武雄競輪場で開催された「第8回 大阪・関西万博協賛競輪(GIII)」は、3月31日に最終日が行われた。決勝は大方の予想通り、中四国勢が主導権。5番手からまくりを打った山田庸平が、逃げる町田太我をとらえて優勝。昨年12月の玉野以来、通算4度目、地元では初めてのGIII制覇を飾った。
決勝戦 レース経過
号砲が鳴ると少しけん制が入るも山田庸平が誘導員を追う。山田-山口敦也の地元勢が前を固め、単騎の菅田壱道がこの後ろ、浅井康太-朝倉佳弘の同期コンビが4番手、5番手。町田太我-小倉竜二の中四国勢が後ろ中団、菅原大也-仁藤秀の南関勢は後攻め。
青板周回のバックから菅原がゆっくりと上昇して町田を押さえると、町田はすんなりと車を下げる。一旦6番手に入った菅原は、赤板過ぎから再び上昇し2コーナーで先頭に立つが、南関勢に乗る形からすかさず町田がスパート。ジャン3コーナーで前に出た町田は、一気にペースを上げていく。3番手には菅原が入って一本棒で最終ホームを通過。5番手の山田は後ろの動きを警戒しながら1センターでまくりを開始。山田のスピードが良く、山口は口が空いたところを仁藤に絡まれる。山田は2センター過ぎに町田を捉えると、直線でも追撃を振り切って地元V。町田後位を回った小倉が2着に入り、3着には町田が逃げ粘った。

山田庸平選手
地元のエースとしてシリーズに臨んだ山田庸平(写真)。そのプレッシャーを跳ね除けて見事に地元GIII初制覇を遂げた。「前回(松阪)優勝してプレッシャーもあって、初日から納得いかなかったんですけど、今日(最終日)は動けて良かったです」
スタートの位置取りは各ラインが見合う形となったが、山田が取りに動き正攻法に構えた。最初の勝負どころは、赤板過ぎに菅原大也が町田太我の様子をうかがって勢い良く踏み込む。町田は菅原を上回るスピードで南関勢を叩いて出た。山田はレースのスピードが上がるなかでも瞬時に反応して、5番手を確保した。
「スタートは町田君か、菅原君にとって欲しかったんですが、誰も出なければ、前でもいいかなと思いました。今日はあんまり緊張もしないで、周回中から余裕があって、赤板、ジャンで立ち遅れていたところを集中して、中団が取れたので脚に余裕があったと思います。反応を良くするために、イメージトレーニングをしました」
5番手の位置を取った山田は前の動きを冷静に確認すると、仕掛けるタイミングを計り、最終1センターからスパート。抜群の加速で前団に一気に襲い掛かり、4コーナー手前で先頭に立ち、そのままゴール線を先頭で通過した。
「3番手の選手は余裕がなさそうで、町田君の掛かりが良かったですけど、そこを目標にして行けました。前の様子を見て慌てて踏まずに、うまく回せて行けました」
2月全日本選抜GIのあとには奈良GIII、福井FIを欠場。前回の松阪FIは約1カ月ぶりのレースで、今回が復帰2場所目だった。
「昨年終わりから腰、ヒザ、背中が痛くて、全日本選抜のあとは治療をしていました。昨日(3日目)、ヒザが痛くなったり、完ぺきではなかったです。今回は納得いく動きではなかったですけど、最終日の1着は次につながりますね」
地元GIII優勝で弾みをつけ、4月末から日本選手権、そして5月には地元記念「大楠賞争奪戦」での戦いに挑む。
「この次、ダービー(日本選手権)と5月の武雄記念を見据えてやってきました。結果、ここで優勝ができたことは、いままでやってきたことが良かったんだと思います」
町田太我の先行を利した小倉竜二は、優勝した山田の強さを素直に認める。
「山田君のスピードが違い過ぎた。横に振って止めにいけば吹っ飛んでいたと思う。あれは無理やね。山田君じゃなければ、まくられていないと思う。気が付いたら(山田が)締めこんでくる感じでうまかった。町田君の出脚は昨日(3日目)より良かったです。今回は町田君、太田(竜馬)君、町田君、町田君でいい先行選手に恵まれた。あらためて先行選手がいてこその僕の成績だと思った」
決勝でファンの支持を集めたのは町田太我。初日特選で圧巻の逃げ切りを決め、今シリーズは4走連続で主導権を握って、最後も力強い先行を披露した。が、優勝には届かなかった。
「まだまだですね。菅原さんが切ってのところを叩いてと思っていた。菅原さんも全開で踏んでいたと思う。自分も出切るのに全開でした。準決と同じ展開だったんですけど、山田さんのスピードが違った。結局、初手ですね。小倉さんが残してくれたおかげだけど、山田さんを目がけて踏み直した。いまのフレームはダッシュがいいけど、末が甘い、今度来るフレームはいいところ取りしたやつで、5月か6月には届くと思う」






