オープニングレースで注目を集めそうなのは松浦悠士だ。S級に復帰した今年は2Vを挙げるなど大きく成長。前回大垣記念でも2勝と良いリズムで乗り込んできた。 「初日は自力自在に。中団、中団でまわってタテ脚を出せればいいですね。G3ではまだ二次予選を通過したことがないんですよ。でも、今回は練習もしっかりしてきましたし、感じも良かったので頑張りたいですね」 大森慶一は前回の地元の函館記念では7277着と今ひとつの数字。気を取り直して今シリーズに臨む。 「前回は不完全燃焼で終わったんで、今回こそは。函館が終わってから乗りこんできて、感じが良くなりました。それをレースで出したいですね。初日は前回も連係した同期の菅田(和宏)君に任せます」 |
![]() 大谷靖茂選手 |
永澤剛は弱気な発言も、特選クラスで得点上位なだけに、ここは負けられない。 「特選スタートかと思っていました…。(最近は)違反訓練にいきましたね。直前の練習の感じも良くなくて心配です」 大谷靖茂(写真)は通算200勝まであと一つ。初日に節目を飾れるか。 「100勝のときもそうだったんですけど、200勝もなかなか決まらないです。2、3着は多いんですけどね。初日は2レースですか。朝は体が動かないから頑張らないと。本調子ではないですけど、良くもなく、悪くもなくですね」 |
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本命となる矢口啓一郎は前回の富山を246着と優出ならず。そこから中2日での参戦となり、状態面が心配されるが、初日から積極果敢に攻める。 「中2日なんで、疲れはちょっとあります。でも、前回自転車が進まなくて、それを確かめるのに追加を受けました。レースじゃないとわからないんでね。一戦一戦、確かめながら頑張ります」 その矢口の番手を回るのは武藤龍生。近況は10月佐世保を優出するなど、状態が上向いている。 「前に比べたら、だいぶ感触は良くなってきましたね。最近は考えなくても、体が反応するようになってきました。矢口さんの番手は初めてです。本当は僕が前で頑張るのが理想ですけど、矢口さんの方が脚があるんでお任せして。いつも通りにやれることをやりたいと思います」 |
西村光太は10月宇都宮では番手まくりで展開に恵まれながらも、同着で待望のS級初Vを達成。その後も、前回立川を優出と気配は上向きだ。 「最近は自分のことを考えてレースをしていました。今回は、なるべく後ろのことも考えて走りたいと思います。初日は徹底先行の矢野(昌彦)さんもいるし、今は位置取りを厳しくやっているつもりなんで、しっかりと。(そこから)自力で勝ち上がりたい」 矢野昌彦は9月の取手を113着で優出以降、一息の成績。しかし、前回立川の最終日に白星を挙げ、手応えをつかんだ様子だ。 「最近は警戒されて前に出させてもらえなかったりして、組み立てがうまくできなかったですね。立川の最終日に感じが良かったので、それを今後出せるように練習をしてきました。修正もできたし、あとは本番でうまくいけば」 |
![]() 冨尾享平選手 |
スーパーダッシュを誇る雨谷一樹はコロンビア・カリからの遠征帰り。いつもと同様に競技との切り替えがポイントとなるが、今回は体調不十分で不安を残す。 「4日に帰国しました。今回は走ってみないと分からないけど、熊本(記念)の前に腸腰筋を肉離れになって、その影響がまだ残ってますね。1カ月経って良くなっていると思うけど、とりあえず走ってみてからですね」 雨谷が本調子を欠くようなら、チャレンジャーの冨尾享平(写真)にも十分チャンスがありそうだ。 「雨谷君と対戦するのは初めて。僕と同じダッシュタイプですよね。前回の松戸(最終日)は最後にバテたけど、師匠(乾準一)にセッティングを見てもらって良くなった気がします。初日に勝ち上がりたいですね」 |
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![]() 河端朋之選手 |
