『武雄競輪開設76周年記念(GIII)レポート』 最終日編

配信日:4月21日

 武雄競輪場で開催された武雄市制20周年・開設76周年記念「大楠賞争奪戦(GIII)」は、4月21日に最終日が行われた。S級S班3人も勝ち上がった決勝は、赤板から激しいバトルが展開。最終的に主導権を奪った嘉永泰斗の番手を手に入れた眞杉匠が、最終バック手前からまくって優勝。今年初Vの眞杉は、昨年8月の西武園記念以来、通算6回目のGIII制覇を遂げた。

決勝戦 レース経過

 号砲が鳴ると、最内枠の山田庸平がスタート争いを制して誘導員を追う。嘉永泰斗-山田-園田匠の九州勢が前受け。中団は佐々木悠葵-眞杉匠-阿部力也。浅井康太は7番手で、谷内健太-南修二の近畿勢が後ろ攻め。
 谷内が青板2コーナーで動き出すと、佐々木が合わせて上昇。前受けの嘉永も誘導との車間を切り、赤板過ぎに3つのラインが同時に踏み込み、佐々木が先頭に立つ。だが、踏むコースをふさがれた眞杉が遅れ、佐々木、谷内、嘉永の順で、外の南をさばき、山田の前に割り込んだ眞杉がこの3車を追う。番手に入った谷内はすかさず仕掛けて打鐘手前で先頭に。一度は叩かれた佐々木は最終ホーム手前で谷内の内をすくい返して先頭に立つ。だが、そのタイミングで嘉永が一気にスパートし、眞杉、阿部、山田とラインが入り乱れる形で追いかける。山田は2コーナーで自力に転じも、阿部のけん制を受けてスピードが鈍る。眞杉は3コーナー手前からまくり、後続の追撃を振り切った。眞杉の仕掛けを追った阿部が2着。4コーナーで園田と浅井がからんで、浅井が落車するアクシデントがあったものの、山田から切り替えた園田が3着。


眞杉匠選手
眞杉匠選手


 眞杉匠(写真)の総合力が、ひときわ目立った決勝だった。誘導が退避する赤板では、内から嘉永泰斗、佐々木悠葵、谷内健太でラインの先頭を務める3人の強烈なダッシュ勝負。
 「自力が3人並んでましたよね。全ラインが切りにいって、すごいダッシュだった」
 すべてのラインがバラバラになり、佐々木との連結を外した眞杉は、前に3人を見るポジション。外から追い上げる南修二を猛ブロックでさばいて、別線のドッキングを阻んだ。
 「(南をさばいたのは)そこで誰かを追い上げさせたらダメなんで。(佐々木と連結を外していたんで)あれ以上はと」
 佐々木と谷内の意地のぶつかり合いで打鐘を迎える。少し車間が空いた3番手の嘉永を追いかけながら、眞杉が冷静に判断を下した。
 「(佐々木との)連結を戻すかどうか、外から行くか内から行くかどっちかだった。けど、(嘉永が最終)ホームで行く感じだったので付いていった」
 眞杉の前を買って出た佐々木は、谷内との消耗戦ですでにいっぱい。4コーナーで3番手の嘉永が前の2人に襲い掛かると、眞杉が続いた。後ろにはラインの阿部力也。的確な状況把握から、自力に転じた山田庸平のまくりに合わせるように眞杉は最終バック手前から踏み上げた。
 「アベリキさん(阿部)が連結してくれているのがわかったので、そこを見ながら(まくりに)行きました。1着だった感じはあったけど、本当にハイペースですごかった」
 ゴールでは阿部に4分の3輪差まで迫られたものの、別線にはVチャンスを与えない完璧な立ち回りでの今年初優勝だった。しかしながら、眞杉はこう振り返る。
 「(佐々木との)連結を外したことは反省です。付いている以上は、外しちゃダメでした。(自力も人の後ろも)全部できるようにしたい」
 今シリーズは決勝までの3走で未勝利も、二次予選、準決を先行策で勝ち上がった。それは大一番、次の日本選手権を意識した走りでもあっただろう。
 「(理想の)乗り方を(過去の)映像を見ながらやっていたけど、かみ合わなかった。それで昔のイメージを思い出してやってみたら、いい方向にいった。これを回数をこなしてやっていくしかない。(並びに関しては関東の)みんなで交互にやれるようにしたい。去年(サマーナイトフェスティバルの優勝)もだけど、佐々木さんに助けられた。(日本選手権は)納得いくレースをして、結果がついてくれば」
 年間で2度のタイトル奪取を遂げた23年から遠ざかっているGI制覇。今シリーズの4日間で得た手ごたえ、そして厚みのある関東勢の戦力をバックボーンに日本選手権でGI奪還に突き進む。

 赤板2コーナー付近では外に南、内の山田庸平に挟まれるシーンもあった阿部力也だが、眞杉マークを守りゴール勝負を演じた。
 「(眞杉との)連結を外さないように集中してました。(眞杉は)動きがすごいのはわかってる。(山田)庸平にやられるか、南さんにやられるかと思った。南さんと目が合ってヤバいと。(そのあとは)眞杉が(嘉永後位に)ハマって、余裕がありそうだったから、踏み出しだけ集中してました。どこまでいっても抜けそうになかった。(最終)4コーナーくらいは夢をみたけど、抜けないですね。しっかり付いていけて、眞杉と決まったのは良かった」

 最内の重い走路を踏まされ、嘉永に離れた山田が最終2コーナーで4番手からまくる。山田が合わされると、園田匠は阿部後位に切り替えて追い込んだ。
 「(4番手で遅れた昨年の武雄記念決勝の)自分は去年の二の舞にならないように、(追走の)そこだけに集中してました。(ラインの前2人が)仕掛けてくれての3着です。本当は(眞杉と阿部の)間を割りにいきたかったけど、ダッシュですべてを使っていた。浅井(康太)君との接触も気になったし、眞杉君が伸びていっていた。(山田は仕掛けを)待ってもいいかなってところで、仕掛けてくれた」







松戸競輪GI オールガールズクラシック
次回のグレードレースは、「オールガールズクラシック」が4月24日~26日、松戸競輪場において開催されます。

新年のガールズGI戦線がこのオールガールズクラシックから開幕します。2025年2月~2026年1月の選考期間における賞金獲得額上位者、42名によって覇が競われる頂上決戦の舞台は3年ぶりとなる松戸です。前人未到の年間グランプリスラムという偉業を昨年達成した佐藤水菜がここも一身に注目を集めています。

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名古屋競輪GIII 第2回愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会協賛競輪
次回のグレードレースは、「名古屋アジア・アジアパラ競技大会協賛競輪」が4月23日~26日、名古屋競輪場において開催されます。

名古屋競輪場で「第2回愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会協賛競輪(GIII)」が、4月23日にスタートします。ダービー直前だけに、S級S班不在で力の突出した選手もいない4日間のシリーズは、初日から激戦必至で目が離せません。各地区の次世代を担う機動タイプの参戦で楽しみは尽きません。シリーズの流れをつかみ、GIIIの決勝を制するのは果たして誰なのでしょうか。
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