青板周回のバックから菅原がゆっくりと上昇して町田を押さえると、町田はすんなりと車を下げる。一旦6番手に入った菅原は、赤板過ぎから再び上昇し2コーナーで先頭に立つが、南関勢に乗る形からすかさず町田がスパート。ジャン3コーナーで前に出た町田は、一気にペースを上げていく。3番手には菅原が入って一本棒で最終ホームを通過。5番手の山田は後ろの動きを警戒しながら1センターでまくりを開始。山田のスピードが良く、山口は口が空いたところを仁藤に絡まれる。山田は2センター過ぎに町田を捉えると、直線でも追撃を振り切って地元V。町田後位を回った小倉が2着に入り、3着には町田が逃げ粘った。

山田庸平選手
スタートの位置取りは各ラインが見合う形となったが、山田が取りに動き正攻法に構えた。最初の勝負どころは、赤板過ぎに菅原大也が町田太我の様子をうかがって勢い良く踏み込む。町田は菅原を上回るスピードで南関勢を叩いて出た。山田はレースのスピードが上がるなかでも瞬時に反応して、5番手を確保した。
「スタートは町田君か、菅原君にとって欲しかったんですが、誰も出なければ、前でもいいかなと思いました。今日はあんまり緊張もしないで、周回中から余裕があって、赤板、ジャンで立ち遅れていたところを集中して、中団が取れたので脚に余裕があったと思います。反応を良くするために、イメージトレーニングをしました」
5番手の位置を取った山田は前の動きを冷静に確認すると、仕掛けるタイミングを計り、最終1センターからスパート。抜群の加速で前団に一気に襲い掛かり、4コーナー手前で先頭に立ち、そのままゴール線を先頭で通過した。
「3番手の選手は余裕がなさそうで、町田君の掛かりが良かったですけど、そこを目標にして行けました。前の様子を見て慌てて踏まずに、うまく回せて行けました」
2月全日本選抜GIのあとには奈良GIII、福井FIを欠場。前回の松阪FIは約1カ月ぶりのレースで、今回が復帰2場所目だった。
「昨年終わりから腰、ヒザ、背中が痛くて、全日本選抜のあとは治療をしていました。昨日(3日目)、ヒザが痛くなったり、完ぺきではなかったです。今回は納得いく動きではなかったですけど、最終日の1着は次につながりますね」
地元GIII優勝で弾みをつけ、4月末から日本選手権、そして5月には地元記念「大楠賞争奪戦」での戦いに挑む。
「この次、ダービー(日本選手権)と5月の武雄記念を見据えてやってきました。結果、ここで優勝ができたことは、いままでやってきたことが良かったんだと思います」
町田太我の先行を利した小倉竜二は、優勝した山田の強さを素直に認める。
「山田君のスピードが違い過ぎた。横に振って止めにいけば吹っ飛んでいたと思う。あれは無理やね。山田君じゃなければ、まくられていないと思う。気が付いたら(山田が)締めこんでくる感じでうまかった。町田君の出脚は昨日(3日目)より良かったです。今回は町田君、太田(竜馬)君、町田君、町田君でいい先行選手に恵まれた。あらためて先行選手がいてこその僕の成績だと思った」
決勝でファンの支持を集めたのは町田太我。初日特選で圧巻の逃げ切りを決め、今シリーズは4走連続で主導権を握って、最後も力強い先行を披露した。が、優勝には届かなかった。
「まだまだですね。菅原さんが切ってのところを叩いてと思っていた。菅原さんも全開で踏んでいたと思う。自分も出切るのに全開でした。準決と同じ展開だったんですけど、山田さんのスピードが違った。結局、初手ですね。小倉さんが残してくれたおかげだけど、山田さんを目がけて踏み直した。いまのフレームはダッシュがいいけど、末が甘い、今度来るフレームはいいところ取りしたやつで、5月か6月には届くと思う」







次回のグレードレースは、川崎競輪場開設75周年記念「桜花賞・海老澤清杯」GIIIが4月4日~7日の日程で開催されます。
今シリーズは古性優作をはじめSS班5名が参戦する超豪華メンバーながら、最も注目を集めるのは大会5連覇に邁進する郡司浩平です。
連係実績が豊富な北井佑季とのタッグで地元ファンの期待に応えるのか、それとも待ったをかける選手が現れるのか。ファン必見の4日間です。
3月26日時点の出場予定選手データを分析した、川崎競輪「桜花賞・海老澤清杯」GIIIの主力メンバー及び狙い目選手を紹介する「プロスポーツ号外版」は以下をクリックしてください。
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今シリーズは古性優作をはじめSS班5名が参戦する超豪華メンバーながら、最も注目を集めるのは大会5連覇に邁進する郡司浩平です。
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