『富山競輪開設64周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:8月12日
 富山競輪開設64周年記念「瑞峰立山賞争奪戦」が明日8月13日から開幕する。浅井康太、村上義弘のSS両名はあいにく欠場となったが、近況勢い増す脇本雄太、当大会61周年覇者である渡邉一成の機動型が躍動する。また、神山雄一郎もSS班のプライドを賭けてシリーズ制覇へ虎視眈々。短走路で繰り広げられるハイスピードレースをお見逃しなく!
 なお、本場ではたくさんのイベント・ファンサービスで大会を盛り上げます。まずは開催を通して、現役選手をゲストに迎えて山口幸二氏のトークショー(ゲストは日替わりで13日は市田佳寿浩選手)と予想会、フードコーナーからゲームコーナー、プール、おもしろ自転車など盛りだくさん。また、明日の13日(木)は、「永井祐一郎」お笑いライブ、キッズダンスカーニバル、キッズスポーツ入団テスト、巨大お絵かき新幹線が予定されております。こちらもどうぞお楽しみに。
<1R>
 相川永伍は豊橋記念から中2日の強行スケジュールだが、状態面に不安はない。1R1番車で1着スタートを狙う。
 「豊橋は追加で走りました。9着も取ってしまったんですが、一時期よりはだいぶ良くなってますね。終わって中2日なので軽めにやってきました。朝早いレースよりは遅い方がいいけど、いつも練習している時間だから体は動くと思います。しっかり力を出し切りたいですね」
 竹村勇祐はここ3場所で決勝進出が2回。成績は上昇カーブを描いている。
 「調子の方はあんまり良くなかったんですが、うまく流れに乗れているので結果が出ていますね。腰痛も少し出たけど、もう大丈夫です。33なので自力基本に何でもやっていきます」

<2R>
竹澤浩司選手
竹澤浩司選手
 竹澤浩司(写真)が地元のトップバッターとして登場。仕掛けどころを熟知したホームバンクで見せ場を作る。
 「ここに向けて、やれることはやってきました。前回伊東の感触は悪くなかったし、短走路の感触もつかめました。今藤(康裕)君も動けるけど、今回は自力のつもりで来たので、それを話して自分が一番前で走ります。地元勢にいい流れを作れるように頑張ります」
 椎木尾拓哉は前回宇都宮で5カ月ぶりの決勝進出。落車の怪我から立ち直りつつある。
 「宇都宮の感触は悪くなかったし、状態は上がってきていると思います。練習は普通にやってきました。33なんで後ろにならないように、しっかり仕掛けたいですね」

<3R>
 松浦悠士は今期初戦の地元広島で完全優勝。前回取手は準決勝で落車したが、大きな影響はなさそうだ。
 「怪我は首のむち打ちが痛かったけど、4、5日で治ったから大丈夫。最近は点数が上がってきているので落とさないようにしたいですね。今年から始まったギア規制が合っていて、メリハリのつけた練習をするようになって、それが結果に結びついてきました。でも記念は準決も乗ったことがないし、一次予選も1、2回しか突破してないんですよ。才迫(開)君とワンツーを決められるように頑張ります」
 豊橋記念を2日目からの補充で出走した愛敬博之。8月に入って早くも3本目の開催だ。
 「豊橋は準地元なので気合で走りました。でも、伊東から中ゼロ日で疲れはありましたね。見せ場を作れなかった。終わってから休む感じで調整してきました。記念は初日が大事なんで集中して走ります」

<4R>
竹田慎一選手
竹田慎一選手
 当所をホームバンクとする竹田慎一(写真)、選手会支部長・宮越大の地元コンビに注目が集まる。竹田は今シリーズに向けて調整万全。元気良く検車場に現れた。
 「ここ2、3日で急に過ごし易くなったし、直前の練習ではすごく感じが良かった。小酒(大勇)君とは前回青森で一緒だった。対戦はしてないけど、積極的に仕掛けていたので僕も油断しないように。先輩と一緒だし、勝ち上がって二次予選にいきたいですね」
 宮越大は本番を明日に控え、やや緊張の面持ち。
 「腰痛で(3か月以上)休んで今回が3場所目。腰の方は大丈夫だと思います。まあ、でも体調はともかく、今回は気持ちが入ってるんで。しっかり走ります」
 小酒大勇は今期初昇級してから初の記念参戦。挑戦者として胸を借りる。
 「今回は追加だけど記念なんで楽しみ。僕は点数がないし、チャレンジャーとして頑張りたい。ただ、S級に上がってからなかなか勝てないですね。徐々に慣れてくればって感じだけど、前回(青森)の最終日に1着がとれたし、積極的に動けたので。今回は4日間走れるように。そのためには初日が大事ですね」

