久留米競輪場で代替開催されている開設72周年記念熊本競輪「火の国杯争奪戦(GIII)」は、10月3日が佳境の3日目。決勝への最後の関門の準決は、守澤太志、小松崎大地、郡司浩平がそれぞれ勝ち名乗り。もう一人のS級S班である松浦悠士に、松岡辰泰も地元勢最後の砦として優参を決めた。10月4日の最終日にはいよいよシリーズ覇者が決まる。また、6Rでは121期による「競輪ルーキーシリーズ2022プラス」の第2弾が行われる。次世代のスター候補の走りからも目が離せない。
なお、久留米競輪場では、先着300名様に「熊本銘菓」をプレゼント(日替)する先着プレゼントや未確定車券抽選会等を用意してお客様のご来場をお待ちしておりますが、「競輪・オートレースにおける新型コロナウイルス感染症感染拡大予防ガイドライン」に沿った開催となりますので、ご協力とご理解をお願いいたします。また、テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。
<10R>

守澤太志選手

深谷知広選手
スタートけん制が入って守澤太志(写真)が誘導を追う。前受けとなった深谷知広は、赤板で北津留翼の上昇を受けて7番手まで下げ切る。深谷は赤板2コーナーから早くも巻き返し、それに反応して北津留もペースを上げる。瓜生崇智のけん制を乗り越え、最終ホームで深谷、守澤の2車が出切る。高橋陽介が離れて、3番手に入り直した北津留がバックからまくるが、これを守澤が痛烈にブロック。返す刀で追い込んだ守澤が深谷を差し切って決勝戦一番乗りを決めた。
「(前受けは)あの展開になるし、北津留君の上をカマすことになるのできついとは思っていた。でも、自分達が本線なのでけん制があったから前からになりましたね。深谷君がすかさず付きやすいタイミングで行ってくれて、なおかつ出切ってくれた。北津留君は地元が付いたりすると積極的だし、3番手に入っても必ず仕掛けてくると思った。そこからは僕の仕事だし、止めてゴール前勝負と。結果、ラインで決まったのでバッチリですね。セッティングも日に日に良くなっているし、今日(3日目)も微調整したけどまた調整する」
深谷知広(写真)がカマシで別線を粉砕。スピードもさることながら、打鍾前から仕掛けて2着に粘った末脚も強靭だった。
「構えてもラインが潰れるので早めに行こうと思っていました。前が遠くて出切るのがきついと思ったけどなんとか。バンクも重くてきつかった。重かったけど残れているので悪くない。感触とか状態はよくないけど、それ以上に地のパワーを出せている。普段の練習の高い強度が支えてくれている」
瓜生のけん制のあおりを受けて連結を外してしまった高橋陽介だが、瓜生の口が空いた一瞬の隙を逃さずに最終ホームで北津留後位に降りる。北津留が守澤に止められて退避すると、内を締めながら続いて3着はキープした。
「前受けになると自分は苦しいと思った。できる限りのテクニックを使って付いて行けたけど、瓜生のけん制が大きくてバックを踏む形になった。それで付いていくのは厳しいと思って北津留の後ろに降りた。瓜生が後ろにいるのは分かったし、絶対に内に来ると思ったから締めて。そしたら北津留が仕掛けて、それでも自分は内だけは締めていました。あそこから前を抜くのは厳しいし、3着キープに徹しました。踏み出しは大丈夫だし調子は悪くない」
「(前受けは)あの展開になるし、北津留君の上をカマすことになるのできついとは思っていた。でも、自分達が本線なのでけん制があったから前からになりましたね。深谷君がすかさず付きやすいタイミングで行ってくれて、なおかつ出切ってくれた。北津留君は地元が付いたりすると積極的だし、3番手に入っても必ず仕掛けてくると思った。そこからは僕の仕事だし、止めてゴール前勝負と。結果、ラインで決まったのでバッチリですね。セッティングも日に日に良くなっているし、今日(3日目)も微調整したけどまた調整する」
深谷知広(写真)がカマシで別線を粉砕。スピードもさることながら、打鍾前から仕掛けて2着に粘った末脚も強靭だった。
「構えてもラインが潰れるので早めに行こうと思っていました。前が遠くて出切るのがきついと思ったけどなんとか。バンクも重くてきつかった。重かったけど残れているので悪くない。感触とか状態はよくないけど、それ以上に地のパワーを出せている。普段の練習の高い強度が支えてくれている」
瓜生のけん制のあおりを受けて連結を外してしまった高橋陽介だが、瓜生の口が空いた一瞬の隙を逃さずに最終ホームで北津留後位に降りる。北津留が守澤に止められて退避すると、内を締めながら続いて3着はキープした。
「前受けになると自分は苦しいと思った。できる限りのテクニックを使って付いて行けたけど、瓜生のけん制が大きくてバックを踏む形になった。それで付いていくのは厳しいと思って北津留の後ろに降りた。瓜生が後ろにいるのは分かったし、絶対に内に来ると思ったから締めて。そしたら北津留が仕掛けて、それでも自分は内だけは締めていました。あそこから前を抜くのは厳しいし、3着キープに徹しました。踏み出しは大丈夫だし調子は悪くない」
<11R>

