『名古屋競輪開場75周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:2月28日
 大阪・関西万博協賛。名古屋競輪開場75周年記念「金鯱賞争奪戦(GIII)」名古屋グランパスカップが全日本選抜の興奮も冷めやらぬ中、3月1日に開幕する。郡司浩平、岩本俊介のS班コンビに、全日本選抜でも決勝3着に入るなど絶好調の深谷知広と南関東のエース3人がそろい踏み。V争いを力強くリードする。対するはS班の機動型の新山響平、浅井康太らで、地元勢も昨年のヤンググランプリ覇者の纐纈洸翔を筆頭に7名が参戦して強敵を迎え撃つ。
 記念シリーズは、開催中の毎日、選手会愛知支部によるふとももカフェ、猪子真実のマミトーク(予想会)、「プリンセス物語」のアイドルライブ等が予定されています。そして、3月1日には「にゃんこスター」お笑いライブ、神山雄一郎さんのレジェンドトークショー、グランパスくんファミリー、チアグランパスによるステージイベントも実施予定です。名古屋競輪場では、みなさまのご来場をお待ちしております。また、テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。

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吉田有希選手
吉田有希選手
 前々回の静岡記念3日目からフレームを戻して手応えを感じている吉田有希(写真)がオープニングレースの1番車を務める。前回の全日本選抜競輪は予選敗退ながらも、最終日は豪快なカマシで堂々の逃げ切り勝ちを決めた。
 「前回は感触自体は初日から良かったんですけど、初日は山口(拳矢)さんも強かったですし、豊橋の風を把握し切れていなかった感じですね。でも最終日は逃げ切れたので、いい感じで走れたと思います。終わって中3日なので体のケアをしてきたので、今回は初日から頑張りたいですね」
 久米良は昨年11月の大垣記念から使っていた新車を前回の京王閣で一旦、見切りをつける形で以前使っていたフレームをチェンジ。すると、約2年ぶりとなる優勝を手にしてリズム良く今シリーズを迎える。
 「京王閣の前まで使っていた新車はいい部分も足りない部分もあったんですけど。成績が良くなかったので京王閣で戻しました。決勝は展開も向いてくれたので勝てたっていうのはありますけど、悪くないと思います」


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 昨年7月からS級戦で奮闘している昼田達哉は前々回の静岡記念の初日を1着で突破すると、続く伊東F1シリーズでもしっかり決勝に進出していて、存在感をアピールしている。
 「自分はデビューからセッティングとかは変えていないので、(結果が出始めてきたのは)気持ちの部分が大きいですね。今までは焦ってしまっていたんですけど、今は落ち着いて走れるようになってきているので、そこが大きいと思います。名古屋は初めてS級で決勝に乗れたバンクなので相性はいいので頑張りたい」
 松岡篤哉は今年に入って4場所連続でF1シリーズを消化して久々のグレードレースに登場する。今年1月の四日市最終日にも連係している同県の川口聖二をリードして確定板入りを目指す。
 「1月の四日市が終わったあとに胃腸炎になってしまって高松を休んでいるので、記念は久しぶりですね。体調も戻って、練習の感じも良かったですし、前回の松阪よりもいいと思います。周りもどんどん練習量を増やしているので、自分も負けないようにってメニューを変えてやっているのがいい方向に出ていると思います」


