『第76回高松宮記念杯競輪・第3回パールカップ(GI)レポート』 2日目編

配信日:6月18日

 伝統の東西対抗にガールズGIも東西戦。岸和田競輪場を舞台に開催されている大阪・関西万博協賛「第76回高松宮記念杯競輪(GI)」、大阪・関西万博協賛「第3回パールカップ(GI)」は、6月18日に2日目が行われた。残りの一次予選1では、清水裕友、眞杉匠らが白星。一次予選2では、脇本雄太、松谷秀幸が連勝を遂げた。また、ファイナルをかけたガールズケイリンの東西の準決では、佐藤水菜、仲澤春香が1着で優出した。パールカップは早くも大詰め、6月19日のシリーズ3日目には、決勝で優勝が争われ、今年2つ目のGIの女王が決まる。また、男子では一次予選2でポイントが争われる。
 シリーズの開催中は毎日、東西対抗ガチンコ予想会、岸和田グルメフェスティバル、選手会大阪支部ふれあいコーナーなどが行われます。また、6月19日の3日目は、「chay(チャイ)」のスペシャルライブ、ミャクミャクステージなども予定されています。岸和田競輪場では、みなさまのご来場をお待ちしております。また、テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。

パールカップ西日本準決勝出場選手特別紹介
パールカップ西日本準決勝出場選手特別紹介
パールカップ東日本準決勝出場選手特別紹介
パールカップ東日本準決勝出場選手特別紹介
パールカップ西日本準決勝ゴール
パールカップ西日本準決勝ゴール
パールカップ東日本準決勝ゴール
パールカップ東日本準決勝ゴール
パールカップ準決勝表彰式
パールカップ準決勝表彰式

<1R>

山田庸平選手
山田庸平選手
 赤板1コーナーで飛び出した藤井侑吾が、そのままペースを握る。4番手に中釜章成が入り、山田庸平(写真)が6番手。一本棒の8番手になった犬伏湧也は、打鐘で仕掛ける。山田も反応するが徳島勢を追い切れず、最終ホーム過ぎに中釜が踏み上げる。犬伏が叩き切り、小倉竜二まで出切る。そこに中釜がまくりで襲い掛かるが、後位は三谷竜生を制した山田が追いかける。中釜は犬伏に合わされて、いったん小倉の後ろに入った山田が外を追い込む。山田が伸びてゴール前で抜け出した。
 「犬伏君(のライン)にスイッチして行ければ良かったんですけど、合わされてしまって降りた感じだった。調子はまだまだだなっていう感じで、後ろに迷惑を掛けてしまった。中釜君の雰囲気的に出切れない感じだったんで、付いていかなかった。小倉さんの後ろにスイッチした。そこは余裕がありました。前回に比べたらマシです。感覚的に悪くはないんですけど、レースに対しての脚力が足りないっていう感じです」
 力で別線をのみ込んだ犬伏湧也は、中釜のまくりも不発にして逃げ粘った。
 「取れた位置からでした。(藤井に)フタをされて、いいスピードだったんで、変に付いていってしまうと中団で止まってしまうかもっていうのがあった。藤井さんはダッシュがいいので、ぬるっと押さえるよりも一気にカマして出切った方が勝負権があるなって。小倉さんが後ろに付いていたんで、ワンツーを決めたかった。長い距離でも小倉さんと決まるようにと思っていた。中釜君がいい勢いで来たんで、山田さんはそれを目標にまくってきた感じでキツかったですね」

