岐阜競輪開設76周年「長良川鵜飼カップ(GIII)」は9月7日に最終日に迎えた。注目の決勝は犬伏湧也が8番手からのロングまくりで別線を一蹴。番手を回った清水裕友がゴール寸前で差し切って優勝を飾った。中四国SS班コンビがワンツーを決める一方、地元の大ベテラン志智俊夫も3着に入る大健闘を見せた。
なお、清水のGIII優勝は同じく犬伏との連係を実らせた4月高知記念以来で、通算14回目。
決勝戦 レース経過
号砲と同時に最内枠の清水裕友が飛び出して犬伏湧也-清水の中四国勢が誘導員の後ろを占める。菅田壱道、村田雅一の単騎の両者はこの後ろ。中団は嘉永泰斗-中村圭志-園田匠の九州勢で、後攻めには纐纈洸翔-志智俊夫の中部勢が控える。
青板周回のバックストレッチ付近から纐纈が上昇を開始し、赤板で先頭に立つと、この動きに村田、菅田がそれぞれ切り替える。嘉永は5番手に入り、犬伏は8番手に車を下げる。纐纈は後方の動きを警戒しながら打鐘4コーナー過ぎから一気にペースを上げていくが、4コーナーの下りを使って犬伏がスパートする。犬伏が最終1センター付近で纐纈をまくり切ると、志智が纐纈後位から切り替えて中四国勢を追い掛けるが、前との差がなかなか詰まらない。直線は犬伏と清水の一騎打ちとなり、清水がゴール寸前で犬伏を差し切ってV。犬伏が2着で中四国勢のワンツー。切り替えた志智が村田の追撃を振り切って3着。

清水裕友選手
中四国SSタッグを相手にして、別線はなすすべなし。清水裕友(写真)が、勝機を逃さず優勝をつかんだ。
纐纈洸翔が押さえて、続いた嘉永泰斗は中団に固執。単騎勢の動きもあって、嘉永は5番手で動けない。正攻法から8番手まで下げ切った犬伏湧也は、打鐘2センターからの仕掛け。完全に、犬伏の得意パターンだった。
「犬伏の行ける距離でって思ってました。犬伏がしっかりカマせば、決まるなって思ってた。嘉永が犬伏のことを気にしてくれてて、逆に良かったですね」
犬伏は、他が止まって見えるほどの加速。最終2コーナー過ぎには、清水と共に2車できれいに出切る。嘉永のまくりも、前を脅かすには程遠く、優勝はSSコンビのどちらかに絞られた。4分の1車輪差で交わした清水が、高知記念以来、通算14回目の優勝を飾った。その高知記念も、犬伏とのワンツーだった。今年2度の優勝は、どちらも新S班となった犬伏の番手から。今回の初日特選は別線で戦い、改めて犬伏への信頼と、自身の課題を口にした。
「初日は、犬伏にギャフンと言わされた。強いのは嫌と言うほど分かってるんで、しっかり付け切れて良かったです。交わせるかも半信半疑だった。犬伏の踏み直しも良かったんで。オッズは(差してのワンツーが)人気になってたんで、差せて良かったですね。自力で勝っても、人の後ろで勝っても、喜びは一緒。だけど、自力でも優勝できる脚を付けたいですね。人の後ろを回っても、余裕がないと優勝はできないんで、自力を上げていきたいですね」
サマーナイトフェスティバルこそ決勝に乗ったが、その後はGIIIでも優出を逃す開催が続いてしまった。物足りなさは、自身が一番感じているところだろう。その中でのこの優勝は、復活のきっかけに十分なりえる。
「7月からずっと良くなくて、仲間に助けられての優勝だと思います。賞金を気にするような順位にいるわけじゃないし、グランプリを意識してはいないです。今は目の前の一戦一戦に集中してですね。(GIを)優勝しないと(グランプリは)無理だと思ってますし、優勝するつもりでやっていきたい。(今回の優勝を)無駄にしないようにしたいです」
直後には共同通信社杯も控えており、残るビッグレースはあと3つ。グランプリ出場へ向けた逆転劇は、ここから始まる。
圧巻のスピードで巻き返した犬伏湧也は準V。ラインでのワンツーに喜びの表情を浮かべるが、自分自身の優勝も狙えるところだっただけに、悔しさも入り混じる。
「2車でも(後ろが)裕友さんなんで、信頼してカマして行ければ2人で決まるかなと。嘉永君が中団で動かなかったのも良かった。冷静に見えていました。オールスターは不甲斐なかったので、出し切ってと。記念の優勝は(今年は)まだないし、あとは裕友さんを合わせ切れれば良かったんですけど。やりたいようには走れたし、感じも良かったので次から頑張りたい。(次回は共同通信社杯で)しっかりケアをして、やれることをやりたい」
切った纐纈は、そのまま泳がされて先行に。中四国の2車に上を行かれると、志智俊夫は纐纈から切り替えて3番手で追いかける。そのままこらえて3着に入った。
「あの並びだと、(纐纈が)切って、嘉永君が来て、犬伏君を見て内か外かって感じだった。あのまま前だったら、飛び付く感じだったと思う。(犬伏がカマしてきて)2車だったので、すかさず(切り替えて)行きました。清水君が余裕があったので、内も外も踏めず、直線がきてしまい3着が一杯だった。記念の3着は大きい。目標は決勝進出だったけど、(決勝で)確定板にも入れたんで。また1年頑張って、来年はさらに上を目指して頑張りたい」