小松崎大地選手

松浦悠士選手
赤板で山根将太が松本秀之介を突っ張る。周回中に3番手だった坂本周輝は、この動きに口が空いてしまい、松本が3番手の位置に降りる。坂本は4番手で内に詰まってしまい、見かねた小松崎大地(写真)は切り替えて7番手に車を下げる。山根がペースを上げて、松浦は車間を切って反撃に備える。小松崎は最終2コーナーから自力を発動し、勢いよく前団に迫っていく。ギリギリまで引きつけた松浦が張りながら前に踏むが、けん制をこらえた小松崎がゴール前でわずかに松浦を捕らえた。
「(坂本)周輝が立ち回ってくれたけど、ただもう1車前にいてくれれば違う展開になったと思う。自分は引いて態勢を整えてからいったけど、正直踏み込んだ時は出が悪かった。松浦(悠士)君は2車だったし、やりづらいところもあったと思うので1着までいけたと思う。ラインに助けられていますね。自分も年を重ねているし、しっかりケアして決勝に臨みたい」
難しい判断を迫られた松浦悠士(写真)。2着で決勝進出を決めるも複雑な表情でレースを振り返った。
「(山根を)残せたかなという部分と、タレてきたので判断が難しかった。松本(秀之介)君が出てきてくれたら3車併走になって止められるかなと思ったんですけど、(松岡)貴久さんも内からきていたしバチっとは止められないなと。状態自体は良かったと思います」
小松崎に続いた佐々木雄一が3着。
「予想外の展開にはなったけど、(小松崎)大地がうまく判断してくれた。自分は離れないようにだけ考えて付いていきました。調子はいいんですけど、周りがそれ以上に強いですね」
「(坂本)周輝が立ち回ってくれたけど、ただもう1車前にいてくれれば違う展開になったと思う。自分は引いて態勢を整えてからいったけど、正直踏み込んだ時は出が悪かった。松浦(悠士)君は2車だったし、やりづらいところもあったと思うので1着までいけたと思う。ラインに助けられていますね。自分も年を重ねているし、しっかりケアして決勝に臨みたい」
難しい判断を迫られた松浦悠士(写真)。2着で決勝進出を決めるも複雑な表情でレースを振り返った。
「(山根を)残せたかなという部分と、タレてきたので判断が難しかった。松本(秀之介)君が出てきてくれたら3車併走になって止められるかなと思ったんですけど、(松岡)貴久さんも内からきていたしバチっとは止められないなと。状態自体は良かったと思います」
小松崎に続いた佐々木雄一が3着。
「予想外の展開にはなったけど、(小松崎)大地がうまく判断してくれた。自分は離れないようにだけ考えて付いていきました。調子はいいんですけど、周りがそれ以上に強いですね」
<12R>

