『被災地支援競輪高知競輪開設67周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:4月14日

 明日、15日から高知競輪場で平成28年熊本地震被災地支援競輪、開設67周年記念「よさこい賞争覇戦」が開催される。村上義弘の欠場はあったが、武田豊樹、浅井康太のSS両名をはじめ、豪華メンバーがシリーズを盛り上げる。迎え撃つ四国勢は原田研太朗を筆頭に佐々木則幸も地元記念へ好気合。明日からはじまる4日間の熱戦から目が離せない。
 本場では様々なイベントで記念開催を盛り上げます。明日はツナガールのマグロ解体ショー(11:25頃~)やヒューマンビートボックス、高知ファイティングドッグスのストラックアウト、バルーンアートプレゼントなどが予定されています。明日からはじまる「よさこい賞争覇戦」をぜひ本場でお楽しみください。

<1R>

松坂洋平選手
松坂洋平選手
 前回の川崎記念を4371着。最終日は中井俊亮をまくりで沈めた松坂洋平(写真)が、ナイターシリーズから中2日の強行ローテで朝一番のレースに臨む。
 「わかってた日程ですけど、わかっていた通り(疲れた)。(前回は地元で)気持ちも入っていた。それにナイターっていうのものもあった。打って変わって1レースですね。ただ走る以上はそんなことを言ってられない。練習仲間の植木(和広)さんと一緒に勝ち上がれるように」
 3月があっ旋停止の山本直は、およそ1カ月半を練習にで充てて久々の実戦が待ち遠しい顔つき。
 「3月は(配分が)止まっていたんで、ビッチリやってきた。いろんな練習をやって、いい感じだった。パワーアップしましたね。(レース勘にも)不安はないし、あとは積極的に仕掛けるだけ」


<2R>

 2場所前の大垣では無傷の優出の中田雄喜だったが、前回の武雄では最終日を待たずしての途中欠場。腰痛で精彩を欠いていただけに、状態が心配される。
 「その前が中5日、中3日での武雄だったんで、疲れが溜まっていた。それで腰が痛くて欠場しました。帰ってからは風邪を引いたけど、しっかり休んで練習もできて立て直せた。体調は問題ない。前回が不甲斐なかったから、なんとかしたい」
 2月のギックリ腰から補充を含めて3場所を消化した佐藤幸治は、順調に復調への手応えをつかんでいる。
 「ちょっとずつ良くなってたんで、あとは展開だけですね。結構、練習ができたし、(腰にも)寒いより、暖かい方がいいですね」


<3R>

 栗山俊介とのタッグの三谷政史は、近況の流れを意識しながら一次予選突破を目論む。
 「最近、初日は頑張れているけど、最終日まで頑張れてないので、そこですね。(前回から)中4日は大丈夫です。自分は(配分が)続いている方が好きなんで。レース勘がなくなるよりはいいですよ」
 前回の岸和田は654着と一息だった志村龍己だが、変わり身は十分でヤル気になっている。
 「前回はいろいろあってダメだった。今回はケアもできたし、しっかり練習もできた。自力の練習も増やしているんで、前でやりたいと思っていたから、頑張りますよ」


<4R>

 近況はコンスタントに白星を重ねている掛水泰範だが、地元記念には慎重な姿勢で歯切れが悪い。
 「ここに向けてもうちょっと(練習を)やりたかった。天気が悪くてそんなにできなかったし、やっても現状の脚では…。(調子が)すごくいいってことはない。ただ、むちゃくちゃ悪いっていう感じでもない。いまの脚力的に500バンクだと仕掛けどころが難しい。末が甘いんで…」
 筒井裕哉はウィナーズカップ、久留米とここ2場所はすべて5着以下。「前回は最悪だった」と、振り返るが、中4日での巻き返しにはニヤリ。
 「前回は乗っていても、いいところがなかった。アカン、アカンっていう感じだった。だけど、中4日で仕上げてきました。ちょっと練習でやりたいことがあって、それをやったら感触が良くなった」


