『高松競輪開設70周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:2月6日

 高松競輪場で開催されている開設70周年記念「玉藻杯争覇戦」は2月6日に3日目が行われた。準決勝3個レースでは、瓜生崇智、平原康多、松谷秀幸が勝ち星をゲット。瓜生と眞杉匠は初めて記念優出を果たした。7日の最終日はいよいよ決勝戦が争われる。
 なお、今シリーズは新型コロナウイルス感染拡大防止のため、無観客開催となります。お客様にはご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。

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瓜生崇智選手
瓜生崇智選手

町田太我選手
町田太我選手
 6番手から先に動いて町田太我を受けた瓜生崇智(写真)は3番手を確保。打鐘過ぎ2センターから巻き返してきた高橋晋也を1コーナーでブロックすると、直線で外を突き抜けた。
 「大金星ですね。決勝に上がれるなんて夢みたいです。このメンバーでは僕が一番、脚力がないので、位置にこだわって勝負できるところから組み立てたいと思っていました。町田君の3番手を確保してからは、高橋君の巻き返しを頭に入れていて、来たら飛ばすぞっていう気持ちでした。最後は突き抜けちゃいましたね。僕じゃないみたいでした(笑)」
 逃げた町田太我(写真)が2着に粘って、12月広島に続いての記念優出を決めた。
 「押さえようと思った時に、先に瓜生さんが行ってくれたので、そこに乗って押さえることができました。そのあとは高橋さんが飛んでくると思って先に踏んだので、自分のペースにはならなかったです。でも、踏み切れたので脚の状態はいいと思う」
 目標の高橋が不発と見るや、守澤太志は最終1センターで小川勇介をキメて瓜生の後ろにスイッチ。直線伸びて3着に入った。
 「(高橋)晋也も強いので町田君と力勝負をするっていう作戦でした。(最終1センターで高橋が)上手く瓜生君にもっていかれたので、キツイと思って内に行った。(最後は)外を踏もうとした瞬間に瓜生君が踏んで行ったので、内が空くかと思って内に行ったけど空かなかったですね。絶好調とは言えないけど、日に日に良くなっているので、もうちょっと良くなると思います」

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平原康多選手
平原康多選手

阿部大樹選手
阿部大樹選手
 後ろ攻めから切った北津留翼を叩いて打鐘前2コーナーから佐々木悠葵が先行態勢に入る。2センターからは佐々木豪が巻き返してくるが、これを2コーナーでブロックした平原康多(写真)が展開有利に抜け出した。
 「佐々木(悠)君がどこで、どんな形で主導権を取るかっていうレースでした。(佐々木悠が出切ってからは)そんなに踏んでなかったから(佐々木)豪は踏んできたんだと思うけど、そこから佐々木(悠)君も加速していったので、僕が(佐々木豪を)さばく形になりました。初日は参考外のレースだったけど、2日目と今日(準決勝)はラインのおかげでしっかり競輪ができているなと思います」
 小原周祐との併走をしのいで関東3番手で続いた阿部大樹(写真)が2着に食い込んだ。
 「佐々木(悠)君が完ぺきなレースをしてくれました。僕はとにかく離れずに、3番手らしいレースができたらいいなと思っていました。最近の中では余裕もあったし、最後も(佐々木悠と平原の)真ん中しかないと思って突っ込んだら伸びました。決勝に乗れているので体も自転車もいいですね」
 初手から関東ラインの後ろに付けた東口善朋が3着に入った。
 「北津留君と佐々木(豪)君がまくってくるので、自分は先にまくるか、4コーナー勝負するかでした。近畿勢からは一人だったので、こういう時にしっかり走って少しでも目立っていかないとなと。最後の伸び比べの時は、少し物足りなさを感じた。全日本選抜もあるので、(決勝も)気持ちを高めて走りたいです」

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松谷秀幸選手
松谷秀幸選手

松浦悠士選手
松浦悠士選手
 赤板の1センター過ぎで先頭に立った眞杉匠が徐々にスピードを上げて逃げる。8番手の松浦悠士は最終ホームから反撃に出るが、眞杉も内で抵抗して4コーナーまで両者でモガき合いに。眞杉ラインの4番手にいた松谷秀幸(写真)は最終バックで香川雄介の後ろに切り替えると、直線鋭く伸びて1着で優出を決めた。
 「眞杉君が先行すると思っていたので、1回切って4番手からと思っていました。松浦が仕掛けてきた時に香川さんが離れていたらスイッチして、松浦が来なかった時は行けるか分からないけど、仕掛けてみようかなっていう感じだった。脚は初日からすごくいいです」
 なんとか直線で眞杉の前に出た松浦悠士(写真)が2着でゴールした。
 「山下(渡)さんのけん制もあって、上を走りすぎてしまって自分もキツかったし、香川さんもキツかったと思います。いつもだったら、もってこられても外で合わせて、下りで出切るっていうパターンだけど、眞杉君の踏み直しも強力だった。いつもより目いっぱい踏んだので、フォームが潰れたような感じで乱れてしまって、そのぶんタレてしまいました」
 眞杉匠が3着に逃げ粘り、記念初優出を果たした。
 「(別線は)早めにはこないと思ったので、後半に脚を残す感じで踏みました。2コーナーでも踏み直せました。(松浦を)合わせられるとは思ってなかったですね。いつもより落ち着いて走れたし、(記念初優出は)自信になります。決勝も出し切るレースで頑張りたい」