『東日本大震災被災地支援競輪 開場62周年記念豊橋競輪(GIII)レポート』 2日目編
 
配信日:5月22日


 本日22日は愛知県・豊橋競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・豊橋競輪開場62周年記念「ちぎり賞争奪戦」(GIII)の2日目が開幕しました。今日は地元中部勢が大活躍の一日でした。優秀の「まくる君カップ」も、金子貴志と深谷知広の師弟ラインがワンツーを決めて地元ファンの喝采を浴びていました。明日はいよいよ準決勝戦。今日の勢いで中部勢が大挙して決勝に名乗りを挙げるのか、3名進出した96期はどんなレースを繰り広げるのか、見逃せない1日となりそうです。
 なお、明日(23日)も引き続き豪華賞品も当たる先着入場ファンサービス、伊藤克信氏による「総天然色 豊競予想劇場」、サイクルタイムトライアル、特別観覧席限定の未確定車券抽選会が行われます。熱戦続く豊橋競輪場に、ぜひご来場下さい。


<1R>
小林信晴選手
小林信晴選手
   2日目の選抜戦、小林信晴(写真)が大谷靖茂を差し切り愛知ワンツーで幕開け。
「後ろ攻めだと入れ替わり立ち替わりになるから、前受けで。踏んだ位置がきつかったし、あの仕掛けで大丈夫かなと思っていたけど、強かったですね。同期対決で変にスイッチが入ってやりあわないかだけ心配でした。4コーナーでは踏み直してきて、差せるとは思いませんでしたよ」
 蒔田英彦を捲って2着の大谷靖茂
「順番が来たらいこうと思っていました。自転車も出ているし、疲れはあるけどレースでは気にならなかったです。ダッシュがないので、いけるところからいこうかなと、あそこで仕掛けてラインで決まったし、(小林)信晴さんには抜かれたけど、鮒田(博文)さんには抜かれなかったので良かったと思います。しっかりケアして明日も頑張ります」
 先行の蒔田英彦(7着)は明日からの巻き返しを誓う。
「中団から叩いていく作戦でした。ラッキーな展開になったし、出切ってからもワッシー(鷲田佳史)が見えて、これに合わせればと思っていました。内容的には出し切れたし、先行での上がりは今まででも一番良かったのに、悔しいですね。(大谷が)強かったです。あれが100点台の脚ですか…。明日も頑張って、しっかり点数を取らないと」


<2R>
高橋陽介選手
高橋陽介選手
   4・15の大ギアで高橋陽介(写真)が逃げ切る。
「展開に恵まれましたね。ああやって、先にいってくれてすんなりいけると楽ですよ。ジャンで徐々に踏んでいって、3番(坂口晃輔)が追上げてくるのを見てから、さらに踏んでいきました。バック追い風も使っていけましたし、合わせやすかったです。ホームが向かい風だから最後は差されたと思いましたけどね。調子は良いし、このギアだから昨日みたいなレースもあるけど、使い始めたばかりだから、これからもいろいろやっていきたいです」
 高橋マークの篠崎高志が2着入線。
「行かれてからは、離れてしまうかと思いましたよ。あれは抜けなかったです…」
 今節、まだ持ち味が出ていない坂口晃輔は3着。
「行こうと思ったんですけど、(ジャン過ぎ)2センターですんなり踏め込めなくて…。中団に入ったんですけど、このままここにいてもと思って、捲りに行きましたが出が悪かったです。シューズのサンのセッティングだと思うので、浅井(康太)さんにもアドバイスもらって、調整していきたいです。あと2日、なんとか連に絡めるように頑張ります」


<3R>
外山三平選手
外山三平選手
   外山三平(写真)が豪快に捲って逃げる関東ラインを粉砕した。
「1コーナーの山を乗り越えた時から、吸い込まれていくような感じがしましたね。バックは流れているので、追いつけるかどうかは分からなかったですけど、迷わず仕掛けられたのが良かったです。2番(古屋琢晶)がカマして出切ったから、落ち着いてしまうと7、8番手になってしまうし、いけるところでタイミングで行こうと。明日も頑張ります」
 2着は高田健一
「2着? 頑張った~!いいスピードでいっていたし、結果的に(片山彰が)動いてくれたのが良かったですね」
 3着の片山彰
「(佐々木)翔一を入れるのにバックを踏んだ。そこからはどうしようと思って。(外山)三平が来たけど、なんか止まっているような感じだったから、そこで内を見た。(外山が)休んだのか止まったのかが分からなかった。最後は詰まるよりかは良いなと思って踏んだけどね」
 カマした古屋琢晶は外山の捲りの前に5着に沈む。
「良い感じで踏めたと思ったんですけどね。垂れた感じでも無かったのに、力不足です」


