『佐世保競輪開設75周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:12月3日
 佐世保競輪場で開設75周年記念「九十九島賞争奪戦(GIII)」が、12月4日から始まる。師走に突入して、今年のグレードレースも残すところあと数場所。九州地区では今年最後となる記念に犬伏湧也、松浦悠士、清水裕友、新山響平の現S級S班4人をはじめ、好メンバーがそろった。地元勢は、先の競輪祭で準Vの荒井崇博に山崎賢人、井上昌己、瀬戸栄作らが九州勢の総力を結集して他地区を迎え撃つ。前検日の12月3日は気温も下がったが、選手それぞれが翌日からの戦いに備えて入念な調整を行った。
 記念開催中は毎日、来場プレゼントとしてオリジナルお菓子、全国版カレンダーを先着でプレゼント。未確定車券抽選会、限定ショップ、キッチンカーの出店などが予定されています。佐世保競輪場では、みなさまのご来場をお待ちしております。また、テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。

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山崎歩夢選手
山崎歩夢選手
 9月の青森記念最終日に落車失格を喫した山崎歩夢(写真)は、その後のFIの3場所で4勝マーク。しかしながら、まだまだ本調子とはいかないようだ。
 「最近、あんまり良くないので、しっかりと立て直したい。(まだ落車の影響が)あると思います。(S級になってからは)うまくいかないことの方が多いので、(今シリーズは)来年のためにしっかりと走り切りたい。(初日は)いつも通り主導権を取るレースをしたいです」
 神山拓弥は、前回の競輪祭を52761着。最終日は鈴木竜士のまくりをわずかに差し切って、勝ち星を挙げた。
 「(前回は)着うんぬんじゃなくて、感覚的には良かった。その辺はプラスかなって思います。(練習で)積み重ねてきたものが、(身になって)きているのかなと。(前回のあとは)練習を結構、しっかりとやって、そのあとは調整してきた。(初日に連係する山崎のレースを)いつも見ているし、強いですね」


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 別府GIIIも含めて直近の5場所で4度の優出。ここ3場所のFIでは5勝の固め打ちと、渡邉雅也は高いレベルでコンディションをキープしている。
 「(10月のGIIIの)別府あたりから、ずっと調子はいいですね。来年はGIに自分の点数で出られるようにしたい。僕らしい走りで、点数を上げていきたい。(前回のあとの)練習ではすごい良かったので、たぶん大丈夫だと思います。(初日も)前々に攻めていきたい」
 11月30日に行われた九州の地区プロ競技大会では、スプリントで準Vだった阿部英斗。年末には平塚でのヤンググランプリも控えているだけに、今シリーズの9車立てで弾みをつけたいところだろう。
 「(前回のあと)2週間空いたけど、間に地区プロもあったので、そこまで空いた感じはないです。スプリントで準優勝だったけど、(中川)誠一郎さんには歯が立たなかった。今回は自転車を2台持ってきました。ヤンググランプリ用につくった自転車が届いたので、急きょ持ってきた。スピードレースに対応できるように、流れるフレームをつくったつもりです。ただ、まだ練習でも乗ってないので、(初日に使うかは)なんとも言えない」


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 補充だった前回の競輪祭を842着の大槻寛徳は、上々の手ごたえも、その後は腰の不安もあり、慎重にコメントする。
 「(前回は)まずまずだったと思います。ただ、帰ってすぐに腰がギックリっぽくなった。あやしい感じがしたので、調整してから練習をしました。まだ、若干、痛みがありますね」
 前回の取手FIを151着。3日間すべて最終バックを取った板垣昴は、挙げた2勝はともに逃げ切りとアグレッシブな走りが光った。
 「ずっと連戦だったんですけど、今回は1週間ちょっと空いたので、練習ができました。それと、今回からフレームを換えます。(渡邉)一成さんから借りたものなんですけど、自分が使っていたものと寸法が似ていて、前から乗ってみたいと思っていたものなんです。練習ではいい感じでした。今回は師匠(飯野祐太)と同あっ旋なので、セッティングを見てもらいます」


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 前々回の小田原記念では決勝にコマを進めた橋本強だったが、前回の競輪祭は75264着。レベルの差を痛感したが、今シリーズは変わり身もありそうだ。
 「(前回は)周りが強くて、自分の脚力が足りてなかった。体調も一息だったので、それもあったのかなと。今回は体調も良くなって、練習の感じもそこそこ良かった。今回は戦えるかなって思います」
 前回の小松島FIでは2日目に落車に見舞われた立部楓真は、そこから20日近くの間隔を取って今シリーズを迎える。
 「(落車の怪我は)結構、空いたんで、いまは大丈夫です。ただ、フレームが(落車で)ダメになったので、(今回使うのは)練習用です。寸法は一緒ですね。(地区プロ競技大会は1kmTTで)練習ではいいタイムが出ていたけど、本番では弱かったです」


