『広島競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:12月22日
 広島競輪開設60周年記念「ひろしまピースカップ」は2日目を迎えた。今日は優秀戦の「もみじ賞」をメインに、二次予選が争われた。本日注目のレインボーカップ・チャレンジファイナルは100回生の横山尚則が追い込んで優勝。2着の小原唯志と3着の山本伸一の3名が特班を決めました。
 なお、広島の本場ではたくさんのイベント・ファンサービスが予定されております。まずは開催を通して早朝予想会、地元選手とローラー対決が。明日23日は冷蔵お好み焼きや、クオカードが当たるラッキーカードを先着1,000名様に配布。また、焼かきプレゼントや、お好み焼き実演販売などの屋台コーナーも充実しております。こちらもどうぞお楽しみに。
<5R>
 5レースからが二次予選。レースは大瀬戸潤一郎のまくりを追う形から、萩原孝之がその上を力でねじ伏せた。
 「東(龍之介)君がすぐに引いてくれれば良かったけど、あれ以上待ったら菅田(壱道)君に行かれてしまうんで、ギリギリまで我慢してから切り替えました。良い感じで踏めたし、調子は悪くないと思います」

<6R>
才迫勇馬選手
才迫勇馬選手
 才迫勇馬(写真)が圧巻のレースで逃げ切り勝ちを収めた。6レースは野田源一のイン斬りを受け、才迫が押さえてペース駆け。敵の反撃を完封し、並んだ順でワン・ツー・スリー。
 「行こうと思った瞬間に野田さんが斬ってくれたんで助かりましたね。展開が向いたのもあったんで、冷静にいけました。一走ごとに調子を確かめられてるし、今回は仕上がっていると思います」
 吉永和生は才迫を交わせず。
 「僕の持ち味が出てしまいましたね(苦笑)。野田君のイン斬りがなくても才迫君は行ったけど、あれでさらに展開が向きましたね。とにかく才迫君が強かった。合宿でも仕上がってたし、今までで一番良いんじゃないですか?」
 3番手の野本翔太も才迫の強さに舌を巻く。
 「まくりが来たら嫌だったんで、ホームで一回車間を斬って遅れてから、思い切りダッシュする感じで踏んだんです。でも、誰も来てなかったし、そんなことする必要はなかったですね。余裕はあったけど、キツかったですね」

<7R>
江守昇選手
江守昇選手
 7レースは後ろからの動きがなく、前受けの桐山敬太郎が主導権。マイペースに持ち込むと、最後は後続を振り切って逃げ切り勝ち。
 「誰かくるかと思ってたけど、誰も来なかったんで。すんなりだったけど、体調があまり良くなかったんでキツかったですね」
 江守昇(写真)がきっちりマークして2着を確保した。
 「恵まれましたね。桐山君は気持ちが強かったんで頼もしかった。記念の準決勝は久しぶり。記念自体あまり走ってないしね」
 飯野祐太は3着に入り勝ち上がったものの「中川(誠一郎)さんを持って行ったあと一回休んでしまった。あれですぐに行ってればラインで決まったかもしれないのに」と、和田圭を連れ込めず反省する。

<8R>
前反祐一郎選手
前反祐一郎選手
 8レースは中団をキープした友定祐己の後ろから、前反祐一郎(写真)が最内のコースを鋭く伸びて1着をゲットした。
 「市田(佳寿浩)君が持って行ったときにコースを見極めようと思ったけど、内が空いたんでそこしかないと思って。最後も岡崎(智哉)君が外に行って戻ってこなかったんでラッキーでした」
 市田佳寿浩が2着で手堅く準決勝に進出を決めた。
 「2車だったのはわかったんで必死でした。岡崎君は2コーナーから掛かって行ったけど、後ろの友定君が車間を空けてたんで気になったね。今日は岡崎君が強かったよ。調子は問題ないです」
 上原龍が後方から伸びて3着に入る。しかし、ラインで決められず喜びは半分。
 「後ろは切り替えないで付いててくれたし、僕の仕掛けが遅れてしまって迷惑をかけてしまいました。レースは見えてないし、ただ展開だけで来れた感じでした」

<9R>
池田勇人選手
池田勇人選手
 9レースは池田勇人が主導権。三宅達也が上手く中団をキープすると、その動きに乗って池田良が直線で鋭く突き抜けた。
 「三宅さんが前に踏んでくれたんでね。バックで白戸(淳太郎)さんと当たったし、2センターで行こうとしたときも押し込まれたけど、そこは譲れないところなんで」
 池田勇人(写真)が2着に逃げ粘った。
 「ジャンで佐藤(龍二)君が斬り込んできたんで、あそこで踏まされて脚を使いましたね。しっかり展開を作れなかったけど、自分の先行態勢に持っていけたんで残れました」
 まくった三宅達也は3着に入る。
 「白戸さんに大げんこつ(ブロック)を貰ってキツかったですね。池田(良)君が1着になったし、最低限はやれたでしょう」

