『第67回朝日新聞社杯競輪祭(GI)レポート』 前検日編

配信日:11月19日

 いよいよクライマックス。北九州メディアドーム・小倉競輪場を舞台に「第67回朝日新聞社杯・競輪祭(GI)」、「第3回競輪祭女子王座戦(GI)」が、11月19日に始まる。ナイターでの6日間シリーズの競輪祭に、GIとして定着した女子王座戦が3日制でシリーズの前半に行われる。オール一次予選で2走の合計ポイントで争われる競輪祭は、シード番組がなく初日から目が離せない。昨年の競輪祭を制した脇本雄太の欠場は残念だが、今年のラストGIにふさわしい豪華な顔ぶれだ。前検日の18日は、グランプリの出場権をかけた最後の戦いにドームバンクの感触を確かめる選手も多かった。選手それぞれが翌日からの戦いに備えて、入念な調整を行った。
 開催中の毎日、競輪専門紙「コンドル」による全レース解説会、SPEEDチャンネル競輪専門解説者の予想会、キッズランド小倉、ふとももバルーン・ライドなどが予定されています。また、11月19日の初日には、「手越祐也」のステージ公開収録(SPEEDチャンネル)、「HIPPY」ライブなども行われます。小倉競輪場では、様々なイベントでみなさまのご来場をお待ちしております。テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。

第3回競輪祭女子王座戦出場選手集合
第3回競輪祭女子王座戦出場選手集合

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太田海也選手
太田海也選手
 太田海也(写真)は、9月の共同通信社杯以来の競輪。その間は、ナショナルチームとして、チリで行われた世界選手権にも参加した。
 「去年はオリンピック、世界選手権と大きな大会が終わって、(今年の世界選手権は)練習が足りないところもあった。(それで今回の成績は)順当な結果だったと思います。いまの自分を見つめ直すのにいい機会だった。(今年競輪では4回のビッグ優出で)パフォーマンスを発揮できているところもあるけど、それ以上に運が味方したところもあった。ただ、決勝では満足のいく走りができていない。そこが課題です」
 前回の岸和田FIを431着。青野将大の1周先行を追い込んで今年2度目の優勝を飾った菅田壱道は、リズム良く大一番を迎える。
 「(今年)GIに関しては、(日本選手権で)1回、決勝に乗っている。調子も良かったんで、後半もその勢いで乗りたかったですね。(前回は)ここに向けての練習がキツすぎて、オーバーワークだった。でも、そのなかで優勝できたのは良かった。(そのあとは)岸和田がボロボロだったので、とにかく疲れを抜いた。フレッシュな状態に戻すことを考えてやってきた」

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寺崎浩平選手
寺崎浩平選手
 8月のオールスターで初戴冠。タイトルホルダーとして、ラストGIを迎える寺崎浩平(写真)は、前回の四日市記念を4142着のあとは古性優作らと合宿をしてトレーニングを積んだ。
 「(今年は)目標にしていたよりも上の結果を出せている。次は自力でタイトルをっていうのが目標。そこをどうやって達成するかを考えてやっています。(状態的には)いい水準をキープしていると思っている。四日市が終わってからは古性さんと岸和田で合宿をして、しっかりと追い込んできた」
 南修二は44歳にして、9月の共同通信社杯でビッグ初制覇。賞金を積み重ねて、初めてのグランプリ出場が届くところにいる。
 「(ビッグの優勝は)目標の1つにしていたんで、そこはうれしいですね。続けている練習が、少しは身になってくれたのかなと。ただ(前回の大垣FIの261着は)やっぱり前で走ると自分の力のなさを感じますね。(前回のあと練習は)計画通りできました」

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山原さくら選手
山原さくら選手
 山原さくら(写真)は、獲得賞金ランク7位。「シビレますね」と、グランプリ出場権のボーダーでのプレッシャーを感じながらも、いつものように笑みを浮かべた。
 「(今年は)前半に2回くらいは体調を崩した。その時は、グランプリは無理かもしれないって思った。圏外だったけど、気づいたら勝負ができる位置にいた。戻って来られるとは思ってなかったし、ここまできたら(グランプリに)乗りたい。(前回の高知のあとは)空いたのでしっかりと練習して、直前は感覚を確かめる程度に乗ってきた。自分的にはしっかりと仕上げてきました」
 6月のパールカップがGI初出場だった仲澤春香は、8月のオールスターと2度のGIでともに決勝に進出。しかしながら、自身への評価はまだまだ厳しい。
 「GIを走らせてもらって、まだうまくいってない。とくに決勝ですね。今年最後のGIなんで、しっかりと走れればと思います。いまはGIで結果を残すことを求められている。普通開催で自分の走りができていても、GIで自分の走りができなければ、意味がないっていうわけではないけど。求められている走りをしたい」

