『東日本大震災被災地支援競輪 開設61周年記念小松島競輪(GIII)レポート』 2日目編
 
配信日:7月17日


 本日(17日)、徳島県・小松島競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・小松島競輪開設61周年記念「よさこい賞争覇戦」(GIII)の2日目が開催されました。メインレースの優秀「よしこの賞」は豪快な捲りで岡部芳幸選手が制しました。59周年に続く当地記念連覇へ、また一歩近づいたことでしょう。明日は準決勝3個レースがメインカードです。どのレースも激戦で見応えある楽しみな組み合わせとなりました。決勝に勝ち進む9選手は果たして…!?
 また明日(18日)も小松島はイベントが大充実! 5レースと9レースの発売中にサイクルシアターでアン・セゾンのライブが行われます。そして連日絶好調の専門解説・緒方浩一氏の予想会、児島一彌氏の予想会も引き続き行われます。また特等・大型テレビ(日本競輪選手会徳島支部提供)が当たる未確定車券抽選会、ローラーでスピードチャレンジ、お子様へのお菓子プレゼント(先着50名)やポンスターのふわふわドーム(雨天中止)、女性のお客様へは予想紙プレゼント(先着25名)など楽しさ倍増のファンサービスでお待ちしております。明日も小松島競輪にご期待ください!
子供に人気のポンスターふわふわドーム
子供に人気のポンスターふわふわドーム
本日行われた地元有名連による阿波踊り
本日行われた地元有名連による阿波踊り


<1R>
朝秀忠選手
朝秀忠選手
   捲った中川貴徳を追走した朝秀忠(写真)が差して1着。2日目の選抜戦は関東ワンツーでスタート。
「中川(貴徳)が強かったですね。中川の方が6番(山崎光展)より前に出ていたし、追走している分には苦しくなかったです。1着を取ったのなんて、いつぶりか分からない。少なくとも今年は取っていないので、嬉しいですね」
  関東3番手の藤井克信が2着。
「(中川が)強かったね。彼は凡走しない子なんですよ。今の自分の課題は踏み出しなので、そこに集中して付いてからは楽でした。感じも悪くないし、最近はふがいない競走が続いていたから良かったです。やっぱりS級はタテ脚がないと勝負にならないですからね。ここからまた点数を上げていかないといけないし、明日も頑張ります」
  山崎を叩ききった中川貴徳は4着に終わる。
「今の調子からは、やった方ですね。6番(山崎光展)が思っていた以上に強かったです。それに最近は自力もあまり出していなかったので、内から復活してきたのもきつかったです。でも昨日よりかは良いと思います」
  山崎光展は内で粘るも5着に終わる。
「引いて構えていたから、惰性で下って駆けようと思いました。2分戦で向こうは4車なので平面から普通に駆けてもダメかなと思って、タイミングをずらしていこうと。ただあれならペースで駆けていった方が良かったかも。ずっと押し込まれる感じになってしまったし、なんとかコーナーコーナーで粘ったけど、重くて乗らなかったです。(後ろには)申し訳なかったですね」


<2R>
荒澤貴史選手
荒澤貴史選手
   房州輝也マークから荒澤貴史(写真)が直線で大外伸びる。
「フタをされると思ったから、その前に突っ張る作戦ではあったんですけど、井上(嵩)君も一回止めてから、もう一回来た感じだったので、ああなったら突っ張っても無理だと思ったので。ただ向こうも脚を使って駆けていたし、こっちは使っていなかったから、あとは(房州輝也が)どこまでいける?どこまでいける?と思って付いていました。僕が一番脚を使っていなかったので、センターから踏めばいけるとは思っていました。房州が3着に入ったのも良かったです」
  先行した井上嵩マークの北村貴幸が2着。
「井上(嵩)君はジャンでもホームでも脚を使わされて、その分、最後は踏み直しができなかったみたいで。垂れてきたから、見ながら踏んだんですけど、荒澤(貴史)君も自力があるし脚がありましたね。脚を使わされなかったら、ワンツーも出来たと思いますけど。でも井上君はレース前から先行する気持ちが伝わってきたし、それは嬉しかったです」
  房州輝也は捲るも3着。
「ジャンから突っ張ろうと思っていたんですけどね。井上(嵩)君が来たし、強かったです。もしあれで片山(弘城)さんが中団に降りてきたら勝負と思っていたんですけど、行ってくれたのが大きかったです。3着に入れたのは良かったです」
  主導権は譲らなかった井上嵩だったが、「全体的に力不足です。それだけです」と7着という結果に言葉少な。


