![]() 金子貴志選手 |
オープニングレースを制したのは金子貴志(写真)。打鐘過ぎから早々と巻き返した中川誠一郎を目がけて2コーナーから仕掛けると、鮮やかに前団を飲み込んだ。 「(中川)誠一郎のスピードが良かったんで、追っかけて行けるところまでと思ったら、思ったよりスピードの乗りがよくて吸い込まれました。今日は5時起き。いつもはもっとゆっくりだけど、暖かかったのでよかった。体も動きましたね」 金子の踏み出しに口が空いた朝日勇だったが、大外を鋭く伸びて愛知ワンツーを決めた。 「(金子は)どんな加速すんねん(苦笑)。久々に113点につけて、いい刺激になりました。せっかく(補欠から)繰り上がったので4日間いたいから。今日は金子のおかげです」 中川誠一郎は、なんとか5着で二次予選Bに進んだ。 「3コーナーに入ったんで休みながらと思ったら金子さんが来たんで。動き自体は悪くないけど、まだマックス、100%まで行き切れないですね。命拾いしたんで明日頑張らないと」 |
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![]() 川村晃司選手 |
勢い良く出た安部貴之が赤板で先行態勢。一本棒の7番手に置かれた川村晃司(写真)だったが、2コーナーから山降ろしで仕掛けると力の違いで前団をひと飲み。別線をねじ伏せて、稲川翔とワンツーを決めた。 「安部君が押さえたところを、叩きたかったけど。(安部の)スピードが良かったんで…。でも、そこからいいところで仕掛けられたと思います。いい感じで踏めているし、(状態は)問題ない。まくりが来ても後ろ(稲川)は止めてくれるっていうのがあるし、信頼して駆けられました」 近畿ラインを追った単騎の海老根恵太は、あおりも受けて空いた車間を詰めるのでいっぱい。番手の稲川からのプレッシャーもあって、まくりを打てず流れ込みの3着。 「迷ったまんまだった。川村さんが(早めに)切ってくれるかと思ったら、(そのまま)後ろになってしまったんで…。もう自分で内に斬り込んで行こうかと思ったら、(川村が)行ってくれた。それで自分は遅れましたね。でも、ちょっと我慢してよかった。本当はそこから(最終)2コーナーで仕掛けないといけないんですけど…」 |
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![]() 佐藤悦夫選手 |
赤板ホームの手前で人気の脇本雄太を含む4名が落車するアクシデント。逃げる矢野昌彦の番手から、佐藤悦夫(写真)が展開を生かして抜け出した。 「矢野は落ち着いて走ってくれたし、自分も余裕があった。ワンツー決めたかったけどね。自分は余裕があったし、大丈夫です。ビッグレースを2年ぐらい走ってないんで、また慣れていきたいと思います」 3番手から外を踏んだ箱田優樹だが2着まで。 「前と後ろに何人いるのかわからなかった。テンパってました、頭が。行けるところで行ければよかったけど、行けなかったですね。1走して気持ちもほぐれたんで、明日頑張りたい」 逃げた矢野昌彦は3着に粘った。 「あんな展開だけど先行して残れてるんで。前検日よりは感じが良くなってますね。明日からもまた力を出し切れるようにしたい」 |
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![]() 岩津裕介選手 |
青板バック手前では早くも先頭に立っていた才迫開が、阿竹智史、岩津裕介(写真)を連れて赤板では全開で逃げる。後方から巻き返した小松崎大地に合わせて、阿竹が最終ホームから番手発進。その上をまくった古性優作に岩津が切り替えて、シャープに追い込み1着でゴール。 「(小松崎)大地も後ろになったら早めに巻き返さないといけないってわかっているし、スピードも良かった。その上をまた(古性が)来たし、相手が強かったですね。細切れでみんなが先行できるタイプなんで、楽にはいかないと思ってはいました。僕が1着なんでラインは死んでいないと思うんですけど。これを今後につなげていきたい」 中四国ラインの後ろをキープした古性優作は、小松崎が岩津のブロックで外に弾かれると、その一瞬を逃さず最終2コーナー手前からまくった。 「きつかったですね。(優勝した2場所前の)立川からあんまり練習ができていなかったんで。久々にモガけました。ホームでは(仕掛けて)行かないといけないんですけど、いっぱいでした。立川の時の状態だったら行ってると思う。(練習で)ヒザを痛めたり、ギックリ腰にもなったりがあったんで、ほぼ気持ちだけでした」 古性の踏み出しに遅れた飯嶋則之は3着に「レース中、5回くらい離れた。いいところがなかった…」と、言葉少なに振り返る。 |
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![]() 原田研太朗選手 |
