『福井競輪開設64周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:7月9日
 福井競輪開設64周年記念「不死鳥杯」が明日10日に開幕する。シリーズをリードするのは地元エースの脇本雄太だ。地元記念初制覇へ意地とプライドをかけて挑む。4日間に渡って繰り広げられる熱い戦いから目が離せない。
 本場ではイベント、ファンサービスが盛りだくさん。初日は井上茂徳氏、北川浩一氏による場内予想会が予定されています。ぜひ福井競輪場でお楽しみください。
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 「戸田(康平)君は強いイメージがあるんで負けないように」と話すのは1レース1番車を務める愛敬博之。人気を集めるここは、しっかり責任を果たしたい。
 「小松島から中2日なんで、疲れを取ってきました。前回は成績的にまずまずですかね。良いところもあったし、悪いところもあったので。初日クリアできれば良かったですけどね。今回は頑張ります」
 連係するのは宮越大。目標を得た明日はチャンスだ。
 「前回、前前々回(別府、大宮)と決勝に乗れたけどタマタマ。でも明日は強い愛敬君がいるんでね。しっかり付いていけば大丈夫でしょう」
 対戦するのは売り出し中の戸田康平で、明日がS級デビュー戦。こちらも注目が集まる。
 「今回もいつも通り練習できました。S級は初めてなのでどうなるか分からないけど、一発目が大事なんで、しっかり自分のレースをしたい。先行でどこまで通用するか楽しみですね」

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 柴田竜史を先導役とした静岡コンビが中心となりそうだ。柴田は直近の奈良、別府と優出しており、尻上がりに調子を上げている。
 「別府が終わってからは調整程度の練習。良い意味で変わらないと思います。福井は初めてだからイメージが分からないけど、先輩方にアドバイスをもらって、村本(大輔)さんとワンツーが決まるように頑張りたい」
 対戦する中野彰人は身体の状態に不安を残したまま当所入り。
 「(5月)和歌山が終わってから扁桃腺が腫れて熱が出たけど、そこから身体がおかしいですね。走って力を出し切ってみないと分からないけど、直前はリフレッシュできたんで大丈夫だと思います」

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森山智徳選手
森山智徳選手
 森山智徳(写真)は通算100勝にリーチをかけている。前回の宇都宮は決勝に進出するなどタテ攻撃は冴えている。
 「(5月)川崎記念の2日目に勝ってから流れが変わりましたね。何か変えたわけではないんですが、それから1着が取れるようになりました。記念で初日は失敗できないですからね。勝ち上がりで100勝できれば。メンバー的にも先行しやすいし、うまく駆けたいですね」
 中村圭志は練習仲間の森山に絶大の信頼を寄せる。
 「最近はけっこう連係しているし、相性もいいですからね。宇都宮は初日に勝てたけど、あとの2日間は展開が向かなかった。終わってから森山君と一緒に練習してきたので、しっかり連係を決めたい」

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 松岡篤哉は取手記念で2連対。徐々に本来の姿を取り戻している。
 「自転車とかシューズを換えたりして成績が落ちたけど、調子は上がってきています。まだベストの状態ではないですけどね。練習はかなりやってきました。明日は先行できれば一番いいんですが、宮本(龍一)君も積極的ですから。良く考えて走ります」
 濱口高彰はここ2場所が散々な成績。悪い流れを変えたい。
 「宇都宮は2回9着してしまった。感触自体は悪くないんですけどね。相性いい松岡君を信頼して付いていきます」

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 野原雅也は地元記念に初参戦。初日突破へ準備は万端だ。
 「地元記念で緊張はするけど、なるべくリラックスするように心がけています。(4月)武雄記念の頃は駆ける前にいっぱいになっていた感じでしたが、最近はしっかり自分のレースができています。前回の平塚が終わってから時間もあったし、しっかり調整できました。あとは力を出し切るだけです」
 西岡正一は6月松山から3場所連続で優出。差し脚は切れている。
 「最近は落車もないし、いい状態で走れています。今期は2班で予選スタートだし、初日から気が抜けない。気合いを入れて走らないと。野原君とは初連係だけどレースは良く見ている。強いのは知っているし、ラインでワンツースリーを決めたい」

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房州輝也選手
房州輝也選手
 房州輝也(写真)は直近5場所で優出4回。本格化の兆しを見せている。
 「コツコツと練習してきた成果が出ていると思います。ここの追加は1カ月ぐらい前に受けたし、正規配分と同じ感じです。前回の宇都宮は初日が重く感じたけど、2日目は良かった。決勝は展開が悪かったですね。終わってから前半は強めに、あとはしっかり調整してきました。初日は難しいメンバー構成だけど、先行含め総力戦で突破したい」
 河村雅章は前期A級で勝ち星を量産。力をつけてS級に戻ってきた。
 「A級は好き勝手に走らせてもらいました。自分のパターンはできたと思います。A級ラストの地元立川で完全優勝できたし、いい形で前期は終われました。終わってけっこう空いたし、練習はしっかりやってきました。今回は力試しの開催ですね。とりあえず前期と同じ戦い方で頑張ってみます」

