『高知競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 初日編
配信日:4月12日
高知競輪開設58周年記念「よさこい賞争覇戦」がいよいよ今日から開幕。8レースには3連単で40万円台と超高配当も飛び出したが、比較的ラインでの決着が多く、すんなりとしたレースで大会初日を無事に終了した。明日は優秀競走「クーリンカップ」をメインに、二次予選A,Bで争われます。
なお、本場ではたくさんのファンサービスとイベントが用意されております。まず、4月13日の二日目には先着1,000名様にミレービスケットがプレゼントされ、開催を通して競輪をモチーフにした「KEIRIN展」、緒方浩一氏による早朝予想会とミニライブ(2R、8R発売中)が行われます。
また、明日13日はネイルアート、わら焼き鰹タタキ実演(4R発売中)、BMXデモンストレーション(4、5R発売中)、チャリティーオークション(1R、7R発売中)が行われます。こちらもどうぞお楽しみに。
<1R>
1レースはホームから早めに巻き返した荒澤貴史に乗り、
開坂秀明
が久々に勝利を収めた。
「嬉しいですね。1着は去年のいつ以来だろう、全く覚えていないですね。脚は余裕があったけど、踏み負けたらどうしようと思って気持ちに余裕がなかった。一気に出切ってくれたし、荒澤君が強かったですね」
<2R>
鈴木龍之介選手
2レースはホームからカマシ先行を放った石川雅望が主導権を握る。関東ラインで大勢は決し、三番手の
鈴木龍之介(写真)
が鋭く突き抜けた。
「1着は久しぶりなので嬉しいね。初日が勝負だし、とにかく離れることだけはないように気をつけていました。今日は緊張しましたね。最後は余裕があったんで、車間を空けて後ろを警戒してから踏みました」
逃げた
石川雅望
は3着に踏み止まり、二次予選Bに進出。
「3コーナーからの風が強くて重たかった。でもその後踏み返せたし、五百バンクで1周駆けて3着なら上出来でしょう」
<4R>
吉松直人選手
4レースは山出裕幸が主導権を握り、五百バンクらしく三番手の
清水広幸
が突き抜けた。
「後ろからくるのは2番(吉松直人)だけだったし、後はそれだけ気を付けていました。前がタレ初めて番手の安田(光法)さんがバックを入れていた。2番も来ているのが見えたし、自分は長村(達也)さんが付いているんで、悪いけど先に踏ませてもらいました」
地元の
吉松直人(写真)
が2着に食い込み、二次予選B行きを決めたが表情は硬い。
「離れ過ぎてしまい、前を追うのに脚を使ってしまった。コーナーでは一杯だったし、最後は(3着までに)残ることしか考えられなかった。勝ち上がれたのは良かったど、内容は最悪でした」
<6R>
岸澤賢太選手
6レースはからは選抜戦となり、7着までが二次予選に進出する。6レースを制したのは
大橋直人
。逃げた岸澤賢太の絶好のハコ回りを生かして1着をゲットした。
「番手で絶好の展開だったし緊張しました。今日は全て岸澤君のおかげだし、強かったですね。前を抜けたんで調子は良いんじゃないかな」
逃げた
岸澤賢太(写真)
は本調子ではないながらも、巧くマイペースに持ち込んで2着に残った。
「二人(守谷陽介、安東宏高)で斬り合っていたし、別線のカマシはないと思ったんで、自分が叩けば中団はもつれるだろうと。でも、踏んだ感じは良くないし、余裕がなかった。自信もなかったし、今日は展開に恵まれました。今日一本叩いたんで、明日は脚の感じが良くなっていればいいですね」
<7R>
吉川誠選手
7レースはホームから吉川誠がカマして先行し、番手の
栗原厚司
がキッチリと好機をものにした。
「後ろが離れていたのが分かったんで、前で決まったと思った。吉川君はジャンで一回前に踏んでいたし、キツかったと思うよ。良く行ってくれましたね。自分も踏んだ感じは良かったです」
不調が続いた
吉川誠(写真)
だが、今回は2着に粘り込みホッと胸をなで下ろす。
「ギアを一枚掛けたんで重たかったけど、前回の豊橋よりはずっと良いですね。今回はこのギア(3.71)でいこうかな。前を斬ったところで、阿竹(智史)君が来ると思ったから全開で踏んだ。流す所がなかったから苦しかった。とにかく今回は勝ち上がれてよかったですね」
<8R>