<5R>
津村洸次郎選手
津村洸次郎選手
 このレースは若手のブンブン丸、津村洸次郎(写真)が短走路で力強い逃走劇を見せるか。
 「今回は追加だけど、体調管理はしっかりやっているし、良い状態をキープできているので。練習もやることをやってるので。明日は後ろが強い(大竹慎吾)ので(笑)」
 一方、対戦する山本巨樹も負けられず、初昇級した今期はアピールして名を売りたい。
 「津村君は強いけど何とか頑張りたいですね。S級に上がってからは自分がやらなければいけないことを優先してます。とにかく今は必死でレースをしてるので楽しい。今回も一つ一つ頑張っていきたい」

<6R>
小嶋敬二選手
小嶋敬二選手
 地元の小嶋敬二(写真)は6レースに登場する。前回の地元記念Vから今年で11年。現在は大ベテランの域に達してきたが、まだまだ若い者に負けじと自力で奮闘中。基礎体力では若手に劣るものの、そこは豊富な経験でカバーしよう。
 「前回の(8月)防府ですか? すごく前に感じるね。初日は勝てたけど、上がりタイムは9秒3。誰でも出せるからね。月曜日までインターハイの付き添いをしてたんで練習は…、でも大丈夫だよ。ぼくはもう人生の半分、自転車に乗ってるんだよ(笑)」
 対戦する藤田大輔は、小嶋の注目の影で虎視眈々、勝ち上がりを目指す。
 「点数はないけど、僕も勝てないことはないと思うし、良い所に入ったなと。前回(弥彦775着)は着以上に動けていたので。2週間空いてたのでしっかり練習できました」

<7R>
 今年2月に特進でS級に返り咲き、なおも成長続ける金子幸央が中心。ここはマーク堅実な浦川尊明を従え、ラインで上位独占を目指す。
 「短走路はどうですかね。イメージはないし、あまり考えたことがないけど、6月の小田原で優勝してるんで悪くないと思います。とにかく(周りに)遅れないように、力を出し切るレースをします。練習はしっかりやってきたし、体調もすごく良いので」
 相手は同世代で売り出し中の長尾拳太
 「金子さんは強いので、すんなり逃がすと厳しいので。最低限前々にいないと。今回、調子は良いし、そんなに日程はなかったけど、練習もしっかりやってきました」

<8R>
 坂上樹大が2年ぶりの地元記念に挑む。直近は今ひとつの成績も、当所に向けて調整十分。自信を持って戦いに挑む。
 「最近は成績が悪いけど調子自体はずっと良いので。練習も感じが良かったし、今回も大丈夫だと思います。岡崎(智哉)君は強いんで、とにかく離れないように集中して付いていきます」
 その岡崎智哉は今年に入って好調を維持。また、短走路のレース感覚も頭に染み付いている。
 「四日市記念の前、小田原、松戸、防府とずっと33(バンク)が続いてたので。感覚が残ってるし、先行して感触が良かったのも覚えてるんで。練習に関してはいつも通りにできました。ピストには乗らずにロードやパワーマックスとかで課題に取り組んでいるけど、体の反応は四日市のときより良いので。実戦に近い練習はやってないけど、体調はバッチリです」

<9R>
近藤隆司選手
近藤隆司選手
 予選のメインは、今やトップ選手に変貌を遂げた近藤隆司(写真)が中心。6月の当所では強さを見せ付けて完全優勝をしているだけに、今節も勢いそのまま突っ走る。
 「四日市(記念の決勝)は自分も(優勝を)欲しがって失敗しました。この前の富山はG1の裏開催だったので。相手の隙を突いていけた感じだったので、今回は積極的に前に踏んでいきたいですね。後手を踏むとまくれないと思うので。ただ、2分戦なので組み立て易いと思います」
 山田義彦は勝ち上がりを最優先に、積極的なレースを心掛ける。
 「富山は久しぶりだけど、悪いイメージは全くないですよ。今回は33だし引いたらダメ。今回は勝てるようにいきたいですね。最悪、へばり付いてれば外が飛んでくれると思うんで。ただ、考えてはいるけど、僕は位置取りが下手だから、なかなかそういう展開に持ち込めないんですけどね」

