1レースの1番車には佐藤博紀が据えられた。4月伊東でこそ優参を逃がすも、3月川崎、広島で連続して決勝に進出と着実に力をつけている。1月大宮記念では3勝をマークと長走路も苦にしていない。ここは首位発進を決めたいところだ。 「状態は変わらずこれていますね。高知は今回が初めてです。なのでイメージは分からないです。ただコーナーが長いって聞いたんで見すぎるのは良くないですね。いつもどおり仕掛けて、3人で決められるように頑張ります」 その佐藤を目標とするのが十文字貴信だ。前場所の平塚では途中欠場も、その不安を払拭しての参戦となった。 「練習もしっかりできたし、コンディションは良いです。前回の途中欠場の影響もまったくないですね。佐藤君とは連係はあるんですけど、番手は初めてですね。強いのでしっかりと付いていきたいです。まずは初日をしっかりとクリアしたいですね」 |
一戸康宏は今シリーズが初の記念参戦だ。練習中の落車の大怪我からようやくS級に昇級も、1月松戸で落車。地元の大宮記念も欠場を余儀なくされたが、この舞台まで辿りついた。 「ここまで長かったですね。ようやくこの舞台までこれました。状態は問題なくこれていると思います。自分の力を出し切れるように。持ち味を出し切れるようにやっていきたいです」 連係する河野通孝は状態の良さをうかがわせ、自転車を組み立てるときも常に笑顔だった。 「今回の追加は前回の最終日に言われました。間が3日だけしかなかったんですけど、ケアもできましたね。今回は師匠の十文字(貴信)さんだったり、練習仲間の杉森(輝大)もいるんで勝ち上がりたいですね。1レースで師匠が決めてくれると思うので続けるように。一戸君とは初めてなんですけど、すべて任せてやります」 関東コンビに対するのが山形一気だ。近況は落車が多く一息も、自在性に富んだ走りを強みに侮れない。 「明日は何でもやっていきます。練習も普通にやりました。状態は悪くはないんですけど、良くもないですね。追加ですけど、疲れもないんであとは結果だけですね」 |
このレースで中心となるのは津村洸次郎、松尾信太郎の福岡両者だ。津村はF1戦では3場所連続で予選を突破し、3月取手では優参も果たすなど、ここにきて調子を上げてきている。 「状態は悪くはないんですけど、500(バンク)は久しぶりなんで、そこがちょっと不安ですね。でも慌てずに仕掛けていきたいですね。松尾さんとは連係はあったと思います。安心して駆けていきたいですね」 連係する松尾信太郎は3月豊橋でS級初優勝を無傷で遂げた。ただ、前場所の4月伊東で落車しており、少し不安な顔ものぞかせた。 「車券的に人気になりそうですかね?緊張するな(笑)。前回も初日に坂本健太郎さんを差せているし、状態的には良いと思います。落車に関しては体は大丈夫なんですけど、自転車が不安ですね。見てもらってきたんで、大丈夫だと思うんですけど。まずは今日指定練習に乗ってみて、感じを確かめたいと思います」 |
![]() 新田康仁選手 |
1月平塚の落車で大ケガを負った新田康仁(写真)は復帰戦の前回伊東は連勝の勝ち上がり。順調に回復している。 「ケガをしてから練習量は落ちたけど、やれる範囲でやっています。前回の復帰戦はマーク戦でしたからね。ただ、前に付いていけたし、意外とレースになりました。今回は復帰2場所目。初日は自力なので、どれだけ走れるか不安ですね」 楠木孝志郎は2場所前の松阪で117着と大暴れ。大ケガを乗り越え、本来のスピードを取り戻しつつある。 「復帰した当初はボロボロだったんですが、松阪でかなり手応えをつかめました。これからもっと調子を上げていきたいですね」 |
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![]() 掛水泰範選手 |
掛水泰範(写真)は3月の大宮、広島で連続優出。好リズムで地元記念を迎えた。 「ここ2場所は同じぐらいの点数の人が多かったし、それで決勝に乗れたと思います。最近はバックを取る競走で粘れているし、踏めている感じはします。初日はしっかり突破したいですね」 吉原友彦は近況パッとしないが、流れを変えるために試行錯誤を重ねている。 「最近の成績は良くないんですけど、調子自体は悪くないんですよ。前回の別府が終わってから間隔も空いたので、ダメなところの対策も考えながら練習してきました。自在に何でもやって結果を出したいですね」 |
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![]() 中井俊亮選手 |
中井俊亮(写真)は3月小倉でS級初Vを達成。しかも逃げ切り3連勝と内容も申し分がなかった。 「優勝は自信になりました。積極的に主導権を取っていることが結果につながっていると思います。高知は過去2回A級で走って2回とも決勝に乗れているし、イメージは悪くないですね。一戦一戦、勉強だと思って頑張りたい。準決勝には乗りたいですね」 亀井久幸は中井との対戦に頭を悩ませる。 「中井君は強いし、どう走ればいいのか。難しいですね。最近の成績はあんまり良くないけど、今は力をつける時期だと思ってます。調子は悪くないし、もう少し点数を上げていきたいですね」 |
