北九州メディアドーム・小倉競輪場を舞台に開催された「第67回朝日新聞社杯・競輪祭(GI)」は、11月24日に最終日が行われた。古性優作をはじめ強豪がそろった決勝は大波乱。3連単は504番人気の最低人気での決着となった。波乱の立役者となったのは阿部拓真。ビッグ初優出でGI初制覇を遂げて優勝賞金5090万円(副賞含む)獲得。初のS級S班とグランプリ出場権も手に入れた。また、12月30日に一発勝負で争われる「KEIRINグランプリ2025(GP)」の出場選手9人が決まり、最後の枠には獲得賞金ランクで南修二が初めてのグランプリチケットをつかんだ。

決勝競走出場選手特別紹介

決勝1番車、古性優作選手

決勝2番車、荒井崇博選手

決勝3番車、松井宏佑選手

決勝4番車、山田久徳選手

決勝5番車、吉田拓矢選手

決勝6番車、阿部拓真選手

決勝7番車、山田英明選手

決勝8番車、渡部幸訓選手

決勝9番車、松本貴治選手
決勝レース経過
号砲と同時に荒井崇博、阿部拓真が飛び出したが、荒井が制して誘導員を追う。松本貴治-荒井が前を固め、吉田拓矢-阿部が前中団。5番手からが古性優作-山田久徳の近畿勢で、松井宏佑-渡部幸訓が後攻め。単騎の山田英明は最後方で周回を重ねる。
松井が赤板過ぎに松本を押さえるが、古性がすかさず動いて先頭に立つ。近畿勢の動きに山田英が続き、3番手が引いた松井と併走となる。吉田は古性ラインの動きに乗る形から打鐘で古性を叩く。しかし、松本が一気に仕掛けて、2センター過ぎに吉田を叩いて主導権を握る。最終ホーム手前でさらにペースを上げた松本のカカリが良く、2コーナーで古性が踏み込むも進みが鈍い。バック手前で吉田がまくるも、荒井が合わせ切って吉田は後退。荒井を追う形になった阿部が、2センターで内を突いた山田英のけん制をこらえると、ゴール前で荒井をとらえてGI初制覇。4コーナーを先頭で通過した荒井は惜しくも2着。バック8番手も、直線でイエローラインの外を鋭く伸びた松井が3着。







松井が赤板過ぎに松本を押さえるが、古性がすかさず動いて先頭に立つ。近畿勢の動きに山田英が続き、3番手が引いた松井と併走となる。吉田は古性ラインの動きに乗る形から打鐘で古性を叩く。しかし、松本が一気に仕掛けて、2センター過ぎに吉田を叩いて主導権を握る。最終ホーム手前でさらにペースを上げた松本のカカリが良く、2コーナーで古性が踏み込むも進みが鈍い。バック手前で吉田がまくるも、荒井が合わせ切って吉田は後退。荒井を追う形になった阿部が、2センターで内を突いた山田英のけん制をこらえると、ゴール前で荒井をとらえてGI初制覇。4コーナーを先頭で通過した荒井は惜しくも2着。バック8番手も、直線でイエローラインの外を鋭く伸びた松井が3着。







