『防府競輪開設73周年記念(GIII)レポート』 最終日編

配信日:11月6日

 防府競輪場で開催された開設73周年記念「周防国府杯争奪戦(GIII)」は、11月6日に最終日が行われた。決勝は残念な落車のアクシデントもあったが、絶好の3番手確保から清水裕友がまくって通算8度目のGIII優勝。今年のGIII初Vを地元で決めると同時に、前人未到の同一記念連続優勝記録を5まで伸ばした。11月7日から約2年間、防府競輪場はメインスタンドの改修等の工事に入る。地元エースが結果を出して、改修前の最後の大会に花を添える形ともなった。

決勝戦 レース経過

 郡司浩平がスタートを出て、郡司-佐藤慎太郎-永澤剛が前団に構える。清水裕友-桑原大志-園田匠に単騎の東口善朋、吉田拓矢-神山拓弥で周回を重ねる。
 青板2コーナー手前から8番手の吉田が上昇を始めると、合わせて清水が4番手から動く。先に清水が切って出たところに、タイミングを取った吉田が赤板手前から踏み込んで出る。吉田が主導権を握り、清水は3番手を確保する。東口はそのまま清水ラインに続いて6番手。打鐘を通過して、そのまま吉田がペースを上げる。7番手で構えた郡司は、最終ホーム手前から反撃する。が、ホーム過ぎに斜行した園田と接触する。郡司、園田、佐藤、永澤の4人が落車のアクシデント。3番手の清水は2コーナー手前からまくって出る。神山もけん制して合わせて踏み込むが、清水、桑原の地元コンビがとらえる。落車を避けた東口が地元の2人に続いて直線。桑原は差を詰められず、清水が優勝。地元ワンツーで3着に東口。


清水裕友選手
清水裕友選手

 地元ファンの熱狂的な応援に背中を押されて、清水裕友(写真)が地元記念5連覇の大記録を達成した。
 清水は青板バックで中団から先に切って、吉田拓矢を受ける。郡司浩平が最終ホームで巻き返すと、園田匠が斜行して、接触した郡司ラインと園田の4名が落車。清水は2コーナーから一気にまくり上げる。3コーナーで吉田をとらえて、そのまま歓喜のゴールへと一直線に踏み込んだ。
 「1番車だったので、基本は中団から。ヨシタク(吉田拓矢が後ろ)なら先に切る。郡司さんなら切った上を叩こうと思ってました。中団を取って、郡司さんの巻き返しは頭にあった。それがジャンとかならもがき合いになるし、遅ければ先まくり。結局落車があって、それは残念ではありますね。ヨシタクが駆けたので、3番手からバックを目掛けて行きました。出切って桑原さんと勝負できるなと」
 同一大会5連覇は、前人未到の大記録。そこに挑むプレッシャーは計り知れない。準決勝のシビアとも言える運行も、絶対に負けられない使命感からの判断だった。押しつぶされそうな清水を、地元ファンの大声援が支えていた。
 「それ(応援)が本当に一番。嬉しかったっすね。(5連覇は)大したもんですよね。これだけは誇れる。お客さんの声援だったり、普段練習しているバンクってこともいいように働いていると思う。去年(の準決勝)も、(町田)太我の番手でミスして、今年も判断が早かったって反省はある。でも、自力でやってやろうって気にもなったし、松浦(悠士)さんに申し訳ないことをした分も勝たないとって気持ちはありました。防府記念だけは4日間には感じられないですね。時間の流れが倍以上ある気がする。疲れました(笑)」
 賞金ランキングは変わらず9位。泣いても笑っても、次の競輪祭で全てが決まる。
 「(この優勝は)プラスになりますね。グランプリに出られる、出られないは終わってみないと分からない。いくら稼ごうが、下から(競輪祭を)獲られたら一緒なので。自分で獲れるように。今日のメンバーで勝つことができた。それに、2日目から思うように自転車に乗れ出した。モヤモヤがなくなったっすね。吹っ切れたところがある。そこを煮詰めて競輪祭に行きます」
 防府競輪場はこの後スタンド改修が入り、開催は2年間なくなる。2年後の真新しいスタンドにも、きっと今日と同じく満員のファンが詰めかけることだろう。「強くなってまた帰ってきます」と誓った清水が、2年後もまたこの地を熱くする。

 桑原大志が清水に食らい付いて地元ワンツー。溢れる熱い想いをこう語った。
 「(清水は)誰が動いたらこう動いてとか、ルールがあったみたいで、全部任せていた。あの展開になることも考えていたし、郡司君が叩いてくるようだったら、すかさずスイッチしにいくと。(清水が)先行の場合は全部、止めるしかない、やるしかないと思っていた。(清水が受けてきた)プレッシャーを考えたらそれくらいの気持ちで臨んだ。(清水の優勝で)良かった。(清水は)相当、苦しかったと思う。それをやってのけるんだから素晴らしい。みんな清水のことが好き。敵にも祝福されるなんて、いい選手に育った。うれしい限りです。(自分は)この一走で区切りがついた。実質優勝みたいなものです。(防府競輪場が再開される)この2年後に同じステージにいれるかなって思ったらリアルに難しい。それを目標にしてこの2年間をやっていきたい。(清水の番手を)回るべき人間であるためにコツコツとやってきた。離れなかったし、実を結びました」

 落車を避けた東口善朋が地元勢を追って3着。
 「なにがなんだが、わからなかった。33でこのクラスが集まれば、何をしてくるかわからない。流れに乗っただけ。(園田の)けん制の動きが多少あって、ホームで内に行こうかなという時にガシャンとなって(落車を避けられたのは)運が良かっただけ。(稲毛)健太、(野原)雅也、のおかげで(決勝に)乗せてもらった。(あっせんしない処置から久々の実戦だったが)怪我で休んだわけではないので、競輪祭につながったのは良かった。おかげで400勝もできたし、次は500勝を目指して頑張りたい」





次回のグレードレースは、四日市競輪場開設71周年記念「泗水杯争奪戦」GIIIが、11月10日~13日の日程で今年もナイターで開催されます。
今シリーズは古性優作、平原康多、守澤太志、宿口陽一のSS班4名をはじめとして全国各地から健脚が集結。地元勢は浅井康太、柴崎淳、坂口晃輔らが一丸となって地元記念Vに邁進します。
4日間に渡って繰り広げられる熾烈なスピードバトルから目が離せません。

10月29日時点の出場予定選手データを分析した、四日市競輪「泗水杯争奪戦」GIIIの主力メンバー及び狙い目選手を紹介する「プロスポーツ号外版」は以下をクリックしてください。

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