『大垣競輪開場62周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:10月3日
 大垣競輪開場62周年記念「水都大垣杯」は2日目。今日は優秀の「麋城賞」をメーンに2次予選6個レースで準決勝進出が争われた。「麋城賞」は平原康多のまくりに乗った諸橋愛が快勝。2次予選回りの地元勢からは竹内雄作が逃げ切りで準決勝進出を果たす。明日は準決勝戦、シリーズのベストナインが決まります。
 明日は山口幸二さん&内林久徳さんによる予想会(3R、5R、11R発売中※11R発売中は内林久徳さんのみの出演となります)やスピーチーズライブ(6R、9R発売中)。白井美早子選手、門脇真由美選手を招いてのガールズケイリントークショー(7R、10R発売中)などのイベントが予定されています。明日もぜひ大垣競輪場へご来場ください。
<6R>
小倉竜二選手
小倉竜二選手
 後ろ攻めの菅田壱道が動くと、初手中団の河端朋之が打鐘から叩いて主導権を奪う。大谷靖茂の巻き返しを小倉竜二(写真)がブロックすると、ゴール前できっちり河端をとらえてワンツーを決めた。
 「今日は中団か後ろで先行する形に持っていけたらと思ってた。そしたら菅田が斬ってくれたんで駆けやすくなりましたね。大谷君に出られたら終わりだし、あそこだけはきっちりと。3コーナーではタレてきてたけど、バックまではどうにかまくられないなって感じだった。(河端は)前より全然強いですよ」
 逃げた河端朋之は2着に粘った。
 「小倉さんには展開ではまくりでもと言われてました。ああなったら自分で行ったほうがと思ったし、ギリギリまで残してもらった感じですね。僕が踏み直せればワンツースリーだったと思う」
 中四国4番手を追走した佐藤真一が僅差で野本翔太との3着争いを制した。
 「4番手は難しい位置だけど、抜けたのでよかったです。6月からフレームを換えてたけど、また9月から園田(匠)君のフレームに戻した。(9月に)復帰してから着外2回なんで、やっぱり合ってるんでしょうね」

<7R>
芦澤大輔選手
芦澤大輔選手
 中団の八谷誠賢が先に斬った上を鈴木庸之が叩いて主導権。下げた飯野祐太はやや離れた7番手からまくってくるが、合わせて芦澤大輔(写真)が直線抜け出し鈴木の頑張りに応えた。
 「いい感じでスピードをもらえたし、全部の動きが見えてました。飯野は巻き返してくるのに時間がかかってるのも分かったし、あとはどのくらいのスピードで巻き返してくるのかなって感じでした。最近は結果が悪かったけど、自分の状態は分かってきたので心配はしてない。やることをやって勝ち上がれればいいですね」
 関東3番手を回った中村淳が2着に流れ込んだ。
 「連日、前のおかげですね。ついてるだけだったし、番手が強いので精神的に楽。安心できる位置でした。状態はいいほうだと思う。(準決勝で)間違いおきねーかな」
 中団4番手を確保した八谷誠賢が3着に食い込んだ。
 「やっちゃろうと思ったけど、(鈴木が)昨日よりかかってるし芦澤がすごい目で俺をにらんでるから、こっち見るなよと思いました(苦笑)。あとは飯野が来ないことだけを祈って、そしたらいいところで来てくれたんでよかったです」

<8R>
北津留翼選手
北津留翼選手
 打鐘前から松岡篤哉と鈴木裕でモガき合いに。これで北津留翼(写真)に絶好の展開になったかと思われたが、なかなか動けず。鈴木が1車で出切ると、はまった松岡はバックから番手まくり。それでも最後は北津留が力で飲み込んだ。
 「ラインで決めるにはホーム(からの仕掛け)でしたね。なんかちょっと重い気がします。展開的にはよくなったと思うけど、島田(竜二)さんまで連れて行けなかったので。踏んでからモコモコしてたけど、何とか1着取れてよかったです」
 2着の萩原孝之だが、鈴木との連結を外してしまい表情は硬い。
 「後味が悪いですね。ついていかないとダメだけど、雰囲気的に(鈴木は)行けないと思ったので…。舘(泰守)さんと合っちゃったかな思ったけど、意外と踏めましたね」
 前回、落車の影響を隠せない小野俊之だが、離れながらも3着で準決勝進出を決めた。
 「翼の仕掛けとかじゃなく、僕が離れるところじゃないんで。言い訳すればこの体調だからっていうのはあるけど、ショックですね。離れないだろうと思ってギアを(4.33に)戻したけど情けなかった」

