『防府競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 初日編
配信日:11月12日
防府競輪場開設60周年記念「周防国府杯争奪戦」が今日から開幕した。好天の下、三三バンクを舞台に、スピードレースを展開。メインの特選3個レースは市田佳寿浩、加藤慎平、村上義弘がそれぞれ制し、好スタートを切った。明日は特選で3着までに入った9選手により、優秀競走「天神杯」が争われる。
2日目の明日は先着1008名様に3連単車券をプレゼント。好評の吉岡稔真トークショーは明日も予定されています。ぜひ、本場に足をお運びください。
<1R>
梅澤謙芝選手
中部のベテランコンビで連を独占。好スピードでまくった梅澤謙芝を
松井英幸
がゴール前できっちり捕らえた。
「梅澤がいいタイミングで仕掛けてくれたし、期待通りの走りをしてくれた。ああいうレースなら余裕はあるし、ワンツーが決まって良かった。調子は整えてきているので、展開が向けば結果を出せると思う」
2着の
梅澤謙芝(写真)
は長めの距離をもがき、レース後はさすがに疲労困ぱいの様子。
「前が緩めていたし、自分の順番が来たから仕掛けました。残れるとは思ったけど、年寄りにはきついレースでした。調子は問題ないですね」
<2R>
石山直哉選手
西村尚文と大井浩平が赤板から激しい先行争い。後方で脚を溜めていた吉松直人が一気にカマして最終ホームで先頭に立つと、
石山直哉(写真)
が番手絶好展開をきっちりモノにした。
「ライン3人で決まったと思ったんですけどね。吉松君がバックぐらいからタレてきたし、原さんも見えて焦ってしまいました。内から森内(章之)さんにも当たられて厳しかったけど、何とか堪えられました。でも、今日は番手でうまく対応できなかったです」
4着で勝ち上がりに失敗した
吉松直人
はガックリ肩を落とす。
「いい展開だったし、残れると思ったんですけどね。持久力がなかったです」
<3R>
伏兵の
田村博一
が高配当を演出した。目標の小林裕司が最終バックで内を突くと、外を自ら踏み上げてまくり切った。
「デキ過ぎですね。裕司が内に行っちゃったから外を踏むしかなかった。でも、裕司がインを斬ったり、色々と頑張ってくれたおかげです」
田村に続く形となった
鈴木孝征
が2着に食い込んだ。
「仕掛けないといけない展開だったけど、最近は点数が上がってきていたし、9着を取りたくない気持ちがあって動けなかった。とりあえず結果は出たから気持ち的に楽になりました。明日はしっかり仕掛けたい」
<5R>
立山弘治選手
立山弘治(写真)
が後方八番手から直線一気のゴボウ抜き。初日予選で3連勝を飾り、好調ぶりをアピールした。
「位置は悪かったんですが、何か自分だけ風を受けていない感じでした。最後は自分でもびっくりするぐらい伸びました。防府は全国の競輪場の中でも一番相性のいいバンクなんです。最近は流れも状態もいいので、明日も頑張ります」
打鐘ガマシで3着に粘った
布居寛幸
の動きも光った。
「2人(和田圭、石坂永伍)とも踏み上げていくタイプじゃないので、詰まったら行く気持ちはあったけど、ちょっと早すぎましたね。きつかったし、最後に外からごっそり行かれると思った」
<6R>
打鐘で上手く内を突いた
筒井裕哉
が安東宏高との踏み合いを制して最終主導権。最後まで力強く踏み切り、本日唯一の逃げ切り勝ちを収めた。
「安東もそこまで踏んでなかったし、僕もそんなに踏まなかったから余裕はありました。高谷(雅彦)さんに勝てたのが一番嬉しいですね。重いのは重いけど、そんなに気にならなかった。いつもは後ろから押さえるけど、久々に前を取ってレースをしたから楽でしたね」
安東宏高
は最終的に筒井の番手に入り、2着に流れ込んだ。
「先行するつもりだったんですが、筒井さんが内から上手かったですね。1車なのは分かったけど、スイッチが入りました。高谷さんが来ると思いましたが、番手から出て行く脚は残っていなかったので、ヨコに動く準備はしていました。最後は差さないといけない展開だったけど、筒井さんが強かったです。今日のような展開だと3・85のギアが少し重く感じたので、明日からメンバーを見て考えたいですね」
<7R>
宮越孝治選手
宮越孝治(写真)
が佐藤幸治の先行を中団キープから好回転でまくって快勝。得意の三三バンクで上手い立ち回りを見せた。