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杉森輝大は2月伊東で待望のS級初優勝。ここは先行一車のメンバー構成で負けられない。 「伊東の優勝は番手戦ですからね。鈴木謙太郎君のおかげです。でも、徐々に力はついてきていると思うし、少しずつ成績も上がってます。もうワンランク上にいけるようにしたいですね。明日は先行一車なので、しっかりモノにしたい」 和田健太郎は前回岸和田の準決勝で落車したが、幸い軽傷で済んだ。 「ケガは擦過傷も何も本当になかったんですよ。だから練習は普通にやってきたし、何も問題ないと思います。明日は杉森君の番手ですね。杉森君が勝てるようなレースをしてくれればいい」 |
![]() 山本伸一選手 |
山本伸一(写真)は直近3場所で優勝2回。ここに来て急激にパワーアップしている。元高知籍で地元意識は持っている。 「特に何か変えたわけじゃないけど、結果が出ているので、自信もついてきました。前回からちょっと空いたので、上積みもある。ここには2日前に入って、深谷(知広)や高知のメンバーと練習しました。高知は競輪選手としての原点の場所。いい走りをして恩返ししたいですね」 坂上忠克は近況目立った活躍こそないが、安定した戦いぶり。初日は競りになったが、山本の番手死守に専念する。 「山本君の番手なんですけど、戸邉(裕将)さんが来るって聞きました。何とか死守できるように。それだけですね。練習はボチボチやってきたんですが、最近は疲れが取れにくくなっているし、ちょっと不安ですね」 |
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一次予選のラストは北日本勢が強力だ。坂本周輝はここ3場所で優出2回。予選クラスでは力が一枚抜けている。 「特に何も変えていないんですが、最近は結果も出ているし、いい感じですね。調子は普通。前回が終わった後も変わらずやってきました。しっかり初日は突破したい。いけるところから仕掛けます」 紺野哲也はしぶとい走りで成績をまとめている。 「前回の京王閣の前から腰痛が出て、納得のいく練習はできていない。まだ痛みはあるので、少し不安ですね。(坂本)周輝の後ろは初めて。しっかり付いていきたい」 |
![]() 深谷知広選手 |
深谷知広(写真)は3月名古屋ダービーで1年8カ月ぶりのG1優出。12年に東西王座戦を制した地で輝きを放つ。 「前回の平塚は結果が出なかったけど、感じは良かった。岸和田は家事都合で欠場したんですが、状態は問題ないです。昨日、高知に入って練習しました。練習の感じはいいので、あとは結果ですね。ダービーに向けて、いい走りをしたい」 柴崎俊光は深谷と久々の連係。集中力を高めてレースに臨む。 「深谷君とは何年か前の青森記念の初日以来になりますね。3日ぐらい前に一緒に練習したけど、むちゃくちゃ仕上がってました。離れないようにしっかり付いていきたいですね」 神山雄一郎は2月静岡で通算99回目の記念制覇。今シリーズも自身の持つ記念優勝の最年長記録更新に挑戦する。 「間隔が空いたので、しっかり練習はできました。感じは良かったし、うまく調整できていればいいんですけどね。明日は小松崎(大地)君に任せて頑張ります」 |
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![]() 原田研太朗選手 |
原田研太朗(写真)は中四国を代表する機動型だ。今年は年頭の立川で記念初制覇。その後も好調を持続している。 「松山記念が終わって2週間ぐらいあったので、セッティングとか試したい練習がしっかりできました。ダービーも近いし、体調だけは崩さないようにしたいですね。明日は地元のノリ(佐々木則幸)さんに任されたので、自分の役割をしっかり果たします」 地元の佐々木則幸は3月名古屋ダービーで落車負傷。約1カ月ぶりの実戦になる。 「腰の打撲がひどくて、10日ぐらい動けなかった。あのあと3週間ぐらいあったんですけど、休んだ分を取り戻すのに時間がかかりました。正直、もう少し時間がほしかったけど、そんなことも言ってられないですから。原田君に集中して付いていきます」 武田豊樹は今年に入って勝ち星ゼロ。それでも前回玉野記念では今期初優出を果たすなど、徐々に復調している。 「玉野の感触は悪くなかったし、体調はいいですね。終わってからは普通にトレーニングして、ここに来た感じです。(静岡ダービー前は)ここが最後になるので、頑張りたいですね」 |
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![]() 村上義弘選手 |
村上義弘(写真)は3月の名古屋ダービーを制覇すると、前回の松山記念も決勝2着と好走。今シリーズも一戦入魂のスタイルを貫く。 「松山が終わって、ちょっと練習しすぎて、腰を痛めてしまった。ケアはしっかりしてきたけど、それがどう出るかですね。明日は佐川君に任せて。集中して一戦一戦、頑張ります」 佐川翔吾は前回の小倉で準V。相変わらずの先行力を見せている。 「小倉の決勝は中井(太祐)と野原(雅也)がいて近畿別線になったんですけど、結果3人で決まって良かったです。昨日は稲川(翔)が川崎記念を優勝して、すごいいい刺激になりました。村上さんの前を走るのは3回目。過去2回は意気込みすぎたので、今回はもう少し落ち着いて走りたいですね」 園田匠は今年に入ってパッとしなかったが、前回防府で準優勝。ようやく上向いてきた。 「ダービーの後に日韓競輪に参加したけど、韓国のシンプルなタテのレースで初心に返れたし、競輪を楽しめてリフレッシュできました。前回の防府も思ったより走れました。今は韓国から選手が来ていて、一緒に練習しているので、すごくいい刺激を受けてます」 |
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