点数上位の南関勢が本線か。先導役の山中秀将は前回の伊東から中2日で追加参戦する。 「伊東が終わってからしっかりケアできてないけど、一生懸命走れば大丈夫だと思います。相手は河端(朋之)さんですか。前回より仕上がっていると思うし、点数は持ってないけど、同期で近くで見てきて強いのは知ってるんで。山口(智弘)君も調子が戻っているみたいなので、初日から楽ではないですね」 その河端朋之(写真)は親王牌で落車して左鎖骨を骨折。今回が復帰2戦目となる。 「初めて鎖骨を骨折したので。皆が『すぐに練習できると』と言ってたけど全然! まだ違和感が残っているけど、競輪は流れの中で仕掛けるから影響は少ない。7~8割は戻っていると思います」 山口智弘は長い間、落車の怪我に泣かされてきたが、ここにきてようやく復調の兆しが見えてきた。 「前期の最後くらいから少しずつ良くなって、今はだいぶ戻ってきましたね。調子が悪いときでもずっと先行してきたので、それで脚が付いてきました」 |
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![]() 鈴木裕選手 |
千葉コンビが中心か。機動型の鈴木裕(写真)は直近の10月弥彦、11月前橋と続けて優出し、良い流れで当所入り。 「ここ最近は皆が敵になってるみたいで、周りに警戒されていたので成績があまり良くなかったけど、前回で分かったことがあったので、今回それを生かして。落ち着いて行けば大丈夫だと思います」 対戦する佐野梅一は最近は人の後ろ回りが増えたが、明日は目標なし。自らの脚で勝負する。 「追加は一昨日に入りました。地元地区とかは番手回りの番組があるけど、僕は後ろでも自力でも感覚は違うけど気にならない。豊橋は前回(9月)決勝に乗っているし、イメージが良いので頑張りたい」 |
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点数上位で積極的な金子哲大が風を切っていくか。ここはしっかり人気に応えたいが、前々回の小松島を2欠着で途中欠場しており、気になるところ。 「小松島の初日にアップ中に肘を骨折して…。走り終わってから尋常でなく痛かったので欠場しました。前回は決勝に乗れたけど、(決勝は)後ろの諸橋(愛)さんが落車してしまったし、仕事してくれたおかげで決勝に乗れた感じなので。まだちょっとスジが痛いけど、骨は問題ないので大丈夫だと思います。明日は積極的にいきます」 |
![]() 古性優作選手 |
一次予選のメインは古性優作(写真)がレースの主導権を握り、澤田義和、地元の鈴木伸之で上位独占を狙う。 「前回(函館)の疲れは抜けました。今回から新車です。練習では乗ったけど、競走になるとまた違うから感触は走ってみてからですね。G1(競輪祭)で結果を残すためにも、今回頑張って走りたい」 くせ者・阿部大樹の出方が気になるところ。レースをかき回せば波乱もありそうだが。 「前回(大宮17着)は補充だったけど1着が取れてるし、最近は流れは良いのかなと思う。練習もしっかりできているので、今回も問題ないと思います」 |
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![]() 稲川翔選手 |
ここからはシリーズをリードする特選選手のレース。10レースは当所初出走の早坂秀悟が思い切ったレースでバンクの感触を確かめる。 「豊橋で全場制覇しました(笑)。最近は調子を上げるために先行したり、まだ噛み合ってない感じですね。だからお客さんに迷惑をかけてることが最近は多い。まくりが決まってるからといって、それにはまってしまわないように。僕は元々先行タイプなので。ただ、調子自体は問題ないので大丈夫です」 好目標を得た内藤宣彦は、まずは早坂の踏み出しに集中だ。 「追加は前回(富山)のときに入りました。早坂君とは相性が良いので。ただ、前回から(中2日で)微妙に空いてないので、その辺がどうなのか」 稲川翔(写真)は終盤にきて調子が急上昇中。10月の千葉記念に続き、前回の函館記念も手堅く決勝に進出した。