『第77回高松宮記念杯競輪・第4回パールカップ(GI)レポート』 初日編

配信日:6月16日

 伝統の高松宮記念杯にパールカップも東西対抗。岸和田競輪場を舞台に「第77回高松宮記念杯競輪(GI)」、「第4回パールカップ(GI)」が、6月16日に幕を開けた。オール予選の高松宮記念杯の初日は、東西に分かれて一次予選1が行われた。地元の稲川翔が白星を挙げて、2着同着ではあったが古性優作とのワンツーでスタートを切った。また、パールカップの予選では、佐藤水菜、児玉碧衣が、それぞれ1着で人気に応えた。6月17日のシリーズ2日目には、高松宮記念杯で一次予選1、2、パールカップでは早くもファイナルをかけた準決で熱戦が展開される。
 シリーズの開催中は毎日、東西対抗ガチンコ予想会、岸和田グルメフェスティバル、選手会大阪支部ふれあいコーナーなどが行われます。また、6月17日の2日目は、「滝澤先生とガールズOG(白井美早子・日野未来)」トークショーなども予定されています。岸和田競輪場では、みなさまのご来場をお待ちしております。また、テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。

第77回高松宮記念杯競輪、第4回パールカップ開会式
第77回高松宮記念杯競輪、第4回パールカップ開会式
敢闘宣言をする中釜章成選手と仲澤春香選手
敢闘宣言をする中釜章成選手と仲澤春香選手
20回連続出場で表彰を受ける岩津裕介選手
20回連続出場で表彰を受ける岩津裕介選手

<1R>

深谷知広選手
深谷知広選手
 南関勢が前団に構えて、8番手から上昇した小林泰正を深谷知広(写真)が突っ張って出させない。そこを2コーナー手前から踏んだ吉田有希が叩いて、打鐘3コーナーで主導権を奪う。深谷は冷静に3番手に収まり、6番手にいた菅田壱道のインを小林が突く。最終ホーム手前で小林が落車。車間を空けてタイミングを取った深谷は、2コーナー手前からまくり一気。雨谷一樹のけん制を乗り越えて、深谷が逃げる吉田をとらえる。佐々木眞也が懸命に続き、離れながらも和田健太郎まで出切る。南関勢の上位独占で、深谷がオープニングを制した。
 「(1レースだったんで)アップの時間が難しかったです。いままではレースを見ながら気持ちを高めていたんですけど、変わった雰囲気でした。突っ張って、そこからと思って行く順番がきたところでと。吉田君がどこで来るか次第でした。誘導が速くて脚を使ったので、感じは良くなかった。けど、タイムは悪くないので、考えていきたいですね。キツいなかで踏めたのは良かった」
 深谷の加速に一瞬、車間の空いた佐々木眞也は、直線で差を詰めて1輪差まで迫った。
 「(深谷の番手で)すごく大事な場所ですし、和田(健太郎)さんが固めてくださって連結を外さないようにしていました。深谷さんに全部お任せでしたね。(仕掛けた最終)2コーナーはキツかったけど、乗り越えられて良かったです。自分の感覚は悪くない」

<2R>

山田庸平選手
山田庸平選手
 前受けの太田海也は、赤板前に誘導を残して下げる。誘導との距離が空いて山崎賢人が追いかけ、その上を志田龍星が押さえる。先行態勢を取った志田に、打鐘で太田が襲い掛かる。山田久徳が太田をけん制するが、太田が最終ホーム過ぎに叩き切る。内で志田も抵抗して隊列が短くなり、山崎が1コーナーで踏み上げる。合わせる太田をバック過ぎにまくり切った山崎に、山田庸平(写真)の追走。ゴール前は、山田庸が楽に追い込んだ。
 「(山崎は)すかさず(仕掛けて)行ってくれた。流れに沿ってレースをしてくれたし、いいところで行ってくれた。今日(1走目)に関しては、付いていきやすかったですね。自分は余裕もあったけど、脚にもきていた。(早めのレースで)朝だったんで体がキツかった。でも、そのわりには動いたかなと」
 別線の叩き合いもあったが、まくった山崎賢人のスピードも光った。
 「まずはしっかりと切ってからと。(まくりのスピードが)もうちょっと欲しいですね。体が重かった。仕掛けどころは悪くないと思うけど、その前の組み立てでまだ甘さがある。その辺がまだ足りていない。あとは疲労が抜ければいいと思います」

