いよいよファイナルバトル。静岡競輪場を舞台に開催されている輪界最大のイベント、大阪・関西万博協賛「KEIRINグランプリ2024シリーズ(歳末チャリティー協賛)」は、12月29日に2日目を迎えた。メインの「ガールズグランプリ2024(GP)」では、先行した坂口楓華の2番手から追い込んだ石井寛子が優勝。17年の平塚以来、2度目、GP格付けになってからは初めてのグランプリ制覇を飾り、優勝賞金1430万円(副賞含む)を獲得した。また、「第17回寺内大吉記念杯(FI)」では準決で激戦が展開され、松本貴治、青野将大、皿屋豊の3人が勝ち星を挙げた。シリーズは早くも大詰め、最終日の12月30日には、優勝賞金1億4000万円をかけた夢の一発勝負「KEIRINグランプリ2024(GP)」の号砲が鳴らされる。また、3日間シリーズの寺内大吉記念杯の決勝も行われる。
12月30日のシリーズ最終日も、様々なイベントでみなさまのご来場をお待ちしております。「ミキ」のお笑いライブ、「武豊」のトークショー、「熱海富士と相撲好きタレントの山根千佳」のトークショー、グランプリ予想会、超豪華グランプリ出場選手サイン入りグッズが当たる未確定車券抽選会などが予定されています。また、テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。
ガールズグランプリ2024出場選手特別紹介
GGP1番車、児玉碧衣選手
GGP2番車、石井貴子選手
GGP3番車、佐藤水菜選手
GGP4番車、坂口楓華選手
GGP5番車、尾崎睦選手
GGP6番車、尾方真生選手
GGP7番車、石井寛子選手
ガールズグランプリ レース経過
号砲が鳴って、尾崎睦が勢い良く出るが、佐藤水菜が上昇してくると前に入れる。周回は佐藤、尾崎、尾方真生、児玉碧衣、石井貴子、坂口楓華、石井寛子の並び。
赤板を過ぎても誰も動く気配はなく隊列は変わらないまま。打鐘を過ぎて誘導員は退避し、佐藤が押し出される格好で前に出る。そこを4コーナーあたりから坂口が一気にカマし、初手から坂口の後ろにいた石井寛も乗っていく。合わせて佐藤も踏み上げるが、スピードで上回った坂口を出させ、3番手に付け直して最終1センター。2コーナー5番手から児玉がまくりを放つが、3コーナーで佐藤に合わされて後退。返す刀で佐藤は仕掛けるが、坂口のスピードの前に進みが悪い。それでも佐藤は迫ってくるが、直線半ばで坂口を交わした石井寛が優勝を果たした。佐藤はまくり届かず2着。3着には佐藤追走から内に進路を取った尾崎が入った。
赤板を過ぎても誰も動く気配はなく隊列は変わらないまま。打鐘を過ぎて誘導員は退避し、佐藤が押し出される格好で前に出る。そこを4コーナーあたりから坂口が一気にカマし、初手から坂口の後ろにいた石井寛も乗っていく。合わせて佐藤も踏み上げるが、スピードで上回った坂口を出させ、3番手に付け直して最終1センター。2コーナー5番手から児玉がまくりを放つが、3コーナーで佐藤に合わされて後退。返す刀で佐藤は仕掛けるが、坂口のスピードの前に進みが悪い。それでも佐藤は迫ってくるが、直線半ばで坂口を交わした石井寛が優勝を果たした。佐藤はまくり届かず2着。3着には佐藤追走から内に進路を取った尾崎が入った。
<4R>
栗山俊介選手
栗山俊介(写真)、坂本修一、松尾勇吾の順番で切って、そこを前受けから下げた簗田一輝が仕掛ける。打鐘2センター付近で先頭に出た簗田はペースを落として、最終ホームで松尾が番手で粘る。前団の隊列が短くなり、8番手の栗山が2コーナー手前からまくりを打つ。6番手から合わせて出た坂本を乗り越えた栗山が、逃げる簗田をとらえて1着。
「周回中はだいたいこの並びになると思っていたので、1回切ってからと。それで2回目の順番が来たら(仕掛けよう)と。簗田君が出る時に流しながら出ていたんで、そのあと行ったらキツいかなっていうのはあった。けど、もう行きました。そしたら想像以上に(まくりが)出ました。昨日(初日)、使っていたフレームも前回のと違うんですけど。今日は新車にしました。同期の杉森(輝大)さんが調子いいんで、杉森さん仕様のフレームなんですよ。杉森さんのおかげだし、自信になりました」