<4R>
倉野隆太郎選手
倉野隆太郎選手
   倉野隆太郎マークから差し切った鳥越靖弘。厳しい展開を凌いだ。
「なんででしょうね、倉野(隆太郎)と一緒のレースだと、いつもこういうしんどいレースになるんですよね(苦笑)。今日もきつかったです。(外並走で)ずっとどうしよう、どうしようと思っていました。でも倉野でしょ。倉野だったら諦めないし、絶対に最後は出切ると思って付いていきました」
 外並走も持ち味の強地脚を発揮して2着は倉野隆太郎(写真)。ここでも愛知ワンツーが決まる。
「ジャンから全開でいったらヤバイと思っていたのに、結果的に全開になってしまいましたね。粘ってくるかなとも思っていたけど、ダッシュがないので、突っ張られてしまいました。金古(将人)さんの牽制が来ると思ったから、半車下げて踏んでいました(笑)」
 大内達也マークの金古将人は4着。
「(大内達也は)そんなに行ったら、先行になっちゃうよ、と思ってましたよ。突っ張った時は、聞いてないよ~と。でも倉野が全然やめませんでしたね。3コーナーで浮くと思ったんですけど、止まらなかったです。下げていて牽制も出来なかったです」
 突っ張った大内達也(5着)。
「最初からハイスピードになりましたね…。先行はあっても、突っ張りは自分でも思っていなかったです。飛びつこうと思っていたんですけど、外から来られたら遅れてしまいますし…。僕にしたら、あれは長すぎたし、踏みすぎ。バックもずっと踏まなきゃ踏まなきゃと思っていました」


<5R>
笠松信幸選手
笠松信幸選手
   5レースから3着以内が準決勝進出を決める二次予選がスタート。まずは西村光太をマークした笠松信幸(写真)が差し切って1着。これで本日愛知勢4勝目。
「(西村光太は)どっちにしろ(今井裕介の後ろに)入れようと思っていました。作戦はまず光太が勝てるように、次にラインで決まるように。光太は捲りでも、カマシでも、先行でも、在校1位だしセンスがありますから。相手(今井)も意識してたと思って、見てからいきました。体はきつかったけど、展開は良かったです。明日も頑張ります」
 積極的に今井裕介を叩きにいって2着の西村光太。記念で初の準決勝進出を果たす。
「今日も挑戦するだけですから。(今井の後ろがあいたが)入らずに、今日はモガキあう覚悟でいきました。倉野(隆太郎)さんのレースが凄かったし、またコスイって言われてしまいますからね。抑えて来るのが早かったけど、すかさず前に踏みました。雨でしぶきが凄かったです(苦笑)。記念の準決勝は初めて。同期も一杯いるし、明日も行けたらよいですね」
 3着は直線伸びた平沼由充
「前傾で踏むから雨降ったので気をつけて。バンクは昨日よりは雨で重いけど、風がないから重いところも軽いところもない、まったりした感じでしたね。中部の流れに乗れて良かったです(笑)」
 先行の今井裕介は判断ミスが響いた(7着)。
「1センターで番手に入られて緩んだと思ってしまいました。番手捲りを打たれても良いから、あそこは踏んでおけば良かったですね」


<6R>
内藤宣彦選手
内藤宣彦選手
   金澤竜二の先行を利した内藤宣彦(写真)が1着。
「先行1車でしたしね。メンバー的にもヨコより前に踏むタイプが多かったから、番手には来ないかなと思っていました。もちろん、来たら来たでやるしかないですけど。今日は僕が一番楽でしたので、何とも言えないです(笑)。(金澤は)すんなり駆けさせたら強いし、決まったと思いました」
 先行の金澤竜二は逃げ粘り2着で準決勝進出。
「重かったですね。周回中からすごく重くて。もう最後も一杯で、きつかったです。練習不足なんですかね? (現行の勝ち上がりになって記念の)準決勝は初めてです」
 3着は北ラインを追走した松坂英司が入線。
「(北ラインは)後ろから駆けると思ったし、先行一本になるなと。最後はコースがあったか分からなかったけど、かぶってしまったので、こじあける感じで。でも(山口貴嗣に)くわれたと思いましたよ。出来はまあまあだと思います。昨日、(海老根)恵太の後ろで脚の回転がマックスになったのが良かったです」


