33バンクの富山競輪場を舞台に開催された「第42回共同通信社杯競輪(GII)」は、9月21日に最終日が行われた。S級S班の古性優作、吉田拓矢ら強豪が激突した決勝は、3車ラインの関東勢が主導権。最終2コーナー手前で番手まくりを打った佐々木悠葵が、抜け出して優勝。通算5回目のビッグ優出でビッグ初制覇。優勝賞金3390万円(副賞含む)を獲得して、初めてのグランプリ出場に向けて獲得賞金ランクを7位まで押し上げた。
決勝戦 レース経過
大外枠の菅田壱道がスタートで飛び出して誘導員を追う。新山響平-菅田の北日本が前を固め、古性優作がこの後ろから。吉田拓矢-佐々木悠葵-小林泰正の関東勢が中団。深谷知広-和田健太郎の南関勢が後ろ攻めで、犬伏湧也が最後方。
前受けの新山は、深谷の上昇に合わせて青板バック過ぎに突っ張る。すると、吉田がすかさず叩いて先行態勢に入る。関東勢に出られた新山は、古性、犬伏も出して6番手。深谷は8番手の一本棒の状態で最終ホームを通過。佐々木は2コーナーで番手発進。古性もバック手前から仕掛けるも、小林が止める。番手まくりに出た佐々木が後続を振り切ってVゴール。小林が2着で群馬コンビのワンツーが決まった。最終4コーナーで古性をすくった犬伏が3着。









前受けの新山は、深谷の上昇に合わせて青板バック過ぎに突っ張る。すると、吉田がすかさず叩いて先行態勢に入る。関東勢に出られた新山は、古性、犬伏も出して6番手。深谷は8番手の一本棒の状態で最終ホームを通過。佐々木は2コーナーで番手発進。古性もバック手前から仕掛けるも、小林が止める。番手まくりに出た佐々木が後続を振り切ってVゴール。小林が2着で群馬コンビのワンツーが決まった。最終4コーナーで古性をすくった犬伏が3着。









<3R>

山崎賢人選手
青板3コーナーで出た野中龍之介ラインに単騎の高橋築が続くが、前受けの山崎賢人(写真)は高橋を入れずに3番手をキープ。その上を岩井芯が押さえる。5番手になった山崎が、ペースを見極めて赤板2コーナー手前からカマす。山崎が主導権を奪い、井上昌己の追走。岩井は車間が空いた3番手で最終ホームを通過。7番手からまくった山岸佳太は、中団までで不発。岩井は直線を迎えても、前の2人との車間を詰め切れない。山崎が井上と1車身を保ったまま逃げ切った。
「(岩井が)駆けてなかったので、自分はそのまま(仕掛けて)行った感じです。(井上)昌己さんとの連係も最近はなかったので、気持ちを入れて走りました。(先行していて)脚で踏んでいる感覚があったので、もうちょっと伸びるような感覚で踏めるといいのかなと思います。あんまり良くなかったです。昨日(3日目)も叩かれているし、その感覚が(シリーズを通して)ありました。自分の状態は良かったと思うけど、(感覚が)良くなかったですね」
長崎ワンツーでの決着で、2着の井上昌己が汗をぬぐう。
「(山崎が)強かったですね。(岩井が)駆けてなかったんで行ったけど、駆けてたら(山崎は最終ホーム)まくりだったと思います。(山崎は)踏み出しはガチで行ったから、自分はヤバかった。けど、(打鐘)2センターでペースに入れた。それでなんとかなった。(3番手が離れていたんで)それだけ確認した感じです」
「(岩井が)駆けてなかったので、自分はそのまま(仕掛けて)行った感じです。(井上)昌己さんとの連係も最近はなかったので、気持ちを入れて走りました。(先行していて)脚で踏んでいる感覚があったので、もうちょっと伸びるような感覚で踏めるといいのかなと思います。あんまり良くなかったです。昨日(3日目)も叩かれているし、その感覚が(シリーズを通して)ありました。自分の状態は良かったと思うけど、(感覚が)良くなかったですね」
長崎ワンツーでの決着で、2着の井上昌己が汗をぬぐう。