松尾に番手で粘られた二藤元太だったが、簗田後位を守り切り、栗山のまくりをけん制。栗山は阻めずも2着に追い込んだ。
「松尾君も飛び付くつもりはなかったと思うんですけど、あの感じなら来るかなって。(簗田の番手を守って)取り切ったところで、もうだいぶ栗山君が来ていた。振ったんですけど(簗田が)苦しそうだったんで踏ませてもらいました」
「周回中はだいたいこの並びになると思っていたので、1回切ってからと。それで2回目の順番が来たら(仕掛けよう)と。簗田君が出る時に流しながら出ていたんで、そのあと行ったらキツいかなっていうのはあった。けど、もう行きました。そしたら想像以上に(まくりが)出ました。昨日(初日)、使っていたフレームも前回のと違うんですけど。今日は新車にしました。同期の杉森(輝大)さんが調子いいんで、杉森さん仕様のフレームなんですよ。杉森さんのおかげだし、自信になりました」
松尾に番手で粘られた二藤元太だったが、簗田後位を守り切り、栗山のまくりをけん制。栗山は阻めずも2着に追い込んだ。
「松尾君も飛び付くつもりはなかったと思うんですけど、あの感じなら来るかなって。(簗田の番手を守って)取り切ったところで、もうだいぶ栗山君が来ていた。振ったんですけど(簗田が)苦しそうだったんで踏ませてもらいました」
<7R>
渡邉雄太選手
赤板2コーナーで山本勝利が押さえて出ると、関東コンビを追った渡邉雄太(写真)がちゅうちょすることなく、その上を叩いて先行策を取る。南関3車が出切り、飛び付いた山本と追い上げた佐藤一伸で4番手が併走になる。渡邉が軽快にピッチを刻み最終周回へ。2コーナー手前で外併走から、佐藤がまくる。佐々木龍が懸命に佐藤を止めにかかる。後続がもつれて、渡邉がホームバンクで逃げ切った。
「とりあえずできたら先行したいっていうのがありました。(地元のグランプリシリーズでの1着は)うれしかった。叩きにいった山本君のラインに付いていったら、山本君がすんなり出た。それでもう(自分がその上を)行くしかないっていう感じでした。今日(2日目)の前半のレースを見ていて、(先行選手が)フカしている感じでも残っていた。それでセーブしないでもいいかなと。(佐々木)龍さんが仕事をしてくれたのもあるけど、掛かりも悪くなかったと思います」
打鐘2センターで芦澤大輔と接触した佐藤一伸は、4番手で小休止。そこからまくりを打った。
「自分が行った時に芦澤さんとからんじゃった。それがなければ、渡邉君がペースで駆けているんで(最終)ホームで叩いちゃえばと思ったんですけど。渡邉君も強かったし、いったん中団で休みました。(山本との)併走は大丈夫だったんで、2コーナーで行ってみようと。あとは佐々木君をなんとかしのげればと。3コーナーのところは(佐々木に)勝ってたんで、あとはツケマイで回り切れればって感じでした。昨日(初日)は組み立てをミスったけど、今日はある程度、形になりました」
「とりあえずできたら先行したいっていうのがありました。(地元のグランプリシリーズでの1着は)うれしかった。叩きにいった山本君のラインに付いていったら、山本君がすんなり出た。それでもう(自分がその上を)行くしかないっていう感じでした。今日(2日目)の前半のレースを見ていて、(先行選手が)フカしている感じでも残っていた。それでセーブしないでもいいかなと。(佐々木)龍さんが仕事をしてくれたのもあるけど、掛かりも悪くなかったと思います」
打鐘2センターで芦澤大輔と接触した佐藤一伸は、4番手で小休止。そこからまくりを打った。
「自分が行った時に芦澤さんとからんじゃった。それがなければ、渡邉君がペースで駆けているんで(最終)ホームで叩いちゃえばと思ったんですけど。渡邉君も強かったし、いったん中団で休みました。(山本との)併走は大丈夫だったんで、2コーナーで行ってみようと。あとは佐々木君をなんとかしのげればと。3コーナーのところは(佐々木に)勝ってたんで、あとはツケマイで回り切れればって感じでした。昨日(初日)は組み立てをミスったけど、今日はある程度、形になりました」
<8R>
松本貴治選手