<3R>

市橋司優人選手
原田研太朗が切って、3車ラインの松本秀之介が新田祐大を内に封じ込めながら赤板2コーナーで先頭に立つ。4番手に東龍之介が切り替える。原田が6番手に下げると、新田が仕掛ける。先行態勢の松本もペースを上げて駆ける。須永優太は離れて、新田が1人で迫る。最終バックでは市橋司優人(写真)を乗り越えたかに見えた新田だが、松本の掛かりも悪くなく新田は2センターでいっぱい。番手の市橋が、ゴール前で松本を差し切ってホームバンクでGI初勝利を飾った。
「(松本)秀之介はああいう展開は好きだろうし、自分は信頼して付いていました。落ち着いて、うまいこと駆けてくれた。(巻き返した)新田さんは今回あんまり調子も良くないし、(けん制を)やりすぎてもっていうのはありました。結果的には秀之介の横まで行かれてしまった。(GI初勝利は)単純にうれしい。ただ、ここに気合を入れてきたのに、(8月のオールスターの落車で)鎖骨を折って間に合わなかった。それで(ここまでの4走は)ゴール勝負もできずに落ち込んだ。(今シリーズ2走目のゴール後落車で)部品だとかを換えて、だいぶ乗りやすくなった。周りの人たちにセッティングをみてもらって良くなった。あとは鎖骨を折ったところにワイヤーが入っている、そのワイヤーが抜けてからかなっていうのはありますね」
九州3人で上位を独占。先行策の松本秀之介が2着に残った。
「あんまり脚を使わずに切れましたし、東さんもスイッチしてくれて、(隊列が)長くなって新田さんを後方に置けた。一番いい展開だったと思います。自分はダッシュがないんで、早めに駆けておかないとって思った。小倉なら早めでもっていうのはありました。GIに来たら脚の差もあるし、FIでもまだまだ7車立てもヘタクソです」
「(松本)秀之介はああいう展開は好きだろうし、自分は信頼して付いていました。落ち着いて、うまいこと駆けてくれた。(巻き返した)新田さんは今回あんまり調子も良くないし、(けん制を)やりすぎてもっていうのはありました。結果的には秀之介の横まで行かれてしまった。(GI初勝利は)単純にうれしい。ただ、ここに気合を入れてきたのに、(8月のオールスターの落車で)鎖骨を折って間に合わなかった。それで(ここまでの4走は)ゴール勝負もできずに落ち込んだ。(今シリーズ2走目のゴール後落車で)部品だとかを換えて、だいぶ乗りやすくなった。周りの人たちにセッティングをみてもらって良くなった。あとは鎖骨を折ったところにワイヤーが入っている、そのワイヤーが抜けてからかなっていうのはありますね」
九州3人で上位を独占。先行策の松本秀之介が2着に残った。
「あんまり脚を使わずに切れましたし、東さんもスイッチしてくれて、(隊列が)長くなって新田さんを後方に置けた。一番いい展開だったと思います。自分はダッシュがないんで、早めに駆けておかないとって思った。小倉なら早めでもっていうのはありました。GIに来たら脚の差もあるし、FIでもまだまだ7車立てもヘタクソです」
<6R>

清水裕友選手
林大悟の上昇に反応して、赤板過ぎに前受けの清水裕友(写真)、3番手の坂井洋が踏み込む。6番手に戻った林は、2コーナー手前から山降ろしで再び踏み込む。打鐘過ぎに林が主導権を奪う。清水は九州ライン4車を受けるが、4コーナーですかさず坂井が反撃に出る。最終2コーナー手前で坂井が出切り、関東勢に続いた岡崎智哉がまくる。8番手になったものの、清水にとっては悪くない流れ。好スピードでまくった清水が、直線の入り口で前団をとらえた。
「力勝負かなと思っていました。(坂井が早めに巻き返したので、展開的に)自分にはラッキーでした。攻める気持ちをもって、後半の3日間は走れているかなって思います。そういう気持ちをもって立て直していければ。ただ、ここ3走だけなんで、これを続けていかないと。着うんぬんじゃなくて、戻していければ、(高いレベルで)また戦えると思います」
清水に流れ込んだ岩津裕介だったが、スタート直後の内側追い抜きで失格。松岡辰泰が2着に繰り上がった。
「(坂井は)最初、先切りみたいな感じだったので、(積極的な仕掛けとしては)ヤル気じゃないなって。それが大誤算でした。そのあとは岡崎さんをさばいて、3番手を確保した方が良かったですね。狭いコースだったけど、井上(昌己)さんも(上野)優太もいるんで、踏めるところをいこうと。脚の感じは悪くないけど、自力っぽい走りがちょっと(良くなかった)ですね」
「力勝負かなと思っていました。(坂井が早めに巻き返したので、展開的に)自分にはラッキーでした。攻める気持ちをもって、後半の3日間は走れているかなって思います。そういう気持ちをもって立て直していければ。ただ、ここ3走だけなんで、これを続けていかないと。着うんぬんじゃなくて、戻していければ、(高いレベルで)また戦えると思います」
清水に流れ込んだ岩津裕介だったが、スタート直後の内側追い抜きで失格。松岡辰泰が2着に繰り上がった。
「(坂井は)最初、先切りみたいな感じだったので、(積極的な仕掛けとしては)ヤル気じゃないなって。それが大誤算でした。そのあとは岡崎さんをさばいて、3番手を確保した方が良かったですね。狭いコースだったけど、井上(昌己)さんも(上野)優太もいるんで、踏めるところをいこうと。脚の感じは悪くないけど、自力っぽい走りがちょっと(良くなかった)ですね」
<8R>