<3R>

佐々木悠葵選手
佐々木悠葵選手
 前受けの新山響平が、赤板手前で上昇の松井宏佑を突っ張って主導権を握る。7番手に下がった松井は最終ホーム入り口から反撃に出るが、新山もペースアップ。出切れなかった松井は中団に割り込もうとするが入る位置はなく後退していく。そのまま新山が力強く駆けていく中、4番手を確保していた佐々木悠葵(写真)が2センターまくり追い込みで襲う。新山、阿部拓真とのゴール前の踏み合いを制した佐々木が勝利。
 「今日(1走目)は宿口(陽一)さんが位置を取ってくださったのがすべて。(展開は)理想ではありました。あとは削られないようにと、脚を使ってでも位置を確保という感じです。バックで仕掛けられたかわからないけど、あそこでは松井さんと被っていました。それで、そのあとに行きました。(追走していて)踏み上がっていって、先行しているようでした。(新山ラインを追っていて)強かったですね。感じは悪いです。先行では新山さんに敵わないなって。レースがすごいですね。(自転車との)一体感は最近ずっといいですね」
 脚を溜めた佐々木の強襲は許したものの、新山と呼吸を合わせた阿部拓真が2着を確保した。
 「(新山が)前受けからの突っ張り先行だったので自分のできることをしたいなと思っていました。(松井が来たところは)新山が一人でやってくれましたね。佐々木君はサラ脚でしたし、強かったですね。脚力的にあの車間の空けで精一杯です。佐々木君は直線で踏んできたので。今年は(新山)響平の後ろでついて一杯のところから始まって徐々に余裕がでてきて、今日も余裕をもって臨むことができました。少しずつ良くなっていますね。前回も響平と連係していたことで慣れだったり、間合いが取れるようになってきました」

<4R>

荒井崇博選手
荒井崇博選手
 赤板過ぎに切って出た嘉永泰斗が先頭に立ち、前受けの三谷竜生が3番手に入る。5番手の山口拳矢の外でタイミングを取った石原颯だが、結局7番手に下げる。打鐘手前で石原が仕掛けて、5番手の山口も合わせて出る。最終ホーム過ぎに叩いた石原の番手に山口が飛び付いて、佐々木豪と併走。嘉永がその後ろを確保。山口に離れた浅井康太は、荒井崇博(写真)の横まで追い上げる。嘉永が2コーナー過ぎにまくって出る。後位は荒井が踏み勝ち続く。直線の入り口で石原をとらえた嘉永を、荒井がきっちり交わした。
 「もう(嘉永)泰斗に任せていたんでね。位置取りにしろ、道中でもそうだけど、後ろが有利なら泰斗はそこからだろうし。(山口が石原と一緒に来たところも、嘉永なら)想定していたと思う。泰斗が考えた通りに運べたんじゃないかと。(追い上げた浅井が)自分のところだったんで、そこは取られないように。1着が取れたし、自分(の感触)は悪くない」
 冷静な立ち回りで荒井とのワンツーをメイクした嘉永泰斗は、まくりの手応えも上々のようだ。
 「(石原は)すかさず来るかなと。そしたら(石原がすぐに来なくて)思ったより泳がされた。あとは自分の行けるところからっていう感じだった。飛び付いた感じも、(まくりで)踏み出した感じも悪くない。今日(1走目)でアタリができたと思うんで、明日以降ですね」

<5R>

太田りゆ選手
太田りゆ選手
 赤板を過ぎて後方から石井寛子、太田りゆ(写真)が上がってきて、石井は前受けの大浦彩瑛の後ろで熊谷芽緯と併走、太田は4番手で車間を切っていた梅川風子の前に入る。太田は早速前との車間を切り、中バンクを走行して後ろの梅川、尾崎睦の動きを警戒。それでも最終ホーム手前で梅川がスパートしていくと、太田も合わせて踏んで、主導権を握った梅川の後ろには太田、さらに中団から前々に踏んできた藤田まりあが尾崎を制して3番手を奪い取る。呼吸を入れた太田は2コーナーで一気にまくる。バック手前でまくり切った太田は懸命に追ってくる藤田らを寄せ付けずに勝利した。
 「プランは決めていなかったので、流れで反応をしようと思いました。出てみて、(梅川の)番手にはまったというのは、反応をして出遅れないように行けたから。たまたまです。そこからは、行けないと思えば、追い込みになりますし、行けると思えば、まくりに行こうと思って、あの仕掛けになりました。踏み切ることができたけど、初日は緊張して硬いのかなって思います。明日、明後日と良くなっていければ。GIの目標にある勝ち上がらないといけないのはできたと思います。まずは、明日のレースに集中してやりきろうと思います」
 最終ホーム手前での判断、動きが良かった藤田まりあが尾崎、石井寛子を相手に太田の後ろを確保。まくる太田のスピードに口が開きかけながらも、しっかり2着に続いた。
 「(自分は)7番車でみんな、自分より力がある。後方はきついと思って前々に踏んでいい位置が取れた。いつもは踏みやめているところをダメでもいいから行ってみようと思っていけた。自分でもびっくりです。直前に(太田)りゆさんに(練習で)つかせてもらったり、気持ちで負けないようにとしてきたのが、出せたと思います。まさか2着を取れると思っていなかったですけど、ここで満足をしないで、決勝を目指して頑張りたいです。脚は格下なので、気持ちで勝てたら」

