『第64回朝日新聞社杯競輪祭(GI)レポート』 4日目編

配信日:11月26日

 22年、グランプリをかけた最後の戦い。北九州メディアドーム・小倉競輪場で開催されている「第64回朝日新聞社杯・競輪祭(GI)」は、11月25日に4日目を迎えた。メインの「ダイヤモンドレース」は、単騎の郡司浩平が、新田祐大との直線勝負に踏み勝ち1着で準決に弾みをつけた。また、二次予選のAでは、ホームの北津留翼が、逃げ切ってファンの期待に応えた。6日間のロングランシリーズも、いよいよ正念場。11月26日の5日目には、今年最後のGIファイナルのキップを巡り、準決の3個レースで激戦が展開される。
 開催中の毎日、競輪専門紙「コンドル」による全レース予想会、SPEEDチャンネル競輪専門解説者の予想会、スペシャルゲストによるトークショーや予想会、お笑いステージなどの「ステージイベントin競輪祭」などが予定されています。26日の5日目は、安田大サーカスのオンステージ、安部賢一のトークショーも予定されています。小倉競輪場では「競輪・オートレースにおける新型コロナウイルス感染症感染拡大予防ガイドライン」に沿った開催となります。ご協力とご理解をお願いいたします。テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。

ダイヤモンドレース出場選手特別紹介
ダイヤモンドレース出場選手特別紹介

ダイヤモンドレース レース経過

 号砲でダッシュ良く外枠の新田祐大が飛び出して北勢の前受けが決まる。1番車の郡司浩平がしっかり北勢の後位を確保。新山響平-新田-守澤太志、郡司浩平で、5番手以下が森田優弥-吉田拓弥-平原康多の関東勢、清水裕友、山田久徳がそれぞれ8、9番手での周回となる。 青板で早くも森田が動き出し、新山と併走を始める。互いに譲らないまま赤板で誘導が退避すると一斉にダッシュ。新山が主導権を譲らず、突っ張られた森田は守澤、郡司のブロックで好位に割り込むことも敵わずに元の5番手に下がっていく。新山が徐々に自分のペースに入れていく最終ホームで森田は再度アタック。しかし、コーナーに掛かって車が進まないまま不発に。森田が下がっていく際に接触した吉田が落車するアクシデントも発生する。内を踏んでいた平原は郡司の後ろにスイッチ。ほぼ同時に郡司がバック手前からまくって出る。引き付けて新田も3コーナーからまくるが、外でこらえた郡司が直線でしぶとく伸びる。ゴール寸前で新田を交わした郡司が1着。2着は新田で、3着には内コースの守澤を制して平原が入った。

<6R>

浅井康太選手
浅井康太選手
 渡邉雄太、山崎芳仁の順番で切って出て、先頭に立った山崎はペースを緩める。タイミングを取った6番手の伊藤颯馬が、打鐘3コーナーから仕掛ける。最終ホームで九州コンビが出切り、続いた浅井康太(写真)と飛び付いた山崎で3番手が併走になる。後方からまくった渡邉が一歩ずつ前団に迫ると、逃げる伊藤の番手の小川勇介が3コーナーから前に踏み込む。山崎との併走で直線を迎えた浅井が、鋭く伸びてゴール前で小川を交わした。
 「スタートは、誰が前にいっても中団からって考えてました。伊藤君は先行力があるので、そのラインを選んで前に入れた感じです。(伊藤が仕掛けたあとは)3番手を取りにいくっていうレースを想定していた。(山崎との併走になった)あそこが勝負どころだった。自分も引けないし、直線勝負にもっていけたのが大きかった。(最終)1コーナーで併走したくらいで、しっかりとまくりにいけば良かったけど。伊藤君も掛かっていた。それで外併走で勝負して、(小川)勇介を見ての判断でした。脚の感じは少し良くなっています」
 最終ホーム手前で伊藤が主導権を奪取。地元の小川勇介は、後位の併走、さらに後ろから襲い掛かる渡邉との間合いを取って追い込んだ。
 「(伊藤が)気持ちの入ったレースをしてくれました。浅井が見えて、あとは渡邉君だけ注意しながらだった。あんまり早くいきすぎても、後ろを連れてくるんで難しい判断だった。ちゅうちょしたら食われるくらいのメンバーだった。(伊藤が)あそこまで連れていってくれたら、勝ち上がらないと。(ゴールした時には)感じは2着だったし、出し切れたんで悔いはなかった。着通り、(調子は)しり上がりです」

