『別府競輪開設63周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:5月11日
 別府競輪開設63周年記念「別府八湯ゆけむりカップ」は佳境の3日目を迎えた。注目の準決勝はいずれ劣らぬハイレベルな攻防戦となった。決勝戦には成田和也、浅井康太のS級S班2名に、地元大分勢も3名が勝ち上がった。明日はいよいよ決勝戦。シリーズの頂点が決まる。
 最終日もイベントは盛りだくさん。10:35分頃からのウルトラマンとの交流イベントに始まり、つだ・きどによる別府競輪限定漫才(14:46分頃から)。さらに、くまだまさしのスペシャルライブ(12:32分頃から、15:23分頃から)も予定されています。明日は日曜日、注目の決勝戦を別府競輪場でお楽しみください。
<9R>
岩津裕介選手
岩津裕介選手
菅原晃選手
菅原晃選手
 準決勝最大の激戦区だった9レースを突破したのは岩津裕介(写真)。ホームで稲毛健太との連係が外れてしまったが、バック4番手から直線で中を鋭く割った。
 「打鐘から前はフカしてましたからね。稲毛君は(空いている4番手に)入ると思ったし、緩めてるところを踏んだので千切れてしまった。稲毛君が3着までに残ってくれたからよかったです。僕の状態は徐々に戻ってる感じはあります」
 稲毛健太の巻き返しにスイッチした菅原晃(写真)は2着で地元記念優出を決めた。
 「よかったです。松川のおかげですね。前がいてくれてよかった。自力だとヤバかったかもしれないですからね。ホームで誰か来ると思ったし、休むところがなかったです」
 単騎で巻き返す形になった稲毛健太だが、最後まで踏み切り3着で決勝進出を決めた。
 「3カ月前からトレーナーに記念でも決勝に乗れるだろうと言われてた。ただ展開もあるんで、そう上手くはいかないだろうと思ってたんですけどね。後ろが勝ってくれればと思ってたし、後ろはどうなってるか分からなかったです」
 九州勢後位という選択はピタリと的中した松永晃典だったが、最後はスピード負け。
 「少し夢を見ましたけどね。付いたラインは正解だったし、感謝してます。あとは池田(勇人)君との勝負だと思ったけど、みんな脚がありますからね」

<10R>
成田和也選手
成田和也選手
新田祐大選手
新田祐大選手
 打鐘過ぎにハナに立った渡部哲男を叩いて、新田祐大が主導権を奪う。バックから金子貴志が巻き返してきたが、成田和也(写真)の横で力尽きる。僅差の1着争いは成田に軍配があがった。
 「あれだけ頑張ってくれたら十分でしょう。僕もそんなに悪くないと思ってるし、こんなもんじゃないですか。今回は新田の調子がよさそう。ダッシュもいいし、最後も伸びてる。抜くことよりもちゃんと付いていかないとってほうが強かった。明日も2人でしっかり走りたいですね」
 2着に敗れたが、新田祐大(写真)の動きはとにかく軽快だ。
 「成田さんが後ろだとかなり自信を持って走れますね。今開催の目標にしてた積極的なレースができてるし、それで結果も出てくれてる。最終日もしっかりまとめて、シリーズの集大成にしたい」
 ベテラン鈴木誠はライン3番手を死守して3着に流れ込んだ。
 「九州はいいですね。初日の伸びもよかったし、今日も3番手でしっかり内を締められた。自分の役割はできてるんでいいんじゃないですか。今日は3着なら大イーグルですね」
 ホームから巻き返した金子貴志だが、成田の横で力尽きた。
 「(打鐘前に)内をしゃくったとき詰まって遅れちゃった。いい感じだったけど、ギアが足りなかったですね。もうひと伸びしたかったです」
 上手く4番手を確保した渡部哲男だったが、金子とかぶって仕掛けられず。
 「金子さんが差し込んでて、持っていけなかった。新田は初日と同じタイムだけど、ギアを1枚上げて今日は余裕があったのに…」

<11R>
大塚健一郎選手
大塚健一郎選手
大竹慎吾選手
大竹慎吾選手
 中団5番手を取った浅井康太がバックまくり。ライン3人で上位を独占した。
 「3人で決まってよかったです。2場所連続で落車してるけど、練習はできてたので不安はなかった。今回もカマシに行ったり、まくってるんで悪くないでしょう。ゆっくり休んで決勝に備えます」
 今シリーズはここまで未勝利の大塚健一郎(写真)だが、悲壮感は全くない。
 「慎吾さんも乗ったよね? よかった。今日は微調整して手ごたえがあった。(踏み出しで)腰を入れる余裕があったし、今日が一番よかったです。ゴール前で勝負できる目線になってるんで嬉しいですね」
 気合いで続いた大竹慎吾(写真)が3着。地元記念9年ぶりの決勝進出を果たした。
 「どうなるかと思ったけど、自分を信じて力を出し切ろうと思った。練習が生きてますね。ちょっとホッとしました。明日も前の2人が頑張ってくれれば」
 3番手から先まくりを打った矢口啓一郎だが、惜しくも4着で優出を逃した。
 「もう少し踏めてればね。最後は大竹さんに踏み負けした感じです」
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