郡司浩平選手

村上博幸選手
青板周回で早目に動き出した小原丈一郎は、中団の阿部将大にフタをする。小原は打鍾手前で郡司浩平(写真)を勢いよく叩いて先行態勢に入る。阿部もすかさず巻き返すが、郡司が前と口が空いているのを見ると、4番手に一旦収まって最終ホームからもう一度仕掛ける。が、阿部マークの松岡辰泰は連結を外してしまう。阿部は永澤剛のけん制で不発となるが、最終2コーナーから仕掛けた郡司がその上をまくり上げる。3コーナーでまくり切った郡司がそのまま先頭でゴールした。
「スタートは誰も出なければ出て、後は2人(阿部と小原)のやる気次第で流れを見て組み立てようと思ってました。(小原が)フタをしてたので、どこで来るのか見ながら。小原君はあのタイミングで叩くなら、阿部君は出させないだろうなと。それならしっかり中団を取ろうと思ったけど、口が空いてしまって苦しかった。本来なら踏みながら4番手に飛び付けば、もっと楽だった。(山口)泰生さんまで引き込められなかったけど、ゴール前まで3人並んで、チャンスのある仕掛けができた。2日目に長い距離を行った分、楽に踏み込めましたね。やっぱり、初日特選だろうと大事ですね。良い流れで勝ち上がれた」
郡司マークの村上博幸(写真)は2分の1車輪詰め寄ってゴールした。
「今日(3日目)も張り切ったろうって思ってました。半年間休んでいてから復帰して、今日の番組で責任ある位置を回って、どう結果を出すか。ケガからいろいろ考えてきた中での集大成と思って走りました。郡司君の間合いを見る感じで走っていた。まずは付いていくこと。(最終)2コーナーで仕掛けるとは思っていたのでそこだけでした。抜けなかったけど、日本を代表する選手にあれだけ詰め寄れた。張り切り過ぎて疲れは心配ですね」
阿部と連結を外した松岡辰泰だが、郡司ライン後位で立て直すと直線で伸びて3着。地元から唯一の決勝進出を決めた。
「初手はあの並びになると思ったけど、まさかフタをされるとは。(打鍾で)郡司さんが遅れていて、なんとか阿部さんは中団に入ったけど、自分は連結を外してしまった。阿部さんはずっと外を踏んでいたし、付いていても面白かったのに。前が渋滞していたので、外を踏んで届くかどうかだと思った。伸びたけど、後ろの(上田)尭弥に申し訳ない。なんとかギリギリ勝ち上がれました。脚自体は悪くないけど、一瞬の判断ミスをなくしていかないと」
「スタートは誰も出なければ出て、後は2人(阿部と小原)のやる気次第で流れを見て組み立てようと思ってました。(小原が)フタをしてたので、どこで来るのか見ながら。小原君はあのタイミングで叩くなら、阿部君は出させないだろうなと。それならしっかり中団を取ろうと思ったけど、口が空いてしまって苦しかった。本来なら踏みながら4番手に飛び付けば、もっと楽だった。(山口)泰生さんまで引き込められなかったけど、ゴール前まで3人並んで、チャンスのある仕掛けができた。2日目に長い距離を行った分、楽に踏み込めましたね。やっぱり、初日特選だろうと大事ですね。良い流れで勝ち上がれた」
郡司マークの村上博幸(写真)は2分の1車輪詰め寄ってゴールした。
「今日(3日目)も張り切ったろうって思ってました。半年間休んでいてから復帰して、今日の番組で責任ある位置を回って、どう結果を出すか。ケガからいろいろ考えてきた中での集大成と思って走りました。郡司君の間合いを見る感じで走っていた。まずは付いていくこと。(最終)2コーナーで仕掛けるとは思っていたのでそこだけでした。抜けなかったけど、日本を代表する選手にあれだけ詰め寄れた。張り切り過ぎて疲れは心配ですね」
阿部と連結を外した松岡辰泰だが、郡司ライン後位で立て直すと直線で伸びて3着。地元から唯一の決勝進出を決めた。
「初手はあの並びになると思ったけど、まさかフタをされるとは。(打鍾で)郡司さんが遅れていて、なんとか阿部さんは中団に入ったけど、自分は連結を外してしまった。阿部さんはずっと外を踏んでいたし、付いていても面白かったのに。前が渋滞していたので、外を踏んで届くかどうかだと思った。伸びたけど、後ろの(上田)尭弥に申し訳ない。なんとかギリギリ勝ち上がれました。脚自体は悪くないけど、一瞬の判断ミスをなくしていかないと」
<最終日6R 競輪ルーキーシリーズ2022プラス>

