『広島競輪開場57周年記念(GIII)レポート』 2日目編
 
配信日:12月13日


 広島競輪開設57周年記念「ひろしまピースカップ」は二日目を終えた。優秀戦「もみじ賞」では武田豊樹が強引な先行でファイトを見せると、村上博幸が渾身のまくりで応戦。詰めかけたファンから大きな歓声がわき起こった。11Rに行われたレインボーカップファイナルでは中部連係から山田圭二が優勝。S級特進を果たした。明日は決勝進出を賭け準決勝A、B、Cでトップレーサーが火花を散らす。
  明日は先着1,000名様に「豚汁券」をお配りします。また先頭誘導員によるファンサービスも行いますので、ぜひ本場で生のレースを観戦してください。

<5R>
堀政美選手
堀政美選手
   目標の池田勇人が叩かれてしまい万事休す、と思われた堀政美(写真)はインコースを強襲し逆転勝利。思わず顔がほころぶ。
  「叩かれちゃったけど、池田もすかさず立て直してくれましたね。ずっと内が空いていたので、いつ行くかタイミングを見ていた感じ。僕に外を踏む脚はありませんからね(笑)。うまく抜けられました」
  富永益生は「誤算でした。後ろが山田君だったので内は警戒していなかった。でも、今回は車の出がイマイチですね」と振り返った。


<6R>
和田圭選手
和田圭選手
   和田圭(写真)が豪快なカマシ先行。後続の追撃を退けて会心の勝利を収めた。
  「初日の失敗があったので、今日は力を出し切ることだけを考えていました。もちろん展開によっては粘ることも考えてたけど、良いタイミングで踏めましたね。ギアを下げたので踏み出しは軽いけど、回していて一杯になってしまう。今日も苦しかったですよ」
  和田に付けた篠田宗克は「和田君の能力は凄いから、出し切る競走をしてくれればと思っていたんですが、本当に力を出し切られちゃいましたね。付いている分には余裕があったけど、強烈に踏み直されてしまいました」と苦笑い。


<7R>
奥谷宏巳選手
奥谷宏巳選手
   奥谷宏巳(写真)が3番手から交わすスマッシュヒットで自身初の準決勝A進出を果たした。
  「まさか1着なんてね。今まで記念は最高でも二次予選Bで終わりだったと思いますよ。これでS級点が取れたかもしれません」


<8R>
石川雅望選手
石川雅望選手
   前々に踏んだ石川雅望(写真)が中野彰人の番手にはまった。石川は冷静にレースを運び最後は番手まくりで押し切る。
  「1コーナーでニュートラルに入ったので、余裕を持って追走できましたね。ずっと軽かったけど、被されるのだけが怖くて車間を空けられなかった。中野君の勢いを借りて踏んだら押し切れた感じです」
  中野彰人は「3番手でジッとしているつもりはありませんでした。それじゃ普通の選手ですからね。どうしても駆けるつもりだったけど、今日はギアを上げて重かったですね」と悔しさを噛みしめる。


<9R>
武井大介選手
武井大介選手
   南関コンビが持ち味を遺憾なく発揮。好連係を決めた二人は満面の笑顔で検車場に引き上げてきた。武井大介(写真)は「やっぱり石橋は強いですね。今日は僕も付いていて余裕がありましたね」と話す。
  石橋慎太郎も納得のレースで好調ぶりをアピール。
  「そんなに悪くないけど、千葉の時より状態自体は落ちているかもしれません。やっぱり気温が下がってくると苦しいんですよね。でも、今回に関しては初日は暖かったし、今日もそれほど気温が下がっていないのでマシですけど。今日は落ち着いて走れました。武井さんはしっかり仕事してくれるし、早めに行っても大丈夫ですから」


<10R>
神山雄一郎選手
神山雄一郎選手
   飯野祐太との連係は崩れてしまったが、すぐさま自力に転じて人気に応えた神山雄一郎(写真)。グランプリに向けて調整を繰り返していた新フレームにも手応えを得たようだ。
  「前検日から3日間も調整してるんで、感じもつかめてきましたよ。スタートけん制で苦しかったし、前を取る作戦は頭になかったから、どうなることかと思ってたんだけど、結果オーライですね。飯野が叩かれてしまったのがねぇ。あそこじゃ自分で何とかするしかない。車も進んでくれました」
  2着の大橋直人は、「神山さんの後輪だけ見て走ってました。飯野君が内に詰まった時点で、神山さんが自分で何とかするだろうなというのが分かりました。さすがですよね。オッズを見たら車券も売れていたので緊張しましたよ」と胸をなで下ろす。
  園田匠は連日、動きが光っているが「神山さんが来るとは思わなかったですね。東勢は内に詰まっているとばかり思ってたので、気付くのが遅れました。うまくスイッチできてればなぁ」と反省しきりだった。


<11R>
山田圭二選手
山田圭二選手
   レインボーカップファイナルは中部勢の連係が実り山田圭二(写真)が直線一気でS級特進。ゴール後は大きなガッツポーズで喜びを表した。
  「思わず(ガッツポーズが)出ちゃいましたね。表彰式では泣きそうになっちゃいましたよ。谷田君も頑張ってくれたし、村上もよく行ってくれた。みんなのおかげですね。ただ(S級に)上がるだけじゃなく、ふさわしい選手になるため、もう一度やり直してくるつもりです」
  谷田泰平は帰り支度しながら「思い切って行きましたけど、前半フカしすぎてかからなかったかもしれません。叩かれたのは僕の力です。上がるのはちょっと遅れちゃうけど、坂本君とはS級で対戦することもあるだろうし、今日のレースを反省して力を付けてきます」と今後の奮起を誓う。
  一方、坂本貴史は「(結果は)今の僕の力です」とポツリ。悔しさを噛みしめる。
  永澤剛は「終始、坂本に遅れ気味でした。思い切り持って来られて完全に離れてしまった。自分の力不足ですね。しっかり付いてくることが大事なレースだったのに…。すぐに巻き返してくれた坂本の気持ちは嬉しかったけど、それに応えられなくて情けない。今後の課題ですね」と語った。


<12R>
村上博幸選手
村上博幸選手
   優秀戦は武田豊樹が強引に先手を奪った。まくられはしたが「ここにはグランプリに向けて気持ちを高めるために来ている。今日も前面に気持ちを出せたと思うし、明日も勝つしかない」と、力強いコメントを残す。
  その武田をまくった村上博幸(写真)は「武田さんはホンマに強いですね。スピードがどうとかではなく、先行に対する気持ちが伝わってきます。武田さんの番手が競りになってたので、その決着が付いてから仕掛けるつもりでした。よく届いたと思います。今回は気持ちが楽ですね。SS争いのプレッシャーがないのは大きいですよ」と会心のレースを振り返った。
  一旦は先行態勢に入った柴崎淳だが「ビックリしましたよ。叩いてしまえばひと呼吸休めるかなと思っていたところで、武田さんに来られちゃいましたからね」。
  山口富生は反省の一戦となってしまった。
  「柴崎君のダッシュで少し離れてしまったところを武田に突かれてしまった。しっかり締めておかなきゃ駄目なのに。淳に悪いことをしました」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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