『向日町競輪開設64周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:8月1日
 向日町競輪開設64周年記念「平安賞」は今日が2日目。優秀「朱雀賞」をメーンに、二次予選6個レースで準決勝への勝ち上がりを争った。優秀競走は深谷知広が圧巻のまくりで連勝。上がりタイムは10秒4でバンクレコードを大幅に更新した。明日はファイナル進出をかけた準決勝が争われる。
 明日3日目も杉本彩トークショーに、山口幸二氏の予想会、Purpure☆イベントなど場内イベントは盛りだくさん。明日もぜひ、向日町競輪場でお楽しみください。
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矢野昌彦選手
矢野昌彦選手
 二次予選最初のレースを制したのは矢野昌彦(写真)だ。ライン2車で打鐘前から果敢に先行。絶妙のペース配分で最後まで踏み切った。
 「2車でもしっかり主導権を取れたし、ペースに持ち込めました。昨日は中途半端な走りをしてしまったけど、今日は出し切れました。ワンツーが決まって良かったです。力自体は上がってきていると思うし、明日も自分のレースができれば戦えると思います」
 河野通孝が番手で好アシストから2着に流れ込み、栃茨コンビでワンツー決着となった。
 「矢野君はいつも前で頑張ってくれるし、ワンツーが決まったのが何よりですね。同級生なんで本当にうれしい。あれだけ頑張ってくれたので、何とかしたかった。2車で持っていったら内から来られるとか色々と考えて少し焦ってしまった。(競走得点が)10点違う選手の後ろは緊張するし、余裕もなかったです」
 栃茨勢を追走した単騎の山口貴嗣が3着に食い込んだ。
 「半信半疑であの位置を追走していたけど、流れが向きました。最後はもう少し突っ込みたかったけど、ちょっと遠慮してしまった。でも厳しいメンバーで勝ち上がれて良かったです」

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桑原大志選手
桑原大志選手
 打鐘で佐藤一伸が先行態勢に入るが、椎木尾拓哉が番手に追い上げ、さらに内から東龍之介も踏み込んで前団は激しくもつれる。単騎の桑原大志(写真)がバック前から混戦を鮮やかにまくって通算200勝のメモリアル勝利を飾った。
 「玉手(翔)君が仕掛けていくのかと思ったら、降りたので、これは自分でいかなきゃって思いました。前反さんと別に走ったけど結果的にワンツーが決まって良かった。200勝を決められてうれしい」
 前反祐一郎が桑原のまくりを追って2着に続いた。
 「ちょうど自分で仕掛けようと思ったときに桑原がいってくれた。ラッキーと思って便乗しました。最後は抜けなかったね。桑原が強かった。ずっと記念は一次予選もクリアできてなかったし、準決勝に乗れてホッとしました」
 打鐘過ぎ4コーナーで内を突いた東龍之介は佐藤と踏み合いに。最後まで諦めずに踏み続けた。
 「内が空いたので、とりあえずいかなきゃって思いました。しっかり前まで出れなかったけど、もつれたおかげで何とか3着に入れました。脚自体は昨日よりも良かったので、尻上がりに良くなると思います」

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佐々木雄一選手
佐々木雄一選手
 打鐘で房州輝也が一気にスパート。高橋和也を叩いて主導権を奪う。番手の佐々木雄一(写真)が直線で鋭く追い込んだ。
 「房州君が積極的にいってくれたおかげです。栃木の先輩2人が後ろに付いてくれたのが大きかったですね。房州君は出るまでにけっこう脚を使っていたし、きつかったと思います。今日は展開ですよ。脚がない分、展開が向かないと今は勝てない」
 荒井崇博が後方からまくり追い込みで2着に強襲した。
 「流れが向かなかった。自分が外を踏めば(園田)匠が内に入っていくだろうし、現地集合できるかと思って、無理やり高橋君の外を踏んだ」
 先行した房州輝也は末を欠いて4着。準決勝進出を惜しくも逃した。
 「先行で残れなかったのは力不足ということ。悔しいというか、不甲斐ない気持ちですが、いい経験になりました」

