開設56周年別府記念(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:11月16日



 開設56周年別府記念「別府八湯ゆけむりカップ」が本日からいよいよ開幕。秋らしい爽やかな晴天の下、特選3個レースをメインに、熱戦が展開された。注目のバンクコンディションについては「風は確かに強いけど、思っていたほどではなかった。バックは向かい風だが、ホームは流れてくれる」という声が多かった。今日の特選で3着までに入った9名により、2日目は優秀競走の「いで湯賞」が争われる。地元の小野俊之をはじめ、海老根恵太や加藤慎平ら主力選手が順当に勝ち上がり、迫力のレースが期待できそう。明日も是非、本場で生のレースをお楽しみ下さい。
 

<3R>
林選手
林栄司選手
   3Rは林栄司(写真)が先制した川野正芳-森田正寿の三番手から鋭くまくり追い込んで快勝した。
 「作戦通りのレースができました。川野君のかかりがよかったし、じっくり脚を溜め、後は前の人に仕事をしてもらって、おいしいところだけ持っていった感じですね。九州の開催は成績がいいんですよ。前回は落車の影響があってダメでしたが、今回は結構空いていたので、うまく調整してきました」


<6R>
布居選手
布居寛幸選手
   6Rの選抜戦は小松剛之の逃げを松山勝久が力強くまくり切り、マークの布居寛幸(写真)がゴール寸前で差し切った。
 「前を全て任せていたので、今日は気楽に走れました。ホームで松山君が引いたので、もうちょっと待つと思ったけど、二コーナーからすかさず仕掛けてくれて恵まれましたね。最近は気持ちに焦りがあり、悪いタイミングで仕掛けてしまうことが多かった。練習の感じはずっと悪くないので、今日の1勝で流れが変わってくれればいいですね」と笑顔が絶えない。
 2着の松山勝久の動きも光っていた。
 「前回の京王閣は人の動きをアテにして失敗したので、今日は自分で動いてレースを作った。苦しいところからもがく練習は普段からしているし、その成果が出ました」と納得の表情を浮かべる。


<7R>
高山選手
高山聡選手
   7Rは加藤寛治が先行。中団以下はもつれたが、伏兵の高山聡(写真)が最後方からまくって波乱を演出した。
 「関根(幸夫)さんが粘ってホームで一番後ろになってしまったし、2コーナーから行けるとこまで行って、後は外で我慢しようと考えた。でも、そのまま、まくれてしまい、自分でもびっくりしている。まくりが決まったのは一年半ぶりぐらいだと思う」
 2着には加藤寛治の番手から追い込んだ宮越大
  「加藤君がいい感じで先行してくれたし、後は自分が止めるだけだったんですけどねぇ。ちょっと反応が遅れてしまい、悪いことをしてしまった。でも、感じは悪くなかったし、セッティングを微調整して明日に備えたい」


<8R>
永井選手
永井清史選手
   8Rは永井清史(写真)が中団キープからひとまくり。後続を千切って圧勝した。
 「風が強いから本当は前を取りたかったけど、後ろになってしまったので、とりあえず押さえてそれからでしたね。立石(拓也)さんに叩かれたけど、中団を取れたので、後は落ち着いて仕掛けるだけでした。風はそんなに気にならなかったし、バンクも軽く感じました。前回に引き続き調子はいいですね」
 先行した立石拓也を利した古閑良介が2着。
 「かかっていたし、簡単にはまくられないと思っていたけど、全然スピードが違いました。最後はギリギリ前を抜いたように見えたかもしれないけど、余裕はあったし、拓也を3着に残そうと思って踏んだからでしょう」
 3着の立石拓也は「後ろが離れて永井君一人だったので、助かりました。今回は初めて71のギヤを使ったんですが、重い割にはよく踏めたし、これからはこのギヤを使っていきます」。


<9R>
佐々木選手
佐々木龍也選手
   9Rからはメインの特選。池崎太郎の逃げを海老根恵太が早めにまくって最終バックで先頭に立つと、番手の佐々木龍也(写真)が鋭いキメ脚を発揮した。
 「今日は海老根君のお陰。踏み出しがすごくて、一瞬離れてしまったけど、付いていって差せたから自分の調子も悪くない。これにおごらず、明日も気を引き締めて走りたい」
 2着の海老根恵太の表情は冴えない。
 「後方になってしまったし、中川(誠一郎)君に中団から先に仕掛けられたら厳しいと思って、早めに巻き返しました。今日は新車でしたが、スカスカしてよく2着に残れたな、という感じです。明日からは元のフレームに戻します」
 3着の伊藤正樹は「池崎(太郎)君のラインに付いていても海老根君にまくられてしまうと思ったし、それなら海老根君ラインに乗って突っ込んだ方がチャンスがあると思ったんですよ」と、してやったりの表情。


<10R>
加藤選手
加藤慎平選手
   10Rは平原康多のまくりに乗った加藤慎平(写真)が楽勝。人気サイドの決着となった。
 「平原が強かったし、落ち着いて仕掛けてくれた。今日は自分の調子うんぬんではなく、展開ですよ」と平原を称える。
 坂上忠克と2着同着の平原康多は「考えても仕方がないし、とにかく開き直って仕掛けたのがよかったみたいです。怪我からの復帰戦で多少の不安はあったけど、全然走れていたし、調子は問題ないですね。レース中に体のバランスは少し崩れたけど、この風の中2着なら上出来」と満足げ。
 坂上忠克は「今日は三番手でリラックスして走れたし、恵まれました。出の悪いまくりなら自分のところが攻められるけど、あのスピードならその心配はないですからね」と上機嫌でレースを振り返った。


<11R>
荒井選手
荒井崇博選手
   最終11Rは小野俊之が荒井崇博の先行を番手からきっちり追い込み、地元記念制覇に向け、好スタートを切った。
 「今日は荒井のお陰。積極的に駆けてくれたし、強かったです。ここは育ててもらったバンクだし、応援してくれるお客さんに少しでも貢献したいという気持ちで走っている」
 先行して2着の荒井崇博(写真)は疲れきった様子。
 「めちゃくちゃ久し振りに先行した。どうぞ行って下さいという展開になりましたからね。今日は本当にきつかったです」


   
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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