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尾崎睦選手
尾崎睦選手
 連続でのグランプリ出場が獲得賞金ランクで有力の尾崎睦(写真)は、今年15Vと昨年の優勝回数を超えて、まだまだ進化をしている。
 「練習をしていることが、(今年の)後半に形になってきたかなと。春くらいから、梅川(風子)選手にお願いして、一緒に練習をさせてもらっています。単純に上がりタイムが良くなってきた。(今回は)賞金争いをしにきたわけではなくて、タイトルを獲りにきました。まずは決勝に乗れるように、一戦、一戦、頑張りたい」
 8月の女子オールスターで落車に見舞われた梅川風子は、その後の7場所を負け知らずの21連勝。
 「(今年は)落車が多かったのが反省です。GIを獲るってことを現状の目標にして、普通開催にしても勝ち方とか内容とかにこわだっている。そういうなかで、いい感じで入れているなって思います。ただ、GIを獲るってことができていないので、ここで獲りたい」

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中野慎詞選手
中野慎詞選手
 前回の小田原記念を9315着。決勝は橋本強とタッグを組んだが、地元勢に上位を独占された中野慎詞(写真)は、競技と競輪の1年をこう振り返る。
 「(競技は)最後の世界選手権でいい成績が残せなかった。悔しい1年だった。(競輪は)年々、成長ができているかなって思います。でも、GIで戦うには力不足だったり、戦術的にもまだ足りていない。(小田原記念は)体の感じは問題なかった。そこからさらに(競輪用の)鉄フレームに乗って練習をしてきた。状態はさらに良くなっているかなって思います」
 近況、コンスタントに勝ち星を重ねて、9月には岐阜記念の優勝もある清水裕友だが、歯切れは悪い。
 「(今年は)気づいたら、ここまで来ていた感じです。これといった手ごたえもないし、充実感みたいなものはない。(獲得賞金ランクでもグランプリ出場を)意識するような順位でもない。気楽に走りたいですね。(前回のあとは)直前に疲れが出たような感じだったので、ケアを多めにやってきました」

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郡司浩平選手
郡司浩平選手
 今年6度の記念制覇を遂げている郡司浩平(写真)は、6回目のグランプリ出場に視界良好。残すはタイトル奪取だけだ。
 「(今年は)大きいレースを獲るっていうのを目標にしていた。結果が残せていないので、そこは不完全燃焼です。(今年39勝は)1着を目指して走るなかで、取りこぼしているレースも多数あった。けど、着を取るっていうことはできたかなと。(前回の小田原記念は)初日にあまり良くないなって感じた。ただ、自転車をいじりながら、日に日に良くなっていった。あとは体の感覚をいい状態に保てればっていうのがあります」
 10月の寬仁親王牌で優出。40歳にしてまだまだ衰え知らずの河端朋之は、冷静に自身を見つめている。
 「(今年は)思ったよりも走れた。(この年で)強くなるのはなかなか難しいけど、変わらず強くなるためのトレーニングはしている。レースでは腹をくくってっていうのもあるし、(昔より)そんなにガツガツしなくなった。(前回から中4日で)そんなに変わりなく来られていると思います」

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児玉碧衣選手
児玉碧衣選手
 児玉碧衣(写真)は、21連勝で地元の大一番を迎える。4月ごろから練習を見直し、半年以上がたち、GI獲りの準備もできている。
 「岐阜のオールガールズクラシックの前くらいから、毎日、練習をするようになって、上がりタイムも良くなってきた。通常開催は結果を出せているけど、(今年は)GIは岐阜の(決勝)2着が最高で優勝がない。昨年、一昨年はGIを獲ってグランプリに出られているので、ここを獲ってグランプリにいきたい」
 今年3度のGIですべて決勝にコマを進めている柳原真緒は、優勝こそないが手ごたえをつかんでいる。
 「今年はGIで決勝に乗れているのは、いいですね。4月のオールガールズクラシックに比べてオールスターの方が決勝でやりたいこともできている。(グランプリの出場は)賞金は気にせず、GIに向けてやってきた。今回もその気持ちでいければ」