<6R>

山原さくら選手
山原さくら選手
 上昇した太田美穂は赤板1センター過ぎに4番手に入り、7番手になった仲澤春香が前との車間を大きく空ける。5番手の山原さくら(写真)が打鐘手前で踏み込むが、先頭の尾方真生がペースを上げて突っ張る。山原は冷静に空いた2番手に降りて、車間を詰めた仲澤が巻き返して最終周回。仲澤のスピードを見極めて、山原は2番手から2コーナーで仕掛ける。山原の後ろが柳原真緒と仲澤で重なる。山原が3コーナーでまくり切り、2番手が柳原と仲澤で併走のまま、その後ろも那須萌美と北岡マリアの併走。山原が後続を振り切った。
 「(赤板で)太田選手が切ると思っていたけど、自分の前に入ったので急いで出ていった。いったん(尾方を)切りたかったけど、尾方選手も戦闘態勢に入っていて切れず、(最終)ホームのところで柳原選手の前が空いたのでそこにと。(バックは)尾方選手が掛かっていてキツかったんですけど、仲澤選手も来ると思っていた。そこで出ないとかぶってしまうので行きました。初めてパールカップの予選で1着が取れた。いままでやってきたことがこの初日につなげることができてうれしい」
 山原に合わされた仲澤春香は、柳原との併走に踏み勝っての2着も、打鐘で大きく空いたことが最後まで響いたようだ。
 「(4月平塚以来の実戦となったが)自分のなかで以前よりもレースは見えていた。行くべきところで迷いなく行けたけど、脚がついていかなかった感じですね。誘導が外れる時に車間を空けすぎてしまって、そこで仕掛け損ねたのがすべてです。叩けなかったのが2着になった要因だと思います。最近、車間を切り過ぎてしまって、脚を削ってしまっている感じがある。映像を見て自分の感覚と照らし合わせたい。自信のない状態ではあるんですけど、それでもナショナルチームでやっているのでしっかり走りたい」

<7R>

佐藤水菜選手
佐藤水菜選手
 奥井迪、飯田風音、鈴木奈央、半田水晶、小林莉子、佐藤水菜(写真)、久米詩の隊形のまま隊列は変わらず打鐘を経過。前との車間を大きく切っていた鈴木が2センターで意を決して踏み出し、ほぼ同時に半田もスパートしていく。奥井と鈴木で踏み合う前団を叩いて半田が最終ホーム過ぎから先行態勢に入る。後方でどっしり構えた佐藤は前の主導権争いを見届けるように、半田が出切ったタイミングで仕掛けていく。逃げる半田をバック手前でまくり切った佐藤は、3番手以下を大きく引き離し、追走する久米も全く寄せ付けずに貫禄を見せつけた。
 「前から攻めたかったけど、ダメだったので、並んだところからでしたけど、考える間もなくレースが進んでいきました。どこでスピードに乗せるか考えていたけど、中途半端になってしまったので、メリハリをつけたレースができるように修正したいです。スピードがいい感じではなかったので、久米選手の動きは警戒していました。昨日(前検日)から今日でいっぱい寝たので、また、いっぱい寝たいと思います」
 初手から佐藤の後ろで7番手に位置した久米詩は動かず佐藤の仕掛けに集中。差は詰められなかったが、離れることなく付け切って2着に入った。
 「スタートを出て、(佐藤)水菜さんの後ろに付いてからは、付いていこうと、そこだけを見ていました。すごい力でしたね。ゼロから一気に100に上がるというよりも徐々に上がっていくので、走り方もうまくて、後ろに付いていて勉強になりました。力も違うと感じました。乗っている感じは悪くないです。気持ちを整えて戦える準備をしたい」