<9R>
近藤隆司選手
近藤隆司選手
 逃げる三谷竜生にホームから根本哲吏が襲い掛かるが、北野武史のけん制で失速に。短くなった隊列を2コーナーから近藤隆司(写真)が豪快にまくり切った。
 「緩んだら行く作戦だった。4コーナーで行くところがあったけど、にらみをきかされて行けなかったです。そのあとは落ち着いてまくれたし、荻原(尚人)さんがいい目標になった。(外に膨らんだ)根本君は気になったけど、最後は上手く山下ろしで行けましたね」
 渡邉晴智は近藤の仕掛けにしっかりと続いた。
 「今日は近藤が全て。三谷を軽くまくったね。あれは抜けないわ。でも久々に準優を走れます」
 逃げた三谷竜生は3着に粘る。
 「ラインで決まってないから。8番(根本)を見てから踏んだから、ちょっと遅かったかな。風がキツくて重かった」

<10R>
竹内雄作選手
竹内雄作選手
 前受けの竹内雄作(写真)が屋良朝春の上昇をはばんで突っ張り先行に出るが、空いた内から佐藤一伸が主導権を狙う。気づいた竹内はホームで佐藤を叩き切ったが、山口富生と佐藤で番手がモツれる。逃げ切った竹内だが、師匠とワンツーを決められず硬い表情を崩さない。
 「ラインで決めないといけなかったのに、中途半端に流したせいで…。(山口と)2人で決めないといけなかったのに、しっかり踏むとこで踏めなかった。全然ダメです」
 競り負けた佐藤が下がってくると、バックから竹内を追った永澤剛が2着に食い込んだ。
 「切り替えるのが早いのかな? 番手は難しいです。今日は前のおかげです。竹内君は強い、抜けないと思いました。とりあえずよかったですね」
 3着に入った柴田洋輔にとっても判断が難しいレースだった。
 「突っ張りは警戒してたけど、きれいに突っ張られましたね。(坂本)英一さんも入ってきてたし、申し訳ないけどバックが踏めなかった。僕は脚を使わずに前に行けたんで」

<11R>
石井秀治選手
石井秀治選手
 石井秀治(写真)が及川裕奨の逃げをホームから豪快にまくって、林雄一とワンツーを決めた。
 「昨日はタレたけど、今日はゴール前までスピードを上げられましたね。昨日は長い距離を踏んで、今日はパワーで。最近はレースが続いてるので、レースしながら練習をしてる感じ。残り2日間、コンディションを維持して頑張ります」
 石井追走の林雄一だが逆転はならず。
 「抜けるかなと思ったけど、そう思うのは(石井が)流してるからですね。でも秀治のまくりを抜けるかなと思ったってことは少しはよくなってるのかな」
 3番手の安部達也は離れ、逃げた及川裕奨が3着に粘り込んだ。
 「(まくりが)2人で来てくれてよかったような感じ。自分もスピードをいれ気味にしとかないと、(石井が)見えてからでは遅いと思った。これで(3着は伊藤)大志さんとの勝負になったなと思ったし、僕はモガき切るだけでした」

<12R>
諸橋愛選手
諸橋愛選手
 後ろ攻めになった村上義弘が打鐘から主導権。上手く3番手を奪った平原康多が2コーナーからまくると、番手の諸橋愛(写真)が直線鋭く伸びて「麋城賞」を制した。
 「昨日はセッティングを変えてたので、いつもどおりに戻しました。反応もよかったし、感覚もよかった。昨日よりギアを上げて、そこもデカイかな。後ろから誰か来てたから残すうんぬんじゃなかったし、僕の出もよかった。明日も(芦澤大輔のダッシュがいいので)踏み出しに集中して頑張りたい」
 6番手から平原が仕掛けた外を踏み上げた浅井康太が2着に伸びた。
 「今日は外に行くと決めてたから。平原さんの外を行って抜けてるのは大きいですね。フレームも今シリーズはこのままいこうと思います」
 先まくりを打った平原康多は3着に。
 「まだ納得するだけモガき切れてない。これからもレースが続くし、そこを走りの中で修正していかないと厳しいですね」
 村上義弘は「(初手が)後ろになったんで先行しにいった。かかりは悪くなかったけど、相手が強かったと思う」。後方8番手に置かれてしまった山田英明は「何回か後ろを見たけど、(村上、平原が)来たときには遅かった。経験ですね。同じことを2回しないように」と準決勝での巻き返しを口にした。
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