『和歌山競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:1月7日


 今年の記念競輪第2弾、和歌山競輪開設61周年「和歌山グランプリ」が明日8日から開幕する。山崎芳仁、武田豊樹らSSメンバーが多数参戦。迎え撃つ近畿勢もエースの市田佳寿浩を筆頭に、稲垣裕之、中野彰人ら豪華な顔ぶれだ。寒さ厳しい和歌山競輪場を舞台に明日から熱戦の火ぶたが切って落とされる。
 明日はオープニングショーの「和太鼓演奏」で開幕。マグロ解体ショー&マグロミニ丼ふるまいや井上茂徳氏によるトーク&レース展開予想、ジャグリングショーなどイベントが盛りだくさん。明日から始まる「和歌山グランプリ」をぜひ本場でお楽しみください。


<1R>
小川祐司選手
小川祐司選手
   今開催には96期の新鋭が3名、S級デビューする。オープニングレースを走るのは小川祐司(写真)だ。「1Rは初めて」と早いレースに戸惑いを隠せないが、昨年は1、2班戦で8Vを挙げた四国の有望株だ。
 「1Rだから早めにアップをしないといけないですね。周りには『力で押し切れるときは、押し切る。とにかく出し切るように』と言われました。まだ走ってないので分からないけど、他の同期には負けたくないですね。思い切っていきたいです」


<2R>
 補充参戦の地元戦で逃げ切り。10年は1着で締めた川崎健次は開口一番「楽しみです」と自信ありげだ。
 「点数は落としたけど、気にすることはないかな。間隔が空いてけっこう練習したし、状態は良いと思う。まずは良い位置を取っていきたい。力を出し切れればいいですね」


<3R>
柴田竜史選手
柴田竜史選手
   柴田竜史(写真)もこれがS級デビュー戦。腰痛で1カ月欠場明けだが、状態に不安はないようだ。
 「師匠や練習仲間には『出し切れるようなレースをしてこい』と言われました。悔いの残らないレースができればいいですね。腰を悪くしたのもあってA級終盤は休んでたけど、今は練習もガンガンできて感じも良い。同期(96期)は意識するし、結果を残せればいいですね」


<4R>
 湊聖二は年末の立川F1を欠場。佐世保記念でも途中欠場しているだけに、状態が気がかりだ。
 「納得のいく練習はできてないですね。でも走るかぎりは頑張りたいです。直前にバンクでモガいたときは、ちょっと重い感じがした。怪我もあって10月から成績が下り坂だけど、そろそろ何とかしたい」
 立川F1で落車し、痛々しい姿で途中欠場した山崎晃だが、今年初戦に元気よく姿を現した。
 「落車した直後は打撲とむち打ちがひどかったけど、今は治ってます。2日前からはモガけるようになりました。今回も先行で頑張りたいですね」


<5R>
 永澤剛は年頭の京王閣F1でも連勝で優出。ここも人気を集めそうだ。
 「流れも良いし、調子も良いですね。和歌山は初めてです。風が強いんですよね? ダメなんですよ…、そういうバンクは」
 野木義規は12月平塚F1で優出し、良い流れで新年を迎えた。
 「前期はS1の点数が取れたっぽい。もしそうなら初めてですよ。年末は体調が悪かったので1本休んだけど、その後はしっかり練習してきたし大丈夫です」


<6R>
布居寛幸選手
布居寛幸選手
   布居寛幸(写真)は昨年最終戦で1着、今年初戦で1着と流れ良好。「9着もしてるからね」と一笑に付したが、好調を維持していることは明らかだ。
 「年始も補充に行ったし、バタバタと働きまくってますね。直前は調整程度だけど、状態は変わらず来てると思います。明日は後輩もいるんでね。練習も一緒にやってるから走り方は分かってるし、パニくらんように言っときます」
 藤田勝也はS級デビューが地元記念。
 「初めてのS級だし、積極的に走りたい。ここに向けてやってきたので、頑張ります。と言うか頑張るしかないんで」


<7R>
 小島雅章は優勝した11月伊東F1を含めて、ここ5場所で3回の優出と乗れている。
 「展開が良いだけですよ。でもモノにできるようにはなってきたので。前回から中3日なので、次の日はランニングをちょっと、あとはプールに行ったり自転車には全く乗ってない。ここ1年くらいはけっこうランニングやプールを練習メニューに取り入れてます」
 守澤太志はいきなり強力な機動型との対戦となった。
 「走ってみないと、S級のレースは分からないですね。正月は3日から自転車に乗りました。調子は全体的に良くないですね。でも同期(96期)の人には負けないように頑張りたい」


