『高知競輪開設65周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:4月3日
 高知競輪開設65周年記念「よさこい賞争覇戦」は2日目。今日は優秀の「クーリンカップ」をメーンに二次予選6個レースで準決勝進出が争われた。「クーリンカップ」は井上昌己のまくりに乗った友定祐己が直線抜け出し1着。明日は準決勝3個レースで決勝進出をかけた最後のサバイバルレースが繰り広げられます。
 3日目はスピーチーズのライブショーやジャアバーボンズのライブ(10時5分頃からと9R発売中)などイベントを多数予定しています。明日からは週末、ますますヒートアップするシリーズをぜひ本場でお楽しみください。
<6R>
房州輝也選手
房州輝也選手
 後ろ攻めから押さえた房州輝也(写真)は牛山貴広、掛水泰範を受けて5番手に。掛水は巧みにペースを変えながら2コーナー手前から踏み上げたが、2センターから仕掛けた房州が外を突き抜けた。
 「(ペースが緩んで)行けたといえばいけたけど、後ろ攻めになった時点でまくりを狙っていこうと思ってました。明田さんと乗れたのはよかったけど、(早めに仕掛ければ)ラインでワンツースリーまで行けたかも。やっちゃった感はありますね。昨日のほうが軽かった。今日は緊張もあって重かったです」
 上手く3番手を取った牛山貴広は房州に合わせて踏んだが2着に敗れた。
 「意外と余裕がなかった。ダービー疲れがあるのかもしれないし、調子はイマイチかも。いいときなら車間を切って2センターから行ってた。自信がないので4角勝負になってしまいました。でも位置取りとしてはよかったと思うし、2着で勝ち上がれたんで」
 房州マークの明田春喜は3着で準決勝へ。
 「中団の予定がスタートを失敗しました。房州君も何度も詰まって行きたい感じはあったけどね。僕は道中も軽くて、最後コースが狭かっただけで踏んだ感じは悪くない。ダービーで落車の影響もないです」

<7R>
海老根恵太選手
海老根恵太選手
 先に斬って津村洸次郎を出させた海老根恵太(写真)は7番手から巻き返してきた稲毛健太に合わせてバックまくり。見事人気に応えると、連勝で準決勝へ勝ち上がった。
 「1回斬って中団を取る。組み立てが予想どおりになってよかった。脚は一杯だけど、1着は取れてるんでね。広島のあとはダービーに向けてキツめに練習してたので直前は休んできた。今日も稲毛の動きを見ながらいけたし、ダービーと加速感も変わらないですね」
 番手の林雄一は稲毛を飛ばしながら海老根のまくりに食い下がった。
 「かぶりそうでヒヤッとしたけどよかったです。最近の海老根さんは強い。(ダービーで)先行するぐらいだからね。僕はキツイしかないです、今日は」
 津村の逃げを利した西川親幸は3着で準決勝へ。
 「情けないね。あんだけ津村君が頑張ってくれたんだから仕事しないといけないのに…。彼が早め早めに動いてくれたんで僕にとっては最高だった。踏んだ感じは悪くないです」

<8R>
和田真久留選手
和田真久留選手
 最終ホームから踏み合った吉澤純平と黒川茂高を、和田真久留(写真)が8番手からの豪快なまくりで飲み込み後続を千切った。それでも「後ろを連れ込めず…」と開口一番に反省の弁を述べる。
 「せめてバック線を取るような仕掛けができていれば。初日といい今日といい、組み立てが両極端ですね。(直前に参加したナショナル合宿による)疲れは非常にあるけど、そこは気持ちでカバーするしかない。明日も一生懸命頑張るだけ」
 吉澤に乗った稲村成浩が2着入線。
 「吉澤君が頑張ってくれたおかげ。自分は(準決勝へ向けて)セッティングを見つめ直してみます」
 『先手ラインから』とコメントしていた金成和幸は関東勢を終始追走。これが奏功し3着で準決の切符をつかんだ。
 「最近は流れが本当にいい。(勝ち上がれて)良かったです」
 吉澤純平は直線で力尽き6着も、すっきりした表情でレースを振り返る。
 「金成さんが3番手に付いてくれてたのがわかったので、ホーム前では先行しようと。うまくペースで駆けられたと思います。最後は今の力の差。和田君が強かったです」