「(山崎が)強かったですね。(岩井が)駆けてなかったんで行ったけど、駆けてたら(山崎は最終ホーム)まくりだったと思います。(山崎は)踏み出しはガチで行ったから、自分はヤバかった。けど、(打鐘)2センターでペースに入れた。それでなんとかなった。(3番手が離れていたんで)それだけ確認した感じです」
<6R>

坂井洋選手
青板バック過ぎに飯野祐太が切って、3車の九州勢がそこを押さえる。杉浦侑吾は、赤板手前で迷わず踏み込む。1センターで出切った杉浦は、さらにペースを上げて3番手以下を大きくちぎって駆ける。3番手の阿部英斗は詰められず、8番手の根田空史も前との車間が空いて打鐘。最終ホーム手前で巻き返した根田だが、栃木コンビは遥か前。2コーナー手前で根田に合わせて、荒井崇博が出るも詰まらない。番手の坂井洋(写真)が、余裕をもって杉浦を差し切った。
「(杉浦の仕掛けが)エグかったですね。周回誤認してるんじゃないかっていうくらいのペースでした。こんなに踏むのかって感じでした。(2人で後続を大きく引き離していたが、最終)2センターくらいまでは確認して、油断はしてませんでした。後ろでも休める感じじゃなかった。風が強くて、どこにいても風を受けてしまう感じですね」
一次予選敗退も2、3日目を連勝の杉浦侑吾は、最終日にインパクト大の内容で坂井とワンツー。
「(周回中の位置は)根田さん(ライン)の後ろからっていうオーダーを(坂井に)した。それがハマったかなと思います。(強烈なカマシは自分でも)愛知時代を思い出しました(笑)。出切れるなって思ってからも、ちょっと踏んでペースを上げていった。でも、(最終)バックではパコパコで風に助けられた。最後、坂井に抜かれるのはしょうがないです。(自分の持ち味を出すためにも)もうちょっと気持ちを強く持たないといけない。たまに弱気なところが出てくるので、愛知時代を思い出して、思い切りよくいけるようにしたい」
「(杉浦の仕掛けが)エグかったですね。周回誤認してるんじゃないかっていうくらいのペースでした。こんなに踏むのかって感じでした。(2人で後続を大きく引き離していたが、最終)2センターくらいまでは確認して、油断はしてませんでした。後ろでも休める感じじゃなかった。風が強くて、どこにいても風を受けてしまう感じですね」
一次予選敗退も2、3日目を連勝の杉浦侑吾は、最終日にインパクト大の内容で坂井とワンツー。
「(周回中の位置は)根田さん(ライン)の後ろからっていうオーダーを(坂井に)した。それがハマったかなと思います。(強烈なカマシは自分でも)愛知時代を思い出しました(笑)。出切れるなって思ってからも、ちょっと踏んでペースを上げていった。でも、(最終)バックではパコパコで風に助けられた。最後、坂井に抜かれるのはしょうがないです。(自分の持ち味を出すためにも)もうちょっと気持ちを強く持たないといけない。たまに弱気なところが出てくるので、愛知時代を思い出して、思い切りよくいけるようにしたい」
<7R>

山口拳矢選手
前受けから石原颯が、山口拳矢(写真)の上昇を阻んで突っ張る。中四国勢の番手に降りた山口は、1車下げて3番手に入る。そこを青野将大が仕掛けて、内を大きく空けた石原から主導権を奪う。内藤秀久が遅れて、石原が番手。森田一郎がすかさず仕掛けて、打鐘2センターで出切る。逃げる森田に、鈴木竜士。最終ホームで踏み込んだ石原が、さらにまくり上げる。バックで鈴木にブロックされた石原は不発。山口は、浮いた石原の外を回らされながらまくる。石原が後退して、河端朋之も追い込むが、山口がとらえて1着。シリーズ2勝目を挙げた。
「(石原の突っ張りは)完全に頭になかった。(突っ張られたあとは)エックスで入っていって、石原君が踏まなければ前まで行こうと思ったんですけど。(仕掛けどころは)河端さんが踏まなかったので(まくって)行った。(石原のあおりもあって)だいぶキツかったです。感触としては良くなかったです。(今回から)フレームを戻して、自転車自体は良かった。あとはシューズだったり、チェーンだったり気になるところがある。そこを変えればっていうのはありますね」