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金子幸央選手
金子幸央選手
 金子幸央(写真)は、直近の3場所のFIの9走がすべて3着以内。前回の大宮FIでは3連勝の完全Vで、今年初優勝を遂げた。
 「前回は2日目から番手戦だったので、前が頑張ってくれたおかげです。(番手回りは)だいぶなじめてきたし、自分的にはやれているかなと。(今回は)体調も万全で練習もやってきた。(佐世保は)冬場でも重くない感じだし、いいイメージがありますね」
 3連勝の完全Vで特進した角宗哉は、S級3場所目の今シリーズが初めてのグレードレース。9車立てでの対応力が求められる。
 「練習はしっかりやってきました。S級は、A級(1、2班戦)とはスピード感が違うので、レースが別ものですね。自分のスピードじゃ通用しないので、いまはスピードを付けるように練習しています。清水(裕友)さんとも一緒に練習していますけど、自分のスピードじゃまだまだ足りないです。9車立ては初めてなんで、走ってみないとわからないです。目標は決めずに、思い切りよくいきたいですね」


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 前回の競輪祭では1走目に落車に見舞われた坂井洋だが、その後は4走を走り抜いた。中8日での練習の感覚も悪くなかったようで、一次予選のここは格上の走りを見せてくれそうだ。
 「(落車した)怪我の影響はそんなになくて、帰ってからも練習をしました。練習の感触はすごく良かった。体調的には普通です。今回は(前回とは)別のフレームで走ります。新車ではないけど、今年は使ってないモノです。練習で使って一番いいフレームだったので、持ってきました」
 川口公太朗は、前回の松戸FIを622着。準決、決勝で連係した「谷内(健太)君のおかげです」と振り返ったが、10月の寬仁親王牌から投入した新車にも好感触を得ている。
 「(松戸は)踏み込んだ感じが、あんまり戻ってなかった。ただ、寬仁親王牌から自転車を新車にして良くなった。完ぺきじゃないけど、前よりも戦えるかなっていうのはあります。(セッティングなどを煮詰めれば)まだまだ良くなると思います」


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根田空史選手
根田空史選手
 根田空史(写真)は、前々回の松戸を125着、前回の岸和田を214着。FIでともに決勝進出を果たして、戦績をまとめている。
 「(前回は)脚の感触は良かったけど、松戸が終わったあとはぜん息で咳が止まらなかった。でも、そのわりに走れたと思います。(フレームは)平原(康多)フレームを使っています。(9月の共同通信社杯から使っているんで)かなりなじんできています。(前回のあと中3日で)咳以外は大丈夫です」
 根田同様に岸和田FIから中3日とタイトなスケジュールで参戦する小川三士郎は、近況FIでも戦績を残している。それだけに久々の9車立ては、期待も膨らむ。
 「中3日だったんで、やりたい練習はあんまりできなかった。でも、疲れはないです。疲れを抜きながら練習はやった。7車立てだと脚力の勝負になる。自分は脚力の勝負より、ラインで勝負できる(9車立ての)方がいい。来年は最低限、ヤンググランプリに乗りたい」


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脇本勇希選手
脇本勇希選手
 ホームバンクが使えないハンディを抱えている脇本勇希(写真)は、それだけに初日は慎重にならざるを得ない。こう口を開く。
 「(福井の)バンクが使えなくて、練習していても感覚がどうかなっていうのがあります。前検日で調子がわからなくて、不安というか…。ただ、走ってみると感覚は、悪くないとは思います。(前回の大宮FIは2日目に)失格をしたので、1日多く練習ができました。あとは走ってみてですかね」
 前回の競輪祭を45468着の稲川翔は、現状を冷静に見つめて静かに説明する。
 「脚力不足です。一番は底上げが必要かなと。急には身につかないので、レースをこなしながらレベルアップしていかないと。現状維持をしていると、すぐに置いていかれてしまう。レベルアップする方法を見つけていかないと。(グランプリには近畿地区で4人が出場予定で)いまは悔しいと言えるレベルではない。純粋に応援する立場です。(また)そこを目指せる選手になれるように」