浅井康太選手
赤板1コーナーで小林泰正が出て、すかさず西田優大が仕掛ける。西田が2コーナー手前で先頭に立つが、合わせて動いた佐々木眞也が番手のインで粘る。主導権を握った西田後位がもつれて、小林は6番手。8番手でタイミングを取った山口拳矢が、2センターから仕掛ける。西田の番手は松浦悠士が守るが、その上を山口が2コーナー過ぎにまくり切る。最終ホーム手前で合わせて出た小林のあおりもあったが、浅井康太(写真)が山口に懸命に続く。中部両者のゴール勝負は、差し切った浅井に軍配。
「前がもつれていて(山口)拳矢は見てから行くかと思ったけど、自分が油断していました。抜群のタイミングで仕掛けてくれた。車間が空いて失敗したし、(小林)泰正に入られなくて良かった。なんとか追走できました。拳矢は1走目に連係した時も馬力があったし、航続距離が伸びればタイトルを獲れる。(自分は)肩鎖関節を2年くらい痛めていて違和感があったけど、ヨコの勝負、追い込みとしての仕事もしていきたい」
前団の隊列が短くなり、ロングまくりで仕留めた山口拳矢が2着。
「隊列が短くなったのがわかって、スピードが上がり切っていない時に行ってみようと。松浦さんのブロックを警戒していたけど、(最終)バックで先頭に出られて良かった。でも、そこでいっぱいでした。航続距離は、これ以上無理ですね。その分も戦法の幅を広げたい」
「前がもつれていて(山口)拳矢は見てから行くかと思ったけど、自分が油断していました。抜群のタイミングで仕掛けてくれた。車間が空いて失敗したし、(小林)泰正に入られなくて良かった。なんとか追走できました。拳矢は1走目に連係した時も馬力があったし、航続距離が伸びればタイトルを獲れる。(自分は)肩鎖関節を2年くらい痛めていて違和感があったけど、ヨコの勝負、追い込みとしての仕事もしていきたい」
前団の隊列が短くなり、ロングまくりで仕留めた山口拳矢が2着。
「隊列が短くなったのがわかって、スピードが上がり切っていない時に行ってみようと。松浦さんのブロックを警戒していたけど、(最終)バックで先頭に出られて良かった。でも、そこでいっぱいでした。航続距離は、これ以上無理ですね。その分も戦法の幅を広げたい」
<9R>

神山拓弥選手
関東勢が前団。鈴木竜士は、郡司浩平の上昇を阻んで突っ張る。単騎の阿部力也が4番手になり、郡司は下げる。北津留翼はそのタイミングで、2コーナー手前からカマシ一気。打鐘3コーナーで北津留が先頭に出て駆ける。鈴木が3番手に飛び付いて、郡司は一本棒の7番手で最終ホームを通過する。1コーナーで仕掛けた郡司だが一息。鈴木は2コーナー手前でまくりを打ち、神山拓弥(写真)、諸橋愛の追走。北津留をとらえた鈴木を、最後のハンドル投げで神山が交わした。
「近況、鈴木竜士君が自力選手として、すごい頑張っている。(最終日も)いまの競輪の自力選手として、流れに沿ってやってくれた。(北津留ラインのカマシに飛び付いて、鈴木は)そこからすぐに郡司君にかぶる前に(まくって)行った。(自分のところに柳詰正宏が)からんでくる感じだったので、体を寄せてでした。連日、いい感じで自転車が進んでいた。ただ、5日間連続で走ったので、今日(最終日)は疲れがあったのか重かった。それでも諸橋さんが(番手を)回してくれたので、できることはやろうと」
赤板からレースを動かして脚力を消耗した鈴木竜士だったが、好位確保からのまくりでラインでの上位独占をメイクした。
「(周回中で前団が取れたのは)相当デカかった。郡司さんも北津留さんも脚力的には上の選手なので、自分はうまいこと立ち回らないとって思っていた。郡司さんは連日、すかさず仕掛けてきているので、そこを意識はしていた。(まくっていったけど)北津留さんが強すぎて、思った以上に進んでなかった。自力選手として走っている以上は、ラインでゴール勝負できるようにっていう責任感でやっている。この1年、1レース、1レース攻めるレースはできたけど、1つも結果が出てないのでまだまだです」
「近況、鈴木竜士君が自力選手として、すごい頑張っている。(最終日も)いまの競輪の自力選手として、流れに沿ってやってくれた。(北津留ラインのカマシに飛び付いて、鈴木は)そこからすぐに郡司君にかぶる前に(まくって)行った。(自分のところに柳詰正宏が)からんでくる感じだったので、体を寄せてでした。連日、いい感じで自転車が進んでいた。ただ、5日間連続で走ったので、今日(最終日)は疲れがあったのか重かった。それでも諸橋さんが(番手を)回してくれたので、できることはやろうと」
赤板からレースを動かして脚力を消耗した鈴木竜士だったが、好位確保からのまくりでラインでの上位独占をメイクした。
「(周回中で前団が取れたのは)相当デカかった。郡司さんも北津留さんも脚力的には上の選手なので、自分はうまいこと立ち回らないとって思っていた。郡司さんは連日、すかさず仕掛けてきているので、そこを意識はしていた。(まくっていったけど)北津留さんが強すぎて、思った以上に進んでなかった。自力選手として走っている以上は、ラインでゴール勝負できるようにっていう責任感でやっている。この1年、1レース、1レース攻めるレースはできたけど、1つも結果が出てないのでまだまだです」
<11R>