鈴木のブロックで石原が大きく外に膨れて、視界が開けた河端朋之が中のコースを伸びた。
「(突っ張られた山口が降りてきた以外にも)内に来る選手もいましたし、ダッシュの対応も遅れてしまった。結構、踏んだりやめたりでキツかったです。(最終ホームからの石原は)さすがの仕掛けでした。鈴木君のけん制もあったのでどうかなって思いましたけど、自分は前が空いたので踏みました」
「(石原の突っ張りは)完全に頭になかった。(突っ張られたあとは)エックスで入っていって、石原君が踏まなければ前まで行こうと思ったんですけど。(仕掛けどころは)河端さんが踏まなかったので(まくって)行った。(石原のあおりもあって)だいぶキツかったです。感触としては良くなかったです。(今回から)フレームを戻して、自転車自体は良かった。あとはシューズだったり、チェーンだったり気になるところがある。そこを変えればっていうのはありますね」
鈴木のブロックで石原が大きく外に膨れて、視界が開けた河端朋之が中のコースを伸びた。
「(突っ張られた山口が降りてきた以外にも)内に来る選手もいましたし、ダッシュの対応も遅れてしまった。結構、踏んだりやめたりでキツかったです。(最終ホームからの石原は)さすがの仕掛けでした。鈴木君のけん制もあったのでどうかなって思いましたけど、自分は前が空いたので踏みました」
<9R>

北津留翼選手
寺崎浩平を警戒しながら、赤板手前で菊池岳仁が仕掛ける。先頭に立っていた新田祐大も合わせて踏み上げるが、菊池が主導権を握る。番手で重なった新田は、打鐘3コーナーで1車下げて3番手で態勢を整える。5番手の外併走から寺崎が、最終ホーム手前で反撃。寺崎を松崎広太がけん制して、空いたインを新田が進出して番手を奪う。後方に置かれた北津留翼(写真)は、近畿勢のさらに外をまくりで襲い掛かる。寺崎に合わせて新田が、バック過ぎに出る。寺崎を合わせ切った新田を、大外の北津留が直線半ばでとらえた。
「(ラインの岩津裕介が前を取ってくれて)それがデカかったですね。風が強くて、後ろから切るとそれだけで脚がいっぱいになっちゃうかなと。展開が読めなくて、緩んだら(仕掛けて)行こうっていう感じだった。けど、後手になっちゃいました。残り1周の手前くらいで(寺崎が)仕掛けてくれたんで、助かりました。ただ、そのあとあおりもあったり、4車併走みたいになって怖かったところもある。(今シリーズの調子は)自転車とトレーニングを戻して、ある程度、戻っているかなと。ただ、もう1つ上が欲しいので、練習(方法)で探りたいところがあります」
俊敏な立ち回りから逃げた菊池の番手を奪取。そこからまくり上げた新田祐大が2着。
「(赤板1コーナー付近からは)自分も踏んでいるけど、爆風もそうだし、(菊池)岳仁も踏んでいて追いつかなかった。(逃げた菊池の番手に最終2コーナー手前で最終的に入ったが)難しかったですね。あそこで踏まないと遅れてしまうし、寺崎君にフタをされてこじ開けているところを北津留君に行かれた」
「(ラインの岩津裕介が前を取ってくれて)それがデカかったですね。風が強くて、後ろから切るとそれだけで脚がいっぱいになっちゃうかなと。展開が読めなくて、緩んだら(仕掛けて)行こうっていう感じだった。けど、後手になっちゃいました。残り1周の手前くらいで(寺崎が)仕掛けてくれたんで、助かりました。ただ、そのあとあおりもあったり、4車併走みたいになって怖かったところもある。(今シリーズの調子は)自転車とトレーニングを戻して、ある程度、戻っているかなと。ただ、もう1つ上が欲しいので、練習(方法)で探りたいところがあります」
俊敏な立ち回りから逃げた菊池の番手を奪取。そこからまくり上げた新田祐大が2着。
「(赤板1コーナー付近からは)自分も踏んでいるけど、爆風もそうだし、(菊池)岳仁も踏んでいて追いつかなかった。(逃げた菊池の番手に最終2コーナー手前で最終的に入ったが)難しかったですね。あそこで踏まないと遅れてしまうし、寺崎君にフタをされてこじ開けているところを北津留君に行かれた」