高橋和也が、赤板1コーナーで切る。3番手に収まった伊藤颯馬は、5番手から踏み込む松本貴治(写真)に合わせて出る。高橋が突っ張り気味に踏んで、伊藤は脚を使いながら打鐘4コーナーで主導権を奪う。一度は下げていた松本は3番手に追い上げて、高橋との併走になり最終周回。吉田有希が1コーナーから仕掛けるも不発。2コーナー手前からまくりを打った松本は、松岡貴久の猛ブロックをしのいで3コーナー過ぎに逃げる伊藤をとらえる。松岡は今度は岩津裕介をけん制して阻んで、松本がそのまま後続をちぎって1着。
「(打鐘付近は)切りたかったが、同じことを考えている人がいてしんどかった。(まくって)あそこは(松岡)貴久さんを乗り越えられたらと。しっかり、そこを考えていて対応できました。1着にいけているし、問題はないかなと。(前回の)地元記念から空いて練習できたのがいいのかなって思います」
別線の抵抗で脚力の消耗はかなりのものがあった伊藤颯馬だが、松岡の助けもあり逃げて2着。
「前々に行こうと思っていた。押さえてくるのも遅くて、後方はキツいと思った。内(高橋)も踏んでいたんでキツかったですね。余裕がなかったし、残れると思わなかったです。(松岡)貴久さんが援護してくれたおかげですし、ありがたいです」
松本のまくりを懸命に止めにかかり、岩津をブロック。直線では村田雅一の中割りも許さずに、松岡貴久がラインの伊藤とともに優出。
「まさか、あんなに出て行くとは。(伊藤)颯馬の判断で行ったと思います。(仕事を)頑張りました。(松本に)当たったけど止まる気配がなく、岩津さんだけはって。欲を言えば、抜きたかったがいっぱい、いっぱいでした。(前々回で)落車してから新車にしたんですけど、かみ合わせが悪くてしっくりきていない」
「(打鐘付近は)切りたかったが、同じことを考えている人がいてしんどかった。(まくって)あそこは(松岡)貴久さんを乗り越えられたらと。しっかり、そこを考えていて対応できました。1着にいけているし、問題はないかなと。(前回の)地元記念から空いて練習できたのがいいのかなって思います」
別線の抵抗で脚力の消耗はかなりのものがあった伊藤颯馬だが、松岡の助けもあり逃げて2着。
「前々に行こうと思っていた。押さえてくるのも遅くて、後方はキツいと思った。内(高橋)も踏んでいたんでキツかったですね。余裕がなかったし、残れると思わなかったです。(松岡)貴久さんが援護してくれたおかげですし、ありがたいです」
松本のまくりを懸命に止めにかかり、岩津をブロック。直線では村田雅一の中割りも許さずに、松岡貴久がラインの伊藤とともに優出。
「まさか、あんなに出て行くとは。(伊藤)颯馬の判断で行ったと思います。(仕事を)頑張りました。(松本に)当たったけど止まる気配がなく、岩津さんだけはって。欲を言えば、抜きたかったがいっぱい、いっぱいでした。(前々回で)落車してから新車にしたんですけど、かみ合わせが悪くてしっくりきていない」
<9R>
青野将大選手
赤板1コーナーで志田龍星が先頭に立ち、青野将大(写真)は3番手に入る。そこを山崎賢人が、2コーナーから仕掛ける。山崎のスピードに遅れ気味の桑原大志を稲川翔が大きくブロック。打鐘2センターで山崎が1人で叩き切り、志田、青野、新村穣、小林泰正で最終ホームを通過する。5番手の小林が1コーナーから踏み上げて、青野が小林に合わせて2コーナーからまくって出る。青野のスピードが良く、あっさり前団をとらえて1着。
「大学の先輩(新村)を連れての走りとしては消極的でした。ジャンのところはあれだけ(車間が)空いていたら入れると。でも、ラスト1周からは行けるタイミングはあったかなって。(まくった小林の)雰囲気を感じて、自分のタイミングだったので仕掛けたんですけど、後ろに迷惑を掛ける感じになってしまいました」
同門の青野との連結を一度は外した新村穣だが、直線で外を追い込んで横一線の2着争いに踏み勝った。
「青野君の持ち味を出してくれればと思っていました。隙があれば駆ける感じにもなると思っていた。小林さんが通過するタイミングは降りてきそうだったので、1回離れる感じにはなってしまいました。けど、そのあと待ってから踏みました」
