『武雄競輪開設64周年記念(GIII)レポート』 初日編

配信日:4月17日
 武雄競輪開設64周年記念「大楠賞争奪戦」が今日から開幕した。午後から時折、雨が舞う不安定な天候の中で熱戦が繰り広げられた。メーンの特選3個レースは伏見俊昭、小松崎大地、村上義弘がそれぞれ快勝。明日は優秀競走の「飛龍賞」をメーンに、二次予選6個レースで準決勝への勝ち上がりを争う。
 明日2日目は先着500名様に「丸ぼうろ」をプレゼント。場内特設ステージではバトル予想会&スペシャルトークショーやスピーチーズミニライブなどイベントが満載。ぜひ、武雄競輪場でお楽しみください。
<1R>
 オープニングレースは人気の南関勢で上位独占。打鐘で小田倉勇二が斬った上を岩本俊介が叩いて先行。番手の大塚玲が余裕の差し切り。
 「緊張しました。伊藤(成紀)君さえ飛ばしてしまえば、もう誰も来れないと思った。だんだんかかっていきましたね。最後はちょっと抜きすぎました。今回からギアを4.33に上げて周回中から楽でした。感じは良かったです」
 岩本俊介は先行策で長い距離を力強く踏み切った。
 「朝早いレースで緊張したけど、いい形になりました。いつも通りのことができたと思います。久しぶりにかかりました。最後はちょっとタレましたね。でも、脚は軽く感じました」

<2R>
 加賀山淳が赤板過ぎから山本奨を封じて果敢に逃げる。番手絶好となった和泉田喜一が直線で鋭く追い込んだ。
 「地元のようないい番組でありがたかったです。勝ててホッとしました。加賀山君が強くて余裕がなかったですね。重たい気もしたんですが、何とか付け切れて良かったです」
 加賀山淳は丸2周駆けて別線をシャットアウト。ラインを上位独占に導いた。
 「(山本奨が)中団からすぐ来ると思ったら見ていたので、ペースで踏めました。内容はいいけど、感じは悪すぎて全くダメですね」

<3R>
金子真也選手
金子真也選手
 人気の関東コンビが好連係を決めた。鈴木謙二が打鐘過ぎの4コーナーから一気のカマシ。番手の金子真也(写真)が好アシストからきっちり追い込んだ。
 「鈴木君が2車なのに、あれだけ頑張ってくれたので、できることはしようと思いました。近藤(龍徳)君が内から来るのは分かっていたけど、何もしないわけにはいかないですから。ワンツーが決まって良かったです」
 鈴木謙二はライン2車で持ち味をフルに出し切った。
 「すべて金子さんの仕事のおかげです。まくられたと思いました。セッティングを昨日、いじったら感触が悪かったので、明日は元に戻します」

<4R>
 打鐘で先行態勢に入った志村龍己を重倉高史が強引に叩いて主導権を握る。重倉マークの朝日勇は離れ、志村が番手にはまる。後方で態勢を立て直した山口貴弘が好回転でまくって快勝した。
 「落車明けでも調子は良かったけど、実際に走ってみないと分からないという不安もあったし、緊張しました。9番(志村)とは初めての対戦で分からないところもありましたね。ハコにはまっていたので、早めに仕掛けました。車は進んでくれたので悪くないですね。明日からもっと良くなると思います」
 志村龍己は重倉の後位に飛び付いて番手にはまったが、最後の詰めを欠いた。
 「先行か中団の組み立てでした。先行するつもりで踏んだら後ろが離れているのが分かったので、番手で粘りました。蛇行先行だったので、後ろで脚が溜まらなかったですね。何とか戸邉(裕将)さんと一緒に勝ち上がれて良かったです」

<5R>
 一ノ瀬匠が強引に主導権を握ると、叩かれた伊原克彦が番手に飛び付きもつれた。こうなっては展開は阿部力也のもの。阿部は2コーナーからスパートすると、一気の加速で前団を飲み込んだ。
 「今日は展開に恵まれましたね。最近のなかで一番車が出ましたね。フレームの感じもバッチリです。久しぶりに記念の二次予選に行けたので嬉しいですね。明日も展開に恵まれるように頑張ります」
 番手の川口直人は離れ、三宅旬が切り替える形で2着に入り、3連単は23万円の大穴が飛び出した。
 「伊原君は突っ張ると言ってくれてたんで、あとは自分が離れず付いていけるかだった。久米(康徳)さんは強いんで、あとは前を見ながら。(阿部の)番手が離れてたのが分かったんで付いてく感じでした。よかったですね」
 一ノ瀬の番手から、國武耕二が追い込んで3着。
 「一ノ瀬君が出切れないかと思った。もっと早めに出れたら楽に行けたんだけどね。一ノ瀬が残れなかったのは残念です」

<6R>
宮倉勇選手
宮倉勇選手
 宮倉勇(写真)がベテランの味を発揮。7番手まくりの藤田大輔に乗って直線で中コースを鮮やかに突き抜けた。
 「藤田君は仕掛けどころを知っているし、必ずどこかで踏んでくれますから。今日は余裕があったし、久々に手応えがありました。藤田君のおかげ。何とかワンツーが決まって良かったです」
 藤田大輔は後方7番手から外、外をしぶとく踏み上げて2着に食い込んだ。
 「最低でも中団を取らないとダメですね。外をいけるところまでと思って踏みました。ギリギリだけど何とか届きました。結果的に宮倉さんと勝ち上がれたのは良かったです」