賞金争いでは大きく遅れをとるも、可能性がある限りグランプリ出場を諦めない。 「ここのところは好勝負できてますね。競輪祭までできることは限られているけど、地道にやってきたので。ただ、気持ちを出しすぎるとダメなので(平常心で)。山田(久徳)君とは千葉の初日と準決勝でも連係しています」 石井秀治は地元の千葉記念で落車し、なおも痛みが残るなか函館記念を完走。そして当所を追加で参戦のハードスケジュール。怪我のハンディを気力でカバーする。 「千葉では怪我がひどかったかし、函館でもまだ痛みが残ってました。でも、函館から1週間あったので、痛みがだいぶ取れましたね。体も戻っていると思う」 |
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![]() 金子貴志選手 |
今シリーズV候補の一人、浅井康太は11レースに登場する。実力上位のここはもちろん、人気の中心となるが、直前に体調を崩し、不安を抱えて検車入り。 「直前に届いた新車でハンドルを簡単に付けただけてモガいたけど、感じが良かった。でも、胃腸系の風邪みたいになってしまって。脚自体は悪くないけど、体調があまり良くないですね」 連係する金子貴志(写真)はグランプリ出場に向け、残りは当所、競輪祭とあとがない状況。最後の逆転に賭けるべく、ここで好感触をつかみたい。 「多少(坐骨、恥骨骨折の)痛みが残ってたので、(11月前橋は)大事をとって欠場しました。怪我の部分、左をかばってばかりいたら、熊本記念の前に腰痛が出てしまって。でも、よほど練習で追い込んだり、反復横跳びとかでもしない限り影響はないので。走る分には全く問題ないです」 稲毛健太は地区プロをこなして当所入り。1キロメートルTTは惜しくも2年連続の準優勝に終わったが、脚力は一級品。明日は相手は強力だが、ペース逃げに持ち込んで逆転を図る。 「地区プロはあんなもんですよ。いつも調整なしで入るし、最後持たないのは分かってるので。とりあえず(全プロの)権利が取れたのでよかった。競技用の(自転車)を乗ったけど、普通に練習してきたので大丈夫だと思います」 超細切れ戦のなか、高橋陽介は単騎戦で一発を狙う。 「追加は2日前に入りました。競輪祭に向けて追い込んでたときに入ったけど、そのあと雨もあったので休養したから、正規と変わらずって感じですね。競輪祭に向けて、セッティングやペダリングなど試したいことがあるので、4日間走りながら様子をみたい。調子は変わらず問題ないです」 |
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![]() 深谷知広選手 |
怪童・深谷知広(写真)は最終レース。深谷も師匠の金子と同様に、グランプリ出場は競輪祭Vが条件だ。状況は厳しいが、前回の大垣記念で1年ぶりの記念優勝を遂げるなど、終盤に猛チャージ。地元で結果を残し、競輪祭へ望みをつなぎたい。 「調子は良いと思うし、(大垣記念優勝の)流れでこれたと思います。(グランプリ出場へ、ここと競輪祭しか)チャンスがないので、しっかり頑張りたい。だいぶ冬風になってきたけど、今回はバンクは軽いと思うので。風が本気を出すと、(上がりタイムが)13秒台になるけど、今回そこまでは。今回はフレームもそのままで、セッティングを微調整しながらいきます」 対戦する吉澤純平はチャレンジャー精神で積極レースを試みる。 「まくりに構えても厳しいので。前回の松戸(の準決勝、181着)は立ち遅れてしまった。完全にミスでしたね。もっとその辺を厳しくいくべきでした。(10月の)あっせん停止で1か月練習できたけど、もう少し調子を上げたいですね」 吉澤を援護するのは前回と同様に、ガッツマーカーの芦澤大輔。敵の反撃をガッチリ止め、茨城ワンツーなるか。 「前回(松戸252着)は体調が良くなかったけど、徐々に上げているつもりなので。僕らは挑戦者なので2人で良いレースをして、ここで活躍できるように頑張りたい」 |
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