果敢に風を切った山崎賢人は、稲川のブロックで桑原を失い、後位を別線に入られる苦しい流れ。それでも僅差の3着に踏ん張った。
「青野君が(打鐘で)切ると思ったんですけど、切らなかった。とりあえず切ってから考えようと思って切りました。(桑原がさばかれたのは)見ていました。でも、もう自分は出てからペースで踏んでいた。(青野に)いかれてしまって、苦しかったですけどなんとか3着だった。ここ最近で感触は一番いい」
「大学の先輩(新村)を連れての走りとしては消極的でした。ジャンのところはあれだけ(車間が)空いていたら入れると。でも、ラスト1周からは行けるタイミングはあったかなって。(まくった小林の)雰囲気を感じて、自分のタイミングだったので仕掛けたんですけど、後ろに迷惑を掛ける感じになってしまいました」
同門の青野との連結を一度は外した新村穣だが、直線で外を追い込んで横一線の2着争いに踏み勝った。
「青野君の持ち味を出してくれればと思っていました。隙があれば駆ける感じにもなると思っていた。小林さんが通過するタイミングは降りてきそうだったので、1回離れる感じにはなってしまいました。けど、そのあと待ってから踏みました」
果敢に風を切った山崎賢人は、稲川のブロックで桑原を失い、後位を別線に入られる苦しい流れ。それでも僅差の3着に踏ん張った。
「青野君が(打鐘で)切ると思ったんですけど、切らなかった。とりあえず切ってから考えようと思って切りました。(桑原がさばかれたのは)見ていました。でも、もう自分は出てからペースで踏んでいた。(青野に)いかれてしまって、苦しかったですけどなんとか3着だった。ここ最近で感触は一番いい」
<10R>
皿屋豊選手
坂井洋が切った上を皿屋豊(写真)が、赤板2コーナー手前で押さえる。そこを脇本勇希が仕掛けるが、単騎の諸橋愛が山田久徳をキメて続く。打鐘手前で主導権を握った脇本に諸橋、山田、元砂勇雪。皿屋は5番手に収まり、坂井は一本棒の8番手で最終ホームを通過。車間を詰める勢いで皿屋が2コーナー手前からまくり、3番手の山田が追い上げる。抜群のスピードで皿屋が前団をのみ込んで連勝のゴール。
「近畿勢が前なら中団でって思っていたんで、柴崎君が(スタートを)頑張ってくれた。それに尽きますね。(諸橋が近畿勢分断に出て)怖かったし、僕もコケるかと思った。ちゃんと5番手に引けて良かった。ホームが向かい風で緩んで、そこで(坂井に)来られると怖かった。けど、来なかったんで、先まくりでと。ちょっと出が悪かったんで不安だったけど、山田(久徳)君が降りてくれたんで良かったです。(連日)うまく走れているのもあるし、脚力も上がっているところもあると思います」
柴崎淳は皿屋の加速にわずかに遅れたが、1輪差まで迫っての2着。皿屋を称えて、笑みを浮かべる。
「(皿屋が)めちゃくちゃ強かった。(皿屋は直近の競走得点が)105.9ですよね。楽勝で110点を超えている脚ですよ。冬場が得意だって聞いたけど、1人だけ夏場ですよ(笑)。自分はちぎれかけました。諸橋さんは勝負どころで先手のところに行くだろうと。僕らのところが(先手なら)、僕のところだったと思います。自分は疲れているなかでは、動けている感じはします」
三重コンビに続いた佐方良行は、レインボーカップでの特進からS級初場所でいきなり優出。
「全部、皿屋君がやってくれました。あとは3番手をきちんと追走できるように頑張った。(皿屋は)初日の上がりも良かったので、たぶん調子がいいんだろうなって。自分はまだまだ(脚が)高速回転になってなくて、脚がプカプカしている。(決勝進出は)うれしいですね、クリスマスと正月がいっぺんに来た感じです(笑)」
「近畿勢が前なら中団でって思っていたんで、柴崎君が(スタートを)頑張ってくれた。それに尽きますね。(諸橋が近畿勢分断に出て)怖かったし、僕もコケるかと思った。ちゃんと5番手に引けて良かった。ホームが向かい風で緩んで、そこで(坂井に)来られると怖かった。けど、来なかったんで、先まくりでと。ちょっと出が悪かったんで不安だったけど、山田(久徳)君が降りてくれたんで良かったです。(連日)うまく走れているのもあるし、脚力も上がっているところもあると思います」