単騎の選手が深谷知広を含め4名いたレース。土屋壮登が主導権を握ると、打鐘過ぎ4コーナー、8番手から原田研太朗(写真)が巻き返し。芦澤大輔のけん制、そして番手まくりにあったが、4コーナーもうひと伸びして1着をゲットした。 「深谷さんを前に置いたらどうにもならないし、和田(真久留)君も車間を空けてたんで詰めた勢いでいきました。2、3回振られて番手まくりされたけど、33なんで下ったら。けっこう感じもいいし、1着スタートはうれしい。2年前の共同通信社杯でも初日は単騎で1着だったし、今日も気楽に走りました」 関東3番手を回った浦川尊明が、2着に食い込んだ。 「(芦澤)大輔が原田を止めれば、もしかしたらワンツーだったかも。俺はずっと脚が溜まってたし、着よりも感覚が出てきたのがうれしい。最後は大輔の内はいけないし、あそこしかなかった」 5着の深谷知広は「単騎だし難しかった。また明日しっかり」と、二次予選Bからの勝ち上がりに気持ちを切り替えた。 |
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![]() 諸橋愛選手 |
相川永伍が主導権を握ると中団を鈴木庸之が確保し、松岡健介は7番手まで下げる。空いた車間を詰める勢いで4番手の鈴木がまくって出るも、神山雄一郎がイエローライン付近までもっていく強烈なブロック。鈴木に付けた諸橋愛(写真)は、最終3コーナーで瞬く間に内に斬り込んで直線で鮮やかに抜け出した。 「神山さんがもっていくのもわかっていたし、そうなればいずれにしても(内が)空くんで。あとはこじ開けてと思ったけど、そんな必要もなかった。前に踏んでいればよかった。前回よりは今日から走れるっていう感じがある。レースも見えているし、余計な動きもなかったですね」 鈴木のまくりを止めた神山雄一郎が、直線で盛り返して一度は前に出られた海野敦男を抜いて2着。 「あの形になって、それで対応はできた。直線短いながらもう一度抜き返したし、(感じは)悪くないんじゃないですか」 |
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![]() 桑原大志選手 |
山田義彦、牛山貴広の順で前に出ると、稲垣裕之が打鐘から叩いて主導権。2コーナーからまくり上げた山崎芳仁は届かず、番手の桑原大志(写真)がゴール前で逆転した。 「稲垣君のおかげです。駆け出しだけ集中してました。グングン伸びていったし、4角立ち上がりで風が吹いていたので交わせるゾーンに入ったかな?と。うれしいです」 逃げた稲垣裕之も2着に粘る。今回から投入した新車にも好感触を得たようだ。 「牛山君が3番手にいたし、あとはどっち(の山田)が来ても合わせようと思ったら来なかったので。今日は長い距離を踏めたのでフレームの感触はつかめました。今までと全く違うものなので」 ドン尻からまくり上げた山崎芳仁だったが4着までが精いっぱい。 「山田(義)が下げるのかなと思ったら前に行ったので。1コーナーで行ってれば面白かったかな」 |
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![]() 新田祐大選手 |
前受けの新田祐大(写真)は6番手まで下げると、後ろから巻き返して来た松川高大をけん制。自分の踏み場は確実に確保すると、前団との間合いを図って最終ホーム手前からロングまくりで人気に応えた。 「とりあえず力を出せるような組み立てをって思ってました。スタートの位置と後ろの並びから、そういう風になるんじゃないかって思っていた通りでした。(渡部)哲男さんが飛ばされちゃったところが予想外だったけど。そこだけですね。あとは(踏んだ感じも)問題ない」 竹内雄作に叩かれた稲毛健太は、渡部を飛ばして番手を奪取。大立ち回りを見せるも、さすがに新田のまくりには反応し切れない。稲毛に付けた中村浩士が、新田のまくりに切り替え2着に流れ込んだ。 「稲毛君が頑張ってくれましたね。あそこは下げると思ってスペースを空けていたら、番手に行ったんで自分も詰めていった。そこからは新田君を振ったけど行っちゃったし。稲毛君も脚を使っていたから、後ろにスイッチした。自分も土屋(裕二)さんのことを考えられるくらい余裕はありました」 3着の土屋裕二は、前の2人の健闘をたたえる。 「(中村)浩士も動きが良かったし、稲毛君が頑張ってくれた。恵まれたけど、自分もレースは見えていました」 |
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![]() 志智俊夫選手 |
最終ホームと4コーナー、2カ所で落車のアクシデント。3着入線の浅井康太は外帯線内進入で失格となってしまう。内を抜けて1着の志智俊夫(写真)だが、打鐘過ぎに永澤剛にからまれ浅井との連結が外れたレース内容に硬い表情。 「僕がちゃんとつけ切れていればラインで決まったと思う。余裕はなくて、外も行けなかったので空いた内に行った。永澤のヨコまでと思ったら、(浅井の内に)重なっちゃいましたね。結果、浅井が失格なんで…」 逃げた栗山俊介は2着に粘ったが、浅井の失格で喜びも半分だ。 「走りとか展開的にはよかったと思う。今日は完全に後ろのおかげ。ありがたいけど…。意外に落ち着いて走れたと思うし、また頑張ります」 浅井の失格で橋本強が、3着に繰り上がった。 「ホームで(林雄一が落車したときに)吸い込まれそうになったし、4コーナーも内に入ろうとしたときにガシャンといったんで避けて踏んだ。落車しなかったし、二次予選Bだけどライン3人で勝ち上がれてよかった」 |