<2R>

松井宏佑選手
松井宏佑選手
 北日本勢が前団に構えて、高橋晋也が森田優弥を赤板過ぎに突っ張る。浮いた森田は2コーナーで4番手に入り、松井宏佑(写真)は6番手に下げる。8番手の佐々木悠葵が、打鐘から巻き返す。守澤太志のけん制を乗り越えた佐々木が、最終ホーム過ぎに叩き切る。森田の反撃を阻んだ守澤は、高橋の余力を確かめて切り替えて、さらに松井がまくる。松井のスピードが断然で、ゴール前で佐々木をとらえた。
 「スタートを出て、(周回中は)後ろ以外で行けるところからでした。深く考えずに行きましたけど、森田君に位置を取られたんで、そこからは自分のタイミングでと。佐々木君が行った時にスイッチしてと思ったけど、森田君が仕掛けた。そこでは行こうと思ったけど、森田君がからんでいた。それを見てうってなったが、最後まで踏み切れた。疲労感があるなかで入ったけど、日に日に抜けて良くなると思う」
 松井のまくりに遅れ気味に続いた岩本俊介は武藤龍生にさばかれ、守澤太志が伸びて2着に届いた。
 「みんな隙がなくて力のある選手なので、なんかしらラインで協力をしないとどうしようもないなと。佐々木君はスピード差があって止められないと。(高橋)晋也を3番手に迎え入れてからと思いました。比較的余裕があったので、まあまあ車も出たし状態はだいぶ戻ってきました。あとは小さいミスをしないように。いい時に戻せるようにトレーニングをしてきて、それがハマってきました」

<3R>

清水裕友選手
清水裕友選手
 赤板過ぎに松岡辰泰が切って出て、熊本勢に続いた清水裕友(写真)は福永大智との併走からワンテンポ置いて打鐘手前で押さえる。そこを出た山口拳矢が主導権。しかしながら、福永も巻き返して、山口、福永の叩き合いになって最終周回。隊列が短くなり、清水が2コーナー手前からまくって前団をとらえる。続いた岩津裕介が直線で迫るも、清水が振り切った。
 「細切れだったんで、取れた位置でと思っていました。ただ、スタートで遅れたんで、もう1回、追い上げたら入れてもらえたんで(並び的にも)良くなりましたね。(山口と福永で)モガき合いになっていたんで、その間に(仕掛けて)行けたらと。乗り方も良かったと思う。その分、差されなかった。(状態は)悪くないし、今日(1走目)、1走して体は良くなると思います」
 中国コンビでのワンツー決着。岩津裕介が清水を称えて、こう振り返る。
 「(清水は)タイミングを取るのがすごく上手で、トントンと(順番に)行きたくなるところをひと呼吸置いたり、相手に考えさせたり、(付いていて)安心感があります。自分も余力があったので、抜けるかと思ったんですけど。清水君は踏めてますね」

<4R>

眞杉匠選手
眞杉匠選手
 青野将大が、4番手の眞杉匠(写真)にフタをして赤板を迎える。外併走から2コーナー手前で再度、踏み込んだ青野が、打鐘過ぎに出る。眞杉が3コーナーから仕掛けて、察知した青野もペースを上げて駆ける。眞杉は、スピードの違いで最終1コーナーで叩き切る。栃茨3車が出切り、小原太樹の援護もあり、青野は4番手に入る。まくった菅田壱道は、小原に阻まれ不発。直線でも眞杉のスピードは衰えることなく、そのまま押し切った。
 「いいスタートが切れたなって思います。理想の並びになった。(青野にフタをされたが)ああなると思っていたので、行けるところから行こうと思っていました。(青野が)すごいペースなら、中団併走も考えましたけど。あそこで行けるなって思ったんで勝負しました。バンクが軽いので走りやすいですね。(前回から新車に換えているがセッティングを初日の)昨日もいじって今日もいじった。アップ前もいじりましたけど、いい方向に出ているのかなって。1着を取れましたし、気持ちの面でも上向いているなって思います」
 直線勝負の雨谷一樹は、眞杉を脅かすことはできず半車身差の2着。
 「とにかく(眞杉に)離れないように集中していました。(展開的には)想定通りの感じになりました。(眞杉は)かなり掛かっていました。抜こうと思った時に合わされた感じです。掛かりも良かったですけど、さらに踏み返されたので相当強いですね」

