2年ぶりのダービー。京王閣競輪場を舞台に開催さている「第75回日本選手権競輪(GI)」は、5月5日に2日目が行われた。メインの特選では佐藤慎太郎、浅井康太の実力者の2人が勝ち星を挙げて、4日目の「ゴールデンレーサー賞」にコマを進めた。6日の3日目は、メインの「ガールズケイリンコレクション2021京王閣ステージ(FII)」が一発勝負で行われ、二次予選5個レースで勝ち上がりが争われる。
京王閣競輪場では緊急事態宣言をふまえ、無観客での開催となりますので、ご理解をお願いいたします。テレビ、インターネット中継などでの観戦をお楽しみください。
<5R>

松本貴治選手
合わせて動いた山田久徳が上田尭弥の番手で粘り、上田後位が併走で打鐘を迎える。鈴木謙太郎がすかさず仕掛けるが、上田が合わせる。番手は山田が奪って、上田が主導権をキープする。脚をためた松本貴治(写真)は、5番手で最終バック手前からまくる。直線の入り口で前団をとらえた松本が1着。
「もうちょっと前に踏んでもいいかなっていうのがあったけど、(山田)久徳さんと位置を取り合ってもと思ってスッと引いて脚をためた。自分では楽だなっていうのがあったんで、もうちょっと(まくりが)出てもいいかなっていうのがある。思った以上に出なかった。(1カ月以上ぶりの実戦で)心肺がめっちゃキツかった」
逃げる上田の番手を取り切った山田だが、松本のまくりに対応しきれない。村上義弘は追い込むも3着。
「(山田が上田の番手で粘ったのは)とっさの判断だと思う。1回引きかけてたんで、僕も3番手を取るのかなと。あとはできることなら番手から出てほしかった。それが(山田と)2人で勝ち上がれるチャンスだと。自分もバックを踏む回数が多かったけど、最後はもうひと伸びほしかった」
「もうちょっと前に踏んでもいいかなっていうのがあったけど、(山田)久徳さんと位置を取り合ってもと思ってスッと引いて脚をためた。自分では楽だなっていうのがあったんで、もうちょっと(まくりが)出てもいいかなっていうのがある。思った以上に出なかった。(1カ月以上ぶりの実戦で)心肺がめっちゃキツかった」
逃げる上田の番手を取り切った山田だが、松本のまくりに対応しきれない。村上義弘は追い込むも3着。
「(山田が上田の番手で粘ったのは)とっさの判断だと思う。1回引きかけてたんで、僕も3番手を取るのかなと。あとはできることなら番手から出てほしかった。それが(山田と)2人で勝ち上がれるチャンスだと。自分もバックを踏む回数が多かったけど、最後はもうひと伸びほしかった」
<6R>

野原雅也選手
久米康平が押さえた上を関東ライン3車が飛び出して主導権。打鐘の2センターでインを突いた山田庸平が4番手に入り、後方に置かれた野原雅也(写真)と絡んだ橋本強が最終1コーナーで落車。山田のまくりを河村雅章が猛ブロック。野原がまくり追い込みで、もつれた前団をごっそりのみ込んだ。
「スタートは前が良かったけど、後ろ攻めになってしまったのでイメージ通りには走れなかった。1回切らないとレースが動かないと思った。すくわれたあとも冷静に走れました。組み立てには失敗したけど、軽かったし伸びも良かった」
地元の河村のけん制にも助けられた山岸佳太が、踏ん張って2着に逃げ残った。
「先行しようという気持ちを前面に出して走れた。駆けるまでも落ち着けたし、3着まで残れたので悪くない。二次予選以降もチャレンジャー精神をもって走りたい」
「スタートは前が良かったけど、後ろ攻めになってしまったのでイメージ通りには走れなかった。1回切らないとレースが動かないと思った。すくわれたあとも冷静に走れました。組み立てには失敗したけど、軽かったし伸びも良かった」
地元の河村のけん制にも助けられた山岸佳太が、踏ん張って2着に逃げ残った。
「先行しようという気持ちを前面に出して走れた。駆けるまでも落ち着けたし、3着まで残れたので悪くない。二次予選以降もチャレンジャー精神をもって走りたい」
<7R>