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![]() 天田裕輝選手 |
大方の予想通り村上義弘を連れた高久保雄介が、自らのスタイルを貫いて敢然と風を切って出る。単騎の4車が野田源一、郡司浩平、天田裕輝、山形一気の順で近畿ラインを追走して、佐藤友和は7番手。4番手で脚を溜めた郡司が、打鐘の4コーナーから反撃し村上のブロックを乗り越え奇襲策に成功。天田、大槻寛徳に追い込まれるも3着に粘った。 「脚を使わないで4番手が取れたし、野田さんが仕掛ける前に仕掛けられればと思っていた。あとは村上さんにガッツリ(ブロックを)もらわないように。スピードに乗ってたし、もうちょっと踏み直せればよかった。まぁ、抜かれるのは仕方ないと思います」 郡司の仕掛けには反応しきれなかった天田裕輝(写真)だったが、最終3コーナーで村上をすくって追い込み1着。省エネの組み立てで白星を奪取した。 「単騎の人たちが多くて難しいかなって思っていた。自分は終始遅れ気味でタイミングが合わなかった。今日は恵まれ、展開ですね。今回は強めに練習をしてきたので、疲れがあるのかと思ったけど。今日はタイムもそれほど出ていないし、引っ掛かりがあるくらいでいいのかなっていう感じがします。感じは悪くないけど、今日はそんなに脚を使ってないんで」 佐藤は不発も大槻寛徳が、落ち着いたコース取りから2着。 「判断は良かったし、(調子は)悪くないですね。天田君があそこに入っていかなかったら、自分が入りたかった」 |
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![]() 近藤隆司選手 |
平原康多に任された小原唯志は青板バックから誘導員を下ろすと、そのまま一気に吹かす。最終ホームから飯野祐太が巻き返すが、車間を切っていた平原がこれにしっかりと対応。しかし、その外を2コーナーからまくった近藤隆司(写真)がビッグデビュー戦を白星で飾った。 「口が空いちゃったけど、慌てず回しながら(追いつけば)と思った。でも、回しても追いつかなくて、そこは苦しかったですね。前がタレてくれたし、(平原の)死角になってまくれたけど、そこまでやったって感じではないですね。走った感じ、そこまでいい感じはしなかったけど、日に日に良くなると思う」 平原康多は2着の結果に悔しさを隠せない。 「構えすぎた。今日は自分の判断ミスでしたね。脚は悪くないんだけど、技術とか経験不足。(小原が)あんなに頑張ってくれたのに申し訳ないですね」 3着の小埜正義は近藤の強さに舌を巻く。 「ホームで行けないと思った。飯野目がけて踏んだから行けんのか?と思ったけど、強かったですね。僕は飯野を避けて離れてしまった。(落車、欠場明け)久々でフワフワしてますね」 |
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![]() 藤木裕選手 |
一次予選のトリを務めた人気の武田豊樹が、まさかの8着に敗れる波乱。九州勢と踏み合いを演じるかに思われた山田久徳だったが、小岩哲也を出させて一度は九州ラインの番手に収まる。が、そこから北津留翼らにすくわれると、打鐘では4番手に下げての冷静に立て直す。最終ホーム過ぎに番手から出た北津留の上をまくって、近畿ラインでの上位独占を演出した。 「ずっと踏みっぱなしだったし、しんどかった。(イン粘りも)考えていたし、あれで引いていたら絶対に武田さんが中団に来るから。それだったらと思ってああなりました。内を空けなかったら、あのまま番手だったし。勝ち上がれているから、いいと思います」 山田のまくりに一瞬立ち遅れた藤木裕(写真)だったが、持ち前の機動力で追いつくと最後はきっちりと山田を交わして1着。 「このメンバーで1着を取れたっていうのは自信になります。(山田)久徳が冷静だったし、自分は(最終)ホームで武田さんの動きを見ていた。楽だったし、それくらいの脚が残っていたけど。(踏んだら)あんまり伸びていかなかった。それに(踏み出しで山田に)離れているんで、そこはアカンところ。次はしっかりと」 北津留翼は打鐘前の2コーナーで内から山田をすくって、逃げた小岩と再度ドッキング。番手まくりで4着も九州の意地は見せた。 「(山田を)見ていたら、これは空くなって思った。それで2回目で空いたところで(内に)行った。きつかったし、(番手を)取り返して脚がいっぱいでした」 |
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