<7R>
南修二選手
南修二選手
   伊藤成紀が主導権を奪い、番手から南修二(写真)が抜け出して1着。
「スピードが良かったです。(相手ラインに競りもあって)作戦通りに、有利に運べました。(坂本健太郎を)止められたらワンツースリーだと思ったんですけどね。スローになるようにして、あと1車あけられたら決まったと思うんですけど、行かれてしまっては元も子もないですからね。内容あるレースは出来ていると思います」
 捲り追い込んだ坂本健太郎が冷や汗の2着。
「ホームで(伊藤成紀が)流したらいこうと思ったけど、普通に踏んでいったのでね。(競りは)気にならなかったです。一回目の煽りで後輪が滑ってしまって、スピードが鈍ってしまって、しめきらなかったです。なんとか凌げたけど、飛ぶかと思いましたよ。南(修二)が番手捲りだったら、飛んでましたね…」
 3着には大橋徹が入線。
「最後はあんなに楽に前があくとは思いませんでしたよ。体も反応しました。戸邉(裕将)さんには申し訳なかったけど、雨も降っていたし、点数も無かったので…」
 惜しくも4着は國村洋
「バックで西川さんがふーっと入ったから、前を目標にしていこうと。でも4着で、(準決勝には)届かなかったですね」
 西川親幸は競り勝つも8着に終わる。
「(坂本健太郎は)4コーナーでカマすと思って、踏み込みましたよ。競りに来るのは良いけど、競り勝った上で捲りに付いて行ける脚がないと意味ないのに。健太郎が強かったね」


<8R>
坂上樹大選手
坂上樹大選手
   重倉高史マークから坂上樹大(写真)が抜け出し1着。ここでも中部ワンツーが決まる。
「スピードが良かったです。小橋(秀幸)も良いスピードで来ましたけど、(重倉が)思い切り駆けてくれたから決まりました。後ろにも富永(益生)さんがいたし、重倉のおかげ、良かったっす。あいつは同じ支部ですけど、ジャンで抑えた先行でやりたいと日頃から言っているし、チャレンジャーで今日も行ってくれて強かったです。強いから力を出し切れるようにね。あと少しでした。自分は昨日よい経験が出来たので、もう失敗しないようにギアもあげていきました。上のクラスだと前が10秒9くらいで上がったとして、僕は10秒6~8が無いといけないし、ギアが足りないと思ったからです。1着取れたし、(調子は)文句ないですよ」
 2着の富永益生、一予5着から巻き返して、きっちり準決勝進出を決めた。
「抜くのは無理でした。一瞬、並んだんですけど、あいつ(坂上樹大)は上から踏んでいるからね。それに後輪が滑って、怖かったです。それにしてもあれだけ(重倉高史が)駆けてくれて、気持ちが良かったですね。本当に久しぶりにラインが先行してくれて。4回転かけたから、道中も楽でした。ただ流れすぎるところもあるから、今日みたいに前が踏んでくれればよいけど、ヨコに動いて戻ってくるような展開だと厳しくなりますね」
 3着は堤洋が外伸びて入線。
「なんとか残れましたね。小橋がいったので、同時になってしまって。前もかかっていましたね。(体調は)大丈夫です」
 中部ラインの先頭で力を出し切った重倉高史(8着)は納得のレース。
「力を出し切れるレースが出来たし、ラインのワンツーだから良かったです。格上の石丸(寛之)さんを出させないようにだけ気をつけていましたけど、いつくるか、いつくるかと思って駆けていました。僕は不器用なので、上に行くにはあと何年かかるか分からないけど、中途半端になるよりもこのスタイルで頑張っていきたいと思います」
 捲り不発で石丸寛之は9着大敗。
「全然車が出なかった…。7番(小橋秀幸)に先にいかれたし、踏み出しから全然でした」
 中団から鋭く捲るも前団には届かず、小橋秀幸は7着敗退。
「調子が良いと前に踏めるんですけどね。逃げながらだったし、もう少し早めの方が良かったかな。詰まったから行った感じ。でも石丸(寛之)さんが来てからでは遅かったし、(タイミングは)あれで良かったのかな」