<8R>

児玉碧衣選手
児玉碧衣選手
 隊列に変化がないまま赤板を通過して、2番手の小林優香が前の竹野百香との距離を取る。打鐘を通過して児玉碧衣(写真)も、3番手で車間を空ける。結局、最終ホームまで隊列は変わらず、前受けの竹野が先行の腹を固めて駆ける。児玉は、2コーナー手前で外に持ち出して踏み込む。3番手まくりであっさり竹野をとらえた児玉に、坂口楓華が続く。その後ろの吉川美穂は、離れながら追いかける。直線は児玉と坂口の2人の勝負。追い込む坂口を、児玉が1輪しのいで1着。
 「取れたところからで、あとは仕掛ける選手の前後関係で戦い方を決めようと思っていました。(残り)1周でも行く準備はしていたけど、誰も仕掛けてこなかった。それで自分のタイミングで行きました。(最終ホームで)竹野が踏み上げていって、後ろはキツいだろうと思っていたので、自分に展開が向いたなと。番手に(坂口)楓華だったので、出切ってからは抜かれないようにニュートラルに入れて、4コーナーから踏み直す脚を残す走りができたのは良かった。もう少しアタリが欲しい感じがあったので、考えながら準決に備えたいです」
 3番手にポジショニングした児玉の後ろに周回中からいた坂口楓華が2着。準決につなげた。
 「(初手で児玉)碧衣さんの後ろが取れたら、動かないと決めていました。(児玉の仕掛けに追走して)余裕はありました。歯が立ちませんでしたが、普段碧衣さんと同じような脚質で、同じようなレースをするので、仕掛けるポイントも同じだった。そういう意味では後ろに付いて、学びはありました。最後に踏み直す脚を残すのも一緒で、頑張ったんですが(児玉が)強かったです」

<9R>

眞杉匠選手
眞杉匠選手
 根田空史が赤板1コーナーで先頭に立ち、前受けの新田祐大は南関勢を送り出す。眞杉匠(写真)と重なった新田は下げて、眞杉が4番手を確保して打鐘を迎える。先行態勢の根田が徐々にペースを上げて駆けて、一本棒の隊列で最終周回。4番手の眞杉は、車間を詰める勢いで1センター過ぎに仕掛ける。逃げる根田の番手で和田真久留がけん制するが、眞杉がまくり切る。付けた吉澤純平を眞杉が振り切った。
 「(根田が出て)あの上を叩こうと思ったけど、前が踏んでいた。新田さんが引いていたので、そこ(4番手)で落ち着きました。前は掛かっていましたし、早め、早めに踏んでいったので、ワンテンポ、ペースに入れるのを早く行きました。(状態は)ボチボチですね。良くも悪くも想定とのズレがありました。そこを詰めていきたい」
 最終3コーナーで前に踏んだ和田をしのいで、吉澤純平が2着に入り栃茨ワンツー。
 「(眞杉は)叩くつもりの組み立てだったんでしょうけど。場合によってはなんでもできるし、そこは眞杉の判断ですね。前が掛かっていたので、後ろの方は厳しいと思っていました。眞杉はそれでも行くと思っていたので、しっかりと付いていこうと。抜ける感覚もなかったし、締めながら一生懸命ゴールまで踏みました」

<10R>

河端朋之選手
河端朋之選手
 西田優大が赤板過ぎに出て、岡山コンビの追走。伊藤旭は前受けから4番手に入り、中釜章成は7番手。先行態勢の西田がペースを握り、打鐘2センター付近から徐々に踏み上げる。そこで中釜も反撃に出る。伊藤が最終ホームで中釜に合わせて発進。伊藤のスピードが良く、中釜は阿部将大を締め込みながら追いかける。2コーナー手前で先頭に立った伊藤を、さらに中釜がまくるが、あおりで南修二は付け切れない。バック手前で河端朋之(写真)が自力に転じて、前の2人に襲い掛かる。伊藤を乗り越えた河端は、まくり切って押し切り図る中釜を直線の入り口でとらえた。
 「車番も悪いし、(周回中は)ほぼ後ろからだと思っていました。(西田が)切ったあとに、(別線が)すぐに来るなら出させて4番手でもと。来なかったんで、(西田が)しっかりと駆けてくれた。(伊藤と中釜が最終)ホームの直線で来たのがわからなかった。それもラインではなくて、自力の2人だった。すごく判断に迷いました。強い2人が出切ったので、柏野(智典)さんも付いているんで、自分で追いかけました。前を目がけてまくりみたいにいった感じでした。レースで(判断が)難しいところもあったけど、なんとか柏野さんとワンツーができたんで良かった」
 河端のまくりにわずかに空きながらも吸い込まれた柏野智典が2着。
 「河端はタテ(脚)があるけど、ヨコは狙われやすいかなと。ただ、西田がしっかりと主導権を取ってくれたんで助かりました。(河端は)難しい判断だけど、(まくりに転じた)あれで正解だと思います。うまい具合に自転車が進んでないかなっていうのがあったけど、モガき始めたらそんなに気にならなかった」