「すんなり中団が取れたし、考えていた通りのレースができました。後ろに白井(圭一郎)さんが入ったのは分かりました。詰める勢いでまくっていけたし、感触も良かったです」
地元の
白井圭一郎
は松岡孔明が不発と見るや、打鐘でシビアに宮越の後ろに追い上げ、2着に流れ込んだ。
「もうダメだと思って追い上げたけど、松岡君には申し訳なかったです」
松岡孔明
も最後方から立て直して4着に入り、二次予選Bに勝ち上がった。
「(佐藤幸治が)仕掛けてから、すぐに巻き返そうと思ったけど、飛ばされて終わってしまった。三三(バンク)は数えるほどしか走ってないし、やっぱり難しいですね。今日の反省を生かして、明日はしっかり仕掛けたい」
<8R>
峠祐介が中団のもつれを誘ってマイペースで先行。
小林正治
が番手絶好の態勢から追い込み、人気に応えた。
「できればライン3人で決めたかったですけどね。峠君はどんどんかかっていきました。まくりがいつ来るか不安だったけど、すんなりだから余裕はありました。脚の状態は問題ないです」
高橋和也
は中団外併走からまくるも不発に終わった。
「仕掛けるポイントが何ヶ所かあったのに行けなかったです。調子は悪くないので、明日はしっかり先行します」
<9R>
市田佳寿浩選手
柴崎淳のカマシに乗った
市田佳寿浩(写真)
が直線きっちり追い込んで激戦を制した。
「あの子(岩本俊介)があんなに行くとは思わなかったけど、(柴崎の)勢いが違っていたね。底力があるし、やっぱり(柴崎は)敵にしたくない。疲れてはいるけど、ハートはしっかりしているから大丈夫でしょう」
岩本俊介を相手にスピードの違いを見せた
柴崎淳
だが、ゴール前は末を欠いて3着。
「前と離れてしまい、ヤバイと思ったけど、一呼吸置いてから詰める勢いで仕掛けていけました。スピードは良かったけど、バックではもう一杯でした」
渡部哲男ラインの三番手から
小野俊之
が2着に突っ込んだ。
「合志(正臣)に前を任せたので、自分の役割はしっかり果たそうと思っていました。最後は合志の踏まない方に行くつもりだったし、前の勢いを借りてスーッと踏んだだけです」
<10R>
加藤慎平選手
浅井康太が力強くまくって別線を粉砕。番手の
加藤慎平(写真)
が粘る浅井をゴール寸前で捕らえた。
「浅井が落ち着いて走ってくれました。踏み出しのスピードも良かった。俺は付いてて腰にどうしても力が入らないので、何かフワフワする感じでしたが、1着なんで大丈夫でしょう」
通算100勝にリーチをかけていた
浅井康太
は惜しくも2着となったが、納得の表情を浮かべる。
「えらい脚を使ったからきつかったけど、富(弥昭)さんが仕掛けてくれて、少し休めたのが大きかったですね。展開に恵まれました。状態は変わらずいいと思います」
3着に流れ込んだ
一丸安貴
は「浅井が強かったね。何でもできるから安心して任せられる。3人で決まって良かった」と満足そうに振り返る。
地元の
富弥昭
は思い切った仕掛けで見せ場を作った。
「自分の(仕掛ける)順番が来るのが早かったですね。三番手に入りたかったけど、五十嵐(力)も口を開けてなかったから、そのまま行きました。中部に絶好の展開になってしまいましたね。でも、バックを踏むレースをするよりは良かったでしょう」
<11R>
村上義弘選手
新田祐大が積極果敢に先行。最終ホームホームから巻き返した
村上義弘(写真)
が佐藤慎太郎のブロックを凌いで力強くまくり切った。
「後ろに2人付いてもらっていたので、早め早めの仕掛けを考えていました。踏み出しで思ったほど伸びなかったし、けん制されて苦しかったです。超一流のブロックを良く我慢できたと思います」
新田の先行を利した
佐藤慎太郎
が2着。優秀戦に駒を進めた。
「村上さんはもう止まったと思ったんですけどね。まだ、脚を溜めていたのが予想外でした」
最終バックから外を踏み上げた
佐々木則幸
が逃げ粘る新田との3着争いを制した。
「調子は悪くないけど、最近の成績が成績だから自信はなかった。今日は何もせずにバックからゴールまで外を踏んだだけです。でも、踏めているから悪くないと思います」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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