大垣競輪場を舞台に開催された「第9回施設整備等協賛競輪in大垣(GIII)」は、11月19日に最終日が行われた。決勝は先手を奪った南関勢を、地元の志田龍星が意地で叩きに行くが、その後位にハマった南関勢に絶好の流れに。最終3コーナーで青野将大が抜け出すと、ゴール前で山賀雅仁がきっちり差し切ってVをゲットした。なお、山賀のGIII優勝は18年9月青森記念以来で、通算4回目となる。
決勝戦 レース経過
号砲が鳴ると、勢い良く飛び出した阿部将大が誘導員を追う。初手は、阿部将-成松春樹、志田龍星-松村友和、青野将大-山賀雅仁-白戸淳太郎、片岡迪之-阿部大樹の並び。
青板3コーナーを過ぎると後方の片岡がゆっくりと上昇。赤板1コーナーで先頭に立つと、すかさず青野が仕掛けて先頭に躍り出る。後方になった志田はジャン前から一気にスパートを開始。最終ホームで志田が前に出切るも、追走の松村は離れて、青野-山賀が志田の後位にハマる。番手に入った青野は、志田との車間を切りながら後方を警戒し、最終バックで車間を詰めながらまくり上げて、3コーナーで志田を捕らえる。阿部将も後方から一気にまくってくるも、4コーナーで勢いが止まり3番手まで。直線では青野を追走した山賀が、しっかりと抜け出してのV。2着にはまくった青野が残り、阿部将のまくりに乗った成松は直線でコースを突いてGIII初優出で3着に入った。

山賀雅仁選手
「今日(最終日)は母親の命日だったんですよ。普段はあんまり頼まないんだけど、力を貸してくださいってお願いしちゃった」
見えない力にも背中を押されて、山賀雅仁(写真)が18年青森記念以来4回目のGIII優勝を手にした。
青野将大と、白戸淳太郎の神奈川勢の間に入る形でラインを組んだ。「同県の間に入るのは初めて」だっただけに、普段とは違う緊張感を持っての決勝戦だった。
「(青野が志田龍星に叩かれたが)青野はまだ踏んでたし、ラインを組んでいる以上は、あそこでシビアに(切り替えて)行くよりも青野に志田君を追ってもらってと。青野が踏んで出切ってくれたし、それを抜ければ優勝かなって思ったらドキドキして。動きが固くなっちゃった。特に、今回は白戸さんに番手を回してもらってるんで、独特の緊張感でした。本当にラインのおかげで優勝できた。一人じゃ何もできないですよ」
今期はこれで13勝の固め打ち。優出した今年の当所記念から、状態をキープして走り続けている。今年のビッグレース出場はダービーの一度きりにとどまった。だが、この優勝で来年の競輪祭の出場を決めただけでなく、他のGIへの出場もグッと手繰り寄せた。
「今は調子が良いし、もう一つ上で戦うには、まずは記念の決勝にしっかり乗ることだと思ってた。優勝したいとは思ってたけど、まさかこの歳でまたGIIIで優勝できるとは思ってなかった。(競輪祭出場が)まず一つ決まったので、1年かけてじっくり準備したい。新しく9月から弟子もできたので、一緒に成長しながら準備できたらいいですね。これで全日本選抜とか、ダービーも近づいたと思うけど、考えすぎたら駄目なので。一走、一走しっかり走って、その先に出れたら良いなって感覚です」
一走入魂の心構えで、全てのレースで最善を尽くす。レースのグレードが変わっても、その姿勢は崩さない。直後に迫った平FIは、今節以上に大事な位置付けになると言う。
「ここを優勝して、次の開催の山賀はどうなんだってみんな思うでしょう。だから次が勝負です。優勝した以上は次の場が大事。中3日でも絶対に走ります。明日か、明後日は、墓参りに行きますけどね(笑)」
地に足を付けたまま、一走、一走を積み重ねて大舞台へとカムバックしていく。
志田の番手にハマった青野将大は、最終バックからまくりを打つ。山賀には交わされたものの、準Vの結果を残した。
「初手はどこでも良かったし、自分の(仕掛ける)番が来たら行こうと思ってました。あとは、自分の好きなハイペースの競走に持ち込んでと。山賀さんに(志田の後ろに)迎え入れてもらったんで、もう一回行かないと駄目だなと思った。外から来たのが(ラインの)山賀さんで良かった。GIIIの決勝で初めて確定板に乗れたし、進歩していると思います」
成松春樹は、勝負所で9番手。阿部将大の巻き返しに乗り、4コーナーでは内のコースを踏んで3着に食い込んだ。
「前受けだったら3番(片岡迪之)を突っ張ると思ってた。けど、全開で踏んできたんで出させた感じでしたね。ジャンでアンコになって危なかったんですけど、阿部(将)君が無理やり仕掛けてくれた。最後にもっと突っ込めていれば。もっと気持ちを強く持っていれば優勝まであったかもしれない。でも、まさか追加で来て(決勝で)確定板に入れると思ってなかったので」