<7R>

古性優作選手
古性優作選手
 赤板過ぎに佐々木豪を山崎賢人が突っ張って出るが、佐々木もやめない。2コーナー過ぎに山崎が内から盛り返すも両者で脚力を消耗。寺崎浩平は、打鐘手前で仕掛ける。寺崎があっさり出切って、古性優作(写真)の追走。3番手の椎木尾拓哉は離れながらも追いかける。4番手で立て直した山崎は、バックから踏み上げるが前が遠い。古性が寺崎をきっちりと差し切った。
 「(寺崎は)本当に力を出し切ればとんでもなく強いので、信頼して付いていった感じですね。本当に僕みたいな選手だったら、ジャンで行けないくらいの速度域だったんですけど。ジャンから掛かっていました。そこですかさず行ったので僕にはできないなって、すごいなって思いました。そこ(椎木尾が離れている)はわかったんで、どうにか引き込めないかなって思って車間を開けたんですけど。山崎君もいましたし、(椎木尾との)車間が詰まってくる感じがしなかったので追いかけました。寺崎君が強かったですし、それだけですね。(状態としては)見てもらった通りだと思います。悪くはないんですけど足りないですね」
 別線の踏み合いもあって、一撃で仕留めた寺崎浩平が先行策で古性とワンツー。
 「取れたら中団で、先行の組み立て一本でした。赤板でどうなっても、ジャンではしっかり前に出て勝負をしようと思っていました。隊列が短くなっていたんで、(赤板)2コーナーで行ければラインで決まるかなって。しっかり踏み込んで、ロスなく(力を)伝えられたと思います。しっかり前だけ見て、古性さんとゴール前勝負ができればって思っていた。けど、古性さんに楽に交わされてしまった」

<8R>

阿部力也選手
阿部力也選手
 前受けの新山響平は、赤板過ぎのダッシュ勝負で道場晃規を突っ張り出せない。すかさず吉田有希も仕掛けるが、新山が合わせて駆ける。しかしながら、北日本3番手の佐藤慎太郎が遅れて、吉田は浮くが3番手に吉澤純平が入る。南関勢は立ち遅れて、最終周回へ。1センター付近で吉田が後退し、今度は吉澤がまくる。バック手前で阿部力也(写真)が、吉澤をブロックで止める。押し切り図る新山を阿部が交わして、北日本ワンツー。
 「(佐藤)慎太郎さんに初めて前を回らせてもらって、中途半端はできないし、しっかり走ろうと思った。自分は余裕があった。(新山)響平がいつものいいレースをしてくれたし、(吉田を)しっかり止められて良かった。横に動いていたので、車を持ち出してから抜けるかわからなかった。けど、取れる時はしっかり1着をって。(日本選手権で決勝に乗れたのは)たまたま乗せてもらったという思いも強いし、強い自力選手のおかげです」
 さすがの組み立てで道場、吉田にレースをさせなかった新山響平が2着。
 「(道場が)早めに押さえにきたけど、昨日(1走目)の反省を生かして早めに外して準備をしていたし、しっかりと対応できた。吉田君の仕掛けが早かったけど、今日(2日目)は全部突っ張ろうと思っていた。それでうまく対応できた。昨日は対応できずに慌ててしまった。セッティングをいじったけど、あまり変わらずに重いままなので、体の方なのかなと。体が重いので、休みはうれしい。明日(3日目)の休みを生かして備えたい」

<9R>

脇本雄太選手
脇本雄太選手
 嘉永泰斗が押さえて、松本貴治が切って出る。順番通りにラインが動いて、赤板2コーナー過ぎに志田龍星が先頭に立ち主導権。しかしながら、脇本雄太(写真)が、素早い反応で中部勢を追うように仕掛ける。志田もペースを上げて、3番手に飛び付いた松本のけん制を受けながらも、脇本が踏み込んで前団に襲い掛かり、最終周回へ。バックで志田をとらえた脇本が、連勝で自身にも及第点を与える。
 「南(修二)さんとワンツーを決めたいっていう気持ちが強かったんで、多少、早めでも(仕掛けて)行こうと。とにかく志田君が切ったところを行きたかった。ただ、橋本(強)さん、松本君も、行かせてくれる感じがなくてキツかったです。(あおりがあったりで)前の距離より、横の距離の方がキツかったです。(最終ホームの)直線で出られる感覚があった。気持ち的には志田君の3番手で休みたかったけど、そんな余裕もなかった。キツい展開のなかでワンツーを決められたのは、すごく評価できるかなって思います」
 最終2コーナーでまくった松本と重なるシーンもあった南修二だが、脇本との僅差のゴール勝負を演じた。
 「(脇本に)ちぎれなくて良かったです。(脇本が仕掛けていって)内に強い選手がいっぱいいるんで、飛ばされないようにと思っていました。ワキ(脇本)は間違いなく出切ると思ったので、あとは自分がミスをしないように。余裕はなかったけど、周りの状況は見られていた。(脇本を差せなかったのは)脚力通りというか、次に同じ展開になった時にもうちょっと頑張りたいです。(体調は)問題ないです」

