大垣競輪場で開催されている開設71周年記念「水都大垣杯(GIII)」は、6月4日に2日目が行われた。二次予選では、S級S班の佐藤慎太郎、松浦悠士も順当に準決に進み、地元の山口拳矢や犬伏湧也も勝ち上がった。6月5日のシリーズ3日目には、ファイナルをかけて準決の3個レースで激戦が繰り広げられる。
記念シリーズは開催中の毎日、先着入場者プレゼント。山田裕仁さん、山口幸二さんらによる予想会、選手会岐阜支部によるグッズ販売、ガチャガチャ、コッペパン販売などのキッチンカーの出店も予定されています。大垣競輪場では、みなさまのご来場お待ちしております。また、テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。
<6R>

渡邉雄太選手
赤板過ぎに押さえて出た渡邉雄太(写真)は、志田龍星に合わせてペースを上げてから中部3車を出させる。すかさず石塚輪太郎も仕掛けて、最終ホームでは中部、近畿の両ラインが重なる。隊列が凝縮されたところを、渡邉が2コーナーからまくり一気。前に踏み込んだ稲川翔をとらえて押し切った。
「あれで(志田に)行かれて(石塚)輪太郎さんを出させたらキツいなと。できれば踏み合ってくれないかなって。(自分が踏んで)そのスピードまでもっていければっていう感じでした。追いつくので精いっぱいだったけど、2人(石塚、志田)とも1周くらい踏んでいたんで、そこを目がけて行きました。イナショウさん(稲川)が振ってくるのかと思ったけど、前に踏んでくれた。調子がいいし、組み立て方もいいと思います」
渡邉ラインで上位を独占。2着の松谷秀幸は、渡邉の走りに脱帽するようにこう口を開く。
「(渡邉)雄太が強かったし、自分は余裕がなかった。展開的にはモガき合ってくれたから良かった。そうじゃなかったらヤバかった。雄太は仕上がっている。自分はもうちょっと上積みが欲しいですね」
「あれで(志田に)行かれて(石塚)輪太郎さんを出させたらキツいなと。できれば踏み合ってくれないかなって。(自分が踏んで)そのスピードまでもっていければっていう感じでした。追いつくので精いっぱいだったけど、2人(石塚、志田)とも1周くらい踏んでいたんで、そこを目がけて行きました。イナショウさん(稲川)が振ってくるのかと思ったけど、前に踏んでくれた。調子がいいし、組み立て方もいいと思います」
渡邉ラインで上位を独占。2着の松谷秀幸は、渡邉の走りに脱帽するようにこう口を開く。
「(渡邉)雄太が強かったし、自分は余裕がなかった。展開的にはモガき合ってくれたから良かった。そうじゃなかったらヤバかった。雄太は仕上がっている。自分はもうちょっと上積みが欲しいですね」
<7R>

川村晃司選手
3車の中部勢が押さえて先行態勢を取り、そこに赤板2コーナー過ぎに仕掛けた金子哲大が襲い掛かる。橋本優己がペースを上げて合わせて、最終ホーム過ぎに金子が前に出るが主導権争いの決着はつかない。6番手の山田久徳は、2コーナー手前からまくりを打つ。岡本大嗣が番手から出るが、山田がのみ込む。山田マークから脚をためた川村晃司(写真)が追い込んだ。
「このメンバーなら(山田)久徳君の脚が抜けているから、自分が離れて迷惑を掛けないようにと思っていた。最後に久徳君を抜けているので十分です。体の使い方を考えて、しっかりと練習をしだしてから良くなってきた。調子の方はいいと思う」
菅田壱道は、最終ホームで京都コンビを前に見る8番手。川村を追って直線で外を踏んだ。
「山田君を先に出させると、切らせてもらえないと思ったから先に切った。それで山田君に飛び付かせて脚を削らして、そこをまくろうと考えていた。最悪、山田君との中団争いも考慮していた。自分だけがサラ脚だったので最後は届いた感じ。前がまくり合いになったから届いただけですね」
「このメンバーなら(山田)久徳君の脚が抜けているから、自分が離れて迷惑を掛けないようにと思っていた。最後に久徳君を抜けているので十分です。体の使い方を考えて、しっかりと練習をしだしてから良くなってきた。調子の方はいいと思う」
菅田壱道は、最終ホームで京都コンビを前に見る8番手。川村を追って直線で外を踏んだ。
「山田君を先に出させると、切らせてもらえないと思ったから先に切った。それで山田君に飛び付かせて脚を削らして、そこをまくろうと考えていた。最悪、山田君との中団争いも考慮していた。自分だけがサラ脚だったので最後は届いた感じ。前がまくり合いになったから届いただけですね」
<8R>