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佐藤水菜選手
佐藤水菜選手
 チリで行われた10月の世界選手権ではケイリンを連覇した佐藤水菜(写真)は、8月の女子オールスターでグランプリスラム。今シリーズを優勝ならば、年間グランドスラムの偉業を達成する。
 「(ケイリンで連覇を果たしたチリでの世界選手権は)今回は状態面が悪いなかで入った。そのなかで一番いい成績を出せたってことは、精神的にも平均的な肉体の仕上がりはいいってことを実感できた。チームの雰囲気もすごくいいし、この成績を出せたってことはすごくうれしい。腰が怪我したままでしたし、直前にも体調はずっと良くないままだった。その状態をキープしつつ悪くならないようにでした。(今回は)一番悪い状態で入っているので、この3日間で悪くならないように気をつけながら。自転車も乗り慣れていないものなので、しっかりとそこで調整できれば」
 苦しんだ1年ではあったものの、獲得賞金ランク5位とグランプリ出場がみえている坂口楓華
 「今年は調子が悪くて、腰の怪我をして3カ月間くらい優勝できなかった。けど、持ち直してこられたのかなと。セッティングも変えて、競輪祭を走れるところまでもってこられた。自分で考えてやってきた1年で強くなれたと思います」

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新山響平選手
新山響平選手
 前回の小田原記念では初日特選、二次予選を連勝もその後は失速。新山響平(写真)は、そこから中8日で、22年に初タイトルを奪取した競輪祭を迎える。
 「(今年は)少し体調を崩したところもあった。年間を通して自分の体をうまくコントロールできなかった。(自分の力が)あまり変わってないので、レベルアップしていきたい。場面に応じてうまく走れるようになったところもあるけど、引くべきじゃないところで引いてしまったところもある。自分の脚質をより理解して走れるようになった。(小倉は)雨も風もないので、なにも考えず自分の世界に入りやすくていいのかなって思います」
 松本貴治は、獲得賞金ランク10位。グランプリ出場がかかる重要な今シリーズだが、まずは目の前の一戦に集中する。
 「(獲得賞金ランクは)周りにはいろいろ言われるけど、いつも通り一戦、一戦を頑張ります。(今年は)充実していた。いろいろ自転車だったり、練習だったりを考えてやっているのがいいのかなと思います。(前回のあとも)練習とケアをしっかりとできている」

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犬伏湧也選手
犬伏湧也選手
 今年の4月からS級S班になった犬伏湧也(写真)は、前々回の寬仁親王牌優出のあとは、前回の四日市記念を7183着。
 「四日市は疲労感があって、パフォーマンスを出せなかったので、そこをしっかりと考えてやってきた。(そのあとも)体調を崩してないし悪くない。(寬仁親王牌の決勝は)技術うんぬんより、気持ちが弱かった。そこを意識して走れればと思っています」
 前回の小松島FIを途中欠場の荒井崇博は、そこから2週間近く空いたローテーション。コンディションはどうか。
 「(今年は)鳴かず飛ばずといった感じでした。(状態は)走ってみてからですね。(前回の途中欠場は)背中のギックリになって、感じが悪かったです。それを治すので精いっぱいでした。いまは大丈夫だと思います」

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園田匠選手
園田匠選手
 前々回の寬仁親王牌2日目に落車に見舞われた園田匠(写真)だが、3日目以降も走り抜き、前回の玉野FIを223着。ホームバンクのGIだけに、気持ちも自然と入る。
 「(今年は)たくさん入らせていただいて、やるべきことはやってきた。ただ、(前回は)前々回の落車のフレームの影響があって、細かいところがダメだった。(今回は)それより悪くなることはない。体と自転車のバランスが崩れていた。そのマッチングも気持ちの問題だと思う。(競輪祭に対する思いは)選手になる前から変わらない。毎年そうですけど、決勝を目指して頑張りたい」
 獲得賞金でグランプリ安全圏にいる眞杉匠だが、トーンがなかなか上がらない。
 「(今年は)パッと良かったレースが思い浮かばない。それが現状なのかなって思います。(GIの)決勝にもあんまり乗れていないし、優勝してグランプリのキップを取りたいですね。(前回のあとは)合宿をしたりして、オーバーワーク気味かなっていうのがあったんで休んできた」

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古性優作選手
古性優作選手
 GI優勝こそない古性優作(写真)だが、獲得賞金ランクではトップ。しかしながら、自身の理想にはまだまだ遠い。
 「(今年)自分が思い描いていた1年ではなかったですね。(まだ今年はGIを優勝してないので)それもですし、去年より絶対に(成績が)下がることはいけない。ここは優勝して、グランプリを獲っても去年より下がってしまう。上位の選手との力の差を感じます」
 取鳥雄吾は、直近の2場所をFIながらも連続優出。前回の地元、玉野FIからセッティングを戻して、今シリーズは変わり身がありそうだ。
 「(前回は)セッティングだったり、違うところがあった。成績が上がらなくて、腰も痛めたりした。もうそれも戻したんで大丈夫だと思います。(そのあとは中6日で)時間もなかったので楽しく練習して、リラックスしてきました」