『武雄競輪開設69周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:4月6日

 武雄競輪場で開催されている開設69周年記念「大楠賞争奪戦(GIII)」は、4月6日に3日目を迎えた。S級S班の4人をはじめとした強豪が激突した準決では、平原康多、地元の荒井崇博が白星で優出を決めたが、最終レースで浅井康太、山田英明が落車に見舞われ波乱となった。いよいよシリーズも大詰め、最終日には準決を勝ち抜いた9選手によって決勝が行われる。また、6レースで「S級ブロックセブン」が、7車立てで争われる。
 本場では7日の最終日も、様々なファンサービスとイベントで、お客様をお待ちしています。「江頭2:50」の爆笑ライブ、映画「ガチ星」のプレミアムトークショー(主演の安部賢一&佐々木昭彦)、佐賀大学アカペラサークル「Score!!」、佐賀大学チアリーディング部「Starry」のパフォーマンス、井上茂徳氏、佐々木昭彦氏らによる予想ステージ、佐世保バーガーなどの「安くて美味しいB級グルメ」、競輪選手ふれあいコーナー&グッズ販売、先着500人に「佐賀海苔」、「トートバッグ」をプレゼント。「薩摩焼酎」、「オリジナルクオカード」が抽選で当たるラッキーカードを500人に配布が予定されてます。ぜひ、本場へ足をお運びください。

<10R>

荒井崇博選手
荒井崇博選手

野田源一選手
野田源一選手
 岸澤賢太が腹を固めて先行態勢を取る。松浦悠士は三谷竜生と4番手の取り合いで外併走。打鐘の4コーナーで押し込めるようにして三谷より前に出ると、最終2コーナーからのまくりで前団を仕留めた。荒井崇博(写真)はきっちり松浦に続いて、ゴール寸前で交わした。
 「松浦サマサマですよ。併走の時はよしいいぞって思った。(松浦は)併走からの踏み出しじゃなかったので、三谷君と村上(義弘)さんに来られないように一瞬たりとも空けないように、そこだけは集中した」
 無傷での勝ち上がりは逃した松浦悠士だが、俊敏な立ち回りが光った。
 「赤板でちゃんと切ったつもりだったけど、そういう細かいミスが2日目とかもある。そういうところを直さないと優勝はできない。併走状態で脚が溜まるように練習しているので問題なかった。芦澤(大輔)さんと紺野(哲也)さんが波をあまりつくらずに動いていなかったのは良かった。あれぐらいの波なら溜められる。最後も抜かれないように踏み直したけど荒井さんが強い」
 最後方にいた単騎の野田源一(写真)は、まくりで前の2人を追いかけるも3着まで。
 「三谷君のところを越えれば、3着までには入れると。乗り越えるまで思い切り踏んだ。その後は少し休んで、直線勝負でと。全力で抜きにいったけど、まったく進まず前の2人が強かった。もうひと段階、スピードを上げたいし、ちょっと松浦君頼みのレースになったのは反省ですね」

<11R>

中村浩士選手
中村浩士選手

小川祐司選手
小川祐司選手
 才迫開の主導権。中団のもつれはあったものの平原康多は、後方での立て直しを余儀なくされる。最終ホームからのロングまくりで小川祐司が先頭に立つと、平原はその上をまくりでのみ込んだ。
 「位置取りに失敗してしまって、ヤバかったですね。追い上げようと思ったけど、小川君が内へ切り込んだので、わけがわからなくなりましたね。でも、そのあとは落ち着いてた。いい感じでまくれましたね。やっぱり(自転車とセッティングを)戻して良くなりましたね。自信をもってレースに臨めてます」
 前団のあおりにも対処しながら中村浩士(写真)は、平原に続いて2着に流れ込んだ。
 「平原はすごいですね。先の先を考えているというか、次の手を持っている。その場しのぎのレースじゃないですからね。自分は初動に反応して、ニュートラルにも入れられました」
 最終ホームから思い切って仕掛けた小川祐司(写真)が、3着で決勝のキップをつかんだ。
 「スタートで後ろになるから先行と決めていたけど、前の方が取れてビックリした。想定外の感じになったので、とにかく前々って感じで踏みました」

<12R>

山崎賢人選手
山崎賢人選手

小倉竜二選手
小倉竜二選手
 赤板手前で誘導を降ろした松坂洋平が、山崎賢人(写真)を押さえてスローペースに落とす。浅井康太が中団に追い上げて、山崎は引くに引けず打鐘でようやく7番手に下げる。先行態勢の松坂も徐々にペースを上げるが、2センターから山崎が反撃に出る。4番手の浅井を山崎は乗り越えたが、浅井に当たられてバランスを崩した山田英明が落車。浅井も巻き込まれる。最終2コーナーで松坂をとらえた山崎は、ラインを失うもそのまま押し切った。
 「自分がバックを踏んでも、(前が)バックを踏むんで、引くのが遅れた。(落車があって)結果はあんまり喜べないけど、自分の感じは悪くはなかった。良くなっているかと思います。(最終日の決勝が)最後なんで気持ち良く終われるように、しっかり走ります」
 山崎にまくられた松坂洋平だったが、後続を出させずに踏ん張って2着で決勝に進んだ。
 「(山崎に)出られちゃったんですけど、目標になったんで最後まで踏めました。(今シリーズから換えた自転車は)いろいろいじって、いい方向にいっていると思う。結果良かったです」
 間一髪のところで落車を避けた小倉竜二(写真)は、松坂ラインの3番手の石毛克幸との併走から勝瀬卓也の内にもぐり込む。最終3コーナー過ぎに勝瀬をさばいて3着に入った。
 「脚の方はあんまり良くないけどラッキーしました。石毛君のところで外併走だったんで、あれしかなかった。松坂君も伸びてたんで、(外は)まくりにいけないと思って、あとは空いているところにねじ込むしかなかった。良かったです」

<最終日・6R S級ブロックセブン>

高橋和也選手
高橋和也選手
 前回のウィナーズカップ9638着では、「動いただけみたいになっちゃった…」との、高橋和也(写真)。中12日と間隔が空いて、変わり身があるのか。
 「だいぶ日にちがあったんで、練習はやれたかなっていうのがあります。後ろが(競りになって)どうかなっていうのがあるけど、競走得点も高いしそれも魅力ですね」
 高橋後位は村田雅一と武田憲祐で取り合い。中島将尊にも十分にチャンスが巡ってきそうだ。
 「トップスピードとダッシュが課題ですね。脚力が足りないから底上げをしなきゃ。競走得点を上げて、(S級)1班を取りたい。まだこの成績には満足はしてません」
 このメンバーで競走得点トップの村田雅一だが、武田との競りで厳しい戦いを強いられそうだ。
 「前回(小倉FIを191着)は状態も良かったけど、準決は悔しい思いをした。その前のウィナーズカップは悪くなかったんですけど重かった。だから、小倉の方が良かったです。(競りなんで)気合を入れて」