<10R>

武藤龍生選手
中釜章成が青板バックで前を切ると、室井蓮太朗がすかさず叩いて先行態勢に入る。番手の佐々木豪は、打鐘2センターで道場晃規、最終1センターで中釜を外に振ってけん制し、バックで番手から出る。が、コースを縫いながら仕掛けた森田優弥がまくり切る。切り替えた郡司浩平が外から迫るも3着まで。森田に乗った武藤龍生(写真)がゴール寸前で差し切った。
「風も強くて苦しいところもあった。森田君とはほかの選手とは違う信頼関係がある。隙なく前々にうまく走ってくれました。(自分は)もう、森田君の後輪に集中して、信頼して付いていきました。森田君とは何度も連係してきていますし、昔よりも力も付いてきている。決勝の一つ前のレースでワンツーができるまで成長しているのかなと感じる。後ろから見ていても頼もしかったですね。次は特別競輪の決勝に一緒に乗れるように頑張りたい」
まくった森田優弥が2着で、埼玉コンビのワンツー決着。
「(初手で)一番後ろにならないように考えていたが、武藤さんが取ってくれて助かりました。風も強かった。(最終ホーム過ぎは)みんな外に浮いてたので、自分はまっすぐ走っていた感じです。風は切れなかったですけど、(武藤と)決まってうれしいです」
「風も強くて苦しいところもあった。森田君とはほかの選手とは違う信頼関係がある。隙なく前々にうまく走ってくれました。(自分は)もう、森田君の後輪に集中して、信頼して付いていきました。森田君とは何度も連係してきていますし、昔よりも力も付いてきている。決勝の一つ前のレースでワンツーができるまで成長しているのかなと感じる。後ろから見ていても頼もしかったですね。次は特別競輪の決勝に一緒に乗れるように頑張りたい」
まくった森田優弥が2着で、埼玉コンビのワンツー決着。
「(初手で)一番後ろにならないように考えていたが、武藤さんが取ってくれて助かりました。風も強かった。(最終ホーム過ぎは)みんな外に浮いてたので、自分はまっすぐ走っていた感じです。風は切れなかったですけど、(武藤と)決まってうれしいです」
<11R>

佐々木悠葵選手
練習仲間でもある同県の小林泰正とのワンツー。5回目のビッグ優出で初めてつかんだ栄冠も、ゴールしてしばらく佐々木悠葵(写真)にガッツポーズはなかった。
「(ゴール直後は)抜かれたかなって感じがして、(自分が優勝したって)わからなかった。(小林)泰正さんに教えてもらって、1着って実感してうれしかったです」
ファンを前にしてのインタビューで、佐々木がこぼれるような笑顔でこう答えた。関東から3人が進んだ決勝は、S級S班の吉田拓矢が先頭を買って出て、佐々木、小林の並びで結束した。
「(吉田は)やっぱり関東の総大将なので、すごく強かったです。泰正さんは(落車明けで)怪我をしているなかで参加して、準決の時から佐々木が勝てるように頑張ってって言ってくれた」
ラインを信じて迎えた決勝。吉田が仕掛けどころを逃すことなく赤板で新山響平から主導権を奪った。
「新山さんは(深谷知広を)1回、突っ張っているんで、(もう一回、吉田を)突っ張ったら勝負権がないって、ヨシタク(吉田)が言ってた通りになった。(吉田の)主導権を取るって、すごい強い気持ちが強かった」
単騎の古性優作がスムーズに4番手にスイッチして、その後ろには8月のオールスターで初戴冠を遂げて飛ぶ鳥を落とす勢いの犬伏湧也。それでも佐々木は臆することなく、最終2コーナー手前で番手からあらん限りの力でまくった。
「タイムも悪かったですし、(番手から出て)行く前からいっぱいでした。でも、1回バックを踏んだら、(別線に)全部、行かれちゃうっていう思いだった」
群馬の2人で抜け出したのもつかの間、その後ろから古性がまくりで迫ってきた。が、小林はもつれながらも4コーナー手前で古性をさばいて、佐々木が最後は小林を1輪、振り切った。
