今年最後のGI。北九州メディアドーム・小倉競輪場で開催されている大阪・関西万博協賛「第66回朝日新聞社杯・競輪祭(GI)」は、11月23日に5日目が行われた。グランプリの出場権をかけたラストバトルも、いよいよ勝負の準決。4日目にダイヤモンドレースを制した松浦悠士が、4連勝で優出。また、古性優作の失格で波乱となった12レースは、3連単で50万円を超える配当が飛び出した。11月24日のシリーズ最終日に、決勝の号砲が鳴らされる。今年最後のGIの栄冠をつかむのは果たして。また、グランプリをかけた獲得賞金争いもここでピリオド。年末の「KEIRINグランプリ2024(GP)」の9人も、今シリーズが閉幕すると決定される。
GIシリーズ最終日の11月24日も、小倉競輪場では様々なイベントでみなさまのご来場をお待ちしております。「スギちゃん」、「ゴー☆ジャス」のお笑いライブ、元サッカー日本代表の中澤佑二さんのトークショー、「リンカイ!」声優トークショー、「わんだふるプリキュア!」ショー、児玉碧衣選手らによるガールズケイリントーク、競輪専門紙「コンドル」による全レース解説会、SPEEDチャンネル競輪専門解説者の予想会、ふわふわ遊具、巨大迷路、ちびっこランドなどが予定されています。また、テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。
<3R>

清水裕友選手
取鳥雄吾がスタートを出て、3車の中四国勢が前団に構える。7番手から上昇した谷口遼平を取鳥が突っ張り主導権をキープする。4番手は井上昌己がすんなり確保するが、5番手で谷口の外に窪木一茂が追い上げてもつれる。取鳥は落ち着いて、徐々に踏み上げて駆ける。最終ホームでさらに1車追い上げた窪木だったが後退。2センターから井上が追い込むが、逃げる取鳥と空けていた車間を詰めた清水裕友(写真)がチャンスをモノにして人気に応えた。
「(最終)ホームで後ろを確認した時に窪木さんが外にいたんで(中団がもつれているんだと)。あとは(取鳥が)ペースでって感じでした。(自分の感覚は)わからないですね、ただ1着だったんで。いまの脚的にはこんなもんかと。(今シリーズは)セッティングをいじったけど今後にっていう感じで、(いまは)脚力がないのでセッティングをいじったからってどうのうこうのではない」
3走目のまくり不発がよぎったようで、4番手の井上昌己は最終2センターから踏み込む。直線では上々の伸びも、こう振り返る。
「初手であの位置(中四国勢の後ろ)が取れたら動かないイメージでした。(取鳥が)ジャン、ホームで流していて、バックから踏み上がっていった。(清水)裕友も空けていたし、昨日(4日目)まくれなかったんで安全にいきました。練習とレースだと違いますね。裕友も残し気味だったし、もっと伸びていいかなっていうのがあります。昨日まくれなかったんで、逆に気合が入りました」
「(最終)ホームで後ろを確認した時に窪木さんが外にいたんで(中団がもつれているんだと)。あとは(取鳥が)ペースでって感じでした。(自分の感覚は)わからないですね、ただ1着だったんで。いまの脚的にはこんなもんかと。(今シリーズは)セッティングをいじったけど今後にっていう感じで、(いまは)脚力がないのでセッティングをいじったからってどうのうこうのではない」
3走目のまくり不発がよぎったようで、4番手の井上昌己は最終2センターから踏み込む。直線では上々の伸びも、こう振り返る。
「初手であの位置(中四国勢の後ろ)が取れたら動かないイメージでした。(取鳥が)ジャン、ホームで流していて、バックから踏み上がっていった。(清水)裕友も空けていたし、昨日(4日目)まくれなかったんで安全にいきました。練習とレースだと違いますね。裕友も残し気味だったし、もっと伸びていいかなっていうのがあります。昨日まくれなかったんで、逆に気合が入りました」
<6R>

松井宏佑選手