<10R>

松谷秀幸選手
松谷秀幸選手
 前受けから赤板過ぎに踏み込む郡司浩平を、小松崎大地が押さえる。小林泰正は2コーナー過ぎに飛び出して、関東勢が主導権を握る。6番手の郡司を警戒しながら、小林は打鐘4コーナーからペースを上げて駆ける。郡司は、最終1コーナーでまくり上げる。高橋築に振られながらも、あっさり乗り越えた郡司に松谷秀幸(写真)、近藤保まで出切る。神奈川両者のゴール勝負になり、番手の松谷が差し切って一次予選を連勝。
 「最終2コーナーで踏み込んだ時に、(郡司が別線に張られて)内へ差し込んでしまって危なかった。そのあとは高橋君にもらわないように、うまく回れたと思います。手応えはいつもと変わらないんですけど。(1走目の)深谷(知広)君だったり、郡司君が早めに仕掛けてくれた。後ろにもチャンスがあるように仕掛けてくれている。それでただ抜けているだけだと思います。前と後ろのおかげですね」
 一次予選の2走とも仕掛けどころを逃さずにライン決着に持ち込んでいる郡司浩平の動きがいい。
 「すんなり切られて切られると苦しくなると思った。1回踏んで突っ張れればと。小松崎さんが切ったあとは、2車だったのですんなり引けましたし、そこをすかさず小林君がいった。ジャンで無理やり付いていくか、見送って(車間が)詰まったところでいくかだった。ペース次第の仕掛けでした。(高橋が)ブロックにくるのはわかっていたので、外めを走った。思ったよりも(高橋が)クイックにきたので、反応してしまった。それでスピードを殺してしまった。これがもう1個上(二次予選)、2個上(準決)になると命取りになってしまう。対応できる技術を身につけていきたい。もう一度踏み込んでからはゴールまで押し切れる感じで踏めました。それで交わされたのは自分の実力ですね」

<11R>

仲澤春香選手
仲澤春香選手
 周回中、5番手にいた竹野百香が赤板2コーナー過ぎから上昇して、3コーナーで先頭に立つ。尾方真生が続いて、坂口楓華は3番手に下げる。6番手になった仲澤春香(写真)は、打鐘4コーナー手前からダッシュを利かせて踏み込む。仲澤の後ろにいた小林優香は追い切れない。最終1センターで仲澤が出切り、竹野が2番手に飛び付いて追いかける。3番手から踏み込んだ尾方は外に浮いて、柳原真緒はインを進出。車間を詰めた竹野が、4コーナーで外に持ち出して直線。竹野を合わせた仲澤が、押し切って1着。初めての大舞台で決勝進出を果たした。
 「(周回中は)中団にいたので、フタをされるのかなと。来なかったので自分のタイミングと思っていたら、(竹野が仕掛けてきたので)出して落ち着いてから緩んだタイミングで行きました。(仕掛けたところは)覚えていないんですけど、スタンディングで踏んでいった。重い感じはしましたけど、なんとかでした。ダッシュの感覚が良くなくて、いつもの3倍、長く感じました。落ち着いて自分のやるべきことをやろうと。昨日(初日)からの修正で、車間の間合いをつくれたし、全体の波がつくれて良かった。体調はローラーの感じはいいんですけど、実走とかみ合っていない。決勝を目標にしてこられたし、強い先輩ばかりですけど、あきらめない気持ちで踏みたい」
 先行態勢を取った竹野百香は、仲澤にこそ屈したが、番手に飛び付いて仲澤に詰め寄った。
 「(周回中は)位置が悪かった。坂口さんが(誘導の後ろに入って)いかせてはまずいと思って、ジャンで切りにいきました。誰が来るのかわからないので、来たら反応しようと。全力だったんでわからなかったし、ジャンで切った時に脚がしんどくて、(最終)ホームは脚がなかった。ギリギリで飛び付けて2着なのは良かったです。大きい舞台で2回確定板に入れたのは初めてですね。決勝に上がれて、すごい感動しています」
 後方になった柳原真緒は、内々を踏んで最終バックで優出圏内に。直線ではコースがなかったが3着を確保した。
 「(竹野が切りに行って)スピード的に3車(竹野、尾方、柳原)は出切れないと思って、空いていたところでいったん降りました。どこかで外を踏んで仕掛けたかったが、道中で吸い込まれて内に差し込んで外に持ち出せずに反省です。今日(2日目)はしっかりと動いておきたかった。GIの決勝には乗れているけど勝ち切れていないので、そこも反省点です」

