『SSシリーズ風光る2010(GI)レポート』 前検日編
 
配信日:5月2日


 明日から静岡競輪場で第2回SSシリーズ風光る2010が開幕。そろった18名のS級S班同士が「輪界最強」の称号をかけて激しく争う。また、F1シリーズ出場組も検車入りし、自転車と身体の検査を無事終了した。
  なお、本場ではたくさんのファンサービスとイベントが予定されております。まずは開催を通して先着3000名様に地場産品を進呈。さらにオリジナルグッズが当たる抽選券を配布します。また、未確定車券抽選会、サイクルタイムトライアルなど盛りだくさん。明日5月3日のイベントは原口あきまさ「ものまねライブ」、森一馬による地元歌手ライブが行われます。ゴールデンウィークはどうぞ本場にお越しいただき、生の迫力あるレースをお楽しみください。


<1R>
白上翔選手
白上翔選手
   1レースは積極タイプの白上翔と小林和彦で主導権を争う。オープニングレースから激しいレースとなりそうだ。白上翔(写真)は前回の四日市で決勝進出しており調子は上向きだ。
  「バックを取るレースをすればあとは結果が付いてくるでしょう。山中(貴雄)さんと連係は初めてだけど、思い切って行ってあとは山中さんに任せます。自分は押さえ先行がほとんど。明日も力を出し切るレースをします」
  一方の小林和彦は初日は9着続きで調子は今ひとつ。
  「前回の疲れが残ってるし、青森から帰っても雨で練習もあまりできなかったんで。前よりも調子は悪いかも。でも、静岡は風の向きとかバンクの特徴は知ってるんで、巧くカマせれば何とかなると思う」


<2R>
永田隼一選手
永田隼一選手
   九州の機動型である永田隼一(写真)は小倉、大垣と連続して決勝に進出しており流れに乗っている。
  「脚自体は前から変わりがないんで、何で成績が良いのか分からない。調子は普通だし流れだけですよ。追加は一昨日に入りました。風邪が治って練習を再開したときだったんで、走って見ないと分からないですね。相手の番手は小原(則夫)さんですか。脚があるし番手まくりもありそうだから気を付けていきます」
  別線の先頭は田原大広。点数では永田に劣るが、ベテランの小原が番手だけに初戦から頑張りどころとなる。
  「前回が終わってから10日くらい空いたけど、雨のため外で練習ができなかったんで今回はどうなるか。とりあえず、力を出し切って頑張ります」


<3R>
山崎司選手
山崎司選手
   3レースは山崎司(写真)に注目が集まる。実兄の芳仁が見守るなかでどういうレースを見せるか。
  「あまり状態は良くないし走ってみないと分からないけど、しっかり練習はやったんで。前回の川崎も(兄と)一緒だったんだけど、緊張するからあまり…。明日は地元が後ろに付くんでプレッシャーですね。でも、自分が1着を取るレースをすれば、後ろにもチャンスになると思うんで頑張ります」


<4R>
柴田竜史選手
柴田竜史選手
   メインの特選はA級トップがそろい、豪華なメンバー構成となった。なかでも、点数最上位は阿部大樹。現在、川崎、青森と連覇しており、A級では敵なしの状態だ。
  「前回から日程がないし、ずっと配分も詰まっていて練習が中途半端になってるんで、その辺が不安材料ですね。でも、この配分で結果も出てるんで大丈夫でしょう。小川(祐司)さんは強いし、皆強いんでしっかりアピールしたいですね」
  小川祐司は前回、ルーキーチャンピオンレースでは見せ場を作れず8着大敗。その分も今回は気合で挑む。
  「前回はナメていたというか、油断がありましたね。前回が終わってからは気持ちを切り替えて練習を再開。新フレームが届いたんでセッティングを調整して仕上げてきました。相手は強いけど、体調も良いと思うんで(優勝を)狙っていきたい」
  小川と連係するのは高原仁志だ。
  「小川君とは観音寺で一緒だったけど、俺が勝ち上がりに失敗したんで連係は初めて。走り方は大体分かるんで、しっかり付いていきます。前々回に落車したけど、前回は決勝に乗れたし、良い状態をそのままキープしていると思います」
  地元の柴田竜史(写真)は「すごいメンバーですね」と目を丸くして驚く。「今回は2人(阿部、小川)のことを研究してきたつもりだけど、これだけ強いから気持ちで負けないように行かないと太刀打ちできないですね。どっぷりまくりに構えて戦うと通用しないと思うんで、脚を使ってでも良い位置をとって、そこから思い切っていきたいと思います」


