『東日本大震災被災地支援 松山競輪開設62周年記念(GIII)レポート』 初日編

配信日:3月10日
 本日、瀬戸風バンク・松山競輪場で「東日本大震災被災地支援 松山開設62周年記念 金亀杯争覇戦」が開幕。99名の選手たちによる激戦のレースがスタートしました。一次予選では地元・四国勢、メインの初日特選では中部近畿勢の活躍が目立った初日となりましたが、果たして明日の2日目はどうなるのでしょうか。
 そして、明日は日曜日。今人気のお笑い芸人・AMEMIYA(アメミヤ)による「お笑いライブ(屋内映像観覧席、1回目13:30~、2回目 15:15~)」や「移動動物園(出会いの橋エリア1階、10:00~16:00)」のイベントもありますので、そちらもお楽しみに。
 また、忘れてはならないのが、明日、3月11日で東日本大震災からちょうど1年が経過しようとしています。全国の競輪場及び場外車券売り場において半旗が掲げられ、震災発生時刻の14時46分には黙祷が捧げられますが、松山競輪では「3・11 東日本大震災追悼セレモニー」が行われます。参加全選手が参加し1分間の黙祷、10カウント打鐘がなされた後、東北方面に向かい、希望の風船の放天の鑑賞などが被災地の1日も早い復興を願い行われますので、本場、場外場、サテライトにお越しの皆様も是非、ご協力頂きます様お願いいたします。
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屋良朝春選手
屋良朝春選手

 佐藤幸治の先行を最終2コーナー7番手から捲って1着の屋良朝春(写真)
「本当は中団からレースを進めたかったんですけどね。まあ、いいかなと思って前を取ってしまったんですけど、上手く展開に助けられました。自転車が良く伸びてくれたかなと。それにしても、記念になると成績が良くなるんですよね。何なんですかね(笑)? 7回くらい記念には出させてもらってるんですけど、5~6回は準決勝まで進んでいるので、明日が楽しみです」

 佐藤ライン3番手に入った山原務マークから差し脚を伸ばした吉岡篤志が3着入線。
「山原君が頑張ってくれましたね。風が強い中で上手く3番手に入ってくれて。ただ、屋良君のスピードがちょっと違っていたかな。あの感じだと捲られてしまうのは仕方ないかなと。でも、何とか3着で二次予選に進めたので、山原君の気持ちに応えられたと思うし、それは良かったかなと思いますけどね」


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高峰賢治選手
高峰賢治選手

 捲った中村後位に切り替えた高峰賢治(写真)が1着で二次予選進出。
「余裕はなかったですよ。本当は中村君の捲りを止めたかったですし、止めないといけなかったんですけど、(バックの)直線で捲ってこられたし、自分もちょっと牽制はしたんですけど、それだけでは止まりきらなかったですね。せっかく、大畑(裕貴)君があれだけ頑張って先行してくれたのに、悪いことをしてしまいました。でも、個人的には前走の久留米記念では初日で敗退してしまっていただけに、1着で二次予選進出できるというのは素直に嬉しいですね。大畑君には感謝ですよ」

 中村雅仁は2着での二次予選進出に笑顔を見せる。
「風が強かったから、前か後ろから組み立てるしかないかなと思ったんですけど、とりあえず前でいいかなと。そうなったら中団は譲れないし、勝負どころで引いたら(勝負権)ないから、最悪は番手で粘ることも考えていたんですけどね。復帰3場所目の記念で一次予選突破できたというのは、点数面でもメンタル面でも大きいですね」


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伊藤信選手
伊藤信選手

 好調・伊藤信(写真)がそれを裏付ける様な力強い逃げ切りで快勝。
「風が強かったんで、一貴さんには悪いけど、内から来られるのを覚悟で、中バンク辺りを使ってスピードを乗せて駆けようと思ったんですけど、その中でも一貴さんが粘られない様に踏んだつもりです。自分の中ではいい感じで踏めているし、体のテンションも良かったですね。今回はすごく気合いが入っていたし、これで前回の花月園メモリアルがフロックじゃないことがほんのちょっとは証明できましたかね」

 伊藤マークの渡辺一貴は3着入線。レース後は伊藤の強さに舌を巻く。
「あれは本物や! この間の花月園メモリアルはダテじゃないね。俺は何もすることがなかったし、付いているだけで一杯(笑)。風が強くてバック向かい風だったのに、それでも駆けて逃げ切るんだから、相当強かったですよ。ただ、アイツはアイツで俺になら抜かれないと思って、安心して先行してるのかもしれないけど(笑)」