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 和田健太郎は前回の全日本選抜競輪で2日目、最終日と2度の確定板入りを果たしているが、1月伊東F1シリーズでの落車が尾を引いており、良かった頃と比べてしまうと物足りない印象か。
 「落車のせいか、朝起きた時とかレースが終わってから目まいがするときがある。もちろん走ってる時は大丈夫なんですけど。前回の1着も(佐々木)眞也が頑張ってくれたから取れただけだし、後ろから突っ込むようなレースはできなくなっている。その(目まいの)せいで練習できなくなってしまうときもあるし、練習量が減って脚力は落ちていますね。でも出るからには頑張ります」
 昨年11月に9連勝を達成し、約5カ月でS級に返り咲いた格清洋介が久しぶりの記念シリーズで存在感を放つ。F1シリーズで2度の優勝実績はあるが、9車立てへの対応力が鍵を握るだろう。
 「去年は良かったけど、今年は元通りの自分に戻ってしまっている。脚や調子自体はずっと変わらないけど、だいぶ消極的になっているし、そこをどうにかしないと。記念は久々で9車立ても久々だけど、9車は嫌いじゃないので。感覚を取り戻していければ。名古屋は良かったり悪かったり一長一短です」


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岡崎智哉選手
岡崎智哉選手
 小松崎大地は前回の全日本選抜競輪の初日に力強い仕掛けを披露していたが、二次予選敗退という結果をしっかりと受け止めて、先を見据えている。
 「これが今の現状の力だと思うので。(風が強くて重いバンクの)コンディションはみんな同じ条件でしたし、いろいろな方向から見ても反省点はあると思うので。そこを一つ、一つクリアしてやっていかないと先はないので。走り方だったり対応の仕方だったりも考えていきたい」 
 前回の全日本選抜競輪は6977着と振るわなかった岡崎智哉(写真)であったが、練習での感触自体は良化している。レースで結果を出すためにフレームをチェンジを決断して変わり身を狙っている。
 「前回の豊橋は直前の練習が良かったんで、もっとやれると思っていたら全然でした。なぜ練習ではいいのに本番で、レースで出せないんだろうって。練習とレースのすり合わせが下手なのもあるんですけど、実際に練習とレースでは別のフレームを使っていたんで、今回は練習で感じの良かったフレームに換えてみます」


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 前回の熊本F1シリーズは544着と精細を欠いてしまった池野健太ではあるが敗因は把握済みで、昨年8月に完全優勝で200勝を決めた相性の良いバンクで力強い走りを披露する。
 「前回はボロボロでした。腰に不安もあって、感触的にも良くなかったです。でも前回が終わってから3日休んでそのあとしっかり練習できたので。もう大丈夫です。山田(久徳)さんとは初めての連係ですし、しっかりと力を出し切れるように。次のウィナーズカップはありがたいことに特選からスタートできるので。次にもつなげていけるように頑張ります」
 近藤保はF1シリーズながら3場所連続で決勝に進出中と、成績が示す通り乗れている。前回の熊本F1シリーズ決勝は単騎戦であったがまくりで優勝をつかみ取った。
 「去年12月は準決勝を突破できないことも多かったけど、最終日の負け戦では勝てていたし悪くなかった。そのあとの1月は良くなくて、逆に2月はすごく良かった。今月もそのままのいい感じで走れればいいんですけど」


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宿口陽一選手
宿口陽一選手
 宿口陽一(写真)は1月の大宮記念で落車のアクシデントに見舞われて、自身初となる鎖骨骨折を経験。約1カ月、調整して臨んだG1は思うように走れずに終わったが、今回は上積みを感じてシリーズを迎える。
 「前回は走りながら毎日のように自転車をいじっていたら余計にわからなくなってしまいました。悪い時に自転車をいじってもダメでした。でもあのG1の舞台で復帰して、一回走れて良かった部分もある。帰ってから(ハンドルを握る腕の)力の入り具合も変わりましたし、セッティングも修正したら良くなりました。平原(康多)さんにもアドバイスをもらって。(武藤)龍生には直近の中では一番いいと思いますって言ってもらえたので。この感覚をレースの中ですり合わせていきたいですね」
 1月の松山F1シリーズで優勝を飾った橋本強であったが2月に入ってからの悪い流れを断ち切れぬまま、G1の高い壁に跳ね返されてしまった。
 「周りのレベルも高かったですけど、とにかく風がきつかったですね。ハイスピードの中での強風なので、しんどかったです。今回は豊橋よりも気温が上がりそうですし、名古屋はタイムが出るバンクなので。前回とは別のフレームに換えてみます」