青板周回のバックストレッチ付近から纐纈が上昇を開始し、赤板で先頭に立つと、この動きに村田、菅田がそれぞれ切り替える。嘉永は5番手に入り、犬伏は8番手に車を下げる。纐纈は後方の動きを警戒しながら打鐘4コーナー過ぎから一気にペースを上げていくが、4コーナーの下りを使って犬伏がスパートする。犬伏が最終1センター付近で纐纈をまくり切ると、志智が纐纈後位から切り替えて中四国勢を追い掛けるが、前との差がなかなか詰まらない。直線は犬伏と清水の一騎打ちとなり、清水がゴール寸前で犬伏を差し切ってV。犬伏が2着で中四国勢のワンツー。切り替えた志智が村田の追撃を振り切って3着。

清水裕友選手
纐纈洸翔が押さえて、続いた嘉永泰斗は中団に固執。単騎勢の動きもあって、嘉永は5番手で動けない。正攻法から8番手まで下げ切った犬伏湧也は、打鐘2センターからの仕掛け。完全に、犬伏の得意パターンだった。
「犬伏の行ける距離でって思ってました。犬伏がしっかりカマせば、決まるなって思ってた。嘉永が犬伏のことを気にしてくれてて、逆に良かったですね」
犬伏は、他が止まって見えるほどの加速。最終2コーナー過ぎには、清水と共に2車できれいに出切る。嘉永のまくりも、前を脅かすには程遠く、優勝はSSコンビのどちらかに絞られた。4分の1車輪差で交わした清水が、高知記念以来、通算14回目の優勝を飾った。その高知記念も、犬伏とのワンツーだった。今年2度の優勝は、どちらも新S班となった犬伏の番手から。今回の初日特選は別線で戦い、改めて犬伏への信頼と、自身の課題を口にした。
「初日は、犬伏にギャフンと言わされた。強いのは嫌と言うほど分かってるんで、しっかり付け切れて良かったです。交わせるかも半信半疑だった。犬伏の踏み直しも良かったんで。オッズは(差してのワンツーが)人気になってたんで、差せて良かったですね。自力で勝っても、人の後ろで勝っても、喜びは一緒。だけど、自力でも優勝できる脚を付けたいですね。人の後ろを回っても、余裕がないと優勝はできないんで、自力を上げていきたいですね」
サマーナイトフェスティバルこそ決勝に乗ったが、その後はGIIIでも優出を逃す開催が続いてしまった。物足りなさは、自身が一番感じているところだろう。その中でのこの優勝は、復活のきっかけに十分なりえる。
「7月からずっと良くなくて、仲間に助けられての優勝だと思います。賞金を気にするような順位にいるわけじゃないし、グランプリを意識してはいないです。今は目の前の一戦一戦に集中してですね。(GIを)優勝しないと(グランプリは)無理だと思ってますし、優勝するつもりでやっていきたい。(今回の優勝を)無駄にしないようにしたいです」
直後には共同通信社杯も控えており、残るビッグレースはあと3つ。グランプリ出場へ向けた逆転劇は、ここから始まる。
圧巻のスピードで巻き返した犬伏湧也は準V。ラインでのワンツーに喜びの表情を浮かべるが、自分自身の優勝も狙えるところだっただけに、悔しさも入り混じる。
「2車でも(後ろが)裕友さんなんで、信頼してカマして行ければ2人で決まるかなと。嘉永君が中団で動かなかったのも良かった。冷静に見えていました。オールスターは不甲斐なかったので、出し切ってと。記念の優勝は(今年は)まだないし、あとは裕友さんを合わせ切れれば良かったんですけど。やりたいようには走れたし、感じも良かったので次から頑張りたい。(次回は共同通信社杯で)しっかりケアをして、やれることをやりたい」
切った纐纈は、そのまま泳がされて先行に。中四国の2車に上を行かれると、志智俊夫は纐纈から切り替えて3番手で追いかける。そのままこらえて3着に入った。
「あの並びだと、(纐纈が)切って、嘉永君が来て、犬伏君を見て内か外かって感じだった。あのまま前だったら、飛び付く感じだったと思う。(犬伏がカマしてきて)2車だったので、すかさず(切り替えて)行きました。清水君が余裕があったので、内も外も踏めず、直線がきてしまい3着が一杯だった。記念の3着は大きい。目標は決勝進出だったけど、(決勝で)確定板にも入れたんで。また1年頑張って、来年はさらに上を目指して頑張りたい」







次回のグレードレースは、松阪競輪「ウィンチケットミッドナイトGIII」が9月8日~10日の日程で開催されます。
共同通信社杯の出場選手は不在ながら、グランドスラマーの新田祐大をはじめとした、小原太樹、吉田有希、山田諒、坂口晃輔らG戦線で活躍している健脚がそろい、熾烈なV争いが繰り広げられる3日間となるでしょう。今年3人目のミッドナイトGIII覇者になるのは、果たして誰でしょうか?
9月5日時点の出場予定選手データを分析した、松阪競輪「ウィンチケットミッドナイトGIII」の主力メンバー及び狙い目選手を紹介する「プロスポーツ号外版」は以下をクリックしてください。
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共同通信社杯の出場選手は不在ながら、グランドスラマーの新田祐大をはじめとした、小原太樹、吉田有希、山田諒、坂口晃輔らG戦線で活躍している健脚がそろい、熾烈なV争いが繰り広げられる3日間となるでしょう。今年3人目のミッドナイトGIII覇者になるのは、果たして誰でしょうか?
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