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山本佳嗣選手
山本佳嗣選手

 宮越孝治の捲りが不発になるや最終バックで内へと切り込んだ山本佳嗣(写真)が1着。
「宮越が仕掛けた時にちょっと離れてしまったんですけど(苦笑)、その後はいい反応が出ましたね。自分ではそんな危ないところを突っ込んでいった感覚はなかったんですけどね。前々回から体のバランスも戻ってきたし、これなら大ギアを踏んでも大丈夫かなと思ってギアを上げてみたんだけど、それが上手く結果に繋がってくれているんじゃないかなと思いますね。この1着は本当に嬉しいですね」

 果敢な先行勝負を見せた戸伏康夫は3着(繰り上がり)に残るも複雑な表情を見せる。
「(番手の)池田(良)が失格してしまったので、素直に喜べないところはあるんですけど、その池田がけっこう仕事をしてくれていたし、後ろで落車があったのは音が聞こえて分かっていたので、最後まで諦めずに踏んだ結果ですね。風の影響でバンクが重くて打鐘でだいぶ脚を使ったんですけど、何とか残れて良かったです」


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小川祐司選手
小川祐司選手

 最終ホームで佐藤清之を叩いて先行した小川祐司(写真)逃げ切りで地元記念の初日を飾る。
「昨日までは地元記念を楽しもうと思っていたんですけど、やっぱり緊張しましたね。あんなにすんなり出切れるとは思っていなかったですね。フレームを変えたおかげで脚を使わずに楽に出切ることが出来ました。これで最高のスタートが切れたので、何とか決勝まで辿りつきたいと思います」

 小川マークから2着入線で地元ワンツーを決めた宇根秀俊はこの日も笑顔でコメント。
「人気に応えての2着なんですから上出来でしょう(笑)! ホームで出切るまでに脚を使ったのはキツかったけど、小川は落ち着いて仕掛けてくれましたね。ラインで出切った時には、これはラインで上位独占できるかなと思ってましたけど、その通りに決められてホッとしました。初日から沢山のお客さんが足を運んでくれていたし、その期待に応えることが出来て本当に良かったです」


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鈴木謙太郎選手
鈴木謙太郎選手

 打鐘ガマシで逃げ切り勝ちを収めた鈴木謙太郎(写真)
「今日はいい感じで駆けられました。ただ、最後、4コーナー立ち上がってから直線までのペダリングがガニ股になってしまったというか、膝が開いてしまった様な感じになったので、もうちょっとかなという感じはしますけど、久々に気持ちのいいレースが出来たと思います。この感じを忘れない様に明日からもしっかり頑張っていきたいと思います」

 その鈴木マークと絶好の展開となった伊藤大志だったが、2着入線。
「初手で前か中団からの作戦しか考えていなかったから、周回中に作戦変更したんだけど、その分、脚を使ったし、けっこうしんどかったですね。その中でも謙太郎の踏み出しは良かったですよ。もちろん、自分も抜きにはいったんだけど、全然自転車が出てくれなかった(苦笑)。とりあえず、結果的にライン3人で決まったので良かったです」


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萩原孝之選手
萩原孝之選手

 1着は主導権奪った上野マークから差し脚を伸ばしてきた萩原孝之(写真)
「上野君は1番苦しいところで仕掛けてくれましたね。普通のカマシだったら彼も残っていたかなと思うんですけど、出るのに脚を使っていたから、それで最後に垂れてしまって、自分がぬけた様なところもあったのかなと。上野君とは初連係だったんですけど、あれだけ気持ちの入ったレースをしてくれて本当に嬉しかったし、その気持ちに応えることが出来て良かったですよ」

 最後の最後で末脚を欠いて6着に沈んでしまった上野真吾は必死に前を向く。
「最後はもう一杯になってしまってましたね…。ちょっと自分に脚が足りなかったです。この経験を次に繋げていける様に、またイチから出直してきたいと思います」


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渡部哲男選手
渡部哲男選手

 一次予選最後を締めくくったのは地元・渡部哲男(写真)の快速捲りだった。
「いやぁ、とにかくホッとしましたよ。直前なんてオッズ見られなかったですもん(笑)。ファンの方は僕が優勝でもしたかの様に喜んでくれたので、それは本当に嬉しかったですね。今日は踏んだ瞬間は軽かったですよ。ただ、まだ第一段階をクリアしただけですし、本当の勝負は明日と明後日なので、さらに気を引き締めていかないといけないですけど」

 渡部マークの青井賢治が2着に続き、2車単で190円の1番人気決着。
「1コーナーで哲男が出切れるかどうか分からなかったんで、ちょっと僕も余裕がなかったです。最後、抜きにはいったんですけどね…。哲男は強かったですよ。とりあえず、離れなかったのは良かったということで(苦笑)。それに、ワンツーで人気に応えることが出来たので、それはよかったんじゃないかなと思います」