<7R>

山田庸平選手
山田庸平選手
 押さえて待っていた山口拳矢の上を、岩谷拓磨が打鐘過ぎに出て先行策。岩谷がダッシュを利かせて駆けて、3番手の山口は車間が空いて最終ホームを通過する。5番手に入っていた岩本俊介は、バック手前からまくる。番手絶好の山田庸平(写真)が、岩本にかぶる前に踏み込んで直線で抜け出した。
 「(岩谷が)出切るまでに、脚を使っていなかったですね。(岩谷は)掛かっていました。自分に余裕がなくて、いっぱい、いっぱいで、前に踏むしかなかったです。初日、昨日(2走目)よりも良かったと思います。だいぶ戻ってきているなって感じです。ここまできたら、なるようにしかならないですけど、頑張ります」
 番手まくりの山田には並べなかった岩本俊介だが、ゴール前で強襲する後続を振り切って2着を確保した。
 「山口君に切らせて、前から3つ目(のライン)でしたけど、仕掛けて良く車が出たなって感じです。詰まったところで行けたのは良かったです。感覚的にもベストのところで行けたと思います。一次予選(の2走)は我慢のレースが続いたんですけど、今日(4日目)は外を踏んで伸びているなっていうのがあった。最後も踏ん張り切れたので良かったです」

<8R>

香川雄介選手
香川雄介選手
 犬伏湧也の上昇に中団から小松崎大地もアクションを起こすが、前の和田真久留も踏み上げる。犬伏ラインが押さえてペースを握り、4番手を和田がキープする。一本棒の7番手の小松崎が、打鐘3コーナーから反撃に出る。犬伏が合わせて最終周回。番手に降りた小松崎だったが、香川雄介(写真)が守り切る。2コーナー過ぎからまくった和田は、浮いた小松崎のあおりもあり届かない。逃げる犬伏を利した香川が追い込んで1着。2場所連続での落車で満身創いでの今シリーズだっただけに、自然と笑みがこぼれる。
 「(犬伏は)強かったし、キツかった。とらえられるか、わからなかったけど、ギリギリでした。(前回も落車しているが)ここに来て良かった。痛みはないです」
 四国ライン3車で上位を独占。2着に流れ込んだ橋本強が、準決に進んだ。
 「(犬伏が)小松崎さんを合わせてくれて、僕は(佐藤)慎太郎さんとの勝負と。そこをしのげてなんとか伸びた。犬伏も内でいっぱいそうだったので、外を勝負と。目いいっぱい踏んだ。昨日(走らなかった3日目)の1日で、体が軽くなったので大丈夫だと」

<9R>

北津留翼選手
北津留翼選手
 坂井洋が、赤板1センターで古性優作を押さえて出る。そこを仕掛けて、打鐘過ぎに出た北津留翼(写真)が主導権。坂井は飛び付いて、園田匠をさばいて番手を奪う。逃げる北津留に坂井、成田和也、古性で最終ホームを通過する。2コーナー手前で4番手の古性がまくるが、坂井が空いた車間を詰めて、古性と成田がからむ。3番手で両者が大きくもつれて、直線は前の2人の勝負。詰め寄る坂井を振り切った地元の北津留が逃げ切りで連勝を飾った。
 「(周回中は)前以外で中団から展開が組み立てられたらいいなと。それで1回叩こうと。坂井選手に本気を出されたら合わされると思って、ドキドキしていました。出させてくれたんで逃げようと。昨日(2走目)はドカンと行って回す感じだったけど、今日(4日目)は要所、要所で加速しないとなっていう感じでした。(調子の方は)あんまりいいのか、わるいのか、わかりません」
 持ち前のダッシュを利かせて、遅れ気味の園田を打鐘の2センターで張った坂井洋が、北津留の番手を奪い絶好のポジション。直線で交わしにかかるも、北津留の強じんな粘りに2着。
 「今日(4日目)は番手にハマったのに差せなくて、悔しいですね。(北津留が来るのが)早ければ出すことも想定していた。遅ければタイミングでと。中途半端だったんで、そこ(番手飛び付き)しかないなと。(自分が番手を踏み勝って)北津留さんもペースに入れてたんで、行った瞬間に合わされるだろうし落ち着いてと。脚の感触はいいと思います」