「(古性のまくりは)まったくわからなかったです。キツくて、早くゴールが来てくれって踏んでいました」
昨年7月のサマーナイトフェスティバル決勝では、関東4車ラインの先頭で眞杉匠、吉田のワンツーに貢献。単騎の古性に優勝を奪われた5月の日本選手権だったが、そこでも吉田、眞杉を2、3着に導く先行策を見せていた。眞杉が不在の今シリーズではあったが、それだけに関東の仲間たちは佐々木のビッグ初Vを温かく迎えた。
「敢闘門に戻ってきた時、みんな拍手してくれてうれしかったです」
養成所には115回生として、適性試験で入所。バスケットボールで培った高い身体能力は、競輪にも生かされて“出世頭”となり、同期一番乗りでビッグ制覇を果たした。
「(自分がビッグを優勝できるとは)あんまり思っていなかった。やっぱり勝ち上がらないと勝負にもならない。勝ち上がるのが難しくて、(そこをクリアするために)頑張ってきました。(グランプリ出場に向けて)まだまだ気は抜けない。ただ、優勝できたので、(いままでは)夢の夢だったんですけど、ちょっと現実味が出てきました」
年末のグランプリまでビッグレースは、残すところGIが2つ。初のグランプリに向けて、これからひりひりするような獲得賞金争いが待っている。
「(GIのタイトルは)そんなに簡単ではないけど、なんとか頑張っていきたいです」
次は地元地区での寬仁親王牌。一昨年、初のGIファイナルの舞台と同じ弥彦での寬仁親王牌なら、タイトル奪取にも視界は良好だろう。
鎖骨骨折明けながらも奮闘した小林泰正が2着。古性に当たり負けしなかった動きは光った。
「(佐々木)悠葵が優勝してくれて、自分の優勝のようにうれしいです。ヨシタクは、スタートがどこからでも先行すると思っていました。後ろに古性さんがいるのがわかっていて、絶対に仕掛けてくると思った。あれだけ前が掛かっていたら、外から叩き込むようにくるだろうなと。それで自分から当たりにいった。あれをやらなければ自分の優勝もあったと思うけど、仕事してからの勝負じゃないとダメだと思うので、失敗しないで良かった」
打鐘3コーナーで5番手に入った犬伏湧也は、小林と古性の攻防の決着を待って内を踏んだ。
「中団、中団を回りながら、どこかで仕掛けられればと思っていたんですけど。新山さんの前に追い上げるのに脚を使った。もう少し余裕があれば古性さんの上をまくれていたかなって思うので、あそこからもうひと踏みする脚が欲しい」
「(ゴール直後は)抜かれたかなって感じがして、(自分が優勝したって)わからなかった。(小林)泰正さんに教えてもらって、1着って実感してうれしかったです」
ファンを前にしてのインタビューで、佐々木がこぼれるような笑顔でこう答えた。関東から3人が進んだ決勝は、S級S班の吉田拓矢が先頭を買って出て、佐々木、小林の並びで結束した。
「(吉田は)やっぱり関東の総大将なので、すごく強かったです。泰正さんは(落車明けで)怪我をしているなかで参加して、準決の時から佐々木が勝てるように頑張ってって言ってくれた」
ラインを信じて迎えた決勝。吉田が仕掛けどころを逃すことなく赤板で新山響平から主導権を奪った。
「新山さんは(深谷知広を)1回、突っ張っているんで、(もう一回、吉田を)突っ張ったら勝負権がないって、ヨシタク(吉田)が言ってた通りになった。(吉田の)主導権を取るって、すごい強い気持ちが強かった」
単騎の古性優作がスムーズに4番手にスイッチして、その後ろには8月のオールスターで初戴冠を遂げて飛ぶ鳥を落とす勢いの犬伏湧也。それでも佐々木は臆することなく、最終2コーナー手前で番手からあらん限りの力でまくった。
「タイムも悪かったですし、(番手から出て)行く前からいっぱいでした。でも、1回バックを踏んだら、(別線に)全部、行かれちゃうっていう思いだった」
群馬の2人で抜け出したのもつかの間、その後ろから古性がまくりで迫ってきた。が、小林はもつれながらも4コーナー手前で古性をさばいて、佐々木が最後は小林を1輪、振り切った。