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小嶋敬二選手
小嶋敬二選手
伊藤正樹選手
伊藤正樹選手

 小嶋敬二(写真)が8番手からの豪快捲りで別線勢を圧倒する勝利。
「本当は友和が切ったところを俺たちのラインが先行する展開になるのかなと思ったんですけどね。ちょっと予想してたのとは違う展開になりましたけど、それでも1着取ることが出来たのは良かったと思いますし、明日以降もファンの方の支持に応えていける様に全力を尽くしていきたいと思います」

 小嶋マークから2着入線を果たした伊藤正樹(写真)
「僕は何もしていないですよ(笑)。小嶋さんはどこから仕掛けるんだろうってずっと思いながら付いていたんですけど、あのタイミングで捲り切ってしまうんだからさすがですよね。しかも、3コーナーで1回流してますからね。あれで、ちょっと抜けないなっていう感じはしてたんですけど、とりあえずワンツーできたんで良かったです」

 最終バック3番手から捲って3着で優秀進出を果たした佐藤友和だが、表情は晴れやかとはいかず…。
「(神山拓弥に)突っ張られたのは予想外でしたね。出させてくれればそのまま駆けちゃおうかと思ったんだけど、まさかの展開になってしまって。3着で優秀に乗れたのは良かったかもしれないですけど、内容的には全然よくなかったですからね。まあ、3着でも上出来ということで」

 地元記念で気合い十分の濱田浩司だったが、惜しくも4着と優秀進出を逃す。
「友和を前に入れてしまったのがいけなかったですね。でも、友和もそのまま踏んでいきそうな駆け方だったし…。ギアを下げたことでスカスカする感じはあるけど、動けそうな気はします。その辺は明日以降のメンバーを見ながら考えていこうと思います」


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加藤慎平選手
加藤慎平選手
浅井康太選手
浅井康太選手

 浅井の捲りに乗って直線で差し脚を伸ばした加藤慎平(写真)が白星を挙げる。
「康太が思いのほか出切るまでに脚を使っていたし、捲りでスピードに乗せてもらってからの直線勝負っていう得意の展開になったのが良かったですね。まあ、康太も捲りとはいえ、ほぼ丸々一周駆けてますから。昨日もいいましたけど、前回(ダービー)があまりにもひどすぎたので、今回は自分の中で何とかして帰りたいと思っているし、疲れは多少残っていますけど、あと3日間頑張りたいと思います」

 その浅井康太(写真)もしっかり2着に残りファンの支持に応える。
「今までずっと3・92のギアを踏んでいたので、今日は感覚的にいつもとは違っていたんですけど、やっぱり、92の方がいいのかなという気はしたんですけどね。まあ、今はちょっと試している段階でもあるので。とりあえず、中部のみんなで勝ち上がっていける様に頑張るだけですね」

 浅井ライン3番手から3着に流れ込んだ渡辺十夢は破顔一笑。
「有言実行、3着キープ(笑)。誰かが僕のところに飛びついてくるのかなと思ったんですけど、それもなかったし、前の慎平さんがその辺を上手くやってくれていました。それに、慎平さんは体格が大きいので、後ろに付いてても楽なんですよ。とにかく、これで優秀に乗れるのは本当に大きいですね。今日は恵まれました。中部さまさまですよ」


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稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
小野俊之選手
小野俊之選手

 鮮やかな捲りで快勝した稲垣裕之(写真)はダービー前の体調不良を払拭する。
「まあ、最終ホームで武田さんにカマされていたら僕が後方になっていた可能性もあった訳ですから、危険なレース運びといえば危険なレース運びではあったんですけど、今の体調ではシビアにやっていくしかないですからね。その中で踏んだ感じは悪くなかったですけど、風邪を引いていた分、レース後の体力消耗がいつもより激しかったので、残りの3日間でその辺を上手くケアしながら、しっかりと自分の力を出し切れる様にしていきたいですね」

 2着には主導権を奪った菅原晃マークの小野俊之(写真)が突っ込む。
「今日は晃のおかげで、恵まれましたね。だからこそ、何とか残してあげたかったんですけど。ただ、自分としては感じも悪くなかったですし、そこは良かったかなと。明日ですが、僕は3番手は回らないというか、回れないのでここは空いている友和に付いて勝負していこうと思います」

 人気が集中した武田豊樹だったが、捲り不発の4着に沈んでしまう。
「今日の展開だと、早めに動かないと後方になってしまいそうだったので、仕掛けていったんですけど、思う様にいかなかったですね。気持ちを切り替えてまた明日頑張ります」

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