7番手から動いた松井宏佑(写真)が赤板手前で誘導後位に収まって、その上を阿部将大が切って出る。松井が3番手に引いて、小林泰正は6番手に追い上げる形になって打鐘を迎える。一本棒の隊列で阿部がペースを握り、松井は4コーナーでスパート。最終1コーナー過ぎに松井が出切るが、遅れた佐々木龍は小岩大介にブロックされて連結を外す。小岩の内を大森慶一が突いて、外を小林が2コーナー手前からまくって出る。番手に入った阿部は大きく車間が空いて、松井の一人旅。後続を5車身ちぎってゴールした。
「(初手の位置は)できれば後ろ以外が良かったので、一番嫌な並びになりました。突っ張るか考えたんですけど、1回、阿部君を出させた。(3番手に入ったあとは)一瞬、緩んだ感じがあったので踏み込んだけど、阿部君もすかさず踏んで合わされた感じになった。最後まで後ろがどうなっているかわからなかったです。後ろを連れていけなかったので反省ですね。(今シリーズは)最低、決勝と思っていたんで悔しい気持ちもある。でも、(3、4走目と)僕の力を見せられたんじゃないかと」
結果的に松井が仕掛けたあとに6番手まくりになった小林泰正。阿部、大森を乗り越えて2着には入ったものの、課題の残る組み立てだった。
「松井さんはペース的にも、阿部君を出させないつもりかなと。トントンっていってくれれば良かったけど、(阿部ラインに)付いていけなかった。(最終)ホームは松井さんにかぶるように行こうと思ってたんですけど、まだ脚が戻ってなくて行けなかった。そのあとも(佐々木)龍さんを目がけていけば、松井さんにもっと早く追いついて杉森(輝大)さんといい勝負ができたと思う。松井さんが遠かったし、動き自体が良くないですね」
「(初手の位置は)できれば後ろ以外が良かったので、一番嫌な並びになりました。突っ張るか考えたんですけど、1回、阿部君を出させた。(3番手に入ったあとは)一瞬、緩んだ感じがあったので踏み込んだけど、阿部君もすかさず踏んで合わされた感じになった。最後まで後ろがどうなっているかわからなかったです。後ろを連れていけなかったので反省ですね。(今シリーズは)最低、決勝と思っていたんで悔しい気持ちもある。でも、(3、4走目と)僕の力を見せられたんじゃないかと」
結果的に松井が仕掛けたあとに6番手まくりになった小林泰正。阿部、大森を乗り越えて2着には入ったものの、課題の残る組み立てだった。
「松井さんはペース的にも、阿部君を出させないつもりかなと。トントンっていってくれれば良かったけど、(阿部ラインに)付いていけなかった。(最終)ホームは松井さんにかぶるように行こうと思ってたんですけど、まだ脚が戻ってなくて行けなかった。そのあとも(佐々木)龍さんを目がけていけば、松井さんにもっと早く追いついて杉森(輝大)さんといい勝負ができたと思う。松井さんが遠かったし、動き自体が良くないですね」
<7R>

桑原大志選手
中国勢が前団。早めに上昇して太田海也に併せ込んだ吉澤純平を、赤板で太田が突っ張って出せない。関東勢が下げて、今度は2コーナーから稲川翔が踏み込む。それに反応して、太田もペースを上げて駆ける。稲川は打鐘過ぎに3番手に降りて伊藤颯馬と併走。4コーナーから再度、吉澤が仕掛けるが、太田が落ち着いて踏み上げる。吉澤は浮いていっぱい。3番手を取り切った伊藤は最終バックでは仕掛けられず、2センターから踏み込む。逃げる太田が押し切り図るも、番手の桑原大志(写真)が微差、交わした。
「(太田が赤板で突っ張ったあと)ピッチは上がっていたんですけど、稲川君だったら(追い上げて番手勝負に)来てもおかしくないなって。気持ち的にも脚的にも余裕はなかった。オリンピアンに付いていくだけでも至難の業だと思う。抜けたのは、たまたまとして。夜な夜な岩津(裕介)君たちともいろいろ話をしたりしていて、僕たちもまだまだあるよなって。なにがあるかっていうのはわからないですけど。勉強にもなりますし、頑張る気持ちになれますね」
ラインを考えた走りで突っ張り先行策に出た太田海也が、桑原とのワンツーで2着。