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石井秀治選手
石井秀治選手
 永田隼一と永井清史で激しい主導権争い。これで石井秀治(写真)のまくり頃に。最終2コーナーから痛烈なスピードでまくって人気に応えた。
 「前がもがき合って展開が向きましたね。ホームから仕掛けたかったんですが、落車の気配があったんで待ちました。落車があったのは残念ですね。エンジンは回っていると思います。あと2日間もしっかり頑張ります」
 成清貴之が完璧マークで2着に流れ込み、千葉ワンツーが決まった。
 「石井が強かったね。永井がすんなり駆けたら厳しいと思っていたけど、踏み合って展開が向いた。俺は離れないように付いていくだけだった」
 最終2コーナーで松尾透が落車。これを避けて切り替えた松本大地がしぶとく3着に追い込んだ。
 「目の前の落車を避けるのに脚を使ったけど、そのあとは伸び負けなかったので悪くないですね。初日も競り負けて、もう1度抜き返しましたから」

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成田和也選手
成田和也選手
 前受けから7番手まで下げた渡邉一成が打鐘過ぎの3コーナーから一気のカマシ。抜群のスピードで前団を一気に抜き去ると、番手の成田和也(写真)が直線できっちり捕らえた。
 「今日もかなり緊張したけど、一成が頑張ってくれました。いいスピードでしたね。ワンツーが決まって何より。余裕はなかったですね。レース勘もどうですかね。レースをこなしていく中でしっかり対応できるようにしていきたい」
 渡邉一成は矢口大樹を相手にスピードの違いを見せた。
 「押さえに来るのが早かったですからね。斬らせてカマシになりました。手堅くはなかったけど、自分のポイントではいけている。2走してベストの状態ではないので、修正していきます」
 最終2コーナーで福島コンビの後位に切り替えた海老根恵太が3着で準決勝に勝ち上がった。
 「矢口が頑張ってくれたおかげです。ちょっとスピードが違ったし、矢口も早目から踏んで持たない感じだったので、申し訳ないけど切り替えさせてもらいました」

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稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
 人気の地元コンビでワンツー決着。勝負どころで中団を確保した稲垣裕之(写真)が最終2コーナーから豪快にまくって完勝した。
 「昨日一走して、気持ちが楽になりました。今日はだいぶ落ち着いて走れたと思います。感じも良かったです。昨日、乗り切れたのが大きかったですね。脚は変わりなくいい状態なので、あとは気持ちの問題。明日もしっかり力を出し切ります」
 村上博幸がきっちり続いて、2着に流れ込んだ。
 「道中で踏んだり止めたりのレースになったけど、何とかしっかり付け切れました。どれだけ練習しても、やっぱり実戦とは違いますからね。昨日はレース中に余計なことを考えて失敗したけど、今日はだいぶスイッチが入りました」
 鈴木庸之の先行を利した山下渡が3着に入った。
 「鈴木君が頑張ってくれました。何とかしたかったけど、稲垣さんのスピードが違いました。もう少し仕事ができれば良かったんですけどね」

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深谷知広選手
深谷知広選手
 優秀「朱雀賞」は深谷知広(写真)が異次元のスピードで連勝を飾った。上がりタイムは驚異の10秒4。従来のバンクレコードを大幅に更新した。
 「展開が向きました。タイムはそれぐらいは出ていると思いました。脚は回っているし、感触はいいですね。明日もしっかり力を出し切ります」
 井上昌己は離れながらも懸命に深谷を追って2着をキープした。
 「踏み出しで付け切れて、安心してニュートラルに入れたんですが、3コーナーからの登りが半端ない加速でした。あそこでもう1回踏み込まないと付いていけない。でも2着ですから」
 単騎の天田裕輝が井上を追う形で3着に入った。
 「前の併走をちょっと見すぎてしまった。自分が仕掛けるより先に後ろから来られてしまって、切り替え、切り替えという感じになってしまった。でも、レースは見えていたし、感じもいいです」
 阿竹智史は4番手から早めの仕掛けで近畿勢に襲いかかったが、前まで出切れなかった。
 「4番手に入って見てしまった分、ワンテンポ仕掛けが遅かったですね。松岡さんはダッシュがいいので合わされてしまった」
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