<8R>
西岡正一選手
西岡正一選手
   予選のメーンで気合が入るのは地元の西岡正一(写真)だ。昨年後半からは勝ち星も増え、この地元記念へ向けて調子を上げてきた。
 「10月小松島F1から下パイプを変えたフレームにしてから感じが良い。あとは練習メニューを変えましたのも好調の要因です。ロード(レーサー)に乗ったり、バンクにも入るようにしたりメリハリをつけるようにしたのも良いみたいです」
 筒井裕哉は点数上位の機動型だ。
 「年末、年始も関係なく、普通に練習はやりました。雪が降って、パワーマックスって日もありましたけどね。練習だとめっちゃ感じが悪いんですけどね。地元勢も付くし、負けられないです」


<9R>
山崎芳仁選手
山崎芳仁選手
   山崎芳仁(写真)の11年は和歌山記念から。今年はダービーでのグランドスラム、GP初制覇に期待がかかる。
 「GPは行かれた感じがありました。微差だったし、悔しいかったので元旦から練習はやりましたよ。状態は悪くないですね。今年の目標はとりあえずダービー(優勝)。まずはそこに向けて仕上げていきたい。明日は4回転でいきます」
 稲垣裕之は追加参戦。初戦の岸和田F1は優出を逃したが、ここから仕切りなおす。
 「和歌山記念は毎年走ってるし、今年も走りたいと思ってました。僕のなかでは1年の始まりって感じの開催ですから。岸和田は判断ミスもあったけど、脚の状態は悪くなかった。流れのなかで力を出す。練習の感じは戻ってるので、これからはそれを早く取り戻したいですね」


<10R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
   武田豊樹(写真)は早々と検車場に入り、愛車を整備。11年の初戦へ静かに闘志を燃やしている。
 「GPは何もできず悔しかったので、すぐに練習を再開したけど、取手が開催中だったので街道メインに乗ってきました。一戦、一戦だけど、とりあえず今の目標は名古屋ダービーに良い状態で入ることです」
 12月伊東記念の優勝で一気に復調モードに突入するかに見えた新田康仁だが、そう簡単にはいかないようだ。
 「まだ脚のデキがイマイチですね。去年はずっと悪かった分、今年は巻き返したいなと思ってます。そろそろって手応えはあるけど、まだもうちょっと。イメージどおりに仕上がってくれればと思ってるけど、コツコツやるしかないですね。和歌山はけっこう(8年)前だけど記念を獲ったこともあります」
 吉田敏洋にとっては地元ダービーが開催される大事な1年が始まった。
 「今年は大事な年ですからね。近づいたら休みなんてなくなるし、今のうちにオフをと思って12月は軽めの練習にしました。追加は去年の内に来てたし、11年はここが一発目のつもりでいた。正月の名古屋を走ったけど、軽めの練習で行ったわりには3日間しっかりできたと思います」


<11R>
中野彰人選手
中野彰人選手
   初日のメーンを任されたのは近畿勢のエース市田佳寿浩だ。昨年は初のタイトルに輝き、GPに出場と充実した1年だった。今年もここから近畿勢の快進撃を始める。
 「GPは目の前で(村上博幸の)優勝が見れて嬉しかった。まずホッとして良かったなと思ってからは、また走りたいなと思った。とりあえず今年も一戦、一戦全力で出し切る。練習は元旦から普通に始めてます。(中野は)レースを何回も見てるし、すごい先行選手に育ってきてる。楽しみですね」
 中野彰人(写真)は満を持して地元記念に乗り込んできた。
 「(YGPの予備で行った)立川でマッサージに行って、元旦から死ぬ気で練習してきました。気持ちは入りすぎておかしくなりそうです。(2次予選で負けた)去年の悔しさはずっと残ってるし、絶対に決勝に行く。市田さんには合宿とかでお世話になってるし、明日は力を出し切ってどこまで通用するかですね」
 海老根恵太は明るい表情で記者の質問に答える。
 「バンクの初乗りがあったので、元旦から自転車に乗りました。時間は短かったけど、1000mのタイムを計ったのでけっこうキツかったですよ。タイムは恥ずかしくて言えないですけどね(笑)。去年はかなり悔しい思いをしたので、今年は決めたいですね」
 井上昌己は正月開催の伊東F1で惜しくも優勝を逃した。
 「あそこから行って抜かれたらいかんでしょ。弱かったです。感じは悪くなかったんですけどね。(12月)佐世保記念からフレームを変えて、軽いけど後半の踏み応えがないですね」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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