『施設整備等協賛競輪in向日町(GIII)レポート』 3日目編

配信日:6月10日

 向日町競輪場で開催されている第7回施設整備等協賛競輪「京都向日町カップ(GIII)」は6月10日に3日目が行われた。メインの準決3個レースでは、佐々木眞也、朝倉智仁、佐藤龍二がそれぞれ1着をゲット。南関からは大挙5名が決勝へと駒を進めた。11日はいよいよ大会最終日。ファイナリスト9名が出そろい、最終12レースで大会覇者を決める決勝の号砲が鳴らされる。
 シリーズ最終日もオリジナルクオカードが当たるラッキーカードを先着500人様に配布。未確定車券抽選会、スペシャルゲストによる予想会などが予定されています。向日町競輪場では、みなさまのご来場お待ちしております。また、テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。

<10R>

佐々木眞也選手
佐々木眞也選手

阿部将大選手
阿部将大選手
 赤板で笠松翔太が上昇すると、3番手から合わせて佐藤一伸が動いて先に切る。タイミングがずれた笠松だが、2コーナーで踏んで佐藤を切り、北勢に続いた佐々木眞也(写真)が打鍾過ぎに叩いて先頭に立つ。すかさず阿部将大が巻き返すが、最終ホームで番手の中川誠一郎が二藤元太に追走を阻まれてしまう。援軍を失った阿部将の後位には、叩かれた佐々木がハマる。4コーナーから追い込んだ佐々木が阿部将を差し返して2度目のGIII決勝進出を決めた。
 「みんな強いし外枠なんで、二藤さんにスタート(で後ろ中団)を取ってもらって、そこからと思って考えて走りました。切ってからカマされないように、踏んでからペースに入れて、ハイペースになったけど(阿部将に)力で出られてしまった。(阿部将の番手に)付いてから少し休めたので、抜く事だけに集中できた。3日間感じは悪くないし、決勝もいつも通り精一杯頑張ります」
 単騎逃げとなった阿部将大(写真)だが、けん命に踏み直して2着で勝ち上がり。
 「前か、前中団から切って切ってで出られればと思ってたんですけど、やっぱり(中川)誠一郎さんの所ですよね。しくったなあ。踏んでる感じは悪くないんですけど、初速が悪いから(佐々木)眞也さんに合わされ気味になった。誠一郎さんに申し訳ないです」
 二藤元太が佐々木を追って3着。中川をさばいた好プレーが光った。
 「コマ切れなんであんまり考えてもしょうがないし、現場、現場で(佐々木)眞也君に考えてもらおうと。ゴチャ付いたんでどうなるかなと思ったけど、切ってくれて駆けてくれたからあの展開になった。自分もやれることはやったかな」

<11R>

朝倉智仁選手
朝倉智仁選手

簗田一輝選手
簗田一輝選手
 赤板で中井俊亮がインを切ってレースが動き出す。中井を簗田一輝が押さえると、すかさず木村皆斗が叩いて打鍾前からペースアップ。山田雄大は中団に追い上げた勢いのままに仕掛けるが、茨城ライン3番手の河野通孝が最終ホームで痛烈にブロック。朝倉智仁(写真)はバックから番手まくりに出て、そのまま先頭でゴール線を駆け抜けた。
 「すんなり木村君が出られたので。気持ちも伝わってきていましたし自分もやるしかないなって。河野さんが(仕事を)やってくれていたのがわかったんで覚悟するしかないと思って。中井さんが見えたので、ヨコじゃなくて斜め前に踏んで合わせられればって思ったんですけど技術不足ですね。初日、2日目とふわふわしたんですけど(セッティングを)修正して良くなった」
 茨城勢を受けた簗田一輝(写真)は4番手内で併走をじっと堪えて脚をためる。最終3コーナーで河野を内からさばいて2着に食い込んだ。
 「木村君が前受けから全ツッパすると思っていたんでその後ろからって考えていました。けど、予想していた展開の一つだったんで、切って位置を取ってからって感じでした。本当は外を行きたかったんですけど、へばりつかれていてコースがなかったんで。自力を出せていなくて3日間とも微妙ですけど決勝も頑張りたい」
 簗田マークの小島歩が3着に流れ込み。
 「簗田君はレースセンス抜群なので、しっかりと付いて行くことを考えていました。ずっと内だったので、降りてこられても対処できるように準備していました。少しは余裕もあったんで。連日4着、4着で連には絡めていなかったですけど、勝ち上がれていたんでツキはあると思っていました。S級点がかかっていたんで良かったです」

<12R>

佐藤龍二選手
佐藤龍二選手

黒沢征治選手
黒沢征治選手
 後ろ攻めの小畑勝広が赤板で山根将太を押さえる。初手中団の根田空史は関東勢には続かずに一旦7番手へ。出切った小畑が流し気味でいると、根田は2コーナーの下りで加速して一気にカマす。根田は打鐘3コーナーで小畑を叩き切り、佐藤龍二(写真)がマーク。根田ライン3番手の須永優太は離れながらもけん命に追い上げて3番手に付き直す。4番手以降は車間が空くが、自力に転じた黒沢征治が最終3コーナーからまくり上げる。佐藤は直線で踏み込んで抜け出すと、黒沢の追撃を振り切って1着を手にした。
 「最終的には何も考えず、根田が一番強いんだから根田が勝てるようにってことで、全部任せてました。緩んだら行くとは思ってたけど、根田とのレベルの差なのか、緩んでる気がしないところで行った。嘘だろと思ったけど、ホームで手綱を握り直せました。何としてでも(ライン)3人で決めないとと思ったし、外を注意しながら、黒沢が並べば仕事ができたけどなかなか並んでこなくて。でも、思いのほか伸びてきて、根田も一杯だったのかな。自分もゴールして手を上げられないくらい一杯でした」
 黒沢征治(写真)は4分の1車輪届かず2着。
 「中団に山根君が入って、落ち着いたところで根田さんがドーンって来ちゃった。小畑が反応して踏んでくれたけど、自分は何もできなかった。その後は小畑のことも、後ろのことも気にしながら走れた。でも、脚はたまらなかったですね」
 黒沢を追った志村太賀が3着。
 「もう小畑と黒沢に任せてたんで。切ったら誰も出させないと思ったけど、出られちゃって、黒沢がうまくリカバリーしてくれた。俺は決勝に乗せてもらえただけ。常に一杯だし、運だけです」