<11R>

杉浦侑吾選手
杉浦侑吾選手
 前受けの小原佑太は青板2センターから下げて、そこに栃茨勢が入る。単騎の鈴木竜士が3番手に切り替え、赤板手前で青野将大が仕掛ける。先頭に出た南関3車には鈴木玄人が続いて、そこを小原が巻き返す。小原が打鐘3コーナーで叩くが、杉浦侑吾(写真)も踏み込む。杉浦は最終1センターで主導権を奪い、芦澤大輔の追走。3番手に飛び付いた小原は車間が空いて、2コーナー過ぎに5番手から鈴木竜がまくる。鈴木竜は不発。杉浦が、芦澤を振り切って1着。
 「(小原に)突っ張られると思ったけど、(前に入れて)展開が変わりました。ジャン前に踏み遅れたので、小原に入られるかと思ったけど、行ってくれたので流れが良かった。踏み出しが良かったので、カマシ、まくりで行き切れるなと思いました。出切ってからは、軽すぎるのか、回りすぎましたね。後ろの状況はわからなかったけど、芦澤さんが付いてきてくれてありがたい。脚はいつも通りで、あとは展開とタイミングですね」
 ゴール線で杉浦に並んだ芦澤大輔は、8分の1輪及ばず。
 「(杉浦は)隙があれば、行くと思っていました。いいタイミングでしたね。(杉浦には)前回(の連係で)離れているので、(踏み出しが)勝負どころで決まって良かったです。後ろが離れているのがわかったので、ワンツーが決まるかなと。さすがの杉浦君でしたし、差せませんでした」

<12R>

稲川翔選手
稲川翔選手
 東矢圭吾が、赤板1コーナーで古性優作を押さえる。順番通りに動いた町田太我は、踏み上げる東矢を打鐘手前で叩いて主導権。東矢が4番手に下げて、古性は一本棒の7番手に置かれる。波をつくりながら町田が風を切り、古性は最終ホーム手前からスパート。2コーナーで4番手の東矢を乗り越えた古性は、2センターで逃げる町田に並ぶが町田も抵抗。直線の入り口で先頭に立った古性を、稲川翔(写真)が追い込んで1着。しかしながら、古性は長い写真判定の末に同着での2着となって、稲川は反省まじりに振り返る。
 「(古性のまくりは)実際、後ろに付いていてもキツかった。しっかりと付くことを考えていました。(古性は7番手から最終ホーム手前の)あそこから仕掛けてくれているので、当然苦しい展開だったと思います。僕がしっかりとゴールを見極めていれば、(同着ではなくて古性と)ワンツーが決まっていたと思う。自分はどういう展開であれ、1着を取れたことは自信になります。(このあとも)気を抜かずに走りたい」
 レースをつくった町田ライン3番手の橋本強は、直線で外を追い込んで古性と同着。
 「(町田は)東矢君が切ったあとに、1回切ってから考えますっていう感じだった。東矢君もピッチを上げていたんで、町田君がその上を叩いてローリング先行みたいになった。自分の位置を守りつつ、(まくりに来た近畿勢を)飛ばせるなら、飛ばしたかった。けど、古性君、稲川君はスピードが違ってどうしようもなかった。稲川君の後ろが離れていたんで、(直線で)自分はそこを追いかける形になりました。そこそこ伸びたかなと」
 7番手からのまくりで町田との力勝負を制した古性優作だが、その表情は険しい。
 「(まくりは)全然、進まなかったですね。脚力がないっていう感じです。(脚の感触は)しんどいです。(2走目以降)また頑張ります」

