『第49回オールスター競輪(GI)レポート』 2日目編
 
配信日:9月3日


オリオン賞レースダイジェスト

 スタートで佐藤と市田が飛び出すも内枠を生かした佐藤が誘導後位に。前から伏見俊昭―佐藤慎太郎―佐々木則幸―市田佳寿浩―平原康多―高木隆弘―鈴木誠―金子貴志―山田裕仁の並びで周回が進んでいく。

 赤板前に金子が上昇を開始して伏見を押さえる。金子ラインに切り替えた平原がすかさず巻き返して誘導を交わし主導権を取り打鐘を迎える。金子と伏見で中団取り合いになり隊列が短くなると引いた佐々木が仕掛けて平原に襲い掛かる。平原も突っ張る構えで踏み込んだが、高木がうまく市田をさばいた為に、平原が佐々木の番手に嵌り込んだ。バック手前で金子がまくり上げるも前団のかかり良く不発。佐々木を利した平原が四角から一気に踏み込み快勝、高木が食い下がった。佐々木も懸命に粘るが、大外を強襲した市田が3着に入った。

ゴール
ゴール
平原康多選手
平原康多選手

 



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 今日も晴天に恵まれた花月園競輪場。第49回オールスター競輪は12レースのオリオン賞をメーンに2日目が開催された。今日は予選1走目と2走目が入り混じる変則的な1日。今日で早々と準決勝を確定させた者に、ようやく1走目を迎えた者と様々だったが、詰めかけたファンはスター選手の一挙手一投足に熱い視線を送った。
  メーンのオリオン賞はカマした佐々木則幸の番手にはまった平原康多が直線抜け出し、高木隆弘とワンツー。予選2走目では11レースの武田豊樹が鮮やかなまくりを決めて、合計32ポイントでシリーズのトップに立った。明日は予選2走目が全9レース。いよいよ準決勝進出メンバーが決まります。


<1R>
高橋大作選手
高橋大作選手
   オープニングの1レースは圧倒的な人気を集めた岡部芳幸がまさかの9着大敗。「(渡辺)一成に任せてたし、しょうがない」とレースを振り返る。勝ったのは逃げる峠祐介の番手絶好だった高橋大作(写真)
  「前回(久留米記念)は練習不足でした。今回は練習できたし、付いてて楽だったから悪くない。1着を取ってくださいっていうレースになったからね。ラインで決まったし、また次も1着が取れるように頑張ります」


<2R>
新田康仁選手
新田康仁選手
   2レースは新田康仁(写真)が切れ味鋭いまくりで快勝。「余裕があったし、体が反応してくれてるから感じは良い。中団を取ってそこから勝負だったけど、踏んだ分だけ出てくれる感じがありました」と笑顔でレースを振り返る。
  2着にも遠沢健二がピッタリ続いた。
  「2センターで抜けないと思ったけど、後ろも付いてきてないみたいだったのでイチかバチか抜きに行きました。やっぱり抜けませんでしたね(苦笑)」

A

<4R>

A
石丸寛之選手
石丸寛之選手
   4レースは石丸寛之(写真)が七番手まくり。叩き出した上がり10秒9はバンクレコードにコンマ1秒迫る好タイムだった。
  「踏んだ時にイケるなって手ごたえはありました。以前にもあのパターンで花月園を優勝してるから、そのイメージもあったし。これで少しゆとりができるかな」
  2着に食い込んだ坂本英一は悔しそう。
  「顔見せからファンに1着を取れって言われてたし、久々の1着だと思ったんだけどなあ。何だよ石丸、強えなあ」


<5R>
小野俊之選手
小野俊之選手
   5レースは井上昌己がまくってシリーズ1勝目。続いた小野俊之(写真)は差し切れず、7月久留米FI以来の勝ち星はまたもお預け。
  「あの位置(バック七番手)からまくった昌己が強かったけど、僕は自分の力が出せなかったのが悔しい。発走直後にセッティングをやり直したかったくらいでしたよ。今回はしっかり差すように体は仕上げてきたんで、この1走で分かった部分をイジってみます」


