『富山競輪開設54周年記念(GIII)レポート』 いよいよ明日決勝戦!
 
配信日:6月20日
 

こんばんは。KEIRINマガジンの荒木です。今日は富山記念の準決勝が開催されました。 さすが33バンクというべきか、スピード感溢れるレースの連続でしたね。なかでも、 大本命・小嶋敬二選手の準決勝敗退には驚いた方も多いのではないでしょうか? そ の小嶋選手、明日は欠場とのことです。ですが、決勝戦は好調自力選手が揃い、白熱 の主導権争いが期待できそうなメンバー構成。今日以上に熱いレースを見せてくれる はずです。では、レポートです。




『若生武則の富山競輪開設54周年記念(GIII)レポート』 いよいよ明日決勝戦!



■タッグアウトから
8R(準決勝C)
●先行した佐々木則幸が青木佳辰の捲りをこらえ逃げ切り勝ちで決勝進出。
「今日はバンク重かった。ここ3場所くらい先行はおろかバックも取れてないような 状況やったから、先行に不安はあったんですよ。でも、先行一車で負けられないメン バーやったから、久々の先行でペース配分が掴めず、苦しかったけど逃げ切れて良かっ たです。33バンクはいつも成績が悪いんやけど、決勝に乗れたっていうことは調子は 悪くないと思うんで、明日頑張りますよ」

青木ラインの3番手から直線鋭く伸びた木村泰丈が2着
「苦しかった。もう本当に一杯一杯。それに、僕が佐々木君を抜いちゃうとファンに 怒られちゃうでしょ(笑)。でもまあ、1月の競輪祭で不甲斐ない競走をしたから気 合いを入れ直したんだけど、それが良かったのかも」

8着で敗退し地元記念での優出を逃した北野武史
「内林久徳さんと競りになった時点で今日はちょっと苦しいなっていう感じはありま したね。向こう(内林)の方が競りに関しては一日の長がありますから。地元戦でい い結果を残すつもりで来たのに、この成績(6、5、8着)は悔しいですよ!!」

9R(準決勝B)
●マークした坂本健太郎が不発になるも自ら先行して逃げ切った吉岡稔真
「若手は考えることが一緒だから、健太郎も菊地圭尚君も先行するためには後ろから 攻めたがるだろうなと思ってたらやっぱりスタート牽制になっちゃって。正直、追い かけるのだけでも辛かったですよ。打鐘の時に健太郎を(前に)入れても良かったん だけど、彼も脚が一杯やろうと思って。少し悪いことしたけど自分で行くことにした。 前に出切ってからは(マークの)大塚健一郎を信頼してたし、ワンツーを決めたい気 持ちが強かったから、決められて良かったですよ」

●吉岡マークで2着の大塚健一郎
「今開催はずっと吉岡さんに付いてるけど、吉岡さんの状態はいいですよ。もうつい ていくだけで脚が一杯でしたから。今日の吉岡さんは抜けないですよ…(苦笑)」

●吉岡-大塚を付けながら不発に終わった坂本健太郎
「スタート牽制の時にスタンディングして、さらに誘導を追いかけてって、それだけ で脚が一杯になっちゃってキツかったですね。せっかく吉岡さんが付いてくれたんだ し、自分の仕事をしたかったんだけど、それが出来なくて残念です」

10R(準決勝A)
●先行した永井清史の3番手にはまり直線追い込んだ海老根恵太が1着
「1着なんだけど、決まり手が差しなんで後味はあんまりよくないですね…。最終2 コーナーで(加藤)慎平が前に入ったけど、あれは入れてあげたような感じです。だっ て、あそこで粘っても捌きがあんまり得意じゃないから、それで落車しちゃったら意 味ないですもんね。体の調子そのものは悪くないので、明日も頑張ります」

●永井マークかた一旦は離れるが強引な追い上げで番手を死守し2着入線の加藤慎平
「最終ホームで、ここで追い上げないとダメだと思って海老根さんを押し込みながら 追い上げていったんですけど、なんとか番手を確保できて良かったかなと。永井はバッ クから垂れだしてたんだけど、今開催は永井と決勝に乗らないと意味が無いと思って たから、永井を残すために考えながら直線は踏みました。追い込みとしていい勉強に なりました」

●その永井は加藤のアシストもあり3着に逃げ粘る
「今日はとにかく海老根さんの前だけには出ようと思ってました。脚は段々と軽くなっ てますね。末はまだ甘いかなとは思うんですけど、スピードは悪くないと思いますよ」

11R(準決勝A)
先行した村上博幸マークから直線追い込んで1着の小倉竜二は
「絶好調とまではいかないんだけど、調子はまあまあやと思いますね」と言葉少なに 検車場を後にした。

カマシ先行で山内卓也と同着の2着に粘った村上
「僕の先行では(マークの)小倉さんに貢献できないかなと思って、前々に攻めよう と思ってたのがいい結果に結びつきましたね。明日は同期の海老根さんにマークしま すけど、連係は初なんですけど、追い込みは得意な方だし、何より絶好調の海老根さ んマークなんでチャンスですよね。頑張ります」

小嶋敬二の捲りに乗って追い込んだ山内も2着で入線。
「小嶋さんと一緒に乗りたかったんだけどね…。でも、僕自身の調子は悪くないんで、 明日は中部の3番手を固めてチャンスを待ちます」

その小嶋は検車場に姿さえ見せなかった。



■私的展望
並びは
吉岡稔真-大塚健一郎
佐々木則幸-小倉竜二
海老根恵太-村上博幸
永井清史-加藤慎平-山内卓也
の細切れ戦

 主導権が濃厚なのは唯一3者での連係になった中部勢だろう。輪界でもトップレベ ルのダッシュが活かせれば後続を千切っての上位独占も十分にある。そうなると、加 藤の勝機が一気に高まりそうだ。準決勝(10R)でも一度は離れて脚を使っているに も関わらずキッチリと差し切っており、優勝に最も近い位置にいると言っても過言で はないだろう。ただ、山内も今年の2月に西王座戦を優勝するなど実績は十分だし、 33バンクなだけに永井の逃げ切りも一考したいところ。
 ただ、東日本から唯一の決勝進出者となった海老根は現在の輪界で最も好調の波に 乗っているといえるくらい調子がいいだけに、その動向から目が離せない。
 また、佐々木-小倉の四国両者も過去、幾度となくワンツーを決めるなど連係実績 は豊富だし、今開催2勝と好調気配の吉岡、マーク厳しい大塚の九州両者も侮れない。


※選手の並びについては、新聞や選手紹介等でご確認下さい。
※展開・並びはあくまで私的な想定であることを予めご了承下さいますようお願いいたします。

 
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