<5R>

山田庸平選手
山田庸平選手
 ウィナーズカップで3251着とヒットを飛ばした山田庸平(写真)はその後も白星を量産。あとは高知バンクに対する苦手意識をどう克服するかだ。
 「1年前に練習の取り組み方や意識を変えた。今は小さいことでも積み重ねてやってる。ウィナーズカップで見せ場を作るっていう目標は達成できたし、次は地元の共同通信社杯とかを視野に入れてやってる。高知はS級初勝利したけど、9着も多い。いい印象はないけど、今後もあるので克服したい」
 永井清史は前回、京王閣で初日に7着。「内に詰まって失敗した」と話すが、残り2走を2着1着で締めた。
 「状態は悪くない。ここまでも雨が多かったけど、しっかり練習できたんで。高知は何年も前に走って以来。丸っこいバンクなんで、先行が決まりやすいかな。相手は強いけど、上手く仕掛けたいです」


<6R>

 中野彰人は3月小田原の優勝をはじめ、ここ4場所連続で優出と乗れている。初日は川口聖二の番手で加藤圭一と競りになるが、何とかしのいでいい流れをキープしたい。
 「2月に弟子を取ってから考えて練習するようになったし、頑張って練習をやってる。練習量も増えてますね。追い込みに戦法が変わってから流れもよくなった気がします。直前の感じはそんなによくなかったけど、今回は記念だし大事に走りたいですね」
 川口聖二は3年ぶりの高知参戦となる。
 「高知の500バンクは久しぶりなんで、とりあえず今日(指定練習で)乗ってみてですね。ここ2場所連続で準決勝で飛んでるけど、状態はすごくいいんです。ただ(周りに)『行くとこムチャクチャで行ってるぞ』と言われるんで。まずはしっかり主導権が取れるように頑張ります」
 2月奈良の復興支援競輪をはじめ、最近は1着が増えている東矢昇太も侮れない。
 「最近いいっすね。半年ぐらい前から(松岡)貴久さんのフレームを使ったり、貴久さんに色々教えてもらったり、そういうのがかみ合ってきたかな。力みが少なくなった。レースで余裕ができたのが一番デカいですね」


<7R>

 加賀山淳は2月小倉から3連続優出。今期の競走得点は104点を超えるまでに伸ばしてきた。
 「脚は変わらずですね。去年の後半に位置取りやまくりに挑戦してた。アレのおかげで多少(まくりでも)どうにかできるようになった。前回の久留米から1カ月近く空いたけど、体調が悪かったとかじゃないし、そのまま久留米に残って練習してました」
 角令央奈は前回の宇都宮で351着。位置を取ってからまくるという勝ちパターンが固まってきた。
 「1月にS級に復帰して、最近はレースが見えるようになってきた。状態も悪くないですね。練習でもタイムが出てるし。S級に戻ってから大宮記念、前回の宇都宮と500バンクを走ってるけど、高知の500はめっちゃ嫌いです(苦笑)」
 吉本哲郎は前回の岸和田でS級初優勝。柴崎淳、川村晃司らを相手にしての優勝は価値がある。
 「デビュー18年目で初優勝。決勝は単騎だったけど、来なかったら駆けちゃおうと思ってたし、脚というより気持ちに余裕がありました。優勝できて自信につながりますね。今回も仕上がってる。徹底先行(加賀山)がおるんで、その辺考えながら走りたい」


<8R>

佐々木則幸選手
佐々木則幸選手
 ここは中四国ラインが人気を集める。取鳥雄吾は前回、久留米でも決勝4着。2月の四日市では記念初優出するなど、着実にステップアップしている。
 「前回から中4日だけどケアと練習を普通にして、いつもどおり調子はいい。久留米の状態では来れたと思います。あとは500に飲まれんようにですね。ここはルーキーチャンピオンで走っただけだし、500も宇都宮で1回走っただけ。イマイチ仕掛けどころがわかってないんで。後ろに地元の人がついてるし、しっかり走りたい」
 好目標を得た佐々木則幸(写真)は地元のエースとしてしっかりと結果を残したい。
 「状態は悪くない。高松の準決勝9着も判断ミスだったし。ここまで前半は雨も降ったりしたけど、雨なりに練習はした。できるかぎりではやってきました。(取鳥)雄吾は強いですね。付いていくには付いていけそう。抜けるかはわからないけど、まずは付いていってですね。去年は二次予選で負けてるし、今年は準決勝にはいきたいですね」