「前を取って突っ張ろうと思っていました。ジャンで後ろを確認したら稲川さんが来ていた。カマしに来ようと、位置を取りに来ようとしっかり駆けようと思っていました。体の状態は良かったんですけど、レース勘が良くなくて3走ともダメだった。けど、初日のミスをしっかりと修正できたと思います。昨日は準決に上がりたかったんで、気持ち的にも悔しかった。でも、いまの状態では準決に上がれないことがわかったので、しっかり一歩、一歩やっていきたい」
「(太田が赤板で突っ張ったあと)ピッチは上がっていたんですけど、稲川君だったら(追い上げて番手勝負に)来てもおかしくないなって。気持ち的にも脚的にも余裕はなかった。オリンピアンに付いていくだけでも至難の業だと思う。抜けたのは、たまたまとして。夜な夜な岩津(裕介)君たちともいろいろ話をしたりしていて、僕たちもまだまだあるよなって。なにがあるかっていうのはわからないですけど。勉強にもなりますし、頑張る気持ちになれますね」
ラインを考えた走りで突っ張り先行策に出た太田海也が、桑原とのワンツーで2着。
「前を取って突っ張ろうと思っていました。ジャンで後ろを確認したら稲川さんが来ていた。カマしに来ようと、位置を取りに来ようとしっかり駆けようと思っていました。体の状態は良かったんですけど、レース勘が良くなくて3走ともダメだった。けど、初日のミスをしっかりと修正できたと思います。昨日は準決に上がりたかったんで、気持ち的にも悔しかった。でも、いまの状態では準決に上がれないことがわかったので、しっかり一歩、一歩やっていきたい」
<10R>

脇本雄太選手
中近勢が前団に構えて、窓場千加頼は赤板過ぎに佐々木悠葵の上昇を阻む。そこを1センターから踏み込んでいた新山響平が、打鐘3コーナーで先頭に立ち主導権を握る。北日本勢の後ろに単騎の荒井崇博が続いて、窓場は4番手で立て直して最終周回へ。一本棒の8番手に置かれた佐々木は、動けずに万事休す。逃げる新山の掛かりが良く、脇本雄太(写真)は窓場の余力を見極めて3コーナーで自ら踏み上げる。3番手の荒井は2センターで外に持ち出して追い込む。粘り込む新山に後続が迫って、脇本がゴール前で抜け出した。
「(新山が来た時は)窓場君が冷静でしたね。最終バックまで待とうと思って、(窓場の)車が出ている感じがなかったので申し訳ないけど踏ませてもらいました。道中は冷静にいられたのかなと。(番手は)まだまだ勉強するところがありますね」
単騎の荒井崇博は、周回中から北日本勢の後ろ。猛スピードでカマした新山、永澤剛に続いて3番手をキープ。こん身の追い込みで、一昨年の競輪祭以来のGI優出を遂げた。
「(初手は)北日本からかなって。どこかで仕掛けるだろうと思った。それで前の2人を抜けば、決勝に乗れるかなと。それしか見てなかったです」
脇本の後ろの浅井康太は、脇本が踏み出すと内よりのコースを選択してタイヤ差で新山をとらえて3着に入った。
「前の2人(窓場、脇本)がグランプリがかかっているし、賞金争いもある。自分は違うので、前の2人に任せていれば自分にもチャンスがあると。脇本君が踏む前には踏めないので、(最終)バック過ぎくらいですかね。(脇本に付いていって)自分のコースを突っ込んだ。脇本君が1着を狙っていってくれたので3着までいけた。落ち着いてレースを運べたし、前の2人を信頼して追走するだけだった。ラインとして機能するように、3番手の仕事をした」
「(新山が来た時は)窓場君が冷静でしたね。最終バックまで待とうと思って、(窓場の)車が出ている感じがなかったので申し訳ないけど踏ませてもらいました。道中は冷静にいられたのかなと。(番手は)まだまだ勉強するところがありますね」
単騎の荒井崇博は、周回中から北日本勢の後ろ。猛スピードでカマした新山、永澤剛に続いて3番手をキープ。こん身の追い込みで、一昨年の競輪祭以来のGI優出を遂げた。
「(初手は)北日本からかなって。どこかで仕掛けるだろうと思った。それで前の2人を抜けば、決勝に乗れるかなと。それしか見てなかったです」
脇本の後ろの浅井康太は、脇本が踏み出すと内よりのコースを選択してタイヤ差で新山をとらえて3着に入った。
