『広島競輪開設54周年記念(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:12月16日



 広島競輪開設54周年記念「ひろしまピースカップ」は今日が初日。晴れ間の広がる絶好の競輪日和の中、オープニングの1レースから白熱の攻防が展開されました。特選では山口幸二、石丸寛之、手島慶介が、それぞれ白星スタート。特選の上位3名が明日の優秀「もみじ賞」に進みます。
  場内でも様々なイベントが。開催中毎日予定されている予想会などのイベントに加え、明日は吉本若手お笑いライブやウルトラマンコスモスもやってきます。明日も広島記念から目が離せません。
 

<1R>
柴川 高行選手
柴川 高行選手
   開幕戦の1レースでは柴川高行(写真)が好気合を見せた。このレースは先行一車の倉岡慎太郎が逃げ切り。その後位は大きくモツれたが、柴川は内からの関敬、さらにアウトから川木敬大に次々と攻め込まれる苦しい展開をしのぎ切って2着を死守した。
  「競りは覚悟していました。内をしのいだと思ったら、今度は2コーナーで外から来られてキツかった。自分でも頑張ったと思います(笑)」


<3R>
 3レースは最終バックで6人が落車するというアクシデントが発生し、逃げた東日本ラインで上位を独占した。勝った亀井宏佳は色んな意味でホッとした表情を浮かべる。
  「勝ったのも嬉しいけど、今節で今期の規定本数に届くのが嬉しい。練習中の落車で長期欠場してたから、公傷が使えないので。落車は何人落ちたのかまでは分かりませんでした。僕は競りも覚悟してたけど、いつも積極的な白石君に任せてたからね。結果、ワンツースリーまで決まって良かったです」
  逃げた白石大輔が2着に粘った。
  「亀井さんには前に函館で迷惑を掛けたので、お返しができて良かった。でも後ろが気になって仕掛けが遅れましたね。あれがなければ、もう少しかかったかも」


<5R>
 5レースは広島コンビが一瞬ヒヤッとさせるレース展開をしのいで、2、3着で二次予選に進出した。「南(大輔)君があんなに早く来るとは思わなかった」と話すのは2着の丸本孝人
  「(川島聖隆との連係が外れ)ホームで石田さんに申し訳ないと思いましたよ。何とか黒瀬(浩一)さんをドカして、そのまま外を踏んだけど、持って来られてエラかった。もう死に物狂いでしたよ(苦笑)。石田さんも3着で良かった」
  石田洋秀もホッと胸をなで下ろす。
  「1コーナーで俺の広島競輪は店じまいじゃと思って諦めてました(笑)。その後は丸本が頑張ってくれたし、3に入れて本当に良かった」


<6R>
 選抜の6レースは高木竜司が福田知也、山岸正教のモガき合いをひと飲み。
  「上手く行きましたね。いつも(古閑)良介さんには迷惑を掛けてるので、ワンツーが決まって良かった。この競走が明日のメンバーでもできるようにしないとね」
  やり合ったところをまくられた山岸、福田の両機動型。山岸正教は、「打鐘の3コーナーでは突っ張ろうと思ってたけど。今日はしんどかったですよ。でも感じは悪くないですね」。福田知也は、「自分のタイミングで行けたし、とりあえず出切れたから。でも山岸さんが強くて、キツかった」と、それぞれレースを振り返った。


<7R>
立花 成泰選手
立花 成泰選手
   7レースは最終ホームで四番手に切り替えた立花成泰(写真)がゴール前外を鋭く伸びて快勝。
  「届いてないと思いました。ファンには良くやったって言われたけど、僕の2着を褒めてるもんだと。恵まれたけど、1着で嬉しいのは嬉しいですね。脚はずっと良いから、いつも今日みたいに素直に踏ませてくれるレースだったら良いのに」


<8R>
小林 豊選手
小林 豊選手
   8レースは八谷誠賢の逃げを利した小林豊(写真)が地元勢では今日唯一の勝ち星を挙げる。
  「あまり大きなことは言えないけど、今回は優勝してやるくらいの気持ちで来てる。初日も突破できたし、良い感じで緊張感も高まって来てますね」
  4コーナードン尻から吉元邦洋が2着に強襲した。
  「一番後ろだったけど、余裕はありました。(深沢)伸介が外に持って行ってくれた分、コースも空いたし。調子も良いけど、今の成績は気持ちの面が大きいです」


<9R>
山口 幸二選手
山口 幸二選手
   9レースは逃げる佐藤友和の番手で荒井崇博がイン粘り。隊列が短くなったところを、山田裕仁が豪快にまくり上げた。
  「僕は脚を使ってなかったからね。今日はバンクが重いからタイムも出てないでしょ。だから佐藤も掛かり切らないだろうと思ってました。それに荒井が前受けならあんな展開になるだろうと思ってたしね。調子は変わらず来てるし、あとは展開。今日も本来なら荒井の勝ちパターンですよ」
  勝ったのは山田のまくりに乗った山口幸二(写真)
  「みんな重いって言ってたけど、重く感じなかったし調子は大丈夫。佐藤の先行をなかなか行けんでしょ。みんな強いわ。抜ける感じじゃなかったけど、山田も内を気にしたり、ハンドルを投げるのが早かったりしたからね」
  粘った荒井崇博は、「番手から出た時に脚を使ってたとはいえ、藤野さんに差されるとは」と4着に。
  荒井を交わした藤野義高は、破顔一笑。
  「荒井と連係するのは初めてだから、緊張がまず先でした。荒井は強かったですよ。最後は4着だと諦めかけたけど、我慢したら交わせた。迷わなければ楽に3着でしたね」


<10R>
石丸 寛之選手
石丸 寛之選手
 

 10レースは新田康仁の先行を村上義弘がバックまくり。その外を2センターから石丸寛之(写真)が鋭く捕えた。
  「32歳の僕をアテにされても困るんだけど(笑)。でも、和生とワンツーが決まって良かったですよ。コーナーで村上を目標にできたし、いい流れになった。和生もそろそろ(仕掛ける)タイミングをつかんできてるみたいだから、そろそろ変えないとね」
  2着に続いた吉永和生も、まずはひと安心といった表情を浮かべる。
  「本当に石丸さんとは相性が良いですね。久々に勝ち上がりで連にからめたし、(準決勝確定は)大きいですよ。11秒1のまくりに付いて行けたし、まずまずじゃないですか」
  3着には村上義弘が。
  「すんなり四番手で楽やなと思ったら大熊(正太郎)さんが離れてて。慌てて行ったけど、前は加速してるし、こっちはスピードが緩んでるしでキツかった」



<11R>
平原 康多選手
平原 康多選手
   11レースは手島慶介が番手絶好の展開をモノにした。足早に控室に引き上げた手島は、「感じは良いけど、(石毛克幸の仕掛けに)反応できなかった。全部、康多にやらせて悪いことをしました(苦笑)」と平原の強さを絶賛する。
  巻き返してきた石毛を自ら止めての2着と、平原康多(写真)の強さは光っていた。
  「結果的にですよ。テンポがズレたら行かれてたと思う。石毛さんの仕掛けが思った以上に早かったですからね。合わせられて良かったです。結果、ワンツースリーなら文句なしです」
  三番手を固めた大薗宏は、「内を空けたらしゃくられるから、一緒に上がれないから離れちゃったけどね。4コーナーからしっかり踏めてるし、調子は悪くないですよ」と口が空いた経緯を説明する。
  渡部哲男は、「海田(和裕)さんに叩かれるとは思わなかった。見過ぎちゃいましたね」と見せ場なく終わった。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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