眞杉匠選手
中野慎詞が眞杉匠(写真)を押さえて出る。眞杉は3番手を確保して、5番手で犬伏湧也と併走になった寺崎浩平は、外をこじ開けて仕掛ける。打鐘2センター過ぎに寺崎が叩いて、最終ホームで近畿3車が出切る。4番手で立て直した中野だがいっぱい。6番手の眞杉は、2コーナー手前でスパート。眞杉が抜群の加速で前団に襲い掛かり、南修二のけん制もスピードの違いで乗り越えて後続をちぎった。
「(前受けから最初のラインを)1個突っ張ってと思ったけど、突っ張り切れなかった。踏み合って出させてという感じでしたね。このメンバーのなかで自分が一番スピードは劣ると思っていたし、うまく回していいところで仕掛けられたなと。寺崎が駆けて、南さんが番手だったので、なんとか乗り越えられて良かった。踏むところで踏んで、詰まったところで仕掛けられたので悪くなかったですね」
眞杉マークの吉澤純平は、最終4コーナー手前で南に振られるも、直線でなんとか踏み勝って2着をキープした。
「ある程度、スピードは上がっていましたけど、もう1回いけるから(眞杉)すごいですね。眞杉は余裕がありそうで、自分は気持ちだけは余裕をもってと思ったんですけど、力んでしまった。南さんのあおりもあって、下った時は離れてしまった」
「(前受けから最初のラインを)1個突っ張ってと思ったけど、突っ張り切れなかった。踏み合って出させてという感じでしたね。このメンバーのなかで自分が一番スピードは劣ると思っていたし、うまく回していいところで仕掛けられたなと。寺崎が駆けて、南さんが番手だったので、なんとか乗り越えられて良かった。踏むところで踏んで、詰まったところで仕掛けられたので悪くなかったですね」
眞杉マークの吉澤純平は、最終4コーナー手前で南に振られるも、直線でなんとか踏み勝って2着をキープした。
「ある程度、スピードは上がっていましたけど、もう1回いけるから(眞杉)すごいですね。眞杉は余裕がありそうで、自分は気持ちだけは余裕をもってと思ったんですけど、力んでしまった。南さんのあおりもあって、下った時は離れてしまった」
<12R>