<5R>
山崎将幸選手
山崎将幸選手
   5レースはバック数で一番の山崎将幸(写真)が主導権を握るか。前回は予選敗退も、「調子は上向き」と元気が良い。「前々回の福井からギアを3.64から69に上げたんですけど、車が出るからカマシ、まくりがやり易いんです。2月の立川あたりから9着が多くて体調も悪かったけど、その頃と比べるとずっと良い。明日は(仕掛ける)タイミングを逃さないようにしっかり走ります」
  宮本憲も「調子はボチボチで、ずっと変わりはない」と堅調をキープしている。「静岡は選手になって初めてだけど、癖のないバンクだって聞くんで、いつも通り走れば大丈夫でしょう」
  林巨人は目標がなく、ここは自分の脚で一発を狙う。
  「最近は自力がほとんどなかったけど、前回の初日にまくりを出しました。1着が取れたし、今回も状態が良いんで。アピールできたらいいですね」


<6R>
 6レースは機動型で点数上位の小谷田公則が人気を集めそうだ。鎖骨骨折で調子を落としたが、前回の西武園記念では1921着と奮闘。ここ数場所で調子を戻している。
  「追加は一昨日、バンク練習をしているときに入りました。もう少し早く入ればしっかり調整できたんだけどね。でも、前回は悪くなかったし、そのままをキープしていると思う。3月までは調子が今ひとつだったけど、それと比べれば体調はかなり良くなってますね」
  宮内善光は調子が今ひとつで、最近は予選突破が課題となっている。
  「練習中に体調を崩してしまい、平も途中欠場したけどもう治ったんですけどね。一般戦とはいえ、1着が取れてるし調子も悪くないんですけどね。何とかきっかけをつかんで波に乗りたいですね」


<7R>
今井裕介選手
今井裕介選手
   今井裕介(写真)は体調を崩して共同通信社杯、西武園記念を欠場。今回は久々の実戦となる。
  「肺気胸になってしまって2週間入院しました。でも、治ったんでそのあとは普通にいつも通りの練習ができたんで体調は大丈夫です。レースが久々なんで、すこし感覚の方が心配ですね」
  対戦する山口貴弘は前検日から気合が入っている。
  「今期は失格を2回もやってるんで、S級点がやばいんです。だから初日は負けられないんですよ。地元記念が終わってからはすぐに合宿に行きました。地元記念と合宿で疲れが出てたんで、直前は休みを入れながら練習してきました。疲れがとれていれば大丈夫だと思うけど、走ってみないと分からないですね」


<8R>
望月雄一郎選手
望月雄一郎選手
   地元の望月雄一郎(写真)に期待が集まる。明日は村上直久を足場に準決進出を目指す。
  「村上君は強いんで、頑張ってくれれば僕にもチャンスが巡ってくるでしょう。地元だし、やることはやってきたし状態は良いですよ。でも、今回はお祭りなんでね。気負わずにいきたいですね」
  前を任された村上直久は怪我から復帰し、これが2戦目。追加での参戦となる。
  「西武園の前検日に入りました。前回はそれなりに勝ち上がれたけど、調子は微妙だったし、西武園は先行有利のバンクなんであまり参考にはならないですね。今回、ここで先行してみて(調子は)どうかってところです。静岡は今回で2回目。1回目のときはジャン先行してないんで、感じはどうだったかな。癖のないバンクみたいなんで、いつも通り力を出し切るように頑張ります」
  別線の柴崎俊光が南関勢の前に立ちはだかる。
  「前回はナイターだったから実質中2日。今回は疲れをとる程度で昨日1日しか練習できなかったけど多分大丈夫だと思います。静岡はかなり久々ですね。前回は初日に落車して帰ってるんで、今回は良いイメージを残せればね。静岡は走りやすいんで頑張ります」


