 「検車場からいつもと雰囲気が違いますね。武田(豊樹)さんをはじめ、茨城チームがそろってますし、いろいろ学ばせてもらいたいです。勝っても負けても学ぶことは多いと思いますけど、まずは初日の勝ち上がりに集中ですね。静岡はお客さんも多いと聞いてますし、名前を覚えてもらえるように、良いレースをしたいです」
 箱田優樹は静岡バンクへ初参戦。普段通りに積極的な競走で一次予選突破を狙う。
 「横山君も北津留(翼)さんも多分対戦は初めてだと思います。だけど、自分はいつも通りに自分のレースをするだけですから。静岡はA級の時も走ってないので初めてですね。風が強いと聞いてるんですが、前回のいわき平が寒くて風が強い中での開催でしたから。それを経験しているので、大丈夫だと思いますよ」

<6R>
城幸弘選手
城幸弘選手
 城幸弘(写真)は前場所の大垣のF1戦から中6日での参戦となるが、既報の通り地元の山梨県は大雪に見舞われ、城自身もその影響を大きく受けた。
 「大垣から地元になかなか帰れなくて。神奈川に姉が居るんですが、そこを頼ったりして、家に帰れたのが昨日でした。雪かきをしない訳にはいかない状況だったので、雪かきをして少しだけローラーに乗って来ました。指定練習でしっかりと感触を確かめて、初日のレースに臨みたいですね」
 林巨人は1月奈良F1での失格を除けば優参が続いており高いレベルで調子をキープ。初日は西村光太を目標に一次予選突破へと集中力を高める。
 「調子はずっと良いですし、前回(いわき平)も雪と風の寒さを凌いで決勝に上がれたので悪くないと思いますよ。西村君とは何度も連係してますし、いつも良い競走をしてくれてます。自分も番手の仕事をしっかりやって、その上で勝てるように頑張りたい」

<7R>
 坂本貴史は一昨日に追加を受けての参戦となる。
 「冬期移動で競輪学校で練習をさせてもらってるんですが、さすがに雪の影響がありました。自分はベロドロームで練習させてもらってました。急な追加だったとは思うんですが、調子も良くて、練習の感じも良かったので来ると決めました。永澤(剛)さんは青森でも学校でも練習仲間ですし、一緒に決められるように頑張りたいです」
 北野良栄も同じく追加組。四日市記念から中2日での参加となる。
 「四日市の後は祖母の調子が良くないらしく、地元の石川に帰ってました。本当だったら今日、千葉に帰る予定だったんですが、連絡があったし荷物も間に合いそうなので追加を受けましたよ。練習は出来てないんですが、普段はあまり休まないタイプなので、この2日間練習を休めたことが、良い方向に出てくれるといいのですが」

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上野真吾選手
上野真吾選手
 上野真吾(写真)は2月小松島F1で準優勝、続く大垣F1で優勝と良い流れに乗って当所記念への参戦となった。
 「レースは他人任せにしないように考えながら走っていたら、展開に恵まれた感じですね。全部が全部、実力での結果ではないと思ってます。初日は地元の栗原(厚司)さんに任されますし、しっかりとラインで勝ちあがれるように。ただ、点数は低くなってるけど井上(嵩)君のダッシュ力は強烈ですからね。警戒しながら走りたいです」
 栗原厚司は絶好の目標を得た形。まずは一次予選突破へと意気込む。
 「前回から中6日くらいだったと思います。特別なことはせずに、普通に練習してきました。雪が降って、いつもの乗り込みのコースが使えなかったのは想定外だったけど、それ以外は順調に調整できたと思いますよ。静岡記念はかなり久しぶりですので、一つずつ大事に走りたいですね」
 井上嵩は競走得点を下げている近況も、ポテンシャルは高く特にダッシュ力は上位選手からも一目を置かれる存在だ。
 「韓国(日韓競輪対抗戦)で落車して、悪くなってきたのはそこからですかね。今の練習の感じは悪くないんですが、競走につながらなくて。何が原因かまだつかめていない感じ。自転車のセッティングを深谷(知広)君に見てもらったんですが、今回は同じあっせんなので、また話を聞かせてもらおうかと。何かをつかめる開催にしたいです」