東矢圭吾選手
学生時代に輝かしい競技実績を残した東矢圭吾(写真)は、前評判通りの強さ。9月武雄で9連勝を決めてチャレンジを卒業した。地元記念で持ち味のスピードを見せつけたい。
「練習は基本的に一人でやっていて、あとは甲佐グループの人たちとやっている。今回来ている人ですと(中本)匠栄さんだったり、嘉永(泰斗)さんたちとですね。ここまではバンクに行って、武雄にも行ったりしていました。長所はまくりでも、逃げでもできるところですかね。レースに合わせて使い分けて、相手から何するか分からないようにできればいいと思っています。今の熊本はすごい勢いがあるので、自分もそこに乗っていきたいですね。来年、再来年は自分も地元記念に出て盛り上げられるように」
山口多聞は養成所時代に2度のゴールデンキャップを獲得。9月青森でこちらも特班を決めており、潜在能力をレースで発揮し始めた。
「レースの感じには慣れてきて、今はポジションを模索中です。級班が上がって、レースのレベルも上がってくるのでどこまで対応できるかなと思っています。ここまでは練習のタイムも出ていたし、とりあえず全力を出せればなと。将来的には先行とか自力とかで活躍できる、強い自力選手になりたいですね。単騎かなと思ったんですけど、室井(蓮太朗)さんが付いてくれるみたいですね。ただ番手のためにとかではなく、しっかり自分のレースができるように頑張りたい」
一丸尚伍は、ロードや、トラックの中長距離種目で世界と戦ってきた実力者。競輪への適応力も高く、7月岐阜決勝での落車失格を除けば、まだ本格デビュー後連対を外していない。
「積極的なレースを予選からやろうと心がけています。いつも通り、調子を上げるようにロードで練習してきました。実家のある福岡とか、大分でロード練習をやっています。ここに来る前は武雄バンクで練習しました。中距離の時と同じメニューじゃ競輪では勝てないですし、競技の時とは違うメニューを自分で考えてやっています。持久力には自信があるし、課題はトップスピードと瞬発力。そこを強化してS級でしっかり戦える選手になりたいです」
「練習は基本的に一人でやっていて、あとは甲佐グループの人たちとやっている。今回来ている人ですと(中本)匠栄さんだったり、嘉永(泰斗)さんたちとですね。ここまではバンクに行って、武雄にも行ったりしていました。長所はまくりでも、逃げでもできるところですかね。レースに合わせて使い分けて、相手から何するか分からないようにできればいいと思っています。今の熊本はすごい勢いがあるので、自分もそこに乗っていきたいですね。来年、再来年は自分も地元記念に出て盛り上げられるように」
山口多聞は養成所時代に2度のゴールデンキャップを獲得。9月青森でこちらも特班を決めており、潜在能力をレースで発揮し始めた。
「レースの感じには慣れてきて、今はポジションを模索中です。級班が上がって、レースのレベルも上がってくるのでどこまで対応できるかなと思っています。ここまでは練習のタイムも出ていたし、とりあえず全力を出せればなと。将来的には先行とか自力とかで活躍できる、強い自力選手になりたいですね。単騎かなと思ったんですけど、室井(蓮太朗)さんが付いてくれるみたいですね。ただ番手のためにとかではなく、しっかり自分のレースができるように頑張りたい」
一丸尚伍は、ロードや、トラックの中長距離種目で世界と戦ってきた実力者。競輪への適応力も高く、7月岐阜決勝での落車失格を除けば、まだ本格デビュー後連対を外していない。
「積極的なレースを予選からやろうと心がけています。いつも通り、調子を上げるようにロードで練習してきました。実家のある福岡とか、大分でロード練習をやっています。ここに来る前は武雄バンクで練習しました。中距離の時と同じメニューじゃ競輪では勝てないですし、競技の時とは違うメニューを自分で考えてやっています。持久力には自信があるし、課題はトップスピードと瞬発力。そこを強化してS級でしっかり戦える選手になりたいです」