2日目


<1R>

中野慎詞選手
中野慎詞選手
 5月の日本選手権以来の競輪になる中野慎詞(写真)は、直前の競技大会の全日本自転車競技選手権トラックのケイリンで優勝。タイトなスケジュールではあるが、競技で弾みをつけた。
 「大会でのタイムも良かったし、自分でしっかりレースをつくることもできていた。そのなかで成績を出せたので良かった。(ナショナルチームでの)練習の合間で(競輪用の)自転車をいじったり乗ったりして、できるだけ触れてはいる。けど、モガいたりすることはできないので、ちょっと難しい部分ではあります。(競技大会の)疲れはあるんですけど、初日に1日休めるのでしっかり回復してですね。(競技を走って)いい刺激が入っていると思うので、初戦からしっかりパフォーマンスを出せればと」
 渡部幸訓は、5月の日本選手権で決勝に進出。昨年11月の競輪祭以来のGI優出のあとも、全プロ記念、宇都宮記念で成績を残した。
 「(近況は)ラインに恵まれて、展開も向いてくれているし、脚の調子もいいのでチャンスをモノにできている。かみ合っていると思います。(直前の平FIを欠場したが)いまは体調は大丈夫です。GIを走る状態には、上がってきている」

<2R>

寺崎浩平選手
寺崎浩平選手
 昨年8月のオールスターを制してタイトルホルダーの仲間入りを果たした寺崎浩平(写真)は、前回の宇都宮記念を9121着。遅まきながらGIII初優勝を遂げた。
 「(宇都宮記念の優勝は)あのメンバーで勝ち切れたのは、自信になりました。ここに向けても、いい流れをつくれたかなと思います。(前回のあとは)岸和田に3日間ほど、練習させてもらいました。手ごたえは悪くないと思います。昨年の高松宮記念杯は自分のなかで渾身のレースができたので、相性はいいと。今年もそういうレースができればって思います」
 3月の大垣FIで落車をしてから日本選手権で復帰した松本貴治だが、日本選手権、全プロ記念、宇都宮記念と直近の3場所は一息に終わっている。
 「だんだん感じは良くなってきていると思います。練習もしっかりできて、調整もできた。(高松宮記念杯は東西対抗で中四国勢が別線になることもあるが)勝ち上がりは厳しいのかなというくらいで、あとはそんなに変わらないですね」

<3R>

吉田拓矢選手
吉田拓矢選手
 吉田拓矢(写真)は、2月の全日本選抜のあとの松山記念を皮切りに、日本選手権を含めて7場所連続で決勝に進出。高いレベルで、調子をキープしている。
 「(前回の宇都宮記念のあとは)眞杉(匠)、深谷(知広)さんとかで合宿をしたり、いい練習ができました。状態は申し分ないかなと思います。(一次予選1は)関東は別でやります。僕はカミタクさん(神山拓弥)の前で頑張ります」
 落車禍が収まったかに思われた松谷秀幸だったが、前回の久留米記念の最終日に落車に見舞われた。そこから中7日で状態はどうか。
 「(落車の怪我で)擦過傷はあるんですが、走ってみてという感じです。今回に限っては避け切れない落車だったのでどうしようもなかったですが、防げる落車は防いでいきたいなと。(前回のあとは)自転車は新しくなっちゃったんですけど、3、4日間は練習できました。(初日が休みになって)ちょっとでも擦過傷が治まれば。治療に時間を使えるので、いいかなと思います」

<4R>

犬伏湧也選手
犬伏湧也選手
 犬伏湧也(写真)は、5月の日本選手権が6676着と歯車がかみ合わず心配されたが、続く函館記念から軌道修正。函館記念、全プロ記念、前回の久留米記念と3場所でしっかりと勝ち星を挙げている。
 「(直近の3場所は)動き自体は良くなってきているかなと。あとはもっと距離を踏めればって思います。(前回のあとは)しっかり調整して、練習でも動きは悪くなかった。疲労をためないように意識しながら、過ごしてきました」
 昨年10月に負ったヒジの怪我での再手術もあり、日本選手権を欠場した脇本雄太は、前回の全プロ記念で2カ月ぶりに復帰。しかしながら、2走ともにシンガリに敗れた。
 「(手術明けの全プロ記念は)着順は全然ダメだったんですけど、感覚をつかむ意味では参加して良かったと思える感じだった。使っていた自転車が合わないのはわかったので、(全プロ記念が)終わったあとはすぐに(自転車を)新しくして調整してきました。今回はそれがどれだけ通用するかですね。(2日目からになるが)個人的には初日に走りたかった気持ちはあるが、そこはしっかり割り切っていきたい。前検日にできるだけ調整をしっかりしたいと思います」