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新田康仁選手
新田康仁選手
 ここからが初日特選レース。上位3名までが2日目の優秀競走「ちゃっきり賞」へと勝ち進む。佐藤友和は高松で開催された全日本選抜以来の競走となる。
 「G1の後は(冬期移動先の)久留米に戻って練習でした。雪の影響はなかったんですが、風が強いときは室内で練習してました。たぶんですが、(渡邉)晴智さんが勝ったダービー以来の静岡なのでバンクの感じは覚えてないんですが、直線が長いみたいなので、その辺も考えながら走りたいですね」
 成田和也も佐藤と同様に全日本選抜以来の実戦だ。
 「前回は思い通りに行かずという感じでした。調子は悪くないけど、結果を残せていないのでね。G1の後はさすがに疲れもあったので、まずはそれをとるために休んでました。その後は普通に練習ですね。天気が良くなかったので出来る範囲での練習でした。今回はしっかりと結果を残して少しでも状態を上げられたらと思います」
 昨年の当所記念を制している新田康仁(写真)。初日特選レースは鈴木裕へと前を任せ、優秀戦への勝ち上がりを狙う。
 「もうすぐ40歳ですから。番手を回る競走も自然と増えてきました。目標が居なければ自分でやりますが、頑張ってくれる後輩が居るときは任せたいと思ってます。今回も南関の機動型がたくさんいるし、番手の競走が増えそうです。与えられた場所でしっかりと結果を残せるように頑張りたい。連覇ももちろん意識してますよ」
 竹内雄作は積極的な先行策が持ち味。初日は鈴木裕との主導権争いにも注目が集まる。
 「自分が同じ立場だったらと考えると、鈴木(裕)さんがどういう競走をするのか想像できますからね。でも自分も山田(裕仁)さんに任されてますし、その辺をしっかりと意識しながら走りたいです。とにかく中途半端に終わらないように、力を出し切ってレースを終われるようにしたいです」

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小林則之選手
小林則之選手
 武田豊樹は1月に復帰後、優勝を量産。今回は昨年7月に高知記念で追走義務違反による失格を喫して以来、久々のグレードレース参戦となる。
 「F1が続いていたけど、競輪は競輪で同じだと思ってます。グレードレースは久々ですが、今の自分の力がどこまで通用するのか。みんな強いですし走って確かめたいですね。レースはとにかく一生懸命頑張って、少しでも多く車券に貢献出来るように頑張るだけです」
 S班の後閑信一が武田をマーク。優秀戦への勝ち上がりへと焦点を定める。
 「立川記念で落車して、それから右側の打撲の影響で力が逃げていく感じなんですよね。それを戻すことに専念しているところです。武田君は自力型としては別格なのでマークさせてもらいます。復帰後の競走を見ていると離れてる人が多いですよね。でも自分は今年S班ですし、付いていって抜いてやるくらいの気持ちを持って走りたいと思います」
 川村晃司は武田や同期小林則之との対戦に顔をしかめる。
 「前回の高松は風が強くて流れるところがなく、ずっと踏みっぱなしだった。調子もそんなに良くなかったですし。今回はすごいメンバーだからしかたないですが、みんな強いですね。武田さんは別格ですし、小林君にも玉野の決勝であっさりまくられてますからね。ただ、前回よりは自分も調子が良いと思いますよ」
 小林則之(写真)はメンバーを見て苦笑いを浮かべたが、覚悟を決めて初日のレースへの思いを語り始める。
 「前回は優勝できましたが、F1とじゃメンバーが違いますからね。まくり屋と化している今の自分ですが、さすがに川村君や武田さんを逃がしたらまくることは出来ないですから。番手も晴智さんですし、その辺もしっかり考えながら走らないといけないですね」

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深谷知広選手
深谷知広選手
 深谷知広(写真)もまた全日本選抜以来の実戦。昨日は平成25年優秀選手表彰式へ参加して当所記念への参戦となった。
 「昨日が表彰式でしたので。東京に泊まってそのまま来ました。練習はあまり出来ていないですね。4日間とも力を出し切れるように頑張るだけですよ」
 井上昌己は昨年11月、取手記念内で開催されたチャリーズ杯で深谷の仕掛けへと俊敏に切り替え、直線で深谷を交わして勝利。初日特選も総力戦で勝ち上がりを狙う。
 「自分に関しては現状維持といったところだと思います。相手が強いですが、大塚(健一郎)さんに任せてもらったし、なんとか2人で優秀競走を走れるように頑張りたいですね」
 小林大介は前々場所で失格を喫するなど、ここ3場所は優参を外していて流れが良くない。相手は強力だが、そろそろ悪い流れを断ち切りたいところだろう。
 「記念開催自体が久々なので頑張りたいのですが、メンバーが強力ですね。地元も雪の影響で身動きが取りにくく、練習はいつもの半分くらいしかできなかった。成績は見てもらっての通りですし、状態が良いとは言えないけど、結果を残さないといけないですし、4日間をしっかりと走りたい。流れに乗って何でもできるように頑張ります」
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