<3R>
飯尾主税選手
飯尾主税選手
   カマした蒔田英彦マークの飯尾主税(写真)が好展開をものにして1着。
「8番(伊藤大彦)が来たから牽制した時に、後ろがそれでモタモタしたのが分かったけど、それで自分が沈んでしまってはダメですからね。もう少しうまくやればマッキー(蒔田英彦)とワンツーだったんですけど。マッキーがすぐにいってくれたし、マッキーのおかげです。自分の感じも良かったですよ」
  南関勢を追走した岩橋則明が2着。
「付いている分には大丈夫ですよ。ただ昨日のことがあったから、外踏むと内に来られてしまうと思って。前の2人が頑張ってくれたおかげで、僕は付いていただけ。2着は良かったです」
  中団からすぐさま巻き返しのカマシを打った蒔田英彦(3着)。
「前受けから引いて、すぐ巻き返す作戦でした。みんな付いてくれていたし、引いた時にすぐいかないと3番(村上清隆)だけじゃなくもっとしゃくられてしまいますから。レース内容は良かったですけど、あれで2着に残れないのは調子的な部分かもしれないです。昨年だったら逃げ切れていたと思うので、絶好調ではないのかな。でもラインでワンツースリーだし、あとは練習次第ですね」


<4R>
高原仁志選手
高原仁志選手
   今日から補充出走の高原仁志(写真)が藤原悠斗の先行を利して地元1勝を挙げる。
「(藤原悠斗が)仕掛けてくれたおかげですね。作戦も後ろから先行ということで、緊張しましたよ。余裕はあったし、(外山三平の)捲りも見えていたので、落ち着いて走れました。できれば(藤原と)決めたかったですが。明日も頑張ります」
  目標の外山三平は捲り不発に終わるも上田裕和が直線伸びて2着。
「高原(仁志)君が番手捲りにいくのかと思っていたので、そうしたら切り替えも考えていたんですけどね。そうしたらヨコに動いてきたので。それでもスパーンと突ければもっと良かったんですが。外山(三平)君もすごく良いスピードでしたよ。僕は最後、前が止まっていた感じになったので2着に入れました。昨日はちょっと失敗してしまったので、明日はまた頑張りますよ」
  先行した藤原悠斗(7着)。
「今はどこを走っても僕が一番の格下なので先行していきました。それで残れれば自信にもなりますしね。昨日よりも意識的には4コーナー寄りで踏んでいったので、下りも使えたし、あとは4コーナーまで持てば、あとは後ろが何とかしてくれるかなと思っていました。残れてはいないですけど、昨日よりも踏んでいる距離は伸びているし、自信にはなっていますよ」


<5R>
前田拓也選手
前田拓也選手
   ここから準決勝進出をかけた二次予選がスタート。まずは筒井裕哉の番手から前田拓也(写真)が1着。
「あんなにすんなりした展開になるとは、こんなこともあるんやな(笑)。なんだか練習みたいな感じでした。(筒井裕哉の)スピードも違ったから、後ろからは来ないと思っていました。良い展開になりました。調子は昨日よりもだいぶ良いし、今日は風もなかったですよ。とりあえずワンツーで良かったです。また明日頑張ります」
 中団から捲った筒井裕哉が2着で近畿ワンツー。
「ほぼ作戦通りでしたね。余裕もありました。山原(務)がジャンで行ったし、卓(吉本卓仁)ちゃんが引いてくれたのが大きいですね。卓ちゃんがもしホームで来ていたら、かぶってしまって終わってしまったかも。今日はすんなりだったし、楽でした」
 逃げる山原務から児玉広志が3着入線。
「バックで噴かしていたし、(山原務は)かかっていたと思うよ。強かった。バックがゴールのつもりでいったし、吉本(卓仁)をやっつけたしな。頼もしい後輩をもったよ。とりあえず、(二次予選を)クリア。準決勝も久しぶりやな」
 7番手から捲り不発に終わった吉本卓仁(6着)。
「突っ張る考えは頭の中になかったんですよ。もっと早めに抑えにきてくれれば…。あそこで突っ張ることも考えて、頭を切り替えるべきでしたね」


<6R>
伊藤保文選手
伊藤保文選手
   永井清史がカマして主導権。番手から伊藤保文(写真)が差し切る。
「久しぶりに永井ダッシュを味わいましたね。(永井の)調子は良くないと思うんですけど、それでもああやって決めるんだから一流ですね。ちゃんと後ろを連れて行ってくれるんだから、ほんまにエエ子や(笑)。今日は付いていくだけでした。自分の調子も良くはないけど、1着で嬉しくて泣きそうですわ」
 中近3番手の渡辺航平が2着。
「初手は中団か後ろの作戦だったから、前受けは無かったんですけどね。それでも永井がちょうど緩んだところでカマしたので、あとは自分の仕事をして内を締めていくだけでした。感触は良いし、流れも脚も噛み合ってきていますね。地元記念のつもりで走っているから、気合い入れて明日も頑張ります」
 永井清史は初日を払拭するカマシで3着。
「今日は良かったと思います。脚自体は悪くないけど、昨日は体調が…。今日はフレームを変えたので、ギアも変えていきました。フレームは元々使っていた奴だし、悪くないです。出脚も良かったですね。また明日頑張ります」
 石橋慎太郎は捲り不発で7着、二次予選で勝ち上がりを逸した。
「昨日よりは良かったけど、あれ以上はきつくていけませんでした…」