<9R>
藤木裕選手
藤木裕選手
 最終主導権を握ったのは伊原克彦。バックすぎから小松崎大地がまくり上げたが、4コーナーから前に踏んだ藤木裕(写真)と接触して落車。審議はセーフだった藤木だが、落車があって表情は硬い。
 「番手から出て行くつもりはなかったし、(小松崎を)止められるのが一番の理想だったけど…。今日は克さん(伊原)が頑張ると言ってくれたし、与えられた場所でしっかり走りたかった。明日しっかり取り返せるように頑張ります」
 河村雅章の仕掛けに乗った武藤龍生が伸びよく2着に突っ込んだ。
 「河村さんのおかげですね。余裕はあったし、上手くコースを見つけて行けたけど、自分でもビックリですね。記念の準決勝は初めてだし、調子も悪くないです」
 落車を避けながら前に踏んだ竹内智彦が3着に。
 「池田(智毅)さんのところに降りるか迷ったけど、小松崎君は乗り切ってくれると思ってた。危なかったですね。(落車で)ひるんじゃいました。大丈夫だと思ったけど、(前々回)落車の影響もあるのかな? 今回は自転車を変えてきたけど、もうセッティングが出たので大丈夫。あとは脚の問題ですね」

<10R>
原田研太朗選手
原田研太朗選手
 岡崎智哉の先行に対し、原田研太朗(写真)は車間の空いた7番手に置かれる絶体絶命のピンチ。それでも車間を詰めて外に持ち出すと、上がり13秒7の今日一番時計で大外を突き抜けた。
 「やっちゃいました…。脚が動かなかった。自分勝手なレースになってしまいましたね。新車で硬さが違うのか、踏み出しのタイミングと進んでる距離の感覚が違う。今のままではダメなんでギアとか色々試さないと。明日に向けて調整したい」
 逃げる岡崎の3番手から中を割った伊藤正樹が2着に入った。
 「あんまり入りたくなかったけどね。イトケンさん(伊藤健詞)は前に踏むかと思ったら、ヨコに行ったので。申し訳ないけど入ってしまいました」
 中団まくりの箱田優樹の番手から3着に入った齊藤努は鋭い伸びを見せた。
 「前が頑張ってくれました。昨日感じが悪かったから、セッティングを変えて、それがいい方向に向いてますね」

<11R>
天田裕輝選手
天田裕輝選手
 逃げる谷口遼平を人気の群馬コンビがホームから巻き返す。3番手の佐々木雄一は近藤龍徳にからまれたが、2人で出切ると横一線のゴール。写真判定の結果、2人で1着を分け合った。早めの巻き返しに出た天田裕輝(写真)は冷静にレースを振り返る。
 「2センターで行ければよかったけど、警戒されてたので、そこは考えてしまった。でも500バンクの1コーナーはみんな流すし、かかりづらいところなんで、そこで行こうと思ってました。近藤君のブロックが来ると思ったけど、出切ってからは大丈夫と思った。体は動いてるんでいいと思うし、準決勝はまた気持ちを入れ替えて頑張りたい」
 「ちょっと差したと思ったけど」と話す木暮安由だが、同県の後輩との連係が決まって笑顔が絶えない。
 「7番手だと構えてしまうけど、天田君は仕掛けどころを知ってますね。最近は離れたりしてるので、今日は何とか決まってよかった。人の後ろだし昨日より感じもよかったです」
 近藤龍徳は佐々木を飛ばすと、俊敏に群馬コンビ3番手へスイッチした。
 「谷口君が踏んでくれたからですよ。頑張ってくれたおかげですね。連日、中近の後輩が頑張ってくれる。俺は先行で上がってきたわけじゃないのに感謝です。深谷(知広)さんと一緒の記念はこれで3回とも準決勝に乗ってる。やっぱり気持ちが入るんでしょうね」

<12R>
友定祐己選手
友定祐己選手
 村上義弘が主導権を握ると、3番手を深谷知広、山崎芳仁で取り合う。これで前団の隊列が短くなると、ホーム過ぎから井上昌己が早めの巻き返し。村上を飲み込むと、番手の友定祐己(写真)がG前抜け出した。
 「昌己が思い切って行ってくれて嬉しかった。村上さんのヨコも楽勝で通過すると思いました。でも昌己はタレるんで、そこはどうだろう?と思ったら、最後もけっこう踏めてた。僕は仕事をすることもなかったし、昌己が強かったです」
 まくった井上昌己は2着に粘った。
 「ゴチャついてたし、あそこは行かないとね。村上さんに合わされると思ったけどよかった。でも友定さんは余裕で交わしてましたよね(苦笑)」
 神山雄一郎の強襲にあった佐々木則幸は4着に敗れた。
 「村上さんが頑張ってくれたけど、何もできず。まだまだ未熟ですね。また明日。明日が大事なんで」
 山崎と3番手を争った深谷知広は「今日は失敗だったけど、これも勉強なので。(新車は)悪くないと思うけど、セッティングはまだ改善の余地がありますね」と準決勝へ向けての修正点を口にした。
↑ページTOPへ