今開催で最も調子がいいのは吉岡稔真だろう。直近10場所(10月27日現在)の勝率42%という数字が物語っているように、急激に1着数が増えてきた。前走の京王閣GIIIでは破壊力抜群の捲りを連発し見事優勝を飾っており、優勝候補の筆頭に挙げられる。大塚健一郎もシビアな位置取りと鋭い差し脚で安定した成績を残しており、両者の連係が実現すれば上位独占は一考したい。 吉岡同様、村上義弘も近況調子を上げてきた選手の1人。地元・京都向日町GIII優勝とかつての先行力が完全に戻っており、迫力満点の先行勝負でファンを魅了してくれよう。また、村上は賞金ランキングでのグランプリは非常に苦しいため、ここで優勝して、今年最後のGI・全日本選抜競輪(岸和田)に弾みをつけたいところ。 四国勢は最近精彩を欠いているが、地元地区での奮起を期待したい。その浮沈の鍵を握っているのはやはり、佐々木則幸だろう。名古屋オールスターで喫した落車の影響が心配されるが、四国地区の競輪場では好成績を残しているだけに上位進出に大きな期待が懸かる。その佐々木と連係相性抜群な小倉竜二も要注意。おなじみ、必殺のハンドル投げで5月の大垣以来、約半年振りのGIII優勝を狙う。そして、A級優勝、S級優勝、100勝達成と節目の勝利をことごとく観音寺競輪場で達成と当地との相性抜群な香川雄介も不気味な存在だ。 現在賞金ランキング7位とまさに当落線上にいる岡部芳幸は負けられない戦いが続くだけに、その動向から目が離せない。 また、矢口啓一郎と小橋正義の関東両者、石毛克幸、村本大輔、高木隆弘と実力者が揃った南関勢も軽視は禁物だ。