『高知競輪場開設55周年記念(GIII)レポート』 いよいよ明日決勝戦!
 
配信日:4月4日
 
 



『若生武則の高知競輪開設55周年記念(GIII)レポート』 いよいよ明日決勝戦!


 こんばんわKEIRINマガジンの荒木です。今日は高知記念3日目が行われ、熱いレースが繰り広げられました。まさに、旬の「勝男」9人が揃った決勝戦。今日以上に熱くなることは必至。春の大一番・日本選手権競輪が終わったからって一息ついてるヒマは無いですよ! お近くの方は是非、南国・高知競輪場まで足をお運び下さい。では、レポートです。



■ダッグアウトから
8レース 準決勝C
●高原仁志の捲りに乗って捲り追い込み1着の渡部哲男
「今日は高原君がよく行ってくれましたよ。それに尽きますね。まあ、僕も落ち着いて仕掛けられたんで調子はいいと思います。ただ今日は風がキツかった」

●主導権奪い2着に粘った小嶋敬二
「今開催は哲男の調子がいいからしょうがないよね。あれが、哲男じゃなければ逃げ切ってたかもしれないけど。今日は本当に風がキツくて、それでも2着に残れたっていうことは良しとしますよ」

●切れ味鋭い捲りで小嶋の横まで行くも失速し6着の高原仁志

「タイミングはあれで良かったと思うし、一瞬捲れたかなと思ったんやけど、そっからもう一踏みが出来んかった…」と思わず悔しげな表情を浮かべる。
9レース 準決勝B

●最終バックからの豪快な捲りで1着入線を果たした稲垣裕之
「今日は内に包まれた時に外に出しておいたのが勝因で、1コーナーくらいから踏みっ放しだったんだけど、3コーナーくらいではこれはイケるんちゃうかなっていう感覚はありましたね。初日から仕上がってるっていう感じはあったんだけど、今日みたいな最悪の展開だったにも関わらず、1着まで届いたっていうことは調子はいいと思います」

●石丸寛之は絶妙のタイミングでカマすも惜しくも3着で優出を逃す。
「前がかなり流してたから、もうカマすしかないですよね。それに、自分の力を出し切っての結果だから、納得はしてますよ。ただ単純に僕の力不足だったっていうことです」と意外にもサバサバしていた。

10レース 準決勝A
●切れ味鋭い捲りで1着入線し、ラインを上位独占に導いた岡部芳幸
「(佐々木)ノリが西村正彦さんを気にしながら遅めの仕掛けだったから、あれがもうちょっと早めに仕掛けられると危なかったかも。とにかく今日は捲りでも何でもいいから、積極的なレースをしようと思って。それじゃないと、ダービーでの失敗が活かされなくなっちゃうからね」

●その岡部マークで2着の紫原政文
「岡部が1コーナーで締められた時に正直ヤバいと思いましたよ。切り換えようかとも思ったくらいだし。あれが岡部じゃなかったら切り換えてたでしょうね。でも、あんなキツい展開で捲るんだし、自分が抜きにいってるのに抜けないんだから本当強いですよ。やっぱりグランプリユニフォームを着てる人は底力が違うね(笑)」

●佐々木則幸は果敢に先行するも8着で記念優出を逃す。
「敗因は今日の風を乗り切れなかった自分の力の無さですよ。出切ったまでは良かったんですけど、そこからずっと向かい風でものすごいキツかった。それに、先行が僕だけみたいな状況でちょっとやりにくかったっていうのもありますね。あれでもう1人くらい先行がおったら、少しはやりやすくなって違った結果が出たかも知れないけど」
11レース 準決勝A
●後方7番手に置かれながらも力強い捲りで他をねじ伏せた武田豊樹
「最近はあまり練習が出来てないんですけど、今まで溜めてきたものがあるんで、それで勝ててるような感じですね。主導権にもこだわりはあるんですけど、やっぱり決勝に乗るっていうことが大前提だし、今日は僕が圧倒的に人気かぶってたから1着取ることを最優先に考えて。僕も勝負師ですからね」

●その武田マークから3着に食い込んだ十文字貴信

「武田さんとはカマシか高田大輔君が強引な先行するようなら引いて捲りかっていう2つの作戦を立ててたんですけど、武田さんがどっちの作戦を取るのか分からなかったから、かなり必死でしたよ(苦笑)。いつ行くんだ!? って3回くらい突っ掛かったしね。まあ、武田さんの捲りに自力で追いつくことが出来たし、それで3着に入れたんで本当に良かったです。ただ、今日のレースで力を全部使い果たしちゃったんで、明日が不安ですね…。今夜は早く寝て充電しないと(笑)。でも、2年2ヶ月振りのGIII決勝なんで、明日は武田さんの後ろで精一杯付いていきます!!」


■決勝展望

混成ラインVS純正ラインの様相を呈した明日の決勝戦。注目の並びは、
 岡部芳幸-守谷陽介
 稲垣裕之-紫原政文
 武田豊樹-十文字貴信
 渡部哲男-小倉竜二-林明宏
の細切れ戦

 主導権を取りそうなのは渡部。唯一3車のラインだし、近況の調子も問題無さそう。マークする小倉竜二との相性もよく、地元・松山記念に次ぐGIII連続優勝に期待が懸かる。ただ、小倉も必殺のハンドル投げという武器を持ってるだけに侮れないところ。

 ただ、他のラインも好調選手揃いで超強力。その筆頭が武田率いる関東ライン。練習不足を不安要素に挙げる武田だが、準決勝での力強い走りを見れば心配する必要は無さそう。自らを「勝負師」というように、勝利に向けて先行と捲りの両面策で広島以来のGIII優勝を狙う。

 9名の中で最も調子がいいのは岡部芳幸だろう。初日は追い込みで1着、2日目はイン粘りで2着、準決勝は捲りで1着と多種多様な戦法を駆使しながら好成績を残しての勝ち上がりと死角らしい死角が見当たらない。優勝に最も近い位置にいるといっても過言ではないだろう。

 また、稲垣も準決勝を豪快な捲りで勝ち上がってきているだけに軽視は禁物だ。稲垣は積極性を持っている選手だけに、マークが九州の紫原とは言え先行の可能性も秘めている。稲垣が主導権を握る様な展開になれば紫原の勝機が高まるだけに、両者の動向からは目が離せない。
 果たして、「勝男」になれるのは一体誰だ…!?


※選手の並びについては、新聞や選手紹介等でご確認下さい。


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