柴崎淳は皿屋の加速にわずかに遅れたが、1輪差まで迫っての2着。皿屋を称えて、笑みを浮かべる。
「(皿屋が)めちゃくちゃ強かった。(皿屋は直近の競走得点が)105.9ですよね。楽勝で110点を超えている脚ですよ。冬場が得意だって聞いたけど、1人だけ夏場ですよ(笑)。自分はちぎれかけました。諸橋さんは勝負どころで先手のところに行くだろうと。僕らのところが(先手なら)、僕のところだったと思います。自分は疲れているなかでは、動けている感じはします」
三重コンビに続いた佐方良行は、レインボーカップでの特進からS級初場所でいきなり優出。
「全部、皿屋君がやってくれました。あとは3番手をきちんと追走できるように頑張った。(皿屋は)初日の上がりも良かったので、たぶん調子がいいんだろうなって。自分はまだまだ(脚が)高速回転になってなくて、脚がプカプカしている。(決勝進出は)うれしいですね、クリスマスと正月がいっぺんに来た感じです(笑)」
<11R>
石井寛子選手
10年連続で出場を続けていたグランプリが昨年に途切れて、2年ぶりに迎えた大舞台。今回のグランプリが自身にとって競輪人生の第2章と位置づけていた石井寛子(写真)が、華々しい幕を開けた。
「2017年に優勝した時よりも、何倍も、何倍もうれしかった。その理由が応援してくれる人が増えてきたパワーなんだなと思いました」
感謝を胸に発走機に立った石井寛は、大外の7番車から出ると坂口楓華を前に見る形で7番手から進めた。
「7番車だったので後方を選んだ。私は前々勝負が多かったので、グランプリでも前々で戦ってきて勝てない日々が続いていた。それで今回、2024年は後ろから我慢のレースだったかなと」
結果、その我慢が石井寛に大きな勝利をもたらすことになった。打鐘を過ぎても隊列に変化はなく、4コーナーから坂口がカマす。最終ホーム過ぎに佐藤水菜を叩いた坂口に続いた石井寛が、絶好の2番手を確保。佐藤は3番手で立て直すのに時間を要し、石井寛にとっては願ってもないチャンスだった。
「最終バックで2番手の状態。この状態は、なんだろうっていう錯覚に陥ってしまった。(展開的には)一番いい状態じゃないですか。冷静になっていつも通り焦らず走れれば、このまま突き抜けられるかなっていうイメージがバックの時は思いました」
Vモードに頭を切り替えた石井寛は、児玉碧衣に合わせてバックからまくる佐藤との間合いを取りながら追い込んだ。
「(ゴールして)ちょっとまだなにか夢心地だった。グランプリの場を楽しむというか、ワクワクドキドキを。緊張するのはもったいないと思っていたので、ドキドキを走りながらもって。集中もできていたし、ゴールしてからも、そうですね、ちょっと夢のような感じだった。勝ったっていうよりは、みんなの気持ちに、その応援してくれてる方の気持ちに応えられたなって」
外から迫る世界のケイリン女王、佐藤を退けての優勝。17年の平塚以来、2度目のグランプリ制覇を遂げた。
「去年、(グランプリに)出られなかった1年から、とても応援してもらっていた。それをこういう形で返せて、ファンの方たちがすごい喜んでくれてると思うのでうれしいです。(ファンの応援もあってグランプリを)状態的に、心も体もとてもいい状態で迎えられた。7月まで本当に(グランプリ出場)圏外だった。グランプリを走れないっていう不安もあったんですけど、奮い立たせた。いろんな人と出会って、パワーをもらえたなと」
多くサポートがあったからこその優勝。年間の獲得賞金も3000万円を楽に超えて、賞金女王の座も手に入れた。
「(優勝賞金は)いつも通り寄付をして、関わってくれた人に恩返しをしてから、推し活に使いたいと思います。応援しているアーティストに(笑)」
最後まで感謝の言葉であふれた石井寛の“第2章”は、まだプロローグにすぎない。
誘導が退避して前受けからそのまま先頭に立った佐藤水菜は、打鐘4コーナーでカマした坂口、続いた石井寛を出させて3番手で立て直す。児玉のまくりに合わせて最終バックから踏み込んだが、いつものような伸びは見られなかった。