中村浩士選手
千葉の師弟連係が見事に決まった。前受けの太田竜馬が別線の巻き返しを突っ張ってそのまま先頭に立つところを、打鐘3コーナーで根田空史が叩いて先制。南関3車を出させて4番手確保のはずの太田竜馬だったが、想定外の流れで中部勢に中団位置を奪われて苦しくなる。これで完全に南関勢の流れとなり、絶妙なペース配分で逃げた根田をゴール寸前で交わした中村浩士(写真)が嬉しい1着を手にした。
「あの位置取ってからどうやって攻めようか話していたから位置取りから成功。前がどうなっているのか突っ張っているのか見えた。(根田に)落ち着いて長い距離を踏もうねと。師匠冥利に尽きます。練習通りに走ってくれた。ウィナーズカップの初日に根田に離れて吹っ切れてギヤを戻した。GIでどんな組み合わせでもし烈なので、気を引き締めて次を走りたい。岩本(俊介)が初日に良い走りをしたから活気が出ますね」
根田空史が敵の反撃を封じて先行屋としての本領を発揮。3着の萩原孝之まで南関で上位独占の結果に導いた。
「ワンツースリーまでで良かった。第一候補の作戦通りの並びになった。太田君の突っ張りは想定外でした。自分のタイミングでいけて良かった。周回中から重さはあったが、それ以上に調子が良いから凄くキツい感じではなかった。終わってからぶっ倒れてないから感じ良く回せているのかな。先行で残れているから全日本選抜の初日より良くなっている。今の感じでうまくペダリングを精度を上げることを意識したい。力を出し切れれば自ずと着はついてくる。岩本(俊介)さんとは練習一緒にしているから刺激になった」
「あの位置取ってからどうやって攻めようか話していたから位置取りから成功。前がどうなっているのか突っ張っているのか見えた。(根田に)落ち着いて長い距離を踏もうねと。師匠冥利に尽きます。練習通りに走ってくれた。ウィナーズカップの初日に根田に離れて吹っ切れてギヤを戻した。GIでどんな組み合わせでもし烈なので、気を引き締めて次を走りたい。岩本(俊介)が初日に良い走りをしたから活気が出ますね」
根田空史が敵の反撃を封じて先行屋としての本領を発揮。3着の萩原孝之まで南関で上位独占の結果に導いた。
「ワンツースリーまでで良かった。第一候補の作戦通りの並びになった。太田君の突っ張りは想定外でした。自分のタイミングでいけて良かった。周回中から重さはあったが、それ以上に調子が良いから凄くキツい感じではなかった。終わってからぶっ倒れてないから感じ良く回せているのかな。先行で残れているから全日本選抜の初日より良くなっている。今の感じでうまくペダリングを精度を上げることを意識したい。力を出し切れれば自ずと着はついてくる。岩本(俊介)さんとは練習一緒にしているから刺激になった」
<8R>

北津留翼選手
打鐘で野口裕史が先頭に立ち主導権。追い上げた三谷竜生は、渡邉晴智をさばいて3番手に入る。一本棒の8番手で最終ホームを通過した北津留翼(写真)は2コーナー過ぎから仕掛ける。力強い先行で風を切る野口を射程圏に入れた北津留は、グングンと前団に迫り、逃げ切り図る野口をゴール手前でとらえた。
「野口選手がいたんで、先行は無理かなと(笑)。あとは(周回中)前から流れで。(自分が下げたあとは)強風なんで前の人がツラいだろうと思ってたけど、自分も付いていくのにいっぱいでした。なんとかブロックされずにすんだ。勝ち上がれたので、このチャンスを生かしたい」
3番手から追い込んだ三谷竜生が伸びて2着。
「ちょっとスタートの並びが嫌な並びだったんで、切ってから考えようと。島川(将貴)君が思ったよりも踏まなかったんで、あそこは行くしかないかと。しっかり動けてるけど、野口さんが強かった。奈良G3で兄貴(三谷将太)が優勝したんで、自分も気持ちが入りました。その気持ちをダービーに乗せて走れたかなと」
「野口選手がいたんで、先行は無理かなと(笑)。あとは(周回中)前から流れで。(自分が下げたあとは)強風なんで前の人がツラいだろうと思ってたけど、自分も付いていくのにいっぱいでした。なんとかブロックされずにすんだ。勝ち上がれたので、このチャンスを生かしたい」
3番手から追い込んだ三谷竜生が伸びて2着。
「ちょっとスタートの並びが嫌な並びだったんで、切ってから考えようと。島川(将貴)君が思ったよりも踏まなかったんで、あそこは行くしかないかと。しっかり動けてるけど、野口さんが強かった。奈良G3で兄貴(三谷将太)が優勝したんで、自分も気持ちが入りました。その気持ちをダービーに乗せて走れたかなと」
<9R>