<7R>
伊藤大志選手
伊藤大志選手
 永田修一が打鐘で斬った上を金澤竜二が叩いて主導権を奪う。中団は併走で完全に北日本勢のペース。番手の伊藤大志(写真)が勝機をきっちりものにした。
 「(金澤)竜二が頑張ってくれたおかげです。いつもなら最後に踏み返して、ゴール前勝負になると思ったんですが、思っていたよりタレましたね。ちょっと早く踏み過ぎたかもしれません。番手で余裕はあったし、自分の状態としてはいいと思います」
 後方から外をまくり上げた西徹は3着まで。
 「中団が併走になっていて、その後ろで仕掛けのタイミングが取りづらかったですね。脚は軽かったので、明日はしっかり頑張ります」

<8R>
松岡篤哉選手
松岡篤哉選手
 松岡篤哉が打鐘から果敢に逃げてレースを支配。濱口高彰が粘る松岡をきっちり捕らえて人気に応えた。
 「松岡君が自信を持って駆けてくれました。調子はいいと言っていたし、頑張ってくれたおかげです。ワンツーが決まって良かった」
 松岡篤哉(写真)は長い距離を懸命に踏んで2着に踏ん張った。
 「久々のレースできつかった。出るまでにけっこう脚を使いましたね。ギアも重く感じたけど最後まで踏めました。感触は良かったし、今回は大丈夫そうです」

<9R>
安部貴之選手
安部貴之選手
 早めにレースを動かした北津留翼は結局、後方に置かれて7番手となったが、組み立てのミスを脚力でカバー。豪快なまくりで前団を一気に飲み込んだ。
 「中途半端でしたね。先に動いて7番手になってしまい、何をやっているんだろうと思いました。踏んだ感触は脚の疲れが残っている感じですね。ゆっくりローラーに乗って、疲れを取って明日に備えます」
 安部貴之(写真)は打鐘過ぎに岡村潤が斬った上を叩いて先行。2着にしぶとく粘り、久しぶりに逃げの決まり手がついた。
 「作戦には全くなかった展開ですね。岡村さんが行ってくれたので、行くしかなかったです。きつかったけど、逃げて粘れているので悪くないと思います」

<10R>
伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
 打鐘から飛び出した田中晴基に菅原晃がカマシで襲いかかる。菅原が最終1コーナーで田中を捕らえて先頭に立つが、バックから自力に転じた伏見俊昭(写真)が鮮やかにまくって快勝した。
 「晴基が下げるようなら入れようと思ったんですが、荒井君とからんでいましたからね。詰まったんで、流れで踏ませてもらいました。余裕はありましたね。集中して走れたと思うし、感触は良かったです」
 小野大介が伏見に続いて2着に流れ込み、福島ワンツー決着となった。
 「伏見さんが強かったです。千切れなくて良かった。付いていくだけで一杯になりました」
 荒井崇博は地元の意地で3着に入り、優秀戦に進出した。
 「菅原君が頑張ってくれたおかげ。もう誰も来ないと思っていたらヨコにいたので誰かと思った。反応できなかった。最後は死ぬ気で踏んだ」
 菅原晃は出切るまでに脚力を消耗した。
 「8番手になってしまったので、あそこで行くしかなかったですね。出るまでにかなり脚を使いました」

<11R>
小松崎大地選手
小松崎大地選手
 打鐘過ぎに仕掛けた竹内雄作を前受けの山田英明が突っ張り気味に踏み上げる。前団がもつれたところを小松崎大地(写真)が豪快にスパート。あっさり先頭に立つと、最後までスピードは衰えず完勝。連勝を7に伸ばした。
 「色んな展開を想定していたんですが、流れが向きましたね。ワンポイントで思い切り踏めました。あとは金子(貴志)さんも飛んでくると思っていたし、緩めずに最後まで踏みっぱなしでした。1着なんで良かったです」
 内藤秀久は踏み出しで離れながらも懸命に小松崎を追って2着をキープした。
 「小松崎君にきっちり付いていかないとダメですね。内容がない。不甲斐なかったし、反省のみのレースです」
 小倉竜二が3着にしぶとく突っ込んだ。
 「山田君が前で頑張ってくれたおかげ。突っ張る気で踏んでいたけど、ハコ勝負になりましたね。最後はコースが空いただけ。状態は変わりないですね」

<12R>
村上義弘選手
村上義弘選手
 村上義弘(写真)が執念の走りでファンの期待に応えた。目標の藤木裕は外併走からまくり上げるも不発。最終3コーナーから内に斬り込むと、逃げた牛山貴広の番手をさばいて抜け出した。
 「咄嗟の判断ではなく、吸い込まれるような感じで内に入っていった感じですね。ちょっとでも動くと危なかった。今日はタマタマですね。感触は分からなかったです」
 牛山貴広は後続のもつれにも助けられ、2着に逃げ粘った。
 「理想どおりのレースになりました。でも、最後はヘトヘトでしたね。後ろがゴチャついたので何とか2着に粘れました。調子は悪くないですし、明日もしっかり頑張ります」
 諸橋愛は内をすくわれながらも態勢を立て直して3着に入った。
 「牛山君が強かったですね。審議になったけど失格にならなくて良かったです。明日も牛山君に任せて頑張ります」
 藤木裕はまくり不発。二次予選から巻き返しを図る。
 「久しぶりのレースで緊張しました。いけるところまでと思って踏んだけど、車が全然進まなかった。しっかり修正します」
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