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山崎賢人選手
山崎賢人選手
 7月の京王閣GIII以来の実戦となった前回の競輪祭が75535着。一息の戦績だった山崎賢人(写真)だけに、期待のかかる地元記念での仕上がりはどうか。
 「(前回は)全然ダメでした。組み立てが甘すぎました。後手になってしまって、そこがダメでした。2走目から(セッティングを)大きく変えて、3走目くらいから良くなった。ハンドル、サドルまわりを変えました。(前回のあとは)体調もとくに問題はないけど、(中8日で)間が空いてないのでどうかなって思います」
 松村友和は、前回の岸和田FIを711着。8月の玉野FI以来、今期2度目の優勝を遂げた。
 「(前回の優勝は)谷内(健太)君のおかげですね。決勝なんで残すとかは考えずに思いっ切り踏んで抜いたけど、めちゃくちゃ踏み直して3着に残ってたし、本当に強かった。自分自身の調子もいい状態をキープできていると思う。(前回のあと中3日で)詰まっているけど、ここが終われば空くんで、気持ちで頑張ります。(初日に連係する)常次(勇人)君とは練習を一緒にやっているし、点数以上に強いと思います」


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 練習仲間の阿部拓真が競輪祭でGI初制覇を遂げただけに、和田圭は、こう言って目を細める。
 「(阿部の優勝で)僕たちもエネルギーをもらって、相乗効果で頑張っていきたい。(新山)響平とかと一緒に練習すると、ああいう力のある選手しかタイトルを獲れないって思っていた。でも、後輩(阿部)が頑張っていると、自分も頑張らないとなって。これから(阿部)拓真が強くなってくるのが楽しみですね。ニューリーダーの拓真が基礎的な練習を多めにやりたいってことで、それに合わせてきました」
 佐々木悠葵は、前回の競輪祭は未勝利も手ごたえをつかんでいる様子。一次予選のここでは、力が違うだけに楽しみだ。
 「まあまあ良くなってきました。自転車の乗り方がわかってきた。6日間あったので、そこで乗り方を考えることができた。(前回のあとは)2、3回練習してきました」


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井上昌己選手
井上昌己選手
 井上昌己(写真)は、気心知れた北津留翼とのタッグで地元記念をスタートさせる。一次予選のメインと重責を担うが、気負いは感じられない。
 「(前回の競輪祭は)着以上に感触が戻ってきている。(そのあとは)日にちがなかったので、練習をやりながら調整する感じでした。(いまの仕上がりとしては)可もなく不可もなくですかね。最近、(北津留)翼が覚せいして強いのでしっかりと。106点しかないのに11レースを走れるので、期待にしっかりと応えられるように」
 その北津留翼は、前回の競輪祭で一次予選の2走をともに2着で4日目はダイヤモンドレースに進出した。しかしながら、シリーズを通しては、未勝利だった。
 「競輪祭が終わってからしばらく時間があったので、そこで(練習して)乗ってきました。(前回は)1着がなかったので、そこが残念でした。自転車はいいんですけど、周りが強かった。(今回は)フレームはそのままで、サドルだけ違うモノにして走ろうと思っています」


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犬伏湧也選手
犬伏湧也選手
 今年は4月からS級S班に繰り上がった犬伏湧也(写真)は、ビッグでの優出が10月の寬仁親王牌のみ。前回の競輪祭の準決では4着も、先行策でラインの松本貴治のファイナル進出に貢献した。
 「S1から始まって、急にSSになった感じだった。でも、もっといいグランプリ争いをしたかった。(1年を通して)力不足だと思います。(競輪祭は)ラインから決勝に上げられた。自分も上がれれば良かったけど、そこは成長できた部分でもあると思います。競輪祭が終わってからは、体調を崩して4日間くらい休んだ。そのあと徐々に戻せたけど、走ってみてからですね」
 前回の競輪祭の決勝では、積極策に出た松本貴治の番手から千載一遇のチャンスが巡ってきた荒井崇博は阿部拓真の強襲に準V。
 「(前回の決勝は)自分の不甲斐なさにムカついている。あそこまで(松本に)連れていってもらったのに。(今回の状態は前回と比較すると)全体的に良くないですね。でも、最低限のことはきっちりやろうと思っています」
 3年間務めてきたS級S班を守り切れなかった新山響平は、同地区で同期の阿部拓真の競輪祭Vを称える。
 「(阿部の優勝は)泣きそうでした。自分も(決勝の)あの場所で走りたかったって、あらためて思いました。(S班陥落は)悔しいけど、またなれるように。(前回の競輪祭は)入る前から仕上がっていないのはわかっていた。やれることを頑張ろうと。でも、結果的に良くなかった。(そのあとは)リフレッシュしてから、気持ちを新たに3日間くらい(練習を)やってきました」