浅井康太選手
松本秀之介は、竹内雄作との中団外併走から打鐘手前で仕掛ける。関東勢を叩いた松本が先行策。すかさず反撃に出た竹内だったが、最終ホームで降りて3番手をキープ。3コーナー過ぎから竹内が車間を詰めながら踏むと、浅井康太(写真)は中のコースをシャープに伸びて突き抜けた。
「ジャンのところで(竹内が)しっかりと(九州勢に)付いていったのがまず大きなところかなと。(竹内)雄作は叩けると思って行く選手ですし、行けないと思っての判断で1番(高橋築)のところだったんだと。(竹内と高橋で)接触があったんで危なかった。でも、自分も前から4番手で、あとは雄作が踏んだタイミングで合わせていけばと。雄作も4着以内と思って、ツーテンポくらい遅らせて踏んだ。最後まで踏み切れば1着があるし、2人で4着までに入れるだろうと。レース自体も見えているので、(状態は)悪くないって思います」
松本が主導権。番手の荒井崇博は、車間を空けて後続をけん制。最後は浅井と伸び比べに屈したが、松本とともに準決に進んだ。
「最悪の展開しか考えてなかったので、あそこ(周回中の6番手)を取れて楽になった。あとは(松本が出て)俺の後ろを取り合ってくれたらいいなって。(松本との)車間を切っていれば、なかなか仕掛けられないんじゃないかと。浅井にいかれるのはしょうがないかなって思ったけど、いかれると悔しいですね」
「ジャンのところで(竹内が)しっかりと(九州勢に)付いていったのがまず大きなところかなと。(竹内)雄作は叩けると思って行く選手ですし、行けないと思っての判断で1番(高橋築)のところだったんだと。(竹内と高橋で)接触があったんで危なかった。でも、自分も前から4番手で、あとは雄作が踏んだタイミングで合わせていけばと。雄作も4着以内と思って、ツーテンポくらい遅らせて踏んだ。最後まで踏み切れば1着があるし、2人で4着までに入れるだろうと。レース自体も見えているので、(状態は)悪くないって思います」
松本が主導権。番手の荒井崇博は、車間を空けて後続をけん制。最後は浅井と伸び比べに屈したが、松本とともに準決に進んだ。
「最悪の展開しか考えてなかったので、あそこ(周回中の6番手)を取れて楽になった。あとは(松本が出て)俺の後ろを取り合ってくれたらいいなって。(松本との)車間を切っていれば、なかなか仕掛けられないんじゃないかと。浅井にいかれるのはしょうがないかなって思ったけど、いかれると悔しいですね」
<9R>

犬伏湧也選手
犬伏湧也(写真)は周回中、7番手。赤板手前から車間を空けてタイミングを取る。別線はその“圧”で踏み合いになり、石井洋輝が先頭に立つ。後方の犬伏は、2コーナーから空いた車間を詰めてスパート。石井も合わせて駆けて、犬伏マークの渡部哲男は付け切れない。最終1コーナーで前団をとらえた犬伏は一人旅。後続を離して押し切った。
「自分が後ろからいけば中団がもつれてくれるのかなと思った。予想通りだったけど、もっと早いタイミングで切れば(渡部)哲男さんが離れることはなかったのかなって。ジャンの2センターで一瞬休んで、すぐに踏み込んだ。風が強くなってきてどうかなと思ったけど、初日よりは踏み切れたと思う。自分は徐々に良くなるタイプなので、悪くないのかなと思う」
犬伏の加速に付け切れなかった渡部哲男は、5番手に降りる。4番手まくりの渡邉雅也が新山将史のけん制で浮いて、渡部は新山の後ろに取りつく。今度は野田源一のまくりを新山が大きく振って、空いたコースを踏んだ渡部が2着に入った。
「内容は0点。(犬伏に)ためて行かれてキツかった。内が空いたからいけたけど、空かんかったら厳しかったと思う。内容が良くない。リカバリーはできた。けど、完全に力負けだから修正のしようがない」
「自分が後ろからいけば中団がもつれてくれるのかなと思った。予想通りだったけど、もっと早いタイミングで切れば(渡部)哲男さんが離れることはなかったのかなって。ジャンの2センターで一瞬休んで、すぐに踏み込んだ。風が強くなってきてどうかなと思ったけど、初日よりは踏み切れたと思う。自分は徐々に良くなるタイプなので、悪くないのかなと思う」
犬伏の加速に付け切れなかった渡部哲男は、5番手に降りる。4番手まくりの渡邉雅也が新山将史のけん制で浮いて、渡部は新山の後ろに取りつく。今度は野田源一のまくりを新山が大きく振って、空いたコースを踏んだ渡部が2着に入った。
「内容は0点。(犬伏に)ためて行かれてキツかった。内が空いたからいけたけど、空かんかったら厳しかったと思う。内容が良くない。リカバリーはできた。けど、完全に力負けだから修正のしようがない」
<10R>

園田匠選手
赤板過ぎに出た伊藤旭の上を単騎の佐々木堅次が切る。そこを河合佑弥がカマして主導権。山口拳矢は一本棒の7番手で打鐘を通過する。河合がハイペースで飛ばすが、最終ホームで山口が仕掛ける。山口が好スピードで前団に襲い掛かり、伊藤が長尾拳太を張りながら山口に切り替える。直線で山口を交わしに出た伊藤の外を、園田匠(写真)が鮮やかに伸びて連勝のゴール。
「ああいうのも好きなタイプだけど、(伊藤)旭が良くスイッチしてくれました。あれで4(着)までは大丈夫かなと思ったけど、ちょっと武田(豊樹)さんに詰められたところもあって、その分伸びなかった。ずっと練習はやってたし、いままでが極端に悪かった。やっと元通りになった。今年に入って(グレードレースの)準決は初めてなんで、とりあえずホッとしてます」
山口の仕掛けにかぶった伊藤旭だったが、長尾をさばいて山口にスイッチ。対応力を見せた。
「本当は(山口)拳矢さんが来た時に、(合わせて)一緒に出るのがベストだと。後ろに2人付いてくださったんで、長尾さんが付いていても、いなくてもスイッチしてゴール勝負だと。自分自身も余裕があったんで、抜き切ってと思ってた。そしたら園田さん(の脚)が違ってましたね。あの展開だったら1着が欲しかったけど、末脚がない」
「ああいうのも好きなタイプだけど、(伊藤)旭が良くスイッチしてくれました。あれで4(着)までは大丈夫かなと思ったけど、ちょっと武田(豊樹)さんに詰められたところもあって、その分伸びなかった。ずっと練習はやってたし、いままでが極端に悪かった。やっと元通りになった。今年に入って(グレードレースの)準決は初めてなんで、とりあえずホッとしてます」
山口の仕掛けにかぶった伊藤旭だったが、長尾をさばいて山口にスイッチ。対応力を見せた。
「本当は(山口)拳矢さんが来た時に、(合わせて)一緒に出るのがベストだと。後ろに2人付いてくださったんで、長尾さんが付いていても、いなくてもスイッチしてゴール勝負だと。自分自身も余裕があったんで、抜き切ってと思ってた。そしたら園田さん(の脚)が違ってましたね。あの展開だったら1着が欲しかったけど、末脚がない」
<11R>

佐藤慎太郎選手
赤板2コーナー手前で森山智徳を押さえて、橋本壮史が先頭に立つ。橋本ラインの3車が出切り、4番手は森山と川越勇星の併走。橋本の先行でレースは流れて、最終ホームから後方の小川真太郎が仕掛ける。川越が合わせて小川は不発。逃げる橋本の番手の佐藤慎太郎(写真)は、慌てることなく川越を阻んでから追い込んだ。
「橋本君は主導権を取りたい気持ちが伝わってきた。ジャン過ぎにかなり踏んでペースを上げて、これが彼のペースなのかと思った。けど、初連係だったし、踏み直しとか彼のペースとかがわからない。だからそういう意味で初連係は難しい。掛かりは良かった。川越君が来たところで橋本君が踏み上げたのはいい判断だった。小川君が来たのも見えて、川越君と一緒にこられると仕事しづらいと思ったけど、そこで橋本君も踏み直してくれた。いい先行選手ですね」
川越に乗った山賀雅仁が直線で伸びて、佐藤に4分の1輪差まで詰め寄った。
「併走になっちゃって、小川君の巻き返しも見えてどうかと思った。後手を踏まず、追い上げてくれたし川越君のおかげです。大坪(功一)さんにさばかれることもなかったんで運も良かった」
「橋本君は主導権を取りたい気持ちが伝わってきた。ジャン過ぎにかなり踏んでペースを上げて、これが彼のペースなのかと思った。けど、初連係だったし、踏み直しとか彼のペースとかがわからない。だからそういう意味で初連係は難しい。掛かりは良かった。川越君が来たところで橋本君が踏み上げたのはいい判断だった。小川君が来たのも見えて、川越君と一緒にこられると仕事しづらいと思ったけど、そこで橋本君も踏み直してくれた。いい先行選手ですね」
川越に乗った山賀雅仁が直線で伸びて、佐藤に4分の1輪差まで詰め寄った。
「併走になっちゃって、小川君の巻き返しも見えてどうかと思った。後手を踏まず、追い上げてくれたし川越君のおかげです。大坪(功一)さんにさばかれることもなかったんで運も良かった」
<12R>

柏野智典選手
青野将大が赤板2コーナーから踏み込むと櫻井祐太郎も合わせて、打鐘では両者の叩き合い。早めに態勢を整えていた松浦悠士が、4コーナーから仕掛ける。青野が踏み勝って主導権も、松浦が力の違いで最終2コーナー手前でとらえる。柏野智典(写真)は松浦の踏み出しにも危なげなく続いて、人気の2人の直線勝負。柏野が松浦を差し切った。
「松浦君はもうジャン前くらいから、(態勢が)整ってて射程圏に入ってましたね。いつでも行くっていう感じが伝わってきた。2、3秒間、ここがいいかなっていうのを探っていた。スムーズに加速していたけど、(最終)1コーナーから1センター辺りですかね、青野君を気にしていたのか、ちょっと松浦君らしくなかった。自分は最近、着が悪かったんですけど、ダービーくらいから戦えるかなと。成績と感覚が折り合ってなかったんで、松浦君と決められていけそうだなっていうのがある」
完調ではない松浦悠士だが、さすがの反応と立ち回りで役者の違いを見せた。次回の高松宮記念杯への足がかりも含めて、しっかりと気持ちを引き締める。
「踏み合いになると思ったし、自分が前を取れば理想の形になるかなと。(仕掛ける)タイミングはかなり良かった。スピードは良かったけど、踏み直しができなかったんでその辺がイマイチなのかと。(最終)4コーナーから脚が残ってなくて維持するのが精いっぱいだった。自転車がいいんで、乗っていてすごく気持ちがいい。自転車がバチッとかみ合っていい状態ではある。体の方はいうことをきいてくれないっていうわけじゃないけど、自転車がいいだけにストレスにはなりますね」
「松浦君はもうジャン前くらいから、(態勢が)整ってて射程圏に入ってましたね。いつでも行くっていう感じが伝わってきた。2、3秒間、ここがいいかなっていうのを探っていた。スムーズに加速していたけど、(最終)1コーナーから1センター辺りですかね、青野君を気にしていたのか、ちょっと松浦君らしくなかった。自分は最近、着が悪かったんですけど、ダービーくらいから戦えるかなと。成績と感覚が折り合ってなかったんで、松浦君と決められていけそうだなっていうのがある」
完調ではない松浦悠士だが、さすがの反応と立ち回りで役者の違いを見せた。次回の高松宮記念杯への足がかりも含めて、しっかりと気持ちを引き締める。
「踏み合いになると思ったし、自分が前を取れば理想の形になるかなと。(仕掛ける)タイミングはかなり良かった。スピードは良かったけど、踏み直しができなかったんでその辺がイマイチなのかと。(最終)4コーナーから脚が残ってなくて維持するのが精いっぱいだった。自転車がいいんで、乗っていてすごく気持ちがいい。自転車がバチッとかみ合っていい状態ではある。体の方はいうことをきいてくれないっていうわけじゃないけど、自転車がいいだけにストレスにはなりますね」