皿屋豊選手
伊藤信、雨谷一樹の順で切った上を打鐘2センターで高橋晋也が叩いて主導権を握る。しかし、内で抵抗する雨谷を成田和也がキメにいくと、雨谷、芦澤大輔が落車してしまう。これで大きく車間が空いた後方に置かれた皿屋豊(写真)だったが、最終2コーナーから反撃を始めると、グングンと加速。直線で北の3人をまとめて飲み込んだ。
「なかなか(並びが)決まらなくてちょっとパニックになってしまった。みんな脚を使って残り1周って感じだったので後ろになってしまいましたけど、まだチャンスはあるかなって。相手任せにはなってしまったけど脚は良かった」
成田が失格の結果に高橋晋也は表情が固い。
「前だけは嫌だったので。自分の仕掛け方が下手だったので後ろに迷惑をかけてしまった。ジャンの前に見られていたので隠れてから一気に行こうと思ったんですけど雨谷さんのダッシュが良くて…。組み立ては良くなかったですけど、脚は悪くないと思うので明日以降はうまく組み立てられるように」
「なかなか(並びが)決まらなくてちょっとパニックになってしまった。みんな脚を使って残り1周って感じだったので後ろになってしまいましたけど、まだチャンスはあるかなって。相手任せにはなってしまったけど脚は良かった」
成田が失格の結果に高橋晋也は表情が固い。
「前だけは嫌だったので。自分の仕掛け方が下手だったので後ろに迷惑をかけてしまった。ジャンの前に見られていたので隠れてから一気に行こうと思ったんですけど雨谷さんのダッシュが良くて…。組み立ては良くなかったですけど、脚は悪くないと思うので明日以降はうまく組み立てられるように」
<10R>

佐藤慎太郎選手
赤板2コーナーから新山響平が山降ろしで踏み込む。北日本勢に単騎の中本匠栄が続いて3車で後続を離す。4番手の古性優作は徐々に車間を詰めるも、5番手に入っていた清水裕友が最終2コーナーからまくる。逃げる新山の掛かりもよく、番手の佐藤慎太郎(写真)が清水を退けて勝ち切った。
「(新山は)後ろのことを気遣ってくれて、それで自分の走りをする。本当にいい選手になりましたね。(新山)響平の成長を感じました。俺に余裕があれば(新山と)ワンツーだったと思う。自分の力の衰えを感じました。(4日目の)ゴールデンレーサー賞に乗れたのはデカい。オジサンにとって(3日目の1日を)休めるのはうれしい」
打鐘の2センターで古性後位の5番手にいた清水裕友は、敢然と仕掛けて2着。
「古性さんをアテにするより自分で行った方がと。それで越えられれば、前が目標になってアタマまで狙えるし、自分は自力屋ですから。そこはかけでした。最後はちょっとパコパコになってしまった」
古性との連結を外したものの、稲川翔が外を伸びた。
「しっかりと(古性)優作に付いていかないと。遠回りした分、追いかけられなかった。ゴール前は自分は外を踏もうと思ってたし、あとは優作がどっちを踏むかでした。優作は転んだかと思った。僕はあきらめず踏んだけど、(連結は外して古性に)申し訳ない」
「(新山は)後ろのことを気遣ってくれて、それで自分の走りをする。本当にいい選手になりましたね。(新山)響平の成長を感じました。俺に余裕があれば(新山と)ワンツーだったと思う。自分の力の衰えを感じました。(4日目の)ゴールデンレーサー賞に乗れたのはデカい。オジサンにとって(3日目の1日を)休めるのはうれしい」
打鐘の2センターで古性後位の5番手にいた清水裕友は、敢然と仕掛けて2着。
「古性さんをアテにするより自分で行った方がと。それで越えられれば、前が目標になってアタマまで狙えるし、自分は自力屋ですから。そこはかけでした。最後はちょっとパコパコになってしまった」
古性との連結を外したものの、稲川翔が外を伸びた。
「しっかりと(古性)優作に付いていかないと。遠回りした分、追いかけられなかった。ゴール前は自分は外を踏もうと思ってたし、あとは優作がどっちを踏むかでした。優作は転んだかと思った。僕はあきらめず踏んだけど、(連結は外して古性に)申し訳ない」
<11R>