<9R>
 9レースは混戦模様だが、バック数で一番の西谷岳文がここはペース駆けに持ち込むか。
  「前回は決勝に乗れているし、状態は悪くないですね。和歌山からは1週間くらいあって練習はしっかりできた。まだ、上位と戦うときは厳しいけど、最近は押さえて駆けて、ある程度内容のあるレースをして成績も残せるようになってきた。今回は村上さんもいるんで、なんとかアピールしたいですね」
  谷津田将吾も堅調を維持といったところだ。
  「日程が空いてたし、いつも通りの練習でメニューを1サイクルしてきました。疲れもないし、良い意味で体調は普通ですね。明日は3番車ですか? 初手で良い位置を取りたいですね」
  和田健太郎はしばらく調子を落としているが、前回函館で久々の1着。今回、成績を残して波に乗りたいところだ。
  「前回は久々に1着が取れたんですごく嬉しかったね。ギアを一枚下げて3.92にしたら感じが良かった。今回も92にする予定だけど、朝練習で走ってみてから決めます」


<10R>
稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
   F1戦をリードする特選組は、SS班に劣らず実力者ぞろいだ。実績上位の稲垣裕之、荒井崇博ら相手に、チャレンジャーの岩本俊介が先行で力を出し切る。
  「大垣が終わってからはいつも通り、街道中心の練習で仕上げてきました。最近は暖かくなってきたんで腰の具合も良いし、体も動くようになってきましたね。静岡は2回目。前回はA級だったし、あまり参考にはならない。いつも通り、力を出し切るレースをするだけです」
  稲垣裕之(写真)は前回西武園から中4日での参戦となる。決勝は9着敗退も関東勢を相手に奮闘するなど好調を維持している。
  「前回の決勝は巧くやられたし仕方ないですね。前回から間はなかったけど、練習はしっかりやってきたし脚は問題ない。少し疲れはあるけど、良い位置をとってしっかり走りたい」
  小野大介は直前の練習で落車したものの「全く問題はない」と元気一杯だ。「さばきの練習をしてたら落ちちゃって(笑)。このクラスだと後方に置かれたらおしまいなんで、脚を使ってでも良い位置を取らないと勝てない。先行は最終手段だけど、何でもやって勝ちに行きます」と一発を狙う


<初日11R 薫風賞>
山口幸二選手
山口幸二選手
村上博幸選手
村上博幸選手
   このレースで注目を集めたのは中部勢の並びだ。互いに口をそろえて「これが初めて」と言う山田裕仁と山口幸二(写真)の前後。番手を託された山口は「20年、選手をやってきて初めての並びです。西武園で言われたんだけど、山田にも考えがあってのことでしょうからね。今までに無いプレッシャーを感じます。気楽さはなくなりました」と表情を引き締める。
  浅井康太は今回から新フレームでの戦い。
  「デビューしてからフレームを替えたことがないんですよ。今回、持ってきた自転車は慣らしのつもりで練習に使っていたんですが、もう2年も経ってしまったので思い切って今回から替えることにしました。とは言っても寸法や材質は変わらないし、もともと気にするタイプじゃないんですけどね。リラックスしてこられたし、落車後のケアもばっちりです」
  村上博幸(写真)は西武園記念で優参を逃したが「前回は花粉症という原因がありましたからね。特に何もせず来たけど、症状は大分良くなりました」と笑顔を見せた。


<2日目11R 光華賞>
平原康多選手
平原康多選手
村上義弘選手
村上義弘選手
   3月玉野Sの落車で負傷した石丸寛之だが「SS班しか出られないこの大会で簡単に出場権を譲りたくなかった。練習では千切れることもなかったので、全力で戦う」と入魂の戦いになりそうだ。
  このところ単騎戦の頻度が高い平原康多(写真)は、ここも一人での戦いとなった。
  「単騎は気楽なんで好きなんですよ。どっちかって言うとラインのことを考え過ぎちゃう方なので、自分の好きなタイミングで踏める方がいいのかもしれません。練習と同じ力が発揮できますからね」
  村上義弘(写真)は今大会に全力投球を宣言する。
  「僕は春のグランプリだと思ってますから。お客さんはこの18人に期待してくれている訳ですから。相手も強いし、いつも通り目の前のレースに集中して戦いたい」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
写真撮影:日刊プロスポーツ新聞社 Takuto Nakamura
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