<9R>
小川祐司選手
小川祐司選手
   3番手に入った小川祐司(写真)がすぐさま巻き返して準決勝を決める快勝。
「ペースを上げても良かったけど、(三宅)伸さんが入ったら行こうと思った時に(村上卓茂が)来たので。(カマされた後も)少し追いついたので、ラインも長いし、早めにいこうと思っていました。和歌山記念で失敗したので、ここでと思っていたし、緊張しましたよ。明日の準決勝は上と対戦できるし楽しみですね。勉強させてもらいます」
 番手を死守した三宅伸が2着。
「飛びつきばっかり!」と開口一番。「そんなに駆ける人もおらんし、アンコになって下がるのだけが怖かった。(小川が)出切ってからは若いやつの伸びだったね。差せると思えなかった」。
 3着は浦川尊明が入線。
「昨日まったく出なかったので、ギアを85から4回転に上げていったのが良かったですね。でも伸びたのはたまたまですよ(笑)」
 奇襲のイン粘りに出るが、柴田洋輔は6着。
「(イン粘りは)考えていたけど、ツーテンポくらい踏むのが遅れてしまいました。まだまだですね」
 村上卓茂はカマシに行くも9着に終わる。
「駆けてくれると思ったんだけど、なかなか駆けてくれなくて。駆けたらカマしてどこかに降りても良かったんですけど、駆けてくれないから出ちゃおうと。そうしたら、(小川祐司が)すぐ来てしまいましたね」


<10R>
脇本雄太選手
脇本雄太選手
   二次予選の最後は加藤慎平(2着入線)が失格で3車が落車のアクシデント。その中、脇本雄太(写真)が逃げ切り1着。
「出来は悪くないと思います。昨日は昨日で、僕の調子も悪くなかっですしね。今日は雨が上がって、ジメジメして重かったです。風向きも逆でバック向かいになっていて、きつかったです。ラインで出切った時に、大丈夫だとは思って、(服部克久が)来た時も自分で合わせていこうと思っていました。1着は嬉しいんですけど、ラインで決まらなかったのが…。(落車は)びびって力抜けて、踏み直せなかったです。明日も自分のペースで頑張りたいです」
 加藤慎平が2着入線も失格のため、吉原友彦が2着に繰り上がる。
「調子が良いというか、運ですね。展開が向きました。記念の準決勝は昔に準決勝Cに乗って以来。嬉しいですけど、後ろの静岡勢が落車したので、そこは残念です…」
 こちらも繰り上がりで島野浩司が3着。
「内で避けて、下にいたから置いていかれる感じになってしまいました。(加藤)慎平が頑張ってくれたんですけどね…」


<11R>
金子貴志選手
金子貴志選手
深谷知広選手
深谷知広選手
   2日目のメイン優秀「まくる君カップ」は、深谷知広がここも主導権を譲らず。番手から師匠でもある金子貴志が抜け出して、地元で師弟ワンツーが決まった。
 連勝の金子貴志(写真)は「今日も(深谷が)強かったですね。ワンツーで良かったです。菅田(壱道)君もすごいスピードで、入られそうでしたけど、深谷がよく合わせてくれましたね。明日も頑張ります」
 深谷知広(写真)はここも他ラインを完封する先行をみせて2着に粘る。
「感じは悪くないです。(バンクが重いというが)あまり苦にはならなかったです。細切れで後ろからは厳しいかなと思ったけど、リラックスして走れました。ちょっとホームで脚を使ってしまいました。村上(義弘)さんに最後抜かれたかと思ったけど、良かったです。明日もしっかり頑張ります」
 3着には単騎の村上義弘が入線。
「もう少し位置取りに厳しくいかないといけなかったですね。展開や流れを見ながらだったので。菅田(壱道)のラインに切り替えていくのも有りだったかも」
 捲るも不発に終わった浅井康太(4着)。
「コーナーに入って、抜けてしまいましたね。菅田(壱道)君と岡部(芳幸)さんのラインの動きを見すぎました。岡部さんが入ったタイミングで勝負かなと思っていたし、菅田君がどっちにいくのかなとも思っていました」
 単騎の木暮安由(5着)は「3番手をキープしたかったんですけどね。ちょっと村上(義弘)さんをあてにしすぎてしまいました。でも昨日と比べても段々良くなっているし、明日はしっかり頑張ります」
 深谷知広に真っ向勝負を挑んだ菅田壱道(9着)は「こっちの調子も良かったのに、あっちは規格外に強かったですね」。
 菅田追走の岡部芳幸(7着)は「初手の並びは違かったけど、すかさず行く感じで。壱道も調子が良かったけど、思った以上に深谷が緩めませんでしたね」

↑ページTOPへ

 
COPYRIGHT(C) JKA, All Rights Reserved