阿部拓真選手
「夢…ですか…、これは(笑)」
3連単での最低人気の“ジャイアントキリング”。83年、オールスターの菅田順和(36期、引退)以来、宮城から誕生したタイトルホルダーは、こう言ってヒーローインタビューで、はにかんだ。
デビュー11年目だが、今シリーズが通算8度目のGI出場。闘志を全面に出した走りから、落車や失格に泣かされることも多かった。今期も9月の岐阜FIで失格を喫して、続く奈良GIIIで落車と決して順調ではなかった。
「来る前には同県の和田(圭)さんとは、今期1回失格しているんで、(S級)1班(の点数)は取りたいなって話はしていたんですよ」
今期ここまでの阿部拓真(写真)の競走得点は106.50。「自分は圧倒的に弱い立場だった」。決勝に進出した阿部以外の8人は、すべて110点を優にオーバーしていた。ただ、その阿部には頼れるパートナー、同期の吉田拓矢がいた。関東からただ一人、決勝にコマを進めた吉田との連係が、阿部に初めてのタイトルをもたらした。
「選手紹介のタイミングで、(GI決勝の)雰囲気が楽しかった。(吉田)拓矢に楽しみになってきたと話したら、楽しみましょうってことだった。自分でも驚きですね、本当に緊張感なくリラックスして臨めた」
レースは、6番車ながらも阿部が懸命にスタートを出て、周回中は吉田、阿部で3、4番手を確保した。打鐘で吉田が古性優作を押さえると、松本貴治が積極策に打って出る。最終ホームで吉田は、3番手に入った。
「ジャンのタイミングで拓矢が切ったら、松本が来るかなって。あとはみんな自在性のある選手ばっかりなんで、内を空けないように追走していた」
古性に合わせるようにまくった吉田だったが、荒井崇博が番手から出る。吉田が外に浮いて、阿部は冷静に荒井の後ろにスイッチした。
「(最終)バック前からいっぱいの状態だった。追走に集中しようって。よく覚えてないけど、拓矢がいい仕掛けをしてくれたおかげだと思ってます」
2センター過ぎに内から山田英明に当たられた阿部だったが、それをこらえると荒井との直線勝負。ハンドル投げで手ごたえはあった。
「内からドンってもらったのがあるんですけど、なんとかしのげたのが良かったですね。荒井さんを差せたのがわかった。普段は優勝してもガッツポーズとかしないんですけど、興奮して勝手に出ていました。でも、まさか本当に1着が取れると思っていなかった」
阿部自身もだが、北日本の仲間さえ、周囲の誰もが驚く初戴冠だった。
「よく自分が一番ビックリしているって言いますけど。誰もみんなビックリしてますよね。前代未聞(笑)」
まだ実感のわかない阿部だが、ラストGIの競輪祭を優勝して、来月末にはグランプリ、S級S班という現実が待っている。
「何月何日にグランプリかっていうのも、わかってないです(笑)。年末はFIで勝負だなと思っていた。(グランプリには)まだなにも考えられないです。1回しっかりと考えてからですね。S班になる準備はできてないけど、自分らしく気負うことなく頑張りたいです」
想像だにしない大番狂わせ。自身の立ち位置を確認しながらも、阿部から自然と笑みがこぼれた。
真後ろの3番手からまくった吉田に合わせて、荒井崇博は最終バック過ぎに番手発進。吉田を合わせ切って初のタイトルがみえたが、最後は阿部に屈した。
「悔しい…。それ以上はないですね」
松井宏佑は、最終バックで8番手。最終2センターから大外を回して、前団に襲い掛かったが3着まで。
「(周回中の位置が)悪かったですね。できれば少しでも前の方が良かったんですけど。位置取りが厳しい選手が多かったですし、切って出させて一発と思っていた。古性さんや吉田君と(位置取りを)やり合っても持ち味が出せないと。あとは詰まったところで行こうと思ったんですけど、前も掛かっていました。外々を回されて優勝できなかったんですけど、やることはやれたのかなって思います」
3連単での最低人気の“ジャイアントキリング”。83年、オールスターの菅田順和(36期、引退)以来、宮城から誕生したタイトルホルダーは、こう言ってヒーローインタビューで、はにかんだ。
デビュー11年目だが、今シリーズが通算8度目のGI出場。闘志を全面に出した走りから、落車や失格に泣かされることも多かった。今期も9月の岐阜FIで失格を喫して、続く奈良GIIIで落車と決して順調ではなかった。
「来る前には同県の和田(圭)さんとは、今期1回失格しているんで、(S級)1班(の点数)は取りたいなって話はしていたんですよ」