<12R>

佐藤水菜選手
佐藤水菜選手
 打鐘2センターで3番手にいた奥井迪が踏み込んで、同じタイミングで6番手の梅川風子も仕掛ける。前受けの太田りゆが、奥井を合わせて駆ける。そこに梅川が襲い掛かり、両者で激しい踏み合いのバトル。佐藤水菜(写真)は、梅川、尾崎睦を追いかける。太田、梅川の決着がつく前に、佐藤が外に持ち出してまくる。一人だけスピードの違う佐藤が、3コーナーで先頭に立つと後続をちぎって1着。
 「(最終ホーム手前では後方になったが)レーススピードが上がり始めた時だったので、全然(焦りはなく)、とくに気にすることもなく自分のタイミングで仕掛けられました。状態は悪くないんじゃないかと思うけど、どうなんですかね。(慣れないガールズケイリン用の自転車で)嫌だなって思いながらゴールまでモガいているんですけど。それが(後ろとの)車間があるから勝ててる。けど、車間がない状態でゴール前勝負だと、結構、厳しい戦いになるんじゃないかって思うくらいサドルには座れていない。そこは気合で乗り切りたい。正直、(現状では)直せるところがない。オールスターとかそのあとに向けて対策を練っていかないとなって思っています。(決勝は)気持ちを切り替えて、優勝だけ狙って頑張りたいです」
 離れた2着争いを制したのは、尾崎睦。梅川の加速に車間が空いたものの、太田との踏み合いに消耗した梅川を追い込んだ。
 「車番が良かったので、サトミナ(佐藤)か梅川さんの後ろがいいなって。(佐藤、梅川は)後手を踏まずに1着争いをするだろうから、その近くにいられれば自分も勝ち上がれると思った。(梅川の仕掛けに)完全に空きましたね。本当はしっかりと付いていきたかった。梅川さんがサトミナより先に仕掛けるだろうっていうのもあったんで。梅川さんとは(一緒に)練習をさせてもらっているけど、(実戦では)それよりはるかに強かった。前が踏み合っていたので、そこで追いつくことができただけなので、やっぱり力の差がある。でも、それでも勝負できるのが競輪だと思いますし、そこが自分の持ち味の出しどころだと。だから自分は競輪が好きなので、やれないことはないと思う。自分を信じて、明日(決勝は)は頑張りたいです」
 太田との見ごたえのある力勝負に勝った梅川風子だったが、さすがに脚力は残ってない。佐藤にまくられると、最後は尾崎にも屈した。
 「位置取りをいろいろ考えたけど、自分のいきたいポジションを選べる車番だったので、そこから自分の力を発揮しようと思っていました。相手も強かったですし、自分が出切りたいところで全然、出切れなかった。それで後ろの佐藤選手の行きごろになってしまったところも、力不足だなって思いました。太田(りゆ)さんの踏み出しも力強かったし、佐藤さんも冷静だった。今日(2日目)とかは強引に力ずくで走った結果なので、あんまり良くない。(決勝に向けては)あとはフォームを意識するだけだと思います。(2日目は)ガムシャラに前を叩くことだけっていう感じで走ってしまった。(決勝は)最後までモガけるフォームで走りたい」