『岐阜競輪開設70周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:9月23日

 岐阜競輪場を舞台に開催されている開設70周年記念「長良川鵜飼カップ(GIII)」は、9月23日に3日目を迎えた。ファイナルをかけて熱戦が展開された準決勝は、太田竜馬、南修二、浅井康太が勝ち名乗り。地元の志智俊夫も優出を果たした。最終日には、準決勝を勝ち抜いた9人による決勝戦が行われる。また、6レースでは「S級ブロックセブン」が、7車立てで争われる。
 本場では24日の最終日も、50名様にクオカードが当たる「ラッキー7カード」や、岐阜競輪場オリジナル「カニチップ」を先着1000名様にプレゼントします。また、日本競輪選手会岐阜支部によるトークショー&イベントステージ(2R・4R発売中)、山口幸二さんと後閑信一さんによるレース展望(3R・5R発売中)も行われます。さらに、「岐阜 濃know姫隊」のライブショー(7・9R発売中)や、満ちゃん&嘉兄のニコニコ生放送から飛び出した予想会!(8R発売中)も予定されています。ぜひ、岐阜競輪場でお楽しみください。

<10R>

太田竜馬選手
太田竜馬選手

桑原大志選手
桑原大志選手
 太田竜馬(写真)にフタをしてから上昇しようとした野口裕史より先に、山田英明が動いて先頭に立つ。そこを野口が叩いて主導権。しかし、山田も合わせて踏み上げて、番手がもつれた状態で最終回へ入る。8番手でジッと脚を溜めていた太田は、ホームから一気にスパート。好回転で前団を抜き去ると、そのまま3番手以降を突き放して快勝した。
 「ああいう展開になったので自分の持ち味を出すレースができました。久し振りに良い手応えでした。自転車も進んでくれましたね。桑原さんとワンツーが決まって良かったです。とりあえず決勝に乗れてホッとしました。決勝に乗るからにはしっかり優勝を狙っていきます」
 太田マークの桑原大志(写真)は、車間が空きながらも2着に食い下がった。
 「キツかったですね。野口君はカカっていたのに、(太田は)ここで行くんかと思いましたね。すごい踏み出しでした。付いていけてないけど、ワンツーが決まって良かった」
 最終バックを最後方で通過した畑段嵐士だったが、直線で鋭く伸びて3着に入った。
 「今回は見て見てのレースになってしまっていて、あんまり良くはないです。ただ、悪い中でも対応はできている。決勝に乗れたのは良かったです」

<11R>

南修二選手
南修二選手

金子貴志選手
金子貴志選手
 小松崎大地が赤板過ぎに誘導員を降ろして先頭に立つと、竹内雄作がその上を叩いて打鐘から主導権。6番手の石塚輪太郎は最終ホームから仕掛けるが、2センターで力尽きてスピードが鈍る。金子貴志の絶好の展開かと思われたが、石塚の内に進路をとった南修二(写真)が、直線鋭く金子と竹内の間をきれいに割って突き抜けた。
 「前と遠かったですね。(石塚)輪太郎が乗り越えられる感じじゃなかったので、見ながらコースを探しました。セッティングは毎日修正していますけど、今日(準決勝)が一番伸びたし、感触も良かったです」
 竹内の番手から踏んだ金子貴志(写真)は2着でゴールした。
 「(竹内)雄作がめちゃくちゃ強くて、絶対に決まったと思いました。2、3コーナーで来られたら張る準備をしていたけど、その後は内に来られないように締めながらでした。直線に入って絶対に決まったと思ったけど、南君のスピードが違いましたね」
 3番手を確保して、最終2センターから踏み込んだ小松崎大地が3着に入った。
 「レースの組み立ては良かったけど、その後ですね。赤板過ぎに泳がされたけど、竹内君は来るだろうと思ってました。石塚君も来ていたけど、カカリ的に上は行かれないと思いました。でも、金子さんが車間を空けて詰まってしまった。そこですね。決勝には乗れたけど課題と反省が残りますね」

<12R>

浅井康太選手
浅井康太選手

志智俊夫選手
志智俊夫選手
 岩本俊介が赤板過ぎでハナに立ち、4番手に浅井康太(写真)が続く。前受けの山崎賢人は8番手まで下げて、2センターから反撃開始。同時に踏み上げた岩本をバックで交わして先頭に躍り出る。そこへ浅井が襲い掛かる。4コーナーで山崎を抜き去ると、そのまま後続を振り切って決勝進出を果たした。
 「中団、中団を心掛けました。(岩本)俊介が逃げても、(山崎)賢人がかけてもいいように想定はしていたので、(展開が)その中の一つになって、すり抜けられました。ここ最近は共同通信社杯に向けて仕上げていたし、その延長もあって良い感じです。久々に自力で勝てたので良かったです」
 浅井を懸命に追った志智俊夫(写真)が2着で、地元記念のファイナルへコマを進めた。
 「なんとか付いて行って、(前を)乗り越えられました。(浅井の)ダッシュがすごかったし、最後まで伸びて行く感じでした。全てが上手くいってますね。(気持ちも脚も)バッチリです」
 最終バックで志智の後ろまで追い上げた佐々木雄一が3着に入った。
 「(初手の位置は)浅井のまくりごろになると思ったので、あの位置にいました。佐野(梅一)さんが離れるかなって思って、そこだけワンテンポ早く踏みました。疲れもないし、伸びもいいですね」

<最終日・6R S級ブロックセブン>

新井秀明選手
新井秀明選手
 前回の共同通信社杯は一次予選で敗れた坂本貴史だが、最終日に南潤と古性優作の近畿コンビらを破って白星を挙げた。
 「(前々回の)青森記念で負けて、共同(通信社杯)の前半は引きずっていたんですけど、気持ちを切り替えて最終日に1着が取れたんで良かったです。(共同通信社杯が)終わってからは、寛仁親王牌に向けてやっています。でも、ここ2日間くらいは疲れを取って仕上げてきました。前回(昨年1月大宮)のブロックセブンは優勝したし、今回もまた優勝したいです」
 新井秀明(写真)は、ギックリ腰から復帰した8月久留米FIで約4カ月ぶりに優出に成功。前回の9月函館では準決勝で敗れたが、最終日を白星で締めた。
 「腰はまだ、たまに痛くなりますけど、前回の最終日が今期初勝利だったんでだんだん良くはなっていると思います。今回は疲れもないし体調もバッチリですね。練習も熊本でいつも通りやって来ました。(連係する竹内翼とは)ワンツーもあるし、逃げた時にすごい強いですよね。ブロックセブンは(昨年9月向日町以来)2回目なんですけど、その時はメンバーが強すぎたので、今回こそは頑張りたいです」
 地元の川口公太朗は、前回の共同通信社杯で初めてビッグレースに参戦した。
 「勉強になったし力不足をすごい感じたので、もっと頑張ろうって思いました。今のレース形態になって、自転車を変えていきたいなっていうのもあるし、(6月広島で骨折した)鎖骨の感じも少しずつ良くなっているので、まだ良くなるって前向きに考えてやっていきたいですね。地元ですけど、良い意味でいつも通りに走りたいです」