「前の2人(窓場、脇本)がグランプリがかかっているし、賞金争いもある。自分は違うので、前の2人に任せていれば自分にもチャンスがあると。脇本君が踏む前には踏めないので、(最終)バック過ぎくらいですかね。(脇本に付いていって)自分のコースを突っ込んだ。脇本君が1着を狙っていってくれたので3着までいけた。落ち着いてレースを運べたし、前の2人を信頼して追走するだけだった。ラインとして機能するように、3番手の仕事をした」
<11R>

松浦悠士選手
赤板過ぎに中釜章成が切って出て、そこを順番通りに仕掛けた北井佑季が主導権。中釜が3番手に下げると、眞杉匠は追い上げて中釜と併走で打鐘を迎える。前団との車間が空いた犬伏湧也は、詰める勢いで2センターから仕掛ける。北井がペースを上げて、最終ホーム手前から眞杉も踏み上げる。しかしながら、犬伏がスピードの違いで2コーナーで出切り、松浦悠士(写真)が危なげなく続く。松谷秀幸が3番手に切り替え、その外を踏んだ眞杉は苦しい。後続との間合いを計り、落ち着いて追い込んだ松浦が1着。
「(犬伏は)前のスピードが上がって、詰めてという感じだと思う。犬伏の感性に任せて、行けるところを行ってくれた。前の様子はわからなくてシッティングで付いていこうとしたけど、スタンディングにしました。出てからはキツそうでサポートしながらと。(決勝が)スタートラインだと思う。しっかり準備してきたからこそ立てた。あと1走、頑張ります」
別線の隊列が短くなり、犬伏湧也にとっては持ち味が生きる流れ。豪快なロングまくりで別線を沈めた。
「(今年)最後のGIで決勝に上がれたんで、気持ちを強くもって挑んで良かった。赤板からジャンにかけてペースがグッと上がった。それで車間が結構、空いたけど、詰める勢いでしっかり踏み込んでいった。眞杉を越えたらなんとかなると思った。眞杉を越えられたのがレースで良かったポイント。本当に日を重ねるごとに疲労がないと言えばウソになるけど、脚の状態はどんどん良くなる感じがある」
中四国コンビに出られて、松谷秀幸が俊敏に3番手にスイッチ。外の眞杉を張りながら追い込んだ。
「北井にスイッチが入っていましたね。すかさず眞杉君が来て、9番(犬伏)も見えて北井は踏みっぱなしでキツかったと思う。迎え入れたかったけど、自分の着もなくなるので切り替えさせてもらった。(ゴール前は)いっぱいでした。北井とワンツー決めたかったですね、北井の頑張りに尽きます」
「(犬伏は)前のスピードが上がって、詰めてという感じだと思う。犬伏の感性に任せて、行けるところを行ってくれた。前の様子はわからなくてシッティングで付いていこうとしたけど、スタンディングにしました。出てからはキツそうでサポートしながらと。(決勝が)スタートラインだと思う。しっかり準備してきたからこそ立てた。あと1走、頑張ります」
別線の隊列が短くなり、犬伏湧也にとっては持ち味が生きる流れ。豪快なロングまくりで別線を沈めた。
「(今年)最後のGIで決勝に上がれたんで、気持ちを強くもって挑んで良かった。赤板からジャンにかけてペースがグッと上がった。それで車間が結構、空いたけど、詰める勢いでしっかり踏み込んでいった。眞杉を越えたらなんとかなると思った。眞杉を越えられたのがレースで良かったポイント。本当に日を重ねるごとに疲労がないと言えばウソになるけど、脚の状態はどんどん良くなる感じがある」
中四国コンビに出られて、松谷秀幸が俊敏に3番手にスイッチ。外の眞杉を張りながら追い込んだ。
「北井にスイッチが入っていましたね。すかさず眞杉君が来て、9番(犬伏)も見えて北井は踏みっぱなしでキツかったと思う。迎え入れたかったけど、自分の着もなくなるので切り替えさせてもらった。(ゴール前は)いっぱいでした。北井とワンツー決めたかったですね、北井の頑張りに尽きます」
<12R>

寺崎浩平選手