「(古性のまくりは)まったくわからなかったです。キツくて、早くゴールが来てくれって踏んでいました」
昨年7月のサマーナイトフェスティバル決勝では、関東4車ラインの先頭で眞杉匠、吉田のワンツーに貢献。単騎の古性に優勝を奪われた5月の日本選手権だったが、そこでも吉田、眞杉を2、3着に導く先行策を見せていた。眞杉が不在の今シリーズではあったが、それだけに関東の仲間たちは佐々木のビッグ初Vを温かく迎えた。
「敢闘門に戻ってきた時、みんな拍手してくれてうれしかったです」
養成所には115回生として、適性試験で入所。バスケットボールで培った高い身体能力は、競輪にも生かされて“出世頭”となり、同期一番乗りでビッグ制覇を果たした。
「(自分がビッグを優勝できるとは)あんまり思っていなかった。やっぱり勝ち上がらないと勝負にもならない。勝ち上がるのが難しくて、(そこをクリアするために)頑張ってきました。(グランプリ出場に向けて)まだまだ気は抜けない。ただ、優勝できたので、(いままでは)夢の夢だったんですけど、ちょっと現実味が出てきました」
年末のグランプリまでビッグレースは、残すところGIが2つ。初のグランプリに向けて、これからひりひりするような獲得賞金争いが待っている。
「(GIのタイトルは)そんなに簡単ではないけど、なんとか頑張っていきたいです」
次は地元地区での寬仁親王牌。一昨年、初のGIファイナルの舞台と同じ弥彦での寬仁親王牌なら、タイトル奪取にも視界は良好だろう。
鎖骨骨折明けながらも奮闘した小林泰正が2着。古性に当たり負けしなかった動きは光った。
「(佐々木)悠葵が優勝してくれて、自分の優勝のようにうれしいです。ヨシタクは、スタートがどこからでも先行すると思っていました。後ろに古性さんがいるのがわかっていて、絶対に仕掛けてくると思った。あれだけ前が掛かっていたら、外から叩き込むようにくるだろうなと。それで自分から当たりにいった。あれをやらなければ自分の優勝もあったと思うけど、仕事してからの勝負じゃないとダメだと思うので、失敗しないで良かった」
打鐘3コーナーで5番手に入った犬伏湧也は、小林と古性の攻防の決着を待って内を踏んだ。
「中団、中団を回りながら、どこかで仕掛けられればと思っていたんですけど。新山さんの前に追い上げるのに脚を使った。もう少し余裕があれば古性さんの上をまくれていたかなって思うので、あそこからもうひと踏みする脚が欲しい」
次回のグレードレースは、「長良川鵜飼カップ(GIII)」が9月26日~29日、岐阜競輪場で開催されます。
S班からの参加は脇本雄太、嘉永泰斗だけですが、各地区から参戦する強豪がそれを補って余りあるほどです。松本貴治、松浦悠士らの中四国勢に、新田祐大、渡部幸訓の福島コンビ、S班勢と共闘する山崎賢人、山田英明、稲川翔、三谷将太も控えています。地元勢もエース山口拳矢、岩井芯、吉田有希らが総力を結集して迎え撃つでしょう。9月ラストのナイター記念に熱い注目を!
9月17日時点の出場予定選手データを分析した岐阜競輪「長良川鵜飼カップ」(GIII)の主力メンバー及び狙い目選手を紹介する「プロスポーツ号外版」は以下をクリックしてください。
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S班からの参加は脇本雄太、嘉永泰斗だけですが、各地区から参戦する強豪がそれを補って余りあるほどです。松本貴治、松浦悠士らの中四国勢に、新田祐大、渡部幸訓の福島コンビ、S班勢と共闘する山崎賢人、山田英明、稲川翔、三谷将太も控えています。地元勢もエース山口拳矢、岩井芯、吉田有希らが総力を結集して迎え撃つでしょう。9月ラストのナイター記念に熱い注目を!
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