<9R>

島川将貴選手
島川将貴選手
 予選のメーンに抜擢されたのは3月にS級特進を決めたばかりの島川将貴(写真)だ。ルーキーチャンピオンを走っているが、実質ここがS級デビュー戦。その走りに注目が集まる。
 「追加は3日前に来ました。周りにもここじゃないかって言われてたし、何となく入るかなとは思ってました。練習はけっこうやってきたんで、あとは疲れが取れてるかどうか。(S級に上がって)また気持ちを新たに頑張ります。高知はチャレンジのときに走って今回が2回目。そんなに走りにくいイメージはないです」
 野本翔太は弱気なコメントを口にするが、地元の気迫でカバーするはずだ。
 「状態はよくないですね。5日前にチャレンジの子に千切れました。ヤバいっすね。2週間前に戻りたい。でも気持ちで何とかします。できるかぎりのことはしますよ」


<10R>

深谷知広選手
深谷知広選手
 深谷知広(写真)は前回の松阪記念から十分な配分間隔が空いての参戦。今回は仕上がりに自信がありそうだ。
 「自分なりには、ある程度いい練習ができた。そこ(ダービー)を見据えて、走りも練習もやっていきたい。(調子が)上がって来ると、また違う課題もみえてくる。そこのセンサーをしっかりと働かせて。いまの課題は全体的な底上げですね。レースであったり、練習であったり、しっかりと積み重ねていきたい」
 番手の小倉竜二は追加での出場となる。前回の川崎記念から中2日。初日には落車もしているだけに体調が気がかりだ。
 「その後も3走したんで落車は影響ない。疲れもないと思います。追加の連絡は川崎から帰った次の日の夜。入るとは思わなかったけど、四国地区だし、高知記念はなかなか走る機会がないんで。今回はありがたく走らせてもらいます」
 神山拓弥は現在199勝。ウィナーズカップの失格はあるが、ここ2場所勝ち星を挙げられていないだけに今回で節目の200勝を達成したい。
 「普通に練習はやれたので大丈夫だと思う。状態は変わらず来れた。基本の部分は変わらないですね。初日は横山(尚則)の番手で頑張ります」


<11R>

浅井康太選手
浅井康太選手
 特選メンバーの大半がここを走ってダービーというスケジュール。川崎記念から中2日での参戦となる浅井康太(写真)は今シリーズに向けての課題をこう口にする。
 「(川崎から)連戦でしのぎしのぎという感じ。調子は正直よくないですね。ただ修正点は分かってきたのでダービーに向けてポイントの修正ができれば。もっとスピードを上げたいですね」
 前回の久留米では完全優勝こそならなかった石井秀治だが、逃げてまくっての勝ち上がり連勝は力強かった。
 「前回も状態はよかったし、決勝は目の前で落車があってだから乗り上げて怪我しないでよかった。2日間負荷かけて1日休み。中4日だから助かりましたね。2月全日本選抜の頃から首が悪かったけど、治療して今はだいぶよくなりました」
 高松ウィナーズカップ、松阪記念と連続落車の松岡貴久は状態が気がかりだ。
 「一本休んで3週間空いてたし、怪我は癒えてきた。500は久しぶりですね。もしかしたら去年のここ以来かな? 今回は新車なので、それがどうなるかですね」


<12R>

原田研太朗選手
原田研太朗選手
 前回の宇都宮では北日本の2段駆けに屈した原田研太朗(写真)だが状態は悪くない。今シリーズは四国勢のリードオフマンとしてかかる期待は大きい。
 「前回から間も短かったんで疲れを取って来た感じ。初日は新車を使います。サイズは変わってないけど、昔使ってたフレームの感じに戻した。練習では使ってたので、感じがよかったらダービーに持って行こうかなと思ってます」
 河村雅章もいるが武田豊樹は自力で戦うことを決断した。
 「練習は普通どおり。レースで感じたことを少しでも克服できるようにと思ってやってきたんですけどね。(手ごたえは)レースでどう感じるかが全てですからね。(自力を決意した経緯は)前を回るときは回るし、すべて人に任せてるわけじゃないから」
 前回の宇都宮で原田らに完全優勝した坂本貴史からは頼もしいコメントが。
 「前回は(初日特選、決勝と新山)響平が頑張ってくれた。人の後ろは初めてだったけど、失敗はできなかったんで。2日目は1周半駆けてタイムもよかったし、調子も上がっている。終わってからも練習していい感じだったんで楽しみです」
 全日本選抜、ウィナーズカップと立て続けに落車している山本伸一だが、高知は競輪選手としてスタートを切った思い出の地だ。
 「体は大丈夫、練習もできてるし、感じもよかった。落車で新車がダメになったんで、今回から前のに戻した。今回もしっかり頑張ります」