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 積極タイプがそろい、激しい主導権争いが予想される。ラインの総合力では茨栃勢がリード。吉澤純平が前で果敢に攻める。
 「前回の小倉は決勝に乗れなかったけど、感じは良かったです。終わってからしっかり練習してきたし、状態もいいと思います。福井は初めてですね。相手は強力だけど、やり合ってでも主導権は取るつもり。負けないように頑張ります」
 戸邉裕将は初連係となる吉澤を巧みにアシストして直線勝負にかける。
 「2場所前の地元戦で落車したけどケガは全くなかった。前回の富山は感触も悪くなかったです。練習はいつも通りやってきました。強いのは知っているし、しっかり食らい付いていきます」

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黒川茂高選手
黒川茂高選手
 黒川茂高(写真)は6月取手の2日目から5連勝。前回の大垣で待望のS級初優勝を飾った。
 「優勝は自信にはなりますね。でも、A級で完全優勝した次の場所に全くダメだった時もあるし、初日は飛ばないようにしたい。終わってから配分が1カ月近く空いたので、不安は少しありますね。練習はみっちりやってきました。明日は同期の柿澤(大貴)君が相手なので負けないように。向こうは絶対に自分を潰しにくると思うけど、それでも先行します」
 北川紋部が地元の意地でしぶとく食い下がる。
 「4月にギアを4.33に上げて、感じはずっといい。前回の別府は決勝に乗れたし、気分良く迎えられました。黒川君との連係は初めて。強いのでしっかり付いていきます」

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根田空史選手
根田空史選手
 予選のトリを務めるのは根田空史(写真)だ。今期から2班で予選スタート。負けられない戦いだ。
 「久々の予選でもうすでに緊張しています。(2月)四日市記念の落車の影響がようやくなくなって、状態は上がってきています。いつも通りのレースでしっかり勝ち上がりたい」
 海老根恵太が続いて直線は千葉両者のマッチレースか。
 「前回の青森はまぁまぁ動けていたと思います。根田君との連係は今年に入って初めてですね。人気をかぶりそうでプレッシャーはかかるけど、しっかり頑張ります」

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志智俊夫選手
志智俊夫選手
 ここからが特選。小松島記念を制したばかりの志智俊夫(写真)が中2日で追加参戦する。
 「小松島記念は前のおかげ。(中村)一将が強かった。記念をまた優勝できて、まだまだ頑張ろうという気持ちになった。ここの追加は宮杯の開催中にメールが来ていました。中2日はちょっときついですね。練習はしてきたけど疲れはあります」
 松岡健介は6月久留米記念で決勝進出。相変わらず破壊力抜群の攻めを披露している。
 「今年の前半はすごく長く感じました。身体のケアなど色々とやることが多くて時間が足りなかった。本当に忙しかったです。久留米は決勝に乗れたし、感触も良かった。終わってから練習は普通にやってきました。しっかり頑張ります」
 神山拓弥は急な追加だが、不安はなさそう。
 「追加を受けたのは一昨日だけど問題はない。練習は普通にやってました。小松島記念は決勝に乗れなかったけど感触は悪くなかった。福井は去年の共同(通信社杯)で決勝に乗っているし、いいイメージを持っています」

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金子貴志選手
金子貴志選手
 今シリーズのSS班は金子貴志(写真)ただひとり。取手記念のあとは高地トレーニングでさらに調子を上げてきた。
 「7月1、2、3日と高地トレーニングに行って、内容の濃い練習ができました。取手記念のときは疲れもあって重かったけど、それよりは全然いいと思います。このあとは寛仁親王牌も控えているし、順延はしないでほしいですね。明日は柴崎(淳)君の番手で頑張ります」
 柴崎淳はラインの厚みを生かして優位にレースを運ぶ。
 「まだ鎖骨にプレートが入っていて、納得できる状態ではない。バランス、感覚で乗るタイプですからね。練習はしっかりやっているけど、レースとは別物ですから。レースの中で戻していきます」
 高橋陽介は好調を持続。高松宮記念杯は一次予選で敗退したが、残りの3日間は積極的な走りで存在感を示した。
 「宮杯は初日に何もできずに終わったので、2日目からバックを取る走りをしました。ある程度の手応えはつかめましたね。終わって疲れをしっかり取ってから練習してきました。先行基本に頑張ります」

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脇本雄太選手
脇本雄太選手
 脇本雄太(写真)は地元の期待を一身に背負って走る。プレッシャーをはねのけ、好スタートを決めるか。
 「取手記念のあとは久々に間隔が空いた。こんなに空いたのは久しぶりですね。疲れを完全に取ってから練習してきました。走ってみないと分からないけど悪くはないと思います。いつも通りに頑張ります」
 渡辺十夢は前回別府でケガから復帰。地元記念に間に合った。
 「いい番組ですね。ダッシュはまだ厳しいけど、流れに乗っている分には全く問題ない。別府は初日に9着して、2日目から気持ちを強く持って走りました。やっぱり気持ちが大事ですね。千切れないようにしっかり付いていきます」
 濱田浩司は近況の成績が冴えないが、今回は心機一転、新たな気持ちで臨む。
 「ずっと悪いままじゃダメだし、何かを変えないといけないですからね。今回は岩津(裕介)君のフレームを借りてきました。練習の感じは良かったし、走るのが楽しみですね」
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