<10R>
大竹慎吾選手
大竹慎吾選手
 10レースは北津留翼が1着に。レースは田中晴基が先行。北津留は7番手に置かれたが、強引にまくり上げて田中を仕留めると、最後は大竹慎吾とワンツーを決めた。
 「ジャンで田中君を突っ張ろうと思ったけど、初手の位置取りで脚を使ってしまって動けなかった。落ち着いたら残り1周になってて…。ホームでも踏み遅れてしまい、ヤバいと思ったら、もつれて前のスピードが落ちたんでまくれた感じでした」
 大竹慎吾(写真)は2着で準決勝進出を決めてニッコリ。
 「ジャンで下手に出るよりは良かったね。外からは落ち着いて見えたよ。僕はしっかり練習してるんで付いて行けました」
 篠原忍は3番手の開坂秀明をさばいて3着を確保した。
 「後ろから押さえて駆けるのは良いけど前受けになってしまったし、皆強いんで後ろからまくるのは厳しいんで、それだったら突っ張るしかないと。遅かったんで番手に飛び付こうと思ったけど、結果的に3番手になりました」

<11R>
横山尚則選手
横山尚則選手
小原唯志選手
小原唯志選手
 レインボーカップ・チャレンジファイナルは逃げた魚屋周成の番手に小原唯志が入る展開となった。小原がすぐさま番手から出ると、最後は横山尚則(写真)が追い込んで優勝した。
 「小原さんが全部やってくれたし、余裕がある感じでしたね。頭が上がらないです。ダッシュが凄かったんでホームで離れそうになったけど、何とかしのげたし、ワンツーが決まってよかった。2班に上がってからは先行回数を増やして、この優勝に恥じないようにしっかり練習して頑張ります」
 小原唯志(写真)は惜しくも2着に。
 「今日は後ろから押さえて、来なければ先行するつもりでした。魚屋君がきたんで全開で合わせたけど、行かれてしまいましたね。魚屋君が強かった。内容は良くなかったけど、勉強になりました」
 上吹越俊一がさばかれ、魚屋周成は茨城勢に使われる展開から5着に敗れた。
 「突っ張りたかったけど、前に8番(山本恵介)がいたんで、番手に来られると思って。緩んだら行こうと思って出切れたけど、番手に入られてしまいましたね。(小原が)出たら合わせようと思ってたけど、すぐに来たんで焦ってしまいました。でも、このプレッシャーの中で先行できたんで、それは次につながると思います」
 山本伸一が3着に入り、2班に特班を決めた。
 「僕にもってこいの展開になったけど、2センターから踏もうと思った瞬間にかぶってしまって。でも3着に入れたんでよかったですね」

<12R>
村上博幸選手
村上博幸選手
 「もみじ賞」は後閑信一が男気を発揮して先行する展開に。後方から藤木裕が迫ると、芦澤大輔が番手まくりを敢行。最後は村上博幸(写真)がゴール前の力比べを制して1着を手にした。
 「藤木には『落ち着いて行こう』と言っていたんで。チャンスを作ってくれましたね。初日より今日の方が重たかった。広島記念はいつも準決で飛んでいるんで明日は頑張ります」
 芦澤大輔は惜しくも2着に。
 「僕がもう少しやれれば良かったけど、外を踏んで当たれなかったんで。それでもせめて僕が1着を取らないとダメですね。反省勉強します」
 藤木裕は番手まくりを喰らい力尽きた。
 「芦澤君が出るのは分かってたし、あとは自分がどこまで行けるかの勝負だった」

<3日目 9R レインボーカップ・ファイナル>
 なお、明日23日の9レースにレインボーカップ・ファイナルが行われます。A級戦で快進撃を続けた、トップ9名による頂上決戦。上位3着までがS級に特別昇級されます。
市川健太選手
市川健太選手
 注目なのは市川健太と内田英介が猪俣康一の後ろを選択。市川健太(写真)は番手回りから優勝を狙う。
 「猪俣君は東京の小林正治(77期引退)さんのお弟子さんなんで。僕は失格があって来期A級なんで、ここで決めたいですね。仕上げてきたってよりは、いつも通り練習してきました」
 内田英介はラインの3番手を固める。
 「ここのところ調子が悪かったけど、前橋あたりから上がってきた。直前もしっかり練習できたし、体調も良い。頑張りますよ」
猪俣康一選手
猪俣康一選手
 猪俣康一(写真)は「単騎と思ってたけど、付いてくれて光栄です」と話す。
  「いつも通りに調整してきました。体調は悪くないし、あとはタイミングを逃さずに行けるかどうかです」
松浦悠士選手
松浦悠士選手
 中国勢は松浦悠士(写真)が岡山勢と分かれて勝負する。
 「昨日まで普通に練習してました。防府で落車したけど、西武園を一走して感じを確かめた。その後の練習では調子が上がってきてるんで大丈夫です」
 岡山は工藤文彦が先陣を斬る。
 「ギックリ腰が出て岐阜は欠場しました。でも今は治ったし、出るからには問題ないです。せっかくの機会だし、結果を出したいですね」
 井上剛は「小倉は風邪で欠場しました。でも、その後はしっかり練習ができたし、仕上げてきたんで頑張ります」と話す。
竹村勇祐選手
竹村勇祐選手
 北日本勢は竹村勇祐(写真)が先導役を務める。
 「冬期移動の競輪学校でしっかり練習しました。広島は初めて。特別なことはやってないけど、力を出し切れるように頑張ります」
 守澤太志は後輩に前を託してレースに挑む。広島は相性の良いバンクだ。
 「レインボーのチャレンジで優勝して、普通の開催も入れて4回走って全部1着なんでめちゃくちゃ相性が良いんです。体調は問題ないんで大丈夫です」
 秋田2人に付ける渡部幸訓は「今は宮城で練習してます。少しでも多く稼げるようにがんばります」と意気込む。
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