前受けの寺崎浩平(写真)は、赤板過ぎに郡司浩平を突っ張り、中野慎詞の仕掛けに反応。寺崎自身もスピードを上げて、中野を送り出す。打鐘過ぎに古性優作が、菅田壱道をブロック。主導権を奪った中野の後ろには、寺崎が入り、古性、村上博幸。浮いた菅田が5番手に降りて、郡司は6番手から4コーナーで反撃に出る。古性が郡司を外にもっていき、郡司、深谷知広が最終ホーム手前で落車。中野がペースを上げて逃げて、車間を詰める勢いで寺崎がバック手前から番手まくり。古性を振り切った寺崎が1着。近畿3人で上位入線も、2位の古性が失格だけに寺崎も素直には喜べない。
「(初手は)思った通りの並びだった。郡司さんを突っ張って、あとは中野君が来るタイミングで突っ張るのかどうかでした。(中野の番手に入って)落ち着いていけたけど、南関勢が追い上げて来た時に、僕が出られれば良かった。でも、脚がなかった。状態はいいと思うし、トレーニング、セッティング、乗り方、レースに対する気持ちだとかいろんなことがかみ合ってきた。(寬仁親王牌からGI連続優出で)自信になるし、しっかりとGIで戦えているなっていうのがあります」
近畿ライン3番手の村上博幸は、役割を全うして古性に流れ込む。20年2月の全日本選抜以来のGIファイナル進出で、村上も45歳になった。
「古性がなんでも対応をしてくれると思った。ただ、自分は追走が難しかった。ジャン過ぎで(古性が菅田を)もっていくなっていうのがあって、ビッチリ追走していたら迷惑を掛けるなって。それで内に差している時間が長くて、だいぶ(脚力を)ロスしたんで(最終)バックはしんどかった。アクシデントがあったけど、食らいつくことができた。自分としては精いっぱいやった。今回はここまで4走して、スピード競輪ですけど競輪をしているなって感じがあります。そのなかでなんとか対応もできている」
果敢に風を切った中野の後ろを近畿勢に奪われた菅田壱道は、繰り上がりでの優出に笑顔はない。中野に申し訳なさそうに、こう振り返る。
「古性君が(ブロックに)来るのはわかっていたけど、さすがと言うしかない。自分はなにもやってないし、(中野)慎詞に迷惑を掛けた。今後、甘いレースをしないように、技術面を高めていきたい。決勝はうれしいけど、北日本の仲間が一人もいないのはさびしい。また、慎詞と連係する時は、こういうことのないように。自分の調子自体は悪くない」
「(初手は)思った通りの並びだった。郡司さんを突っ張って、あとは中野君が来るタイミングで突っ張るのかどうかでした。(中野の番手に入って)落ち着いていけたけど、南関勢が追い上げて来た時に、僕が出られれば良かった。でも、脚がなかった。状態はいいと思うし、トレーニング、セッティング、乗り方、レースに対する気持ちだとかいろんなことがかみ合ってきた。(寬仁親王牌からGI連続優出で)自信になるし、しっかりとGIで戦えているなっていうのがあります」
近畿ライン3番手の村上博幸は、役割を全うして古性に流れ込む。20年2月の全日本選抜以来のGIファイナル進出で、村上も45歳になった。
「古性がなんでも対応をしてくれると思った。ただ、自分は追走が難しかった。ジャン過ぎで(古性が菅田を)もっていくなっていうのがあって、ビッチリ追走していたら迷惑を掛けるなって。それで内に差している時間が長くて、だいぶ(脚力を)ロスしたんで(最終)バックはしんどかった。アクシデントがあったけど、食らいつくことができた。自分としては精いっぱいやった。今回はここまで4走して、スピード競輪ですけど競輪をしているなって感じがあります。そのなかでなんとか対応もできている」
果敢に風を切った中野の後ろを近畿勢に奪われた菅田壱道は、繰り上がりでの優出に笑顔はない。中野に申し訳なさそうに、こう振り返る。
「古性君が(ブロックに)来るのはわかっていたけど、さすがと言うしかない。自分はなにもやってないし、(中野)慎詞に迷惑を掛けた。今後、甘いレースをしないように、技術面を高めていきたい。決勝はうれしいけど、北日本の仲間が一人もいないのはさびしい。また、慎詞と連係する時は、こういうことのないように。自分の調子自体は悪くない」