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谷口遼平選手
谷口遼平選手
 昨年12月の西武園の落車で初めて左の鎖骨骨折を経験した谷口遼平(写真)は調子を戻すのに苦労している印象。前回の全日本選抜競輪2日目に連対を果たしているが、まだまだ物足りなさを感じている。
 「まだまだですね。いまで7割5分くらいだと思います。前回は相手も強かったですけど、いい状態じゃない中でも悔しい部分もあったので。気持ちを入れて頑張っていくしかないですね。徐々には良くなってきているので」
 田尾駿介はあっせんしない処置の期間を経て復帰した2月小倉で優勝と、いきなり結果を出してみせた。前回の静岡記念は久々の9車立てで対応に苦戦したが、上積みありそう。
 「前々回の小倉は練習で乗ってみて感じの良かったフレームに換えていきました。前回はもう少し頑張りたかったですね。帰ってすぐに練習したんで、疲れが抜けてくれれば。4月(の地元記念)に向けて上げていきたいですね」


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 先日行われた全日本選抜競輪で近畿勢が6名も決勝に進出し、脇本雄太が競輪史上初となるグランプリスラムを達成した。もちろん、弟子の岸田剛も大きな刺激を受けている。
 「見ていて鳥肌が立ちました。レースが終わってすぐに連絡しました。(初日は地元勢に任されて)緊張しますね。高橋さんとは名古屋のF1で連係したことはありますししっかり、頑張ります」
 2年ぶりの地元記念に闘志を燃やしている高橋和也は過去に2回、地元記念の決勝へと勝ち上がっている実力者だ。初日は連係実績ある岸田に前を託して好スタートを狙う。
 「前回は良かったり悪かったりしたけど、1着も取れたので。岸田君とは前回(昨年10月)もここで連係して、ワンツーだったと思います。その時はまくりで抜けませんでした。強いイメージですね。練習の感じも良くなっているし、地元記念だし気持ちを入れて頑張りたい」


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 山岸佳太は追加参戦ながら調整面に不安なしを強調する。近況は番手回りも増えてきているが、自力戦でも攻めの姿勢は忘れていない。
 「このあとウィナーズカップもありますし、9車立てを走りたかったので。ここの追加が来たらなって思って待ちながら準備していました。前回の決勝は仕掛けるタイミングを見過ぎてしまって失敗したので、今回はそういうレースをしないように。最近は人の後ろも増えてはきていますけど、脚落ちしている感じはしないですし、先行基本には組み立てられていると思うので。同期の新山(響平)君に練習メニューを聞いて、すぐに結果には出ないと思いますけど、ダービーに向けて上げていきたいと思っているので」
 柿澤大貴は今年に入ってF1戦ながら各所で鋭い決め脚を披露していたが、前回静岡記念の最終日に落車のアクシデントに見舞われてしまった。気になる状態面は果たして…。
 「ケガ自体は擦過傷と打撲だけだったんで大丈夫ですね。でも後頭部を打ったので3日は休んで、そこから練習を再開しました。フレームも無事だったので良かったです。山岸君はいつも頑張ってくれるので信頼して任せます」


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纐纈洸翔選手
纐纈洸翔選手
 昨年のヤンググランプリを制した纐纈洸翔(写真)は2024年の優秀新人賞にも選ばれており、これからの中部地区を引っ張っていく期待のレーサーの一人。初めての地元記念で、ファンに熱い走りを披露する。
 「扁桃腺炎で小松島記念は休みましたけど、治ってからはしっかり練習して、普通にやってこれました。初めての地元記念なので頑張りたいですね。まだ記念の決勝に乗ったことがないので乗れるように。今年は記念で優勝したいっていう、それぐらいの目標を持って頑張りたい。G1にも早く出て力勝負ができるようになりたい」
 久々のグレードレースが地元記念となる笠松信幸は2月小倉F1シリーズの準決勝以来で連係する纐纈をリードして別線を迎え撃つ。 
 「(全日本選抜競輪の)誘導もあったので、バタバタはしていましたけど、疲れもなくやってこれました。直前に纐纈君と一緒に練習したら強かったんで。纐纈君が勝てるように走ってくれればチャンスはあると思います」