「作戦はなかったです。前が空いていたので入りました。(坂口のカマシに)飛び付こうと思ったけど、2年前の(グランプリでの)落車が怖くて安全にと。引くならさっさと引いてとも思った」
周回中、2番手にいた尾崎睦は、前の佐藤が仕掛けると車間が空いて遅れた。が、内よりに進路を取り3着に入った。
「やりたいことはできたと思う。初手で(尾方)真生が来ると思ったら、サトミナ(佐藤)が来て入れて、サトミナの動きに対応できるようにと。(坂口)楓華は来ると思っていて、(児玉)碧衣もいいスピードで来ていた。みんながやることをやっていて、さすがなだと思いました。ちょっとコースは難しかったです」
「2017年に優勝した時よりも、何倍も、何倍もうれしかった。その理由が応援してくれる人が増えてきたパワーなんだなと思いました」
感謝を胸に発走機に立った石井寛は、大外の7番車から出ると坂口楓華を前に見る形で7番手から進めた。
「7番車だったので後方を選んだ。私は前々勝負が多かったので、グランプリでも前々で戦ってきて勝てない日々が続いていた。それで今回、2024年は後ろから我慢のレースだったかなと」
結果、その我慢が石井寛に大きな勝利をもたらすことになった。打鐘を過ぎても隊列に変化はなく、4コーナーから坂口がカマす。最終ホーム過ぎに佐藤水菜を叩いた坂口に続いた石井寛が、絶好の2番手を確保。佐藤は3番手で立て直すのに時間を要し、石井寛にとっては願ってもないチャンスだった。
「最終バックで2番手の状態。この状態は、なんだろうっていう錯覚に陥ってしまった。(展開的には)一番いい状態じゃないですか。冷静になっていつも通り焦らず走れれば、このまま突き抜けられるかなっていうイメージがバックの時は思いました」
Vモードに頭を切り替えた石井寛は、児玉碧衣に合わせてバックからまくる佐藤との間合いを取りながら追い込んだ。
「(ゴールして)ちょっとまだなにか夢心地だった。グランプリの場を楽しむというか、ワクワクドキドキを。緊張するのはもったいないと思っていたので、ドキドキを走りながらもって。集中もできていたし、ゴールしてからも、そうですね、ちょっと夢のような感じだった。勝ったっていうよりは、みんなの気持ちに、その応援してくれてる方の気持ちに応えられたなって」
外から迫る世界のケイリン女王、佐藤を退けての優勝。17年の平塚以来、2度目のグランプリ制覇を遂げた。
「去年、(グランプリに)出られなかった1年から、とても応援してもらっていた。それをこういう形で返せて、ファンの方たちがすごい喜んでくれてると思うのでうれしいです。(ファンの応援もあってグランプリを)状態的に、心も体もとてもいい状態で迎えられた。7月まで本当に(グランプリ出場)圏外だった。グランプリを走れないっていう不安もあったんですけど、奮い立たせた。いろんな人と出会って、パワーをもらえたなと」
多くサポートがあったからこその優勝。年間の獲得賞金も3000万円を楽に超えて、賞金女王の座も手に入れた。
「(優勝賞金は)いつも通り寄付をして、関わってくれた人に恩返しをしてから、推し活に使いたいと思います。応援しているアーティストに(笑)」
最後まで感謝の言葉であふれた石井寛の“第2章”は、まだプロローグにすぎない。
誘導が退避して前受けからそのまま先頭に立った佐藤水菜は、打鐘4コーナーでカマした坂口、続いた石井寛を出させて3番手で立て直す。児玉のまくりに合わせて最終バックから踏み込んだが、いつものような伸びは見られなかった。
「作戦はなかったです。前が空いていたので入りました。(坂口のカマシに)飛び付こうと思ったけど、2年前の(グランプリでの)落車が怖くて安全にと。引くならさっさと引いてとも思った」
周回中、2番手にいた尾崎睦は、前の佐藤が仕掛けると車間が空いて遅れた。が、内よりに進路を取り3着に入った。
「やりたいことはできたと思う。初手で(尾方)真生が来ると思ったら、サトミナ(佐藤)が来て入れて、サトミナの動きに対応できるようにと。(坂口)楓華は来ると思っていて、(児玉)碧衣もいいスピードで来ていた。みんながやることをやっていて、さすがなだと思いました。ちょっとコースは難しかったです」
<最終日11RKEIRINグランプリ2024>
郡司浩平選手