<7R>
小川祐司選手
小川祐司選手
   四国のホープ・小川祐司(写真)が先行逃げ切りで二次予選を突破。
「昨日、ああいったレースをしてしまったので今日は挽回するレースをしようと思っていました。4コーナーで7番(坂本貴史)が中団に入ったのも分かっていたし、落ち着いていきました。あとは6番(石井秀治)を見ながら、踏みあげていきました。メンバーがメンバーなので僕は挑戦者。米澤(大輔)さんも児玉(慎一郎)さんも『自分のやりたいように』と言ってくれたので、それも大きかったです。1着は後ろのおかげですね。ギアを落としていたので、踏み出しは良かったです」
 小川マークの米澤大輔が2着で準決勝進出を決める。
「今回は巡り合わせが良いですね。6番(石井秀治)が来た時は、そこを坂本(貴史)君にいかれてしまったら終わりだしどうしようと思っていましたよ。でも(小川祐司が)合わせて踏んでいたし、強かったです。中団も取れて展開も良かったし、石井君が先に動いたのも良かったですね。昨日は久しぶりだったし、あいつ(弟子の山形一気)と一緒で緊張しすぎていました。今日は緊張しなかったけど、感触は良くなかったです。展開が良かったです」
 3着は内の坂本貴史が入線。
「出ないところでいったし、(小川祐司に)見られていましたね。そうしたら小野(大介)さんが中団を取ってくれたので。早めにいこうとしたんですけど、6番(石井秀治)とかぶって、どうしようかと思ってました。2センターでも開かないから、もう終わったと思っていました。そうしたらみんな外にいったので。また明日頑張ります」
 四国3番手の児玉慎一郎は4着に終わる。
「米澤(大輔)さんと6番(石井秀治)がいたし、どかしきれなかったので外に踏むしかないと思いました。そうしたら内に7番(坂本貴史)が来ていましたね」
 捲りで前団に迫って見せ場十分だった石井秀治(5着)。
「いける感じはあったんですけどね。2番(米澤大輔)の牽制は昨日のレースを見ていても来ると分かっていたんですけど、もったいなかったです。小川(祐司)君も強かったですが、あのまま外で粘っていたら着には入れたのに、外に振られてしまって。これも競輪ですね。でも感触は良いので、これを着に結びつけられるように明日からも頑張ります」


<8R>
稲吉悠大選手
稲吉悠大選手
   ゴール前に混戦になるも捲り追い込んだ稲吉悠大(写真)が1着。
「後方になったけどダメでも、とりあえずもう一度仕掛けようと思っていました。脚を使っていなかったのもありますけど、1着を取れたことは嬉しいですね。まだまだですけど、とりあえず準決勝に進めて良かったと思います」
 3番手から差し脚を伸ばした岸澤賢太が2着。
「普通に先行しようと思っていました。それで出切っておこうと思ったんですけど、(大西が)来た瞬間にいかれてしまうと思いました。前が強かったですし、車間もあいていて動けなかったです。でもギアを上げていたし、展開は良かったと思いますね。重くもなかったし、昨日よりは良かったです」
 稲吉マークの大久保聡が3着。
「(稲吉が)止まったかな~と思ったんですけど、付いていったら恵まれましたね(笑)。ラッキーでした。記念で準決勝は初めてです」
 大西祐はカマして先行も失速して8着に終わる。
「岸澤(賢太)君が来るのが早くて。でもあんまり遅かったら突っ張られるだろうし、なんか3コーナーの一番踏まない抜群のところで来られてしまいましたね。岸澤君が巧かったです。出切ってからは余裕があって、いつ後ろから来るのか見ていてペースで駆けていたんですけど、全然来なくて。最後は疲れがあったんですかね…イケメン(稲吉悠大)にやられてしまいました…。せっかく前回良かったのに、これでは…。切り替えてあと2日、頑張ります」