<10R>
渡邉一成選手
渡邉一成選手
 ここからシリーズをリードする特選組によるレース。まず1走目は61周年記念の覇者でもあり、今回もV候補の一角である渡邉一成(写真)の走りに注目が集まる。
 「オールスター(松戸)の前に33バンクを走れるのは大きいですね。短走路は踏み出すタイミングが早いんで、しっかりそれに対応できるように。今回は積極的にいきたい」
 実力を付けた山田久徳が、渡邉を相手に真っ向勝負を挑む。
 「先月はあっせんしない処置で、1か月走れませんでした。ただ練習はできたので。33は防府記念で決勝に乗ってるけど、良いか悪いかのどちらかで極端なんです。前回の伊東は追加で調整がうまくいかずにダメ(741着)だった。今回は何とか初日にうまく入れれば」
 海老根恵太は今期1班に返り咲き、久々の特選スタートとなる。
 「前期は2班だったから、久しぶりの特選なので頑張りたいですね。富山バンクは踏めているイメージがある。中団中団から、何とかして勝ち上がりたいですね」

<11R>
 唯一のSS班である神山雄一郎は11レースに出走。そのプライドに懸けて負けられない今節、プレッシャーを力に変え4日間を戦い抜く。
 「前回の福井記念は腰痛で欠場したけど、今回はほぼ大丈夫です。親王牌は決勝に乗れたけど、まだまだって感じですね。皆強いんでこれからです。ただ、体は良い感じになってきたので、ここを乗り越えられれば。精一杯やって頑張りたいですね」
 吉田敏洋は7月四日市の準決勝でゴール後落車。さらに次の福井記念では連日故入と、弱り目に祟り目の厳しい状況。何としても悪い流れを断ち切りたい。
 「成績は漢字ばっかりで、とにかく流れが悪いね(苦笑)。福井の連続故障でフレームがねじれたみたいだから、思い切ってフレームを換えてきました。前回佐世保は成績は今ひとつ(362着)だったけど、レース内容は良かったので。あれで流れが変わったと信じていくしかない。このあとはサマーナイトもあるし、オールスターまでに戻していきたい」
 岩本和也は地元で唯一の特選選手、また副支部長として全力で開催を盛り上げる。
 「3場所前(7月青森)の落車の影響がまだ少し残ってるけど、だんだん良くなってきましたね。ここに向けて休まずずっと練習してましたよ。僕は自分に甘いタイプなので、そのくらいがちょうど良いんです(笑)。4日間乗り切る体力を付けてきました。吉田君はいつも頑張ってくれるし、僕も自分のできることをしっかりやっていきたい」

<12R>
脇本雄太選手
脇本雄太選手
 今節の主役で優勝候補の大筆頭、脇本雄太(写真)が最終レースのトリを飾る。今節は同じナショナルチームである渡邉一成とのV争いが焦点だ。
 「地元(福井)記念で腰を痛めたけど、医者に行ったらぎっくり腰の診断を受けました。何とかケアをしたんで大丈夫かと。そのあと、ナショナルチームの合宿で一成さんに全部千切られました(笑)。一成さんは相当仕上がってますよ。33は久しぶりだし、オールスターの前に短走路を走れるのは大きいですね。共同杯の初日(落車)みたいにならないように集中して走ります」
 成長著しい櫻井正孝は勢いに任せ、強敵を相手に一矢報いたい。
 「脇本君はどこからでも来るイメージがあるんで、明日はとにかく前々にいないとダメですね。今回は色々と試したいことがあるし、ギアも3.92のもう一つ(47×12)の方を今日の練習で使ってみて試したい」
 山田英明は強気な攻めを心掛ける。
 「何とか抵抗できるように頑張りたい。最近は弱気なレースばかりなので、今回は強気な気持ちでいきたい。33ですか? 前回は500バンクだったので、短く感じるから良いんじゃないですかね(笑)」
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