稲川翔が先行した8レースはゴール前で大混戦に。佐々木健司が内を斬り込み、更に最内のコースを突いた斉藤正剛が外をこじ開けると、ポッカリと空いたところを
大久保義郎
が鋭く突き抜けた。
「最後にコースが空きましたね。周りが見えていたし、余裕がありました。あれが自分でコースを空けていく展開だったら4、5着くらいだったね」
三番手に入った
篠原龍馬
は、バックから仕掛けるも車が思うように進まず。しかし、しぶとく喰らいつき外併走を凌いで2着に食い込んだ。
「大阪勢は2車だし、早めにきたら三番手を取ろうと思っていた。後ろが気になってしまったのもあったけど、すんなりの三番手だし出切れないようではダメですね。体の状態は良いが、気持ちとレース感覚がまだまだ」
<9R>
加藤圭一選手
9レースからは特選。上位3着までが明日の優秀競走「クーリンカップ」に駒を進める。まず一番乗りを果たしたのは
山内卓也
。中団を確保すると、3コーナーからまくり追い込んで1着を手にした。
「今日は重たかった。2コーナーから行こうと思ったけど、五百バンクだから持たないと思ったし、岡部(芳幸)さんのまくり頃になってしまうので我慢しました」
濱田に乗った
小倉竜二
が2着に入る。
「配分が詰まっていて疲れがあるのもそうだけど、今回は練習していないから重たいね。最後、内を新藤(敦)さんがすくってきたけど、下りて押してもらう形になったんで凌げた。濱田が2着に残れなかったので残念だね。セッティングはこのままで行こうと思う」
加藤圭一と濱田浩司で3着同着となったが、直近の競走得点で上回る
加藤圭一(写真)
が優秀競走進出を決めた。
「山内さんがまくって行ったけど踏み止めて中団に入ったでしょう。それで岡部さんも行くタイミングが狂った。もう間に合わないし、悪いけど内を行かせてもらいました。最後方から3着に入れたし、踏んだ感じも良いので調子は良いですよ」
<10R>
山口幸二選手
10レースは
村上義弘
が力の違いを見せ付けた。三宅達也がジャンで押さえた所を、ホームから叩いて先行。三宅、小林大介の反撃を完封し、最後は山口幸二に交わされたものの中近でワンツーを決めた。
「今日は自分のタイミングで仕掛けられたし、幸二さんもおそめに踏んで残してくれた。去年から怪我が続いていて最後の踏み直しが今ひとつ。4コーナーからの前輪のブレがおさまらないんです。体力は戻っているけど、車と体が一体になっていない。セッティングで修正しながら戦います」
1着の
山口幸二(写真)
は恐縮しきり。
「村上は良いタイミングで行ってくれたね。いつも頑張ってくれるから、いつも失格覚悟で挑んでいますよ。ラインが2車だから三番手からまくられたらキツと思っていた。中団がもつれていたので、それを目標にする形でまくってこられたら嫌だなと。今日は精神的に疲れました」
<11R>
山口富生選手
兄の幸二に続き、最終11レースは
山口富生(写真)
が1着に。レースは中団3番手を確保した金子貴志が丸山啓一を退かしてまくり上げ、山口がゴール寸前で交わした。
「金子が併走から強引に行ったし、マル(丸山啓一)が気になって肘を出していたから離れそうになった。明日は兄貴の後ろ。抜きに行きますよ」
金子貴志
は復活の狼煙を上げた。
「斬り合いになるから、その上をカマそうと思っていたけど、丸山君が横で止まりましたね。バックで向こうが踏み遅れていたんで、(中川)誠一郎もくるだろうから早めに仕掛けました。今日は思ったよりも車が出ましたね」
中川誠一郎
は外をしぶとく踏んで3着に食い込んだ。
「丸山さんが一旦斬った所をカマそうと思っていたんだけどね。カマしたら残れていたと思うんだけど。それにしても、このバンクは外が進まないね。外に浮く感じでキツかった」
武田豊樹
はまくられたものの「五百バンクで1周駆けのタイミングだから(仕掛けた)。駆けてから(後ろの)展開が分からなかった。でも、掛かりは良かったし、上がり13秒台の流れ(1着の上がり13秒8)だったから、まくられたのは仕方ない。調子自体は悪くないですよ」と表情は明るい。
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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