青板3コーナーを過ぎると後方の片岡がゆっくりと上昇。赤板1コーナーで先頭に立つと、すかさず青野が仕掛けて先頭に躍り出る。後方になった志田はジャン前から一気にスパートを開始。最終ホームで志田が前に出切るも、追走の松村は離れて、青野-山賀が志田の後位にハマる。番手に入った青野は、志田との車間を切りながら後方を警戒し、最終バックで車間を詰めながらまくり上げて、3コーナーで志田を捕らえる。阿部将も後方から一気にまくってくるも、4コーナーで勢いが止まり3番手まで。直線では青野を追走した山賀が、しっかりと抜け出してのV。2着にはまくった青野が残り、阿部将のまくりに乗った成松は直線でコースを突いてGIII初優出で3着に入った。

山賀雅仁選手
見えない力にも背中を押されて、山賀雅仁(写真)が18年青森記念以来4回目のGIII優勝を手にした。
青野将大と、白戸淳太郎の神奈川勢の間に入る形でラインを組んだ。「同県の間に入るのは初めて」だっただけに、普段とは違う緊張感を持っての決勝戦だった。
「(青野が志田龍星に叩かれたが)青野はまだ踏んでたし、ラインを組んでいる以上は、あそこでシビアに(切り替えて)行くよりも青野に志田君を追ってもらってと。青野が踏んで出切ってくれたし、それを抜ければ優勝かなって思ったらドキドキして。動きが固くなっちゃった。特に、今回は白戸さんに番手を回してもらってるんで、独特の緊張感でした。本当にラインのおかげで優勝できた。一人じゃ何もできないですよ」
今期はこれで13勝の固め打ち。優出した今年の当所記念から、状態をキープして走り続けている。今年のビッグレース出場はダービーの一度きりにとどまった。だが、この優勝で来年の競輪祭の出場を決めただけでなく、他のGIへの出場もグッと手繰り寄せた。
「今は調子が良いし、もう一つ上で戦うには、まずは記念の決勝にしっかり乗ることだと思ってた。優勝したいとは思ってたけど、まさかこの歳でまたGIIIで優勝できるとは思ってなかった。(競輪祭出場が)まず一つ決まったので、1年かけてじっくり準備したい。新しく9月から弟子もできたので、一緒に成長しながら準備できたらいいですね。これで全日本選抜とか、ダービーも近づいたと思うけど、考えすぎたら駄目なので。一走、一走しっかり走って、その先に出れたら良いなって感覚です」
一走入魂の心構えで、全てのレースで最善を尽くす。レースのグレードが変わっても、その姿勢は崩さない。直後に迫った平FIは、今節以上に大事な位置付けになると言う。
「ここを優勝して、次の開催の山賀はどうなんだってみんな思うでしょう。だから次が勝負です。優勝した以上は次の場が大事。中3日でも絶対に走ります。明日か、明後日は、墓参りに行きますけどね(笑)」
地に足を付けたまま、一走、一走を積み重ねて大舞台へとカムバックしていく。
志田の番手にハマった青野将大は、最終バックからまくりを打つ。山賀には交わされたものの、準Vの結果を残した。
「初手はどこでも良かったし、自分の(仕掛ける)番が来たら行こうと思ってました。あとは、自分の好きなハイペースの競走に持ち込んでと。山賀さんに(志田の後ろに)迎え入れてもらったんで、もう一回行かないと駄目だなと思った。外から来たのが(ラインの)山賀さんで良かった。GIIIの決勝で初めて確定板に乗れたし、進歩していると思います」
成松春樹は、勝負所で9番手。阿部将大の巻き返しに乗り、4コーナーでは内のコースを踏んで3着に食い込んだ。
「前受けだったら3番(片岡迪之)を突っ張ると思ってた。けど、全開で踏んできたんで出させた感じでしたね。ジャンでアンコになって危なかったんですけど、阿部(将)君が無理やり仕掛けてくれた。最後にもっと突っ込めていれば。もっと気持ちを強く持っていれば優勝まであったかもしれない。でも、まさか追加で来て(決勝で)確定板に入れると思ってなかったので」





次回のグレードレースは、第65回「朝日新聞社杯競輪祭」GIが11月21日~26日の日程で小倉競輪場に於いてナイター開催されます。
また、ガールズグランプリトライアルが「競輪祭女子王座戦」として生まれ変わり、今年は記念すべき第1回大会となります。男子、女子ともにトップクラスが一堂に会し覇を競います。
この開催で暮れのKEIRINグランプリ2023出場選手が男女ともに決定。見どころ満載の6日間です。
11月11日時点の出場予定選手データを分析した、第65回「朝日新聞社杯競輪祭」GIの主力メンバー及び狙い目選手を紹介する「プロスポーツ号外版」は以下をクリックしてください。
プロスポーツ号外版は"こちら"
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