<9R>
松岡貴久選手
松岡貴久選手
   今井裕介が主導権を握るが、松岡貴久(写真)が捲りで豪快に仕留める。
「自分は何もしていないですよ。入る隙間もなかったから、いくしかないと思って仕掛けていきました。ギアを上げていて(3・77から3・92に変更)良かったです。でもまだ力が伝わっていませんね。自転車が暴れていますから」
 松岡を追った安東宏高が2着で九州ワンツーが決まる。
「僕は付いていっただけですけど、(松岡)貴久が強かったですね。ギアを上げていたし、スピードも良かったです。3コーナーも上っていったけど、後ろはきついと思っていました。あと2日あるので、頑張ります(笑)!」
 今井裕介マークの中村淳が3着に入線する。
「今井(裕介)もかかっていたんだけどね。車間をあけ始めようかと思った時に、もう(松岡が)来ていた。でも今井も4着ということは、最後まで踏めているということだし、松岡が強かったということ。今井が頑張ってくれたんだけどね。茂木(和臣)さんも付いてくれていたし、前とワンツーが決まらなかったら、自分の後ろと決めるというのが自分の型なんですけど…。ちょっと松岡のスピードが違いすぎました」


<10R>
室井健一選手
室井健一選手
   山形一気が主導権を握って、番手絶好の室井健一(写真)が勝利。
「そんなに山形(一気)はかかっていなかったな。展開が良かったです。前におったらチャンスがあるからな。準決勝には小川(祐司)もおるし、オグ(小倉竜二)もおるけど、なにせ前におることだけ。感触は普通、いつもと一緒」
 3番手の三宅伸が2着、山形評を展開する。
「落ち着いていたね。最後はちょっと垂れてきている感じはあったけど、強かった。今回初めてだったけど、なによりも顔つきが良いね。ちょっとふてぶてしい感じでしょ(笑)。それで先行いくんだから、格好ええわ。あと明日から心配なのは台風だな」
 先行した山形一気は3着に粘り地元記念で準決勝進出を決める。
「捲りかカマシだとは思っていたけど、あんなにすんなり出られるとは思っていませんでした。小堺(浩二)さんは一発狙いだし、すんなり過ぎてジャンでも内を締めて内ばっかり見ていて余裕が出来ましたね。先輩に勝ってもらうくらいの気持ちで駆けているのが良いのかも。若干キレはないけど、疲れが取れたらもっと自転車は進むと思います」
 中団に入った中村敏之輔だったが、仕掛けを逸して4着。
「ちょっと見過ぎてしまいましたね。4番手になった時に、6番(小堺浩二)の動きも気になったし、すんなり過ぎて。いつもだったらバックを取りにいく感じの捲りを打っているので、タイミングが難しかったです」
 5着は望月裕一郎
「3コーナーくらいから内があいていたんですけどね。好調だったら、すぐそこに入っていけるんですけど…」


<11R>
岡部芳幸選手
岡部芳幸選手
山口貴弘選手
山口貴弘選手
   メインの優秀「よしこの賞」。根田空史と藤木裕の主導権争いは藤木に軍配が上がるが、岡部芳幸(写真)が豪快に捲って1着、相性の良さをアピールした。
「きつかった…。展開はある程度、想定できていたけど、もっと楽してああなって欲しかったですね(笑)。ある程度踏んでいないと、藤木(裕)にも入られてしまうし、あとは開き直ってダメもとでいく感じでした。山口(貴弘)が付いてくれているから、いかないとと思ってね。でもめちゃくちゃしんどかったですよ。小松島との相性も良いし、山口との相性も良いですね!」
 岡部マークの山口貴弘(写真)が2着。岡部の捲りのスピードにはお手上げの様子。
「上出来です。岡部(芳幸)さんの捲りが凄すぎました。ジャンからけっこうペースが速かったし、けっこう脚にも来ていましたね」
 根田空史マークの中村浩士。根田は藤木に叩かれたものの、直線伸びて3着入線。
「タイミングが遅れたけど、(根田空史に)入ってもらってもう一回いくかなと思っていたんですけどね。でも今日は今日で、(根田の)底力はまだ出ていないですよ」
 主導権を握った藤木裕マークの山口富生が4着。
「藤木(裕)は強い!出切ってからも、まだ踏んでいったからな。(中村)浩士が飛びつかないようにしっかりと締めて、あとは藤木が伸びるところまでしっかり付いていこうと思っていました」
 根田空史を叩いて主導権を奪い返した藤木裕(5着)。
「しんどかったですが、今日は先行勝負と思っていました。気合いも入っていましたね。でも出切ってから踏み上げることが出来たし、(山口)富生さんには抜かれたけど、3着以内には入りたかったです。明日も考えて、いつも通り自分の前々に踏むレースをしていきたいです」
 中近ラインを追った小倉竜二だったが連係外れて7着。
「(藤木裕は)真面目に行けないと思ってしまった。それで入れようと思ったんだけど…そうしたら、いってしまって。藤木は強いな」
 主導権争いに敗れた根田空史は9着大敗。
「全然ダメでした。踏み出しが悪いですね。一瞬、(藤木に)合わせたと思ったんですけど、行かれてしまって。3番手に入ったんですけど、もう脚は一杯でしたね」

↑ページTOPへ

 
COPYRIGHT(C) JKA, All Rights Reserved