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中本匠栄選手
中本匠栄選手
 伊藤旭は74周年大会のファイナリストで、2年連続で当大会に参戦する。近況はG1で結果を出すために組み立て面に課題をみつける。
 「前回の初日は終わってみれば引いてまくれば良かったんですけど。結果的にスピードがあったあそこで勝負する形に。ああなったらしっかり捌かないといけないですし、もっとしっかりと切っていれば相手も流さず踏んだと思うんで。日頃の組み立ての甘さがああいうところで出てしまったんで、そういうところをしっかりやっていきたい」
 中本匠栄(写真)は全日本選抜でも連係している伊藤とのタッグで、ともに一次予選で敗れてしまった後輩とリベンジに燃えている。
 「中3日ですけど疲れは大丈夫ですね。前回も感覚的には悪くなかったですし。今回は旭と決めたいですね。どうしてもレベルが上がると自分も判断の甘さだったりで、結果が悪くなってしまうので。今回も特選シードの次点(競走得点の上から10番目)ですし、そういう甘さとか一つの着の取りこぼしとかがこういうところにも出ると思うので。甘さをなくしていけるように」


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郡司浩平選手
郡司浩平選手
 今年の郡司浩平(写真)は凄みを増している。年頭の立川記念で準V、松阪記念、高松記念と連覇してスタートダッシュに成功した。全日本選抜競輪は近畿ラインの層の厚さに敗れて決勝進出こそ逃してしまったが、気持ちは切れていない。盟友の深谷知広とは今年だけでも今回で5回目の連係となるが、今回はラインの先頭を決意した。
 「前回(豊橋のスタールビー賞)は自分が前でもって思っていたんですけど、それ以上に深谷さんの(前を回りたい)気持ちが強かったので。今回は自分が前で頑張ります。前回は決勝に南関から深谷さんだけになってしまって。近畿勢に6人も上がられてしまったら確率的にも厳しくなりますよね。気持ちを切り替えてやっていきたい。表彰式もあったりして練習とケアにそこまで時間はかけられなかったですけど、疲れは問題ないと思うので。自分自身もしっかりと勝てるようにレースをして、その中でしっかりラインにもチャンスがあるように頑張りたい」
 深谷知広は生まれ育った豊橋で行われた全日本選抜競輪で南関地区から唯一決勝に進出して意地を見せた。優勝こそ叶わなかったものの、連日、詰めかけた熱いファンの声援にも後押しされてハイパフォーマンスを披露した。
 「前回の決勝は2コーナーでいけていれば結果は違ったかもしれない。周回中で脚を使っていたので、立て直すのに時間がかかってしまった。ここに向けては中3日だし、ほとんど(自転車には)乗らずにきた。前回は自分のわがままで前を回らせてもらったけど、今回は郡司が前でやりたいとのことだったので信頼して任せます」
 S班として今年で3年目を迎える新山響平は、別線に警戒されて得意の形に持ち込めないレースが増えてはいるが、スタイルは決してブレていない。突っ張り先行以外にも勝ちパターンを模索している。
 「(突っ張り先行の)対策はされてきていますけど、基本的に先行っていうのは変わらないので。その中で1着を取らないといけないですし。(正攻法以外からでも)どの位置からでも組み立てて勝てるのが理想だと思うので。(前回が終わってからは)そこまできつめに追い込まず、軽めに練習してきました。名古屋は久しぶりですけど、軽いイメージですね。(前回初日、2日目と新車を使って3日目から戻したが)今回はそのまま3日目から使っているやつでいきます」