<10R>

松浦悠士選手
松浦悠士選手
 渡邉一成に併せ込まれた深谷知広が、赤板過ぎに8番手まで下げる。3番手に入った渡邉は、インを進出した松浦悠士(写真)と同時に仕掛けて打鐘で主導権。深谷の巻き返しは不発。北日本3車を受けた松浦は、外に浮いた南関勢にかぶる。そこを最終2コーナーで野田源一がまくる。中本匠栄は連結を外して、野田は1人。コースが開けた松浦が野田にスイッチして、横一線のゴール勝負でわずかに前に出た。
 「相手なりに展開は、つくれたのかなって思います。和田(健太郎)さんが降りてきたので入られないようにしていたら、踏んだりやめたりで脚はたまらなかった。(その前に)渡部(幸訓)さんが遅れて来たけど入れてしまったのが反省点ですね。(最終)2コーナーから行こうと思って準備はしていたんですけど。慌てて踏もうとしたので、スムーズさはなかったですね。(1着まで届いている感覚は)全然なかったですね」
 浮いた深谷の外をまくり、ロスのあった野田源一だったが、和田圭のブロックをこらえて直線でも伸びた。
 「思った展開ではなかったですけど、どういう展開になっても力を出すことには変わりはなかった。渡邉君がヤル気だったので、自分的にはいい展開になりました。行けるかどうかはわからなかったですけど、行くしかない感じでした」

<11R>

杉森輝大選手
杉森輝大選手
 誘導を残したまま、脇本雄太は早めに8番手まで下げる。眞杉匠が先行態勢に入り、4番手に隅田洋介、山崎賢人は6番手の一本棒。眞杉は打鐘2センターから徐々にペースを上げて駆ける。最終2コーナーで隅田がまくりを打つ。杉森輝大(写真)は、3コーナーで隅田を張り、脇本はまだそこでも8番手。大外強襲の脇本は届かず、杉森が追い込んだ。
 「山崎君、隅田君が仕掛けてくると思って、車間を空けていたんですけどね。(眞杉が失格で)素直に喜べない。初日、2日目と体の課題があって、それを修正ました。もう少し道中で余裕をもちたいですね。ペダリングを修正したい」
 まくった隅田が阻まれると、岩津裕介は冷静にコースを探して2着に伸びた。
 「誘導を使っての先行で眞杉は強いし、いいペースのなかで(隅田は)よくあそこまで行けたなと。(前回の京王閣で落車したあとで)状態は良くないけど、隅田が頑張ってくれてチャンスがでた。(隅田の頑張りが)うれしかったですね。初日、2日目としんどいレースで、(3日目に)1日休んで状態は少し戻った。ラインに恵まれていますね」

<12R>

郡司浩平選手
郡司浩平選手
 単騎が3人いて、実質的には北日本と関東の3車ラインのバトル。北日本勢が前団に構える。5番手の森田優弥は青板前から動き出して、誘導後位の新山響平に体を並べる。赤板過ぎのダッシュ勝負は、インの新山が踏み勝ち先頭を譲らない。周回中から4番手にいた郡司浩平(写真)が、そのポジションをキープする。5番手から最終ホームで森田が再発進。森田は1車しか進まず、浮いた2コーナーで接触した吉田拓矢が落車。2コーナー過ぎから郡司がまくり、番手から新田祐大も出る。守澤太志に当たられながらも、新田を追った郡司がゴール寸前でとらえて1着。
 「1番車だったので、先手ラインの後ろと思ってました。新田さんがスタートを取ったので、それで(北日本勢の)後ろだなと。(周りが)早めに動いたので、ドキドキしながら見てました。少しでも隙を見せると入られたり、しゃくられたりしてしまうので、入られないようにと。あとは4番手でどこから仕掛けるかでした。森田のタイミングだったり、落車もあってタイミングとしては、いいタイミングじゃなかった。でも、あそこで仕掛けないと1着はないし、判断は良かったのかなと。(新田に合わされて)守澤さんにだけもってこられないように。(最終)3コーナーから休みながら、あとは新田さんとの勝負かなと。(3走して)感触としては、良くも悪くもないけど。結果が出ているので、いいクスリにはなりますね」
 新山が関東勢を突っ張り、新田祐大が後続との間合いを取る。番手まくりで郡司に応戦したが、勝ち切れずにこう振り返る。
 「若い選手たちのヤル気を感じたレースだった。新山君は連日いいレースをしている。末脚もいい感じだったので、いいところまで勝負してくれるだろうなと。新山君の掛かりも良くて、うまくゴール前勝負までもっていけるかなと。バシャンって(落車の音が)したんで確認した時に郡司君が来たのが見えた。それで焦って踏んでしまった。末脚がなくて、ゴール前差し込まれた。新山君が頑張ってくれたのに、結果につながらなかった」
 最終2コーナーの落車にも冷静に対処した平原康多が、内に進路を取って郡司の後ろに入る。まくった郡司を追いかけて外を踏んだが、その前の脚力消耗が響いて3着まで。
 「関東勢としては、ちょっと後味が悪い感じになってしまった。(事故が起こりそうな)感じはしました。3周前から外併走だったんで、自分もだいぶ脚が削られてからの勝負だった。落車を避けて、だいぶいっぱいでした」