<6R>
五十嵐力選手
五十嵐力選手
   6レースは五十嵐力(写真)が志智俊夫や三ツ石康洋の自力型を相手に見事先行押し切り。初出場のGIで見事に準決勝進出を決めた。
  「細川(洋)さんに仕事をしてもらいました。1着は嬉しいですね。今日は先行することだけ決めてました。どこまで勝ち上がるとか考えてなかったけど、まずは十分です」


<7R>
友定祐己選手
友定祐己選手
   7レースは友定祐己(写真)が中団四番手から脚をためて、まくり追い込みを決める。
  「落ち着いてたんじゃなくて、行けなかっただけ。2コーナーで行こうと思ったけど、重かったので後ろには悪いけどまくり追い込みにさせてもらった。結果1着で良かったですよ。準決勝に乗れて万々歳です」
  矢口啓一郎は七番手で不発に終わるが、その後ろから神山雄一郎が3着に強襲した。
  「一瞬ヤバいと思ったけど、冷静にコースを探せたし、コースも見えてたね。初日はフワフワしてたけど、今日は伸びてたしまずまずです」


<8R>
白戸淳太郎選手
白戸淳太郎選手
   8レースは斎藤登志信がまくりを決めて連勝を飾る。しかし本人は、「昨日、今日がどうであれ、準決勝が大事だから」と早くも準決勝に向けて気持ちを入れ直す。
 2着には地元の白戸淳太郎(写真)が入り、こちらも準決勝進出を確定させた。
  「あれで1着を取れないんじゃね。頑張ってくれた岡村(潤)君に申し訳がないです。3コーナーで後ろを見たら斎藤さんと村上(義弘)君が併走でまくって来てたし、もう止められなくて出るしかなかった」


<10R>
諸橋愛選手
諸橋愛選手
   10レースは太田真一のバックまくりに乗った諸橋愛(写真)が三番手からアタマまで突き抜ける。
  「最近は落車ばかりだし、昨日も情けないレースをしてしまったから、不安たっぷりでしたよ。調子も良くないし、開き直ったのが良かったかな? とにかく結果が出て良かった」
  中団を取った山崎芳仁だったが9着に敗れ、準決勝進出は絶望的となった。
  「今日は3着までに入ればと思ってたので、駆けるつもりでした。まさか中村(一将)さんがあんなに早く来るとは思わなかったし、前団の波で巻き返すタイミングも取れなかった」


<11R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
   11レースは武田豊樹(写真)が豪快なまくりを決めて後続を千切る。これで2走の合計が32ポイントとなり、現時点シリーズトップに立った。
  「それは嬉しいですね。でも準決勝で勝たないとという思いで練習してきたし、まだまだ気は抜けません。自分の中では良いまくりではなかったので、明日1日もう一度体を整えて、少し修正したいと思ってます」
  北野武史との番手争いに競り負けた有坂直樹だが、三番手で立て直し2着に食い込む。
  「最終ホームで(菊地)圭尚が内を空けた時にすくわれてしまった。それでも(伊藤)大志が入れてくれたし、追い上げないといけないんだけど、もう苦しかったですよ。最後は武田君が一車で来ればいいなとは思ってました。競り負けなければ圭尚も3着までに入れたかもしれないのにね」


<12R>
平原康多選手
平原康多選手
   12レースは本日メーンのオリオン賞。このレースはカマした佐々木則幸の番手にすっぽりはまった平原康多(写真)が激戦を制した。
  「出させるつもりはなかったんですけどね。抑えて駆けるつもりで一度踏んでからの番手だし、自分のレースはできたと思う。走れてるし、勝負できる脚にはなってると思います。これで気持ちは楽になりますよね」
  2着の高木隆弘は「打鐘でハナに立てば、誰か来ても後ろをさばくからって言ってあったから予想通りの展開になったね。これで楽になったし、次も走れると思う」としてやったり。
  結果的には3着に入った市田佳寿浩だが、反省点の多いレースとなった。
  「コメントどおりの走りができず、後ろに付く人としては情けないレースをしてしまった。ノリ(佐々木)君に申し訳ない。体は問題ないけど、人の後ろは難しいですね」
  佐々木則幸も良いレースを見せた。
  「僕が仕掛ける順番になったし、出てからは必死でした。バックが向かいでキツかったけど、誰もまくりに来なかったから掛かってたのかもしれないですね」


   
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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