今期ここまでの阿部拓真(写真)の競走得点は106.50。「自分は圧倒的に弱い立場だった」。決勝に進出した阿部以外の8人は、すべて110点を優にオーバーしていた。ただ、その阿部には頼れるパートナー、同期の吉田拓矢がいた。関東からただ一人、決勝にコマを進めた吉田との連係が、阿部に初めてのタイトルをもたらした。
「選手紹介のタイミングで、(GI決勝の)雰囲気が楽しかった。(吉田)拓矢に楽しみになってきたと話したら、楽しみましょうってことだった。自分でも驚きですね、本当に緊張感なくリラックスして臨めた」
レースは、6番車ながらも阿部が懸命にスタートを出て、周回中は吉田、阿部で3、4番手を確保した。打鐘で吉田が古性優作を押さえると、松本貴治が積極策に打って出る。最終ホームで吉田は、3番手に入った。
「ジャンのタイミングで拓矢が切ったら、松本が来るかなって。あとはみんな自在性のある選手ばっかりなんで、内を空けないように追走していた」
古性に合わせるようにまくった吉田だったが、荒井崇博が番手から出る。吉田が外に浮いて、阿部は冷静に荒井の後ろにスイッチした。
「(最終)バック前からいっぱいの状態だった。追走に集中しようって。よく覚えてないけど、拓矢がいい仕掛けをしてくれたおかげだと思ってます」
2センター過ぎに内から山田英明に当たられた阿部だったが、それをこらえると荒井との直線勝負。ハンドル投げで手ごたえはあった。
「内からドンってもらったのがあるんですけど、なんとかしのげたのが良かったですね。荒井さんを差せたのがわかった。普段は優勝してもガッツポーズとかしないんですけど、興奮して勝手に出ていました。でも、まさか本当に1着が取れると思っていなかった」
阿部自身もだが、北日本の仲間さえ、周囲の誰もが驚く初戴冠だった。
「よく自分が一番ビックリしているって言いますけど。誰もみんなビックリしてますよね。前代未聞(笑)」
まだ実感のわかない阿部だが、ラストGIの競輪祭を優勝して、来月末にはグランプリ、S級S班という現実が待っている。
「何月何日にグランプリかっていうのも、わかってないです(笑)。年末はFIで勝負だなと思っていた。(グランプリには)まだなにも考えられないです。1回しっかりと考えてからですね。S班になる準備はできてないけど、自分らしく気負うことなく頑張りたいです」
想像だにしない大番狂わせ。自身の立ち位置を確認しながらも、阿部から自然と笑みがこぼれた。
真後ろの3番手からまくった吉田に合わせて、荒井崇博は最終バック過ぎに番手発進。吉田を合わせ切って初のタイトルがみえたが、最後は阿部に屈した。
「悔しい…。それ以上はないですね」
松井宏佑は、最終バックで8番手。最終2センターから大外を回して、前団に襲い掛かったが3着まで。
「(周回中の位置が)悪かったですね。できれば少しでも前の方が良かったんですけど。位置取りが厳しい選手が多かったですし、切って出させて一発と思っていた。古性さんや吉田君と(位置取りを)やり合っても持ち味が出せないと。あとは詰まったところで行こうと思ったんですけど、前も掛かっていました。外々を回されて優勝できなかったんですけど、やることはやれたのかなって思います」
次回のグレードレースは、「九十九島賞争奪戦」が12月4日~7日、佐世保競輪場において開催されます。
新山響平、犬伏湧也、清水裕友のS班3名をはじめ、松本貴治、佐藤慎太郎、地元の雄・荒井崇博、山崎賢人ら強豪が集結して覇を競いますが、もちろん、競輪祭の結果によってはメンバーが代わる可能性もあります。いずれにしても、若手機動型を中心に伏兵陣もそろった一戦からは目が離せません。
11月21日時点の出場予定選手データを分析した、佐世保競輪「九十九島賞争奪戦(GIII)」の主力メンバー及び狙い目選手を紹介する「プロスポーツ号外版」は以下をクリックしてください。
プロスポーツ号外版は"こちら"
新山響平、犬伏湧也、清水裕友のS班3名をはじめ、松本貴治、佐藤慎太郎、地元の雄・荒井崇博、山崎賢人ら強豪が集結して覇を競いますが、もちろん、競輪祭の結果によってはメンバーが代わる可能性もあります。いずれにしても、若手機動型を中心に伏兵陣もそろった一戦からは目が離せません。
11月21日時点の出場予定選手データを分析した、佐世保競輪「九十九島賞争奪戦(GIII)」の主力メンバー及び狙い目選手を紹介する「プロスポーツ号外版」は以下をクリックしてください。
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