2月の全日本選抜を制して今年のグランプリ一番乗りを決めた郡司浩平(写真)は、前回の競輪祭の準決で落車。そこからおよそ1カ月近く空いた。
「(今年は)いいスタートが切れたんですけど、全体的に見たら良くも悪くもって感じだった。結果もそうですけど、やっぱり内容もしっかりと突き詰めてきたいなと。そこを来年の課題にしてやっていきたいと思います。(競輪祭の落車による)怪我の部分はケアしてすぐ良くなったので、練習もわりかしすぐできました。けど、フレームがダメになってしまったので、新しいものを導入して今回それできました。2週間、乗れてるんで全然、違和感なく走れそうです。約1カ月、自分なりには充実した1日、1日を過ごせたので、体調面もしっかり合わせられた。不安なく臨めると思います」
前回の競輪祭では一次予選の1走目でシンガリ負けを喫した脇本雄太だったが、その後は4連勝でV奪取。一昨年8月以来のGI制覇を遂げてリズムはいい。
「去年の怪我から今年の前半を引っ張ったかなと思ってたんですけど、後半少しずつ良かったり良くなかったりを繰り返していて、全体的に苦労した1年だったかなと。競輪祭が終わって翌週に古性(優作)君と近畿合宿みたいな感じで練習させてもらって、そこからは地元で練習した。ただ、天候がずっと悪いこともあって、満足いく練習はできなかった。でも、やれることはしっかりやってきた感じです。(状態は)練習した感じは違和感なかったんでいいかなと」
初出場だった昨年のグランプリとは違い、どこか雰囲気が漂う眞杉匠は、練習仲間との合宿を組んで充実したトレーニングができたようだ。
「(今年は)良くも悪くも、いい経験ができた。(年初の練習中の大怪我があったが)いままで大きな怪我もなくやってたんですけど、前半は怪我と向き合ってでした。(後半は)ちょっとマッチしてきた部分はあるんですけど、まだやりたいこととかみ合ってないことが多い。そこは来年に修正していきたい。(合宿は)沖縄に行ってました。(小林)泰正と同県の岡部(陸斗)と群馬の蕗澤鴻太郎とやってきました。後半からは競走用のフレームで練習するようにして、それでだいぶ感じが良くなってきた」
「(今年は)いいスタートが切れたんですけど、全体的に見たら良くも悪くもって感じだった。結果もそうですけど、やっぱり内容もしっかりと突き詰めてきたいなと。そこを来年の課題にしてやっていきたいと思います。(競輪祭の落車による)怪我の部分はケアしてすぐ良くなったので、練習もわりかしすぐできました。けど、フレームがダメになってしまったので、新しいものを導入して今回それできました。2週間、乗れてるんで全然、違和感なく走れそうです。約1カ月、自分なりには充実した1日、1日を過ごせたので、体調面もしっかり合わせられた。不安なく臨めると思います」
前回の競輪祭では一次予選の1走目でシンガリ負けを喫した脇本雄太だったが、その後は4連勝でV奪取。一昨年8月以来のGI制覇を遂げてリズムはいい。
「去年の怪我から今年の前半を引っ張ったかなと思ってたんですけど、後半少しずつ良かったり良くなかったりを繰り返していて、全体的に苦労した1年だったかなと。競輪祭が終わって翌週に古性(優作)君と近畿合宿みたいな感じで練習させてもらって、そこからは地元で練習した。ただ、天候がずっと悪いこともあって、満足いく練習はできなかった。でも、やれることはしっかりやってきた感じです。(状態は)練習した感じは違和感なかったんでいいかなと」
初出場だった昨年のグランプリとは違い、どこか雰囲気が漂う眞杉匠は、練習仲間との合宿を組んで充実したトレーニングができたようだ。
「(今年は)良くも悪くも、いい経験ができた。(年初の練習中の大怪我があったが)いままで大きな怪我もなくやってたんですけど、前半は怪我と向き合ってでした。(後半は)ちょっとマッチしてきた部分はあるんですけど、まだやりたいこととかみ合ってないことが多い。そこは来年に修正していきたい。(合宿は)沖縄に行ってました。(小林)泰正と同県の岡部(陸斗)と群馬の蕗澤鴻太郎とやってきました。後半からは競走用のフレームで練習するようにして、それでだいぶ感じが良くなってきた」