浅井康太選手
打鐘の2センターで出た松浦悠士が、先行態勢を取る。が、すかさず郡司浩平が襲い掛かる。最終1コーナーで郡司が叩くが、内藤秀久は遅れ気味。松浦が番手に飛び付く。浅井康太(写真)は2コーナーからまくると、直線半ばで松浦に並んで踏み勝った。
「動いてから位置を取るっていう形だった。ただ、それで8番手になったんで苦しい展開でした。松浦君と郡司君は最近調子もいいし、優勝ばっかりしている。こういうメンバーで後手を踏んだけど、しっかりと仕掛けられたのが勝因だと。(1着で)収穫はあるけど、(相手は)修正もしてくるんで、自分もあとの5日間をしっかりとやっていきたい」
郡司に主導権を明け渡した松浦悠士だったが、番手に入り追い込んだ。
「自分としては主導権を握りたかった。本当は郡司君を出させたくなかったんで、内容としてはもうちょっとほしいですね。そのあとは番手が空いてたんでああいう形に。後ろに内藤さんがいたんで、割ってくると思ったから外をスレスレでいった」
内藤が離れて援護を失った郡司浩平は、3着に粘り込んで感触をつかんだ。
「松浦が僕の方を見ながら切りにいったんで、タイミングが狂ったけどしっかり叩けた。メンバー的にあの作戦で良かったけど、もうワンテンポうまく流れてくれたら。それでもここしかないっていうところで行けた。出切ってビジョンを見たら(後ろが松浦だったんで)、来たら合わせられるくらいで吹かしすぎないようにと。逃げ粘れたし、感触はいい」
「動いてから位置を取るっていう形だった。ただ、それで8番手になったんで苦しい展開でした。松浦君と郡司君は最近調子もいいし、優勝ばっかりしている。こういうメンバーで後手を踏んだけど、しっかりと仕掛けられたのが勝因だと。(1着で)収穫はあるけど、(相手は)修正もしてくるんで、自分もあとの5日間をしっかりとやっていきたい」
郡司に主導権を明け渡した松浦悠士だったが、番手に入り追い込んだ。
「自分としては主導権を握りたかった。本当は郡司君を出させたくなかったんで、内容としてはもうちょっとほしいですね。そのあとは番手が空いてたんでああいう形に。後ろに内藤さんがいたんで、割ってくると思ったから外をスレスレでいった」
内藤が離れて援護を失った郡司浩平は、3着に粘り込んで感触をつかんだ。
「松浦が僕の方を見ながら切りにいったんで、タイミングが狂ったけどしっかり叩けた。メンバー的にあの作戦で良かったけど、もうワンテンポうまく流れてくれたら。それでもここしかないっていうところで行けた。出切ってビジョンを見たら(後ろが松浦だったんで)、来たら合わせられるくらいで吹かしすぎないようにと。逃げ粘れたし、感触はいい」
<3日目12R ガールズケイリンコレクション2021 京王閣ステージ>

久米詩選手
児玉碧衣は前々回の松阪でのガールズケイリンコレクションも含めて15連勝中。女王らしいレースで勝ち星を積み重ねている。
「ちょっと(松阪を)優勝してホッとしたのか腰に違和感があって、モガけないことはなかったんですけど。こんな中途半端に走ってもなっていうのがあって、(4月豊橋は欠場して)大事を取りました。(前回の小倉は)ドームだし、自分が一番好きなアラヤのディスクだったので、すごい3日間、自分のなかでは手応えは良かったです」
1月取手のトライアルで優勝した久米詩(写真)は、ガールズケイリンコレクション初出場。
「(前回の函館は石井)寛子さんの自在性が光っていたので、同じ開催になって学んだこともありましたし、いい収穫があったと思います。(函館からは)とくにコレクションに向けてっていう感じではなかったんですけど、スピード練習とか自力の練習とかバランス良くできました。トライアルレースで優勝した時はビックリしました。うれしいというよりはビックリでした。2着までに入れたらコレクションに出られるくらいの気持ちだったので、まさかっていう感じでした。競輪学校の時からって考えると、ちょっとデキ過ぎかなって思っています」
「ちょっと(松阪を)優勝してホッとしたのか腰に違和感があって、モガけないことはなかったんですけど。こんな中途半端に走ってもなっていうのがあって、(4月豊橋は欠場して)大事を取りました。(前回の小倉は)ドームだし、自分が一番好きなアラヤのディスクだったので、すごい3日間、自分のなかでは手応えは良かったです」
1月取手のトライアルで優勝した久米詩(写真)は、ガールズケイリンコレクション初出場。
「(前回の函館は石井)寛子さんの自在性が光っていたので、同じ開催になって学んだこともありましたし、いい収穫があったと思います。(函館からは)とくにコレクションに向けてっていう感じではなかったんですけど、スピード練習とか自力の練習とかバランス良くできました。トライアルレースで優勝した時はビックリしました。うれしいというよりはビックリでした。2着までに入れたらコレクションに出られるくらいの気持ちだったので、まさかっていう